出来る限り応えようと思いますのでよろしくお願いします。
まず今回は薺《Nazuna》さんのリクエスト『一緒の布団で寝たいけど、素直になれない絵里』です!
では、レッツゴー。
今日は大学もバイトも無い休日。そういう余った時間に俺と絵里はいつも一緒に居る。こういう時間にはデートだのなんだのと色々選択肢はあるのだが、今日は2人でゴロゴロまったりする日。
ソファーに背を預けながら座る俺の股の間に絵里が座り込み俺の胸板を背もたれ代わりにしてくる。
ちなみに言うぞ?あすなろ抱きしている状態だから俺の両手は絵里の前に回すことになるだろ?必然的に・・・。そしたら絵里が俺の手に自分の手を絡ませてにぎにぎしてくるんだ。付き合ったときはこうやって座り込む事すらしなかったのに・・・。可愛すぎてテレビに映ってる映画に集中できない!!
ちなみに今見てるのはロ○ガン。いや本当にこの映画熱いし泣けるし。やっと長い旅が終わったって感じ・・・。
あ、絵里泣いてる。
閑話休題
映画を数本見て気付いたら外は真っ暗。2人で作った晩御飯作って
「・・・・・・」
「絵里さん?」
「・・・・・・・・・なにかしら?」
「どうして布団に入ってこないの?」
「・・・・・・私」
「おう」
「今日隆也と一緒に居たでしょ?」
「おう」
「べったりだったじゃない」
「・・・自分で言うんだな」
「うるさい」
「はい」
「お風呂・・・も」
「おう」
「一緒だったでしょ・・・?」
「顔赤いぞ自爆してんじゃねえか」
「ううううるさいわね!口に出すんじゃないわよ!」
「お前が言い出したのに!?」
「馬鹿!変態!デリカシー無しのおたんこなす!」
「な、なす・・・」
顔を真っ赤にしながら俺の頭を枕で叩いてくる絵里。痛い痛いよ絵里さん。貴方地味に力あるんだからいててててて!!
「と、ということで!」
「何がということでだ」
「結論から言うと、私たちは世間一般でいう『イチャイチャ』をしていたわけ!」
「まぁ・・・そうだな」
(自覚無しだけどな)
「さっきそれを思い出しながら考えていたんだけど・・・」
「ほう・・・」
「恥ずかしさがぶり返してきて隆也と一緒に寝るのに躊躇しています・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
えーっと・・・。
ということは?本当なら絵里はいつも通り俺と一緒に寝たいわけだけど、今日の出来事を振り返ると恥ずかしくなってきて一緒に寝ることに戸惑っていると?
「なに?俺を萌え殺す気かお前は」
「何よ!私だって女の子なのよ!」
「知ってるわ!」
「恥ずかしい事だってあるのよ!文句ある!?」
「ねえけど今更過ぎるんだよ!!寝るくらいいいじゃねえか!」
「貴方大好きな彼氏と一緒に寝るってことがどれだけの難しいことなのか分かってるの!?」
「クエストか何かか!?」
「それよりレベル高いわよ!一緒に布団に入る!体が密着する!胸のドキドキが全然止まらなくなる!そして自分の彼氏の匂いに包まれる!それだけで目が覚めちゃって寝たくても眠れなくなるのよ!!」
「落ちつけお前何を言い出してんだ!!」
「もー!貴方は私のして欲しい事を無意識に気付いてくれるから尚更嬉しくなるのよ!寝るときも背中を摩ってくれて眠気を促してくれたり!私が寝るまで起きててくれたり!なんなのよ貴方は!!思い出したらまた恥ずかしくなってきたじゃない!」
「お前が勝手に思い出してるからだろ!!」
「という結果!寝る事ができません!」
「寝れない方程式を作ってんじゃねえよ!」
・・・暫くお待ちください・・・
「・・・・・・隆也のえっち」
「なんでそうなる」
あの喧嘩(惚気)から少し。なんとか絵里を布団の方へ連れ込めたのだが、頑なに俺の方を向かずに背を向けている。
いや、一体どんな手を使ったのかって思うかもしれないけど何もしてないぞ?無理矢理布団に連れ込んで押し倒しちまったけど何もしていない。誓える。父さんにだって誓ってやる。
「私の事・・・押し倒して・・・」
「いや、わざとじゃ・・・」
「えっちな事しようとしたんでしょ・・・?」
「やめろその言い方とその表情」
布団から覗かせる潤んだ瞳。そして少し赤い頬。そんな顔するんじゃありません。何もしませんから。
「ほら、電気消すぞ。明日も希たちと遊ぶんだろ?」
「・・・・・・うん」
「じゃ、寝るとしますか」
本当なら電気全部消して寝るんだが、絵里が何分暗いのが苦手だから・・・な?豆電球つけないと寝てすらくれない。
