2月14日。所謂バレンタインデーである。簡単に言ったら女性が好意のある男性にチョコを送る日である。この日の為に前から準備をしている女の人は少なくないのではないだろうか。意中にある男性に振り向いてもらう為に気持ちを込めてチョコを作って勇気を出して男性に渡しているのだろう。
その中には、絢瀬絵里の姿もあった。
***
「んー・・・どんなのがいいのかしら?」
今の日にちは2月13日。私は今自宅の台所でバレンタインで隆也に渡すチョコを作っている。隆也の恋人になって初めてのバレンタインデーなので隆也に喜んでもらえるチョコを作ろうと思っているのだが・・・・・・。
「隆也ってどんなチョコが好きなのかしら・・・・・」
さっきから色々なチョコ作りをしているが一向に隆也の好みのチョコが分からない。
「昨日学校で聞いておけばよかったわ・・・・・・けど聞くのもそれで恥ずかしいし・・・」
ビターチョコがいいのかミルクチョコがいいのか種類は色々とある。チョコが大好きな私からしたらどんなチョコでも作れるが、出来る事なら隆也好みのものを作りたい。
「隆也には助けて貰ったから、そのお礼も込めて作らないといけないから気合いれないと・・・・・・」
瞬間、スマホの着信音が鳴り響く。
~♪
「誰かしら・・・・・希?」
着信ボタンを押し、スマホを耳に当てた。
『あ、エリチ~?やっほー』
「いや、やっほーじゃないわよ。いきなり電話来てびっくりしたじゃない」
『ごめんごめん。いま何してるん?』
「え?隆也のバレンタインチョコを作ってるのよ」
『ええ子やねエリチは~。隆也君も幸せ者やね』
「隆也には助けてもらったからお礼の意味も込めてチョコを渡したいのよ」
『そっかそっか。隆也君もきっと喜ぶよ』
「喜んでもらうのは嬉しいんだけど、隆也のチョコの好みがさっぱり分からないのよ」
『え?聞いてないん?』
「恥ずかしくて聞けなかったわ・・・・・・」
『もう~エリチのバカちん』
「バカちん・・・・・」
『けど、隆也君やったら何でも食べてくれそうな気がするけど』
「私もそれは考えたけど、やっぱり誰でも好きなチョコを食べたいじゃない?できるなら隆也の好きなチョコをあげたいのよ」
『ふむふむ・・・・・なら!この希先生に任せなさい!』
「の、希先生?」
なにそのネーミング・・・・・・。
『ウチの考えやと恐らく隆也君はなんでも食べれる気がする!その人の好みも大切やけど、1番大切なのはその人に対する気持ちやで!』
「気持ち・・・・・・」
『エリチがどれだけ隆也君のことが好きなのかを気持ちで表さなあかん!勿論形でも!』
「う、うん!」
『ということで、今からウチの言ったとおりに作ってみたら?材料は
「あるから?」
『いい?まずは・・・・・・』
「う・・・・・・うん」
数分後
「えええ!?」
『大丈夫やエリチ!隆也君もメロメロや!』
「め、メロメロじゃなくて!なんで私がそこまで!」
『その方が隆也君もエリチのこともっと好きになってくれるかもしれへんよ?』
「で、でも!///」
『じゃ!1時間後にウチの家集合!っじゃ!』
「ちょっとのぞm・・・・・・で、電話切られた・・・・・・」
スマホを机に置き、顔を手で隠す。
(そんな恥ずかしい事出来ないわよ~///)
顔を隠しながら頭をブンブンと振っていると・・・・・・。
「お姉ちゃん?なんでそんなに悶えてるの?」
「いやああ!///亜里沙!今は何も言わないで~!///」
「???」
その後、渋々希の家に向かった。
***
2月14日。結局、希の教えてもらったとおりにチョコを作り学校に持ってきた。隆也と一緒に登校しながら。私の通っている学校はバイクを置いている駐輪場から少し歩かないと講義のある建物まで到着しない。いつも通りに隆也と駐輪場で合流し、建物まで話ながら向かうのがいつもの日常である。けど今日は日にちが日にちなので少し緊張しながら隆也と一緒に歩いている。
横目で隆也を見るがまったく緊張感が無いと言うか間抜けというか、こっちがこんなに恥ずかしい思いをしているのに隆也が間抜けな顔で横にいるのがなぜか許せない・・・・・・。
(ダメよ絵里!希に教えてもらいながら頑張ったんだから!ここで躓いちゃだめよ!)
