絢瀬絵里に出会った   作:優しい傭兵

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9月24日の日曜日、Yoshino Nanjo Live Tour2017〈R・i・n・g〉【support by dアニメストア】in 大阪に行ってきました。

感想ですがもう最高でしたね南條さん。感無量でした。アルバムのサントロワの曲全て聴いてでの参加でしたが生で聞くと感動が半端じゃなかったです。一緒に行った友人と感動のあまり涙を流していました。心に響くんですよね南條さんの歌声は。アーティストさん達は人を引き寄せる不思議な力があることを再確認できた日でした。あ…思い出してきたら涙が…。







それでは後編スタートです


青山匠 後編

「タイマンでケリつけてやる。青山匠」

「俺に勝ててない奴がデカイ口叩くんじゃねえよ!」

 

 

殴りかかってきた青山の攻撃をよく観察しながら出来る限り避けていき、避けきれないパンチ等は腕で受け流していく。

 

 

(柔道やバスケでも一緒だ。1番は焦らない事だ。バスケのディフェンスで相手をよく見るようにこいつの動きもよく見るんだ…。あの時も冷静に対処してればミスはしなかったんだ)

 

 

「クソが!逃げてんじゃねえよ!」

「逃げてるように見えるか?…合気道してたんじゃねえのかよ」

「黙れ!!」

 

動きが単調すぎる。こいつもあの時の俺と一緒だ。こいつも頭に血が上ってるお陰で拳を振り回してきたり蹴りを仕掛けてくる。

 

「っ!」

 

青山の踏み込みで出ていた右足を踏む。

 

「おわっ!?」

 

踏んだ直後バランスを崩した青山の右肩を、踏んでいた足を外したと同時にドンッと押すと地べたに尻餅を着いた。

 

 

「足ががら空きすぎるぞ」

「てめぇ…コケにしやがって!」

「ぐあっ!」

だがそうやって俺も安心しきっていた時に油断してしまった。逆に俺のがら空きになっていた俺の右足を蹴りに来た。

 

 

「隆也!」

 

絵里の言葉が耳に入ってくる。その言葉でなんとか右足の痛みを堪えて倒れないように地べたに膝を着く。

 

(やべぇ…イテェ…)

 

「調子にのってるからそうなるんだよ!オラァ!」

「がっ!?」

 

 

だがその膝をついた事があだとなった。青山の左足がそのまま頭の側面を蹴り飛ばし、俺は地べたを転がりまわる事になった。

 

 

 

(しまった…。今ので目眩が…)

 

何とかおぼつかない足で立ち上がるが頭を蹴られたおかげで視界が悪くなった。俺の見えている全てがモザイクをかけられているみたいだ。

 

 

「さぁてここからお前は俺の人間サンドバックだ。骨格変わるくらい殴ってやるよ」

 

手の骨をボキボキと鳴らしながら近付き俺の髪の毛を掴んで自分と同じ視線まで持ち上げる。

 

「っ……」

「その顔が凄い気に喰わないんだよ。勝てもしないのに挑んで、弱いくせに守るって大口叩いて、結局お前は何もできてないじゃねえか。弱い奴は地面にでも這い蹲ってろよぉ!」

 

 

 

虚ろな目で見ると青山の右拳が飛んでくるのが映る。気付くのが完全に遅れてしまった。しかもその拳は俺のこめかみに向かって伸びてきている。完全に俺の脳天を潰すつもりだ。

 

すべての動きがスローモーションに見える。体が重い…。手足が動かない。

 

 

 

(ヤバイ…また負けちまう……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「負けないで!頑張って隆也ぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!」

「脳みそごと終わりにしてやる!!」

 

 

 

 

 

バシィンッ!

 

 

 

 

「ふぅ……」

「は…?」

 

 

 

 

絵里の叫びが、俺の体を駆け巡っていく。頭の上から足のつま先まで全神経に脳が命令を一斉に掛ける。俺のこめかみに向かって飛んできた右ストレートを片手で受け止めた。

 

 

 

(そうだ…。諦めるな…絵里を守るんだろ……横山隆也ァ!)