だから俺の家に泊まりに来る時は絵里の為に豆電球。俺1人の時は電気を全部消している。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
うん、背中合わせだとしても凄い静かだ。いつもなら抱きしめあいながら寝てるんだが生憎そういう雰囲気ではない。っていうかさっきから絵里が全然こっちを向いてくれない。
「絵里・・・ねたか?」
「・・・・・・」
あ、もぞって動いた。
「・・・・・・・・・すーすー」
「こら狸寝入りするんじゃない」
仕方ないな・・・。
「よっと・・・」
「っ!?」
体を反転して絵里の事を後ろから抱きしめる。あすなろ抱きと言う奴だな。絵里って俺と寝る時こうか抱き締め合いながらじゃないと寝る事ないんだよなぁ・・・。
「どうだ?」
「・・・・・・落ち着く」
それなら結構。
「隆也の心臓・・・どくどくいってる」
「そりゃなるだろ・・・彼女がこんな近くに居るんだし」
「・・・・・・ドキドキ・・・する?」
「まあな」
「やっぱり隆也はえっちだ」
「どこがだ」
ゆっくりと俺の方に寝返りをして俺の顔を至近距離から見つめてくる。
「そんなにじっと見られると照れるんだが・・・・・・」
「ふふっ、可愛いわね」
「可愛くねえ」
絵里の手が俺の頬に触れてくる。
「隆也の睫毛って男の子なのに長いわね。女の子みたい」
「特に意識した事はないな。女に間違われることはないし」
「手も目も綺麗だし・・・女としてはちょっと複雑」
「おい」
「隆也を女体化さしたらモテそうね!」
「辞めろ考えたくない!!」
「今度女装したりしてみない・・・?」
「やったら三日間口きかねえ」
(三日間なのね・・・)
「そういう絵里も綺麗な目してるよな。淡い蒼色で」
「ロシアの血も入っているからかしらね。目も髪もお婆様譲りなのよ」
「綺麗な金髪に、輝く蒼眼。よく今までナンパに合わなかったな」
「合わないわけじゃないわよ?ナンパに合うたびに逃げてるだけよ」
「護りたいこの彼女」
「護ってよこの彼女を」
「もち」
絵里の背中に手を回してぎゅっと抱きしめると絵里も俺の背中に手を回してきた。
「隆也・・・」
「んんー・・・?」
「眠くなってきちゃった・・・」
「そうか・・・」
「また・・・私が眠るまで起きててくれる?」
「背中ポンポンしてやろうか?俺が昔お婆ちゃんにやってもらったやつだが」
「いいのぉ・・・?」
「ほぼ寝かけてやがる・・・。因みに何か子守唄は欲しいか?」
「なにか・・・落ち着ける・・・・・・のがいい・・・」
「了解」
体にかかっている布団を絵里の首元まで持っていき、俺ごと被せる。
布団の中で絵里の背中を右手でリズムよくポンポンと叩いてあげる。赤ちゃんを寝かしつけたりする時にお腹をポンポンと叩いてあげる感じだな。俺は娘をもったお父さんか←1人ツッコミ。
「隆也ぁ・・・」
「ん・・・・・・?」
うっすらと眼をあけた絵里が俺を見て・・・・。
「おやすみの・・・・・・ちゅーして欲しい・・・・・・」
「・・・・・・・・・っ」
キスじゃなくてちゅーって可愛すぎかよ。ジタバタしたいけど我慢しろ俺ぇ!!
「おう・・・ほらよ」
「んゅ・・・・・」
今の俺には絵里の唇にちゅーをするのは出来ないので絵里の前髪をかき上げて少し大きめの額にキスを落とす。
「隆也の意気地なしぃ・・・・・・」
「やかましい」
「んぅ・・・・・・えっちぃ・・・」
「こいつ・・・・・・」
明日覚えとけよ・・・。
「好きぃ・・・・・・んぅ・・・くぁ・・・」
「・・・・・・・・・・」
本当にこいつが彼女で最高だ。俺がしっかり護ってやらないとな。
「俺もだよ。絵里」
優しく頭を撫でてあげた後、背中を叩きながら絵里を寝かしつける。
子守唄はそうだなー・・・・・・。これかな?
『小さな恋の歌』
はい、お久しぶりです。と言うわけでリクエスト回です。
自分も小さいころ背中を優しくポンポンされながら寝かしつけられた覚えがありそれを入れて見ました。少なくとも数人はそういう体験があったはずです。
「絵里の寝顔を見て良いのは俺だけだ」
いいから早くお前も寝なさい全く。
また次回もリクエスト回になります。出来る限り早めに出そうとは思いますが、首を長くしてお待ちください。
9月に東京にて論文の発表会がありますので中々こちらの方の時間は割けないと思いますが、ご了承ください。東京行ったら山手線制覇してやる!(意味不明)
それでは今回はここまで!
感想・評価お待ちしております!
では・・・・・・またな!