絢瀬絵里に出会った   作:優しい傭兵

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「作者である自分、今自動二輪の免許取得の為に教習所に通ってます。自分も隆也のようにバイクに乗ってどこかへ行ってみたいですね」
「調子に乗りすぎて事故しちゃだめよ?」
「珍しくエリーチカが自分の心配を!ありがとぉぉぅう!」
「間違えたわ。早く事故してきなさい」
「それおかしくね・・・・・・?」


いつどんな時でも予想できない事は起こる。

ゴールデンウィーク。学生にとってはとても嬉しいひと時である。こんな時でも仕事をしている人もいらっしゃる。皆さん頑張ってください。俺はこの時を満喫します!(最低?そんなもん知らん!)

今から俺は自分の時間を大事に使う。しかも今回は絢瀬の目が無いので自由に動けると言うわけだ。俺はこの時を利用してバイクで旅にでも出ようかなと思っている。ソロキャンプツーリングだな。キャンプ一式も準備しているので準備は完璧。あとはバイクの整備だな。明日一日はバイクの整備に専念して次の日にどこかのキャンプ場使うか。

 

ではさっそく整備をするために外にでるk『ピリリリリリリリ』←電話

 

「誰だよこんな時に・・・」

 

携帯の画面を見てみると。

 

『絢瀬絵里』

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

よし、無視だな!

後ですまない携帯の電源が切れていたとでも言っておこう。あいつのことだから許してくれるはず・・・(なにかはされるだろうが・・・・・・)

 

ピリリリリリリ!

 

うるせぇな・・・・・・。本当に電源でも切っとく・・・『ピロリン』あん?

 

今度は電話でなくメールが送られてきた。内容でも見ておこう。

 

『今警察署の前にいるんだけど電話に出ないって事は警察にセクハラの事を言っても良いって訳よね?』

 

はい、即効で電話を掛けました。

 

 

『出るのが遅いわね。何してたの』

『別になんでもいいだろ・・・。用件は』

『貴方ゴールデンウィークをどう過ごすの?』

『家でゴロゴロする。以上』

『切ったら殺すわよ』

『言葉使いがどんどん酷くなってきたな・・・・・・。なんなんだよ一体』

『貴方の家に行っていいかしら?』

 

 

 

 

 

 

 

『はい!!?』

『だから貴方の家に行っていいか聞いているのよ』

『あの話を聞いててどうやったら俺の家に来るという結果に至るか聞きたいんだが・・・・・・』

『バイクパーツを買ったからつけて欲しいのよ。バイクに使う工具とか持っていなくて』

『よくそれでバイク買ったな・・・。一人でバイクの整備とかしんきゃいけないんだから工具ぐらいもってろよ』

『わ・・・分かってるわよ!いいから今すぐ住所教えなさい!』

『はいはい。後でメールで送るからそんなに吼えるな』

『もう・・・速めにね・・・』プツン

 

 

絢瀬にメールを送った後、俺は布団の上にダイブした。

 

「嫌な予感がする・・・・・・・・・・・」

 

俺の勘はよく当たるらしい・・・・・・。

 

 

 

***

 

 

一時間後、俺のアパートの目の前にバイクに跨ってきた絢瀬がやってきた。バイクに乗ってる姿様になってるな~。これぞ女性ライダー!見たいな感じだ。俺なに言ってるんだろ・・・。ってかそのバイクの後ろにくくり付けてるダンボールなんだ・・・。

 

「隆也ー!」

 

声を掛けられたのでアパートの外に向かった。

 

 

「絢瀬にお願いされる時がくるとは・・・・・・」

「私だって頼る時くらいあるわよ。でも今回バイク関連で知り合いとしたら隆也くらいだし」

「女友達のなかにバイク乗りは?」

「居ないわ」

「まあ女性ライダーって少なそうだしな・・・」

 

バイク=男ってのがイメージだしな。

 

「まあバイクパーツつけるのはいいけどそのどでかいダンボールはなんだ?」

「この中に入ってるのよ。ま、『三つだけ』だけど」

「三つだけで?もしかしてパニアケースか?」

「そ、この時間を使ってバイクでソロツーリングにでも行こうかと思ってね」

(俺と一緒の考えじゃねえか・・・)

「ま、ゴロゴロする貴方とは違うってことよ」

「ほっとけ。ここじゃ暑いから入るか?」

「私を家に入れて何をする気なのよ・・・・・・」

「何もしねえよ!ここじゃ暑いから家で休んだらどうだって意味だよ!」

「襲ってきたら容赦しないわよ」

「誰がお前に手を出すか。いいから早く上がれよ」

「お邪魔するわね」

 

アパートの自室に連れて行き部屋へ招き入れる。

 