 

 

「ふんっ!」

「ぶへっ!?」

 

止めた青山の右拳を振り払い、顔面に向けて裏拳を放つ。それをまともに喰らった青山は鼻から垂れている鼻血を手で押さえながら体のバランスを取った。

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ…参っちまうねぇ。こめかみに向かって蹴り入れたのになんで止められるのかねぇ…?あれか?アニメみたいに危機に直面すると本当の力でも発揮するとかかな?」

「んな特殊能力さまさまなモノな訳ねえだろ?頭沸いてんのかよ」

 

 

口の中が切れた事で溜まった血を吐き出す。

 

 

「ぺッ……」

 

 

 

 

 

「なんで俺が動けたかって?そんな野暮な事聞くなよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは……。

 

 

 

 

 

 

 

「大好きな彼女の為なら男は頑張れるんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ははっ…ふざけんじゃねえよ!!」

「ふっ!」

 

 

右ストレートを軽く避ける。

 

 

 

 

そして…。

 

 

 

「だァっ!」

「ぐへっ!」

 

カウンターを決める。

 

 

 

 

そうか…。やっと分かったぜ。

 

 

 

「お前…左腕動かないのか?」

「っ!?」

「図星か?やっぱりか…さっきから右と足でしか攻撃して来ないからおかしいと思ったんだよ」

「分かったからどうだってんだよ!てめえも右足弱ぇえだろうが!!」

 

 

右足に向けて飛んでくる足払いを重点的に避けて青山とある程度の距離を取る。

さっきから気になっていた事を説明するとだ。こいつはほとんどの攻撃を右腕と両足でしかしていない。左腕を動かしていないと言っても騙し騙しなような動きをしている。なんで動かない…?いつからこいつは動かせないんだ?いや…もしかしてさっきの尻餅をついた時に地面についた時に手首を捻ったのかもしれない。なら攻めないわけにはいかない!

 

 

 

 

 

「とっとと潰されろ!」

「お前がな!!」

 

無理矢理伸ばしてきた動かない左腕を両腕で掴み肘の関節を外す。

 

 

ゴキンッ!

 

 

「がぁ!?」

 

 

ここからが反撃だ。

 

 

 

 

「てめぇ!!」

「もう合気道も使いモンにならねえぞ」

 

相手に掴まれる前にこちらから掴みに掛かる。左腕で青山の服の襟を掴みこちら側に引き寄せおもいっきり頭突きを喰らわせる。

 

 

「ぐぁ!」

「よくも絵里と希に手を出しやがったな。もうごめんなさいじゃすまさねえぞ!!」

 

頭突きでバランスを崩した隙を狙ってがら空きになった腹に向かってボディーブローを放つ。

 

 

「ぐほぁっ!」

「絵里も希もてめえの為の道具でもオモチャでもねえんだよ」

 

嗚咽を吐きながら悶えてる青山に対して俺は慈悲なんて与えてない。

こいつはなんでも自分の為に使ってきたんだ。今までのそのツケが今ここで回ってきたんだ。借りてきたツケを俺が変わって返させてやる。

 

 

また胸倉を掴みこちらに引き寄せる。

ボディーブローが鳩尾に当たったのか体がガタガタと震え目から涙が流れている。

 

 

「ご…ごめん…なさい…。もう…ゆすじでぇ…」

「何泣いてんだよ。この程度で終わると思ってんのか?俺が殴られようが蹴られようが別にいいんだよ。だけど絵里と希を攫って自分のオモチャにして有頂天になって2人を傷つけたんだ。だから……」

 

 

 

「俺がぶちのせしてやる!!」

「がぁっ!?」

 

渾身の右ストレートを顔面に放ちバランスを崩した瞬間に左腕を蹴り上げる。

 

 

「ぎゃあああ!左腕がぁあ!」

「それは希のぶんだ!」

 

 

 

「でめぇ”!ごろじでやるぅ!」

「来い…」

 

狙いが定まってないのか放ってきた蹴りも空振りし、その空間の空気を蹴った。

 

 

「だらぁ!!」

「ぶへぇっ!?」

 