誰にもバレないようにガッツポーズをし講義に向かう前に自分の教材などが入っているロッカーに向かうと・・・・・・。
「ねえ隆也・・・貴方のロッカー膨らんでない?」
「膨らんでたりするわけ・・・・・・膨らんでるし・・・」
見てみると誰からどう見ても分かるくらいロッカーが膨らんでいるように見える。
ロッカーを開けて見ると、中から物理法則を無視した量のチョコが飛び出してきた。
「どわあああ!?」
「きゃあああ!?」
私と隆也が同時に悲鳴を上げる。
中から何十ともいえるバレンタインチョコが出てきた。
隆也視点ー
全く意味が分からない。なんでこんなに大量にチョコがあるんだよ・・・しかもそれが俺のロッカーに!
「これ、全部隆也への物ね」
1個1個確認しながら絵里が呟く。
ヤバイ・・・顔が怖い・・・。
「えっと・・・これどうしたらいいと思う?」
「知らないわよ」
「お・・・おう・・・」
とりあえず、ロッカーから飛んできたチョコを鞄に詰めれるだけ詰め、あふれたものを手に持って講義のある教室に向かう。向かうときにすれ違った人達(男たち)に凄い目で見られながら教室に入る。
「とりあえず・・・これをどうにかしないと」
「いいわよねぇ、モテるのね~隆也は」
「うぐ・・・・・・」
「私という!!彼女が居ながら!!こんなにも!!チョコを!!貰ってるんだからね!!」
「ぐぅぅ・・・・・・」
胸がズキズキと痛む・・・・・俺だってまさかこんなにチョコをもらえるとは思ってもいなかった。出来ることなら絵里に貰いたい!とは願っているが今の状況だと恐らく貰えないであろう・・・・・・。
「隆也」
「はい・・・?」
絵里が俺のことをゴミを見るかのような目で見て口を開いた。
「今日1日・・・・・・反省するまで私に話しかけないで!」
地獄の1日の始まりだった。
***
絵里視点ー
大学食堂にて・・・・・。
「はぁ・・・・・・」
「どうしたの絢瀬さん?」
「ちょっと・・・ね」
「横山君と何かあったの?」
「っ!やっぱり分かる?」
「分かるよ!顔に書いてあるもん!」
「うぅぅ~・・・」
愛菜さんとお昼の時間にランチを取っているのだが食事が喉を通らない。朝に起こったことがあったから隆也と一言も喋っていない。たまにチラッと隆也の事を見てみると魂が抜けたかのようにやせ細っている感じになっている。反省もしているようだからそろそろ話しかけようかと思ったがタイミングを逃してしまい今の状況に至る。
「早く仲直りしたらいいんじゃないの?」
「そうなんだけど、今の隆也を見ると逆に言葉をかけづらくて・・・」
「自分が言った言葉でこんな事になるなんてね」
「けど!隆也も悪いわよ!私という彼女がいるのに事あるたびに他の女の子に思わせぶりな態度をしてるからバレンタインのチョコをあんなに貰ってるのよ!」
入学してから薄々気付いてはいたが隆也の人気が徐々にうなぎ登りになっている。その理由はどんな女の子でも優しく接している事が原因である。特に私の事を体を張って守ったという事件を知った人は隆也の事を『完璧な男性』というイメージが強くなった。
「横山君の場合、無意識でやってると思うよ?」
「隆也は誰でも助けにいっちゃうからね・・・そこもかっこいいところなんだけど」
「惚気?」
「違うわよ!」
「まあ横山君もあの様子だと反省してるだろうからそろそろ許してあげたら?」
「そうね・・・次の講義の時に話かけてみるわ」
「だね!横山君にチョコもあげないといけないし!」
「ちょ、ちょっと!///声がでかいわよ!///」
「えへへ~」
「もう・・・・・」
愛菜さんにいじられてる気がする・・・・・・。
「ところで隆也君は?いつもならこの時間に食堂でご飯食べてるのに」
「確かにそうね・・・まさか今もショックで干からびてたり・・・」
「流石にそれは・・・・・・あれって隆也君じゃない?」
「え?」
視線を移すと食堂の外を女の人と歩いている隆也の姿があった。
「隆也!?」