「お邪魔します」

「ま、そこで座っててくれ」

「えぇ」

 

 

絢瀬視点―

 

此処が・・・男の人の家・・・。

 

自慢じゃないけど私は生まれてこのかた男の家に入った事がない。相手が隆也っていう理由もあるが少しだけ緊張している。不思議な感じがする・・・。居心地が悪いと言うわけでもない。けど違う世界観があるので少しソワソワする・・・。イメージではもっと散らかってるというのが大きかったがそうではない。むしろキチンと片付けており整理整頓されている。以外にも几帳面なのね。隆也は・・・。

 

「麦茶で大丈夫か?」

「あ、ありがとう・・・」

「なに緊張してんだよ気持ち悪い」

「それ、私以外に言ったら嫌われるわよ」

「お前だから言ってるんだよ。他の人に言えるか」

「私に対して自重する気がないのかしら?」

「そりゃお互い様だ」

 

貴方って人は・・・。まあ、普通に接してくれてるから怒りは生まれてこないんだけどね。どんな人に対しても差別なく接する処がいいんだけどね。私の事を始めて普通の同級生としてみてくれた人なんだし。これでも私は信頼しているのよ?

コップに入れた麦茶をコクッと飲む。氷も入ってるお陰で冷たいから凄く美味しい。あれ?

 

「この麦茶、売ってる物より違う?」

「え?あぁ・・・。それ俺がお婆ちゃんから教えてもらって自分で作ったんだよ。不味かったか?」

「あ!そうじゃなくて・・・なんだか落ち着く味だなって・・・」

「俺もそれは思った。お婆ちゃんの作ったものって全部今の世代の物とは違う感じがするんだよな。やっぱり昔の人のお手製だからかな」

「貴方のお婆さま。凄い人なのね」

「凄いとまでは行かないが、色々と詳しい人だったな」

「だった?」

「もう死んでるんだ。歳も90いってたし」

「あ、ごめんなさい・・・・・・」

「なんで謝るんだよ。何も悪い事してないだろ」

「でも、ちょっと失礼だったかなって」

「気にしてねえよ。もうふっきれてる」

「そう・・・・・」

「絢瀬にはお婆ちゃんいないのか?」

「え?いるわよ?今はロシアに住んでるの」

「確かロシア人だったっけ。どんな人なんだ?」

「どんな人・・・・・・。そうね、優しい人よ。大好きなお婆様。いつも面倒見てくれてたし。学校では勉強頑張ってると賢い可愛いエリーチカって褒めてくれたし」

「賢い可愛いエリーチカ・・・・・ぶふっ!」

「なっ!何笑ってるのよ!」

「い、いやだって!この歳でそんな事いう奴いるんだなって!」

「う、うるさいわね!いますぐ殺すわよ!」

「オーケー分かった。その手にある包丁をまず直してこような?」

 

 

今どうやって取ってきたんだ・・・。目に見えないスピードで取ってきたぞ?

 

 

「でもいい人そうだな。絢瀬の言葉でわかる」

「ふん!貴方にお婆様の凄さがわかるかしら?」

「この野郎・・・馬鹿にしやがって・・・・・・」

 

コップに入ってる麦茶を全部飲み干す。

 

「さてとそろそろバイクにでもつけるか。パニアケース」

「そうね。やらせてしまって悪いわね」

「別にいいよ。バイクに色々したりするのもバイクの楽しみの一つだ」

「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『バイクに色々したりするのもバイクの楽しみの一つだ』

 

 

 

「その言葉・・・」

「あん?」

「あ、なんでもないわ」

「なんだよ。誤魔化さないで教えろよ」

「なんでもないの!早くつけるわよ!」

 

ダンボールを担ぎ外に出て行く絢瀬。その足取りからして分かる。あれは激オコだな。

 

「なに怒ってるんだよ」

 

 

俺には到底理解できなかった。

 

 

その後、俺達2人はいつもの日常で話すような会話をしながら絢瀬のバイクにパニアケースをくっ付けた。聞いてみたところ、元々は原付に乗っていたがこの前聞いたある人に出会って乗りたくなったらしい。どんな人かを聞いたが絢瀬は答えなかった。気が向いたら教えるとの事。もしかして絢瀬の好きな人か!い、いや全然気にしてねぇし!興味すらねえし!!(嘘)

 

 

 

「よし、こんなもんかな」

「ご苦労様。褒めてあげるわ」

「なんで上から目線なんだよ・・・・・・」

「貴方は私の恋人。彼女のために頑張るのは当然でしょ」

「そんなポリシー聞いたことねえよ!(多分)」

「という事で、これからも私のために働きなさい」

「てめえのそのふざけた幻想をぶちころしてやりてぇ・・・」

「じゃ私は帰るから」

「気をつけてな。今から大雨降るそうだから」

「降る前には帰るわよ。じゃまた学校で」

「こき使われる日々が帰ってくる・・・・・・」

 

そして絢瀬は帰っていった。俺は明日は流石にキャンプツーリングにはいけないかなと思い今回のゴールデンウィークは軽くドライブにでも行こうかなと考えた。んでついでに東條の所にでも顔を出そうかなと計画。完璧だ・・・。

 

ザアァァァァ!