蹴りで空振りした瞬間青山の懐に飛び込み体のバネを利用して顎に向かってアッパーを決める。

 

 

「これは以前の俺のぶんだ!」

「くっ…ぐぞぉ…。なんでてめえ如きに俺が負けるんだよ!なんで弱いお前が俺に!地獄を味わって来た俺がこんなに弱い訳ねえんだよ!」

「地獄?」

「匠?どういうこと…?」

 

 

 

 

「絵里のように才能に恵まれた訳でもない!てめえのように強い人間でもない!!色んな奴に馬鹿にされながらも必死で合気道を覚えて強い男になったはずだ!これでなんでも手に入ると思った!なのになんで俺がこんな目に合うんだよぉ!!自分が自分のために死に物狂いでやってきたのになんでてめえのような敗北者に俺が負けるんだよぉ!!」

 

 

青山が半狂乱になりながら俺に向かって突っ込んでくる。

 

 

 

 

 

「才能に恵まれてない。馬鹿にされたから必死に頑張った。言葉で聞けば素晴らしい、敬意を表するところだ。俺もその気持ちは良く分かる。だがお前のやり方は完全に別モノだ。お前は根っこが腐ってるんだ。そんななんとでも言える言葉で言っても一切響きはしない。お前のその行動事態が今まで頑張ってきた努力を完全に無駄にしている。自分勝手にしてきて全てが上手くいくはずが無い…そして何より…」

 

 

 

 

俺も青山に向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

「どれだけ言葉を叫んでも!どんな理由を並べても!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで彼女達を巻き込む理由にはならねえだろうが!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「横山隆也ァ!!」

 

 

 

 

これが俺の持っている柔道の中で得意技だ。

 

 

突っ込んでくる青山の突進を右に避け、すぐ様青山の腰に手を回した。

回した手で腰のベルトを掴み青山の袖を強く掴む。そして腰を捻り、その勢いをつけた動きで自分の腰で青山の腰を密着させ持ち上げる。テコの原理で持ち上がった腰を、ベルトを掴んだ腕と袖を掴んだ腕の力を最大限使い、地面に向かって投げ落とした。

 

 

 

柔道技【大腰】

 

 

 

 

「ごへぁっ!?」

 

 

 

 

背中からおもいっきり倒れた青山は意識を失いピクリとも動かなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後のこれは…俺の大切な存在である…絵里を傷つけたぶんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

「さて…」

「ひっ!!」

 

 

残りはただ1人。この喧嘩が始まってからずっと絵里と希が逃げないように見張っていた青山匠の仲間ただ1人。最初はボコボコにするつもりでここにきた筈なのに形勢逆転されて完全に劣勢。更には全員ボコボコに出来るほどの喧嘩なれした俺たち。そんな奴らの目の前ででかい態度が取れるわけが無い。俺たちにビビりすぎて腰をぬかしている。

 

 

 

「まさかお前だけ逃げるわけないよな?俺はちゃんと覚えてるぞ。お前も俺の事ボコボコにした1人だろ」

「ま!待ってくれ!俺はただ青山さんに連れて来れられてきただけだ!俺は完全な無関係だ!」

「無関係だろうがなんだろうが今回の事をもう目にしちまってるんだよ。無関係じゃない!」

「許してくれ!ほら!ちゃんとこの子たちから離れるから!」

 

そういうと男は絵里と希から離れた。

 

 

「なら、一発だけでもぶん殴ってやる。じゃないと俺の気がすまない」

「な、なんでだよ!?俺は誰にも手は出してないだろうが!?」

「絵里と希を攫ってる時点でもう手は出してるんだよ。往生際が悪いぞ」

「隆也。早めに終わらせろよ」

「早くこの2人を帰してやらないと」

「おう」

 

拳を鳴らしながら跪いてる男に近付く。ゆっくり息を吐き腕に力を込める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「油断しすぎなんだよこのボケがぁ!!」

 

気を抜きすぎていた。これで終わると俺の中で緊張の糸を緩めてしまっていた。全然気付いていなかった。跪いている男の手には大きな石が掴まれていたことに。

 

 

そして、俺の右足をその石を持ってぶん殴った。

 

 

 

 

「~~~~っ!?がああああっっ!?」

 

 

『隆也!!』

 

 

(痛い!痛い痛い痛い痛い!!すげえ痛い!!!?)

 

不意を突かれたのもあるが今の一撃で完全に俺の右足がイっちまった。

 

 

「調子にのりやがって!舐めてんじゃねえぞ!」

「きゃあっ!?」

「希!!」

 

その男は絵里から希を引き剥がし、希の首に手を回し懐から小さなナイフを取り出した。

 

 

「いいか?近付くなよ…近付いたらこの女の綺麗な顔に傷がつくぞ」

「やっ…べぇ……希が…」

「おいお前!ええ加減な事しとるんちゃうぞ!」

「希から早く手を離せ!」

「黙れクソがっ!俺が逃げるまで絶対動くんじゃねえぞ!」

 

 

 

どうしたらいいんだ…。俺は右足が完全にやられていて今はまともに動けない。しかもこいつはナイフを持っている。本物か偽物か分からないから無闇に動けない。絵里は涙を流しながらその場で震えてしまい、翔樹と芝多も動きたくても何も出来ない。

 

 

「絶対に…動くなよ・・・」

「え、エリチ…」

「ねえやめて!希を放してよ!」

「やかましい!お前らが悪いんだよ!こんな目になったのもてめえらのせいじゃねえか!」

「希は関係ないのよ!私が変わりになるから希は放して!」

「エリチ……来ちゃだめ…」

「の、希……?」

 

 

 

 

 

「大丈夫…私……は…大丈夫だから……怖くなんか…ないから…」

 

 

 

嘘だ。

 

怖いに決まってる。俺でもわかる。希の体はブルブルと震えてしまっている。更にはいつものエセ関西弁じゃなくて素の口調に戻ってしまっている。あんな女の子がこんな怖い事に耐えれるわけが無い。その瞳からはポロポロと涙が地面に零れている。

 

 

 

「おい…目当ては俺だろ……。俺の右足ならくれてやる…だから希を離せよ…」

「放すかダボが!」

 

駄目だ。こいつもこいつで興奮してて頭が回っていない。今自分が殺人の犯罪に手を染めようとしている事が理解できていないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「希ちゃん」

 

 

 

 

そんな時、芝多が口を開いた。

 

 

 

「ふぇ……?」

「いいか?絶対動いたあかんで」

「動いたら……?」

「女の子には優しくが俺のモットーやねんよ。絶対助けたるからな」

「………うんっ」

「何ごちゃごちゃ言ってんだお前!動くなつったよな!」

 

 

 

 

 

そして…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「女の子に…手ぇ出してんじゃあ……ねぇよ!!」

「がっ!?」

 

 

芝多が足元に落ちていた小石を拾い、男のナイフを持っている右手に向かって投げた。その小石は真っ直ぐ飛んでいき綺麗に右手に命中した。

 

 

「うおおおっ!」

 

 

 

その一瞬を芝多は見逃さなかった。手に小石が当たり怯んだ瞬間に猛ダッシュ。男との距離が近くなった瞬間に体を回転させほぼ体が後ろを向いた瞬間右足を踏み込みジャンプ。その勢いに乗せて体を空中で半回転捻り右足で男の側面を右足で蹴り飛ばす。

 

 

武術【旋風脚】

 

 

「がっはぁ!?」

 

男が吹っ飛んだ瞬間手から離れて倒れそうになった希をお姫様抱っこで抱き上げた。

 

 

 

「きゃっ!」

「ふぅ……大丈夫?希ちゃん…」

「あ……ありがとう…うぅ…ぐすっ…怖かったよお!」

 

 

 

希は涙を流しながらも顔を赤くさせ芝多の首に抱きついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

 

 

それからどれほど時間がたったのだろうか。あの後、青山を含めた連中はその場に放置。俺のスマホから父さんに連絡し回収をしてもらうように頼み込んだ。するとものの1時間経たずに父さんたちが到着。青山全員をパトカーにのせ警視庁へ連行。俺たちはまた後日に話しを聞くとの事でその場はお開きとなった。