 

「やべ!降ってきやがった!」

 

ほんの数十秒でいきなり大粒の雨が天から落ちてくる。俺は急いで工具を回収しバイクにレインシートを被し、雨の当たらない処にバイクを避難させ急いで家に戻った。ん?なんか忘れてるような・・・・・・。

 

 

「あー!洗濯物ーーー!」

 

 

急いで取りに言ったが、洗濯物殿はお亡くなりになっていた。

 

それから数分後。

 

「こりゃバイクで何処にもいけねぇな・・・」

 

窓から外を覗いてみるとどす黒い雲から大量の雨が降り注いでた。競馬でいう重馬場かな?それくらいだ。いやもうこれ台風でいいだろ・・・。このまま学校雨で休校になっちまいな!ま、こんな事考えてるとすぐ雨上がるんだけどな。

 

ピンポーン

 

「え?こんな天気の中誰だよ」

 

ウチにはドアから外の覗き込むレンズが無いので一々ドアを開けて確認しなければいけない。もしこれで外に出た時におっかないおっさんだったらどうすんだよ・・・。借金取りじゃー!みたいな・・・。

 

「はいはーい。新聞はいりませんよ~」

 

言ってみたかった台詞。

 

だが、外にいたのはおっかないおっさんでもなく新聞配達の者でもなかった。さっきまで一緒にいた俺の恋人(仮)である、ビショビショに濡れた絢瀬がいた。

 

「馬鹿だろお前・・・・・・」

「それは自分でも思ったわ・・・」

「んで・何しに来た?」

「コホンッ。実は私も言いたくは無いんだけど・・・見ての通りに雨にやられてね」

「みりゃわかる」

「しかも帰ってる途中によ。出て数秒でいきなり雨にふられて私は焦ったわよ」

「ご愁傷様です雨女」

「ふん!」

 

ゴンッ!

 

「ほげぇ!?」

 

絢瀬の持っていた硬いヘルメットが俺の頭に振り下ろされた。

 

「あ・・・・・・あたま・・・が・・・・・・割れる・・・・・」

「誰が雨女よ。道も雨で濡れててあやうくスリップしかけてたのよ」

「よく無事だったな・・・。俺の頭は無事じゃないけど」

「家まで遠かったからこれはどこかで雨宿りしなくてはと思ってここに来たわけ」

「なら別に声掛けなくてもいいんじゃ・・・」

「ずっと外にいたらナンパされるかもしれないでしょ!賢い可愛いエリーチカなんだから!」

「まだそれを言うか・・・・・・。じゃあ俺にも外で雨が止むまで待てと?」

「そんなことさせるわけないでしょ!これでも人の心あるわよ」

「どこかで聞いた台詞・・・・・・。んじゃどうすんだよ」

「あ・・・だから・・・・・・うぅー・・・・・・」

 

なにこの可愛い生き物。顔真っ赤にしてもじもじして・・・。言葉は酷いけど黙ってれば可愛い奴なのに・・・。いつもこんな感じだったらな~(遠い目)

 

 

 

 

「隆也!!」

「は、はい!」

 

あれ?この光景・・・どこかで見たような・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日!私を家に泊めなさい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあああああああああああああああ!!!???」

 

 

 

 

 

今まで生きてきた人生の中で一番驚いた気がする・・・。




4話終了です。おい隆也。いますぐその家から出て行ってお前の家に住まさせろといいたいところですね。エリーチカは本当はいい子なんですけど隆也の前だとこんな感じになっちゃいます。ま、隆也もまんざら嫌そうじゃないんですけどね笑
リア充溶けて爆ぜろ!!!!これくらいにしておかないと隆也のメンタルが(^_^;)

今回新しく評価してくださった!

ポンポンさん。AQUA BLUEさん。テリアキさん。


ありがとうございます!そして気付いたらお気に入りがいつの間にか50を超えていました。見たとき目を疑いましたよ。あれ?マジで!?←こんな感じに。


次回ではエリーチカが隆也の家にお泊りする日です!一体どんな事が起こるのか!もしかしたらデレる・・・・・・・・・・・・かも!!!


今回もありがとうございました。また次回でお会いしましょう。またな!




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