芝多は希をバイクの後ろに乗せ夜の街に消えていった。あんな出来事があったお陰で希の精神はかなりやられていた。そのためのアフターケアのために芝多は明日の朝まで希といることに。

翔樹は海未にこのことを報告するために園田家に向かった。穂乃果たちも園田家にいるらしいとのメールを貰い翔樹は急いでバイクを発進させる。

 

「ちゃんと絵里さんを届けろよ」

 

分かりきっていることを言い残して芝多と同様夜の闇に消えていった。いつかぶん殴ってやる。

 

 

 

最後に俺は絵里を後ろに乗せ自分の家に向かった。さらには絵里とは以前俺と出会っていたという話も聞いた。確かに金髪の美少女に会った記憶はあるがまさか絵里とは思わなかった。いやこれはマジで…。大学で絵里に出会うまでバイクで出会う事なんてなかったからな。奇跡なのかもな…。

そして…俺は右足に大怪我を負ってしまった。今は喧嘩でのアドレナリンが出ているからか痛みはない。だが絵里の肩を借りないとまともに動く事が出来ないほどである。病院にいかなければと思ったが絵里を1人にするわけにはいかないので明日に行く事に決めた。幸い今は痛みが無いお陰でバイクを運転はなんとかできた。

 

 

 

家に着き部屋の中に入った瞬間、絵里に抱きつかれた。

 

 

 

 

「隆也…ごめんなさい…また私のせいで…」

「絵里…」

「救ってもらったのに…また助けてもらったのに……隆也の足が…」

「足の一本で助けれたんだ。安いだろ?」

「でも!これがひどかったら二度と歩けなく…!」

「それは祈るしかないな」

「隆也ぁ……ぐすっ…ひぐっ…」

 

ポロポロと涙を流している絵里の頭と背中を優しく撫でると絵里が俺に抱きつく力を強くしてきた。少し苦しいほどに。

 

 

 

「ありがとう…隆也。ありがとう…ライダーさん…。もう、感謝しきれないわよ」

「俺は絵里が横にいるだけで幸せだ。これほどのご褒美はない…」

「貴方が好き…大好き…。私の横に居てくれる貴方が好き…私を守ってくれる貴方が好き…。私の…ヒーローになってくれた貴方が大好きっ…」

「俺も大好きだ。絵里じゃないと嫌なんだ…」

「こんな私でもいいの…?また、助けてもらうことになるかも…まあ隆也が酷い目になることもあるのに…、私でいいですか?」

「俺は絵里が好きだ。どんな時も…絵里を助けに行く。君は俺の全てだ。俺は…横山隆也は……絢瀬絵里が好きです。ずっと…俺の横にいてください!」

「っ……はい!!」

 

 

 

そのまま俺たちはお互いに顔を近付き、唇をあわせる。柔らかい唇がとても心地いい。ずっと…これを味わっていたい。大好きな絵里を…離したくない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま俺たちは月明かりに照らされながらベットに倒れこむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、最低で最悪な事件はゆっくりと幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




後半終了です。凄いやりきった感があります。バトルシーンは難しいですね。文字で表すのが中々……だけど書いていてとても楽しいです。自分もこんなことが出来たらな~(一生無理)こうなったら朝早く起きてランニングでもしてみますか!(三日坊主で終了確定)



そして新しく評価してくださった!
中等の巨人さん!ピポサルさん!曜未さん!○○○○さん!本郷 刃さん!神崎遼哉さん!MNKNSさん!たけちーさん!ラジストさん!アーリオスさん!エーアールさん!らいてーんさん!ファンテBBさん!蒼風さん!
ありがとうございました!(今回凄い多い!!)



えー…前々から言っていたように次回で最終話となります。長い間書いてきたこの小説は次で最後になります。特に長くや短くなどは考えておりません。どちらかになるかは自分もわかりません。これほどで良いかなと思うところまで書こうと思います。よろしくお願いします。



それでは今回はここまで!
感想・評価お待ちしております!


では……またな!!

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