「あの人って確か3回生の人だよね?噂ではモデルもしてる美人だとか・・・」
「なんで・・・・・・そんな人と」
「もしかしてチョコを渡すためじゃない?」
「っ!!」
すぐに椅子から立ち上がる。
「あ、絢瀬さん!?」
「ごめん愛菜さん!少し待ってて!」
「い、いってらっしゃい・・・・・・?」
***
隆也視点―
食堂で飯でも食おうかと思ったのにいきなり声を掛けられた。
「はい?」
「隆也君よね?私の事覚えてる?」
「えっと・・・」
目の前に美人・・・目の前に美人・・・・・・おっと落ちつけ。だけどこの人どこかで見たことが・・・・・・。
「あ、もしかして俺がとんでもない量の書類を運んでいた時に手伝ってくれた・・・」
「そう、3回生の『桐山沙奈』よ。会ったと言っても結構前の話なのに」
「俺人の名前を覚えるのは苦手ですけど美人の顔を忘れる事はないもんなんで」
「ふふっ、お世辞が上手いのね。今大丈夫かしら?」
「大丈夫っちゃ大丈夫ですけど・・・」
「ちょっと来てもらえるかしら?」
「どこに?」
「こっちよ」
「あ、はい・・・」
桐山先輩の背中についていき、到着した場所は俺が不良共にボコボコにされてボコボコに仕返した事件現場。なんでこんなところに・・・。
「えっと・・・桐山先輩?なんでこんなところに・・・?」
「なんでって・・・・・・こ、此処じゃないと
「え?」
(2人っきり?そしてなんでこの人顔が赤いんだ?)
「そ、その・・・・・・あなたに言いたい事があって・・・・・・///」
「言いたい事・・・?」
流石の俺でもすぐに分かった。このシチュエーション・・・。
「わ、私と・・・・・・付き合ってください!!」
***
絵里視点―
「わ、私と・・・・・・付き合ってください!!」
え?
隆也の後をつけてあの頃の事件現場に来ていた。2人にはばれないで盗み見してた時、相手の先輩が隆也に告白していたところを見てしまった。
「え?せ、先輩?」
「その・・・私と付き合ってくれる?隆也君///」
「え、で、でも俺と先輩ってそんな接点がなかったですよ?」
「これは本当に私の一目惚れから始まったのよ。書類を運んでいる時に君が見せてくれた表情を見て胸がドキドキしたのよ・・・・・・あの後も家に帰って目を瞑ると君の顔が目に浮んできて・・・君の事を忘れる事が出来なかったのよ///」
「そう・・・・・・なんですか・・・・・」
「だから!ずっと君と一緒に居たいと思った!私の恋人になってください!」
先輩が頭を下げていた。隆也の背中しか見えないから顔が見れない・・・。隆也はどんな気持ちでこの告白を聞いているのだろうか・・・・・・。
「桐山先輩・・・」
「・・・なに?」
「告白・・・凄く嬉しかったです」
「っ!じゃあ・・・」
私はもうこの先を聞きたくなかった。相手は私よりスタイルもいいし美人。そんな人から告白されたらどんな男の人でもOKをだしてしまうのではないだろうか・・・・・・。もしかしたら隆也も・・・・・・。けど隆也は私に好きだと言ってくれた・・・そんな事は無いと心に訴えてはいるが心のどこかに『もしかしたら』という気持ちが出てくる。
胸が痛い・・・・・・ズキズキと痛む。自分の好きな人が盗られそうで怖かった。耳を塞ぎそうになった。
そんな時・・・・・・。
「けど、すいません。俺は先輩の恋人にはなれません」
先輩の告白を断った。
「理由を・・・聞かせてもらってもいいかしら?」
「俺にはもう恋人がいます。絢瀬絵里という女の子が」
「話題になった元スクールアイドルの子よね・・・けど知ってるわ。彼女と貴方が付き合ってるのは」
「なら、なぜ告白を・・・」
「これは単なる私の自信の話だけど、私は彼女よりも貴方の事を好きだと思ってる。貴方を愛する気持ちは誰にも負けないつもりよ!絢瀬絵里さんよりも!」
「・・・・・・」
「恋人がいることは前から知ってるわ。けど気持ちは退かなかった。この気持ちをずっと持ったまま何もなく終わりたくなかった!後悔したくなかった!だから貴方に告白したのよ!」
「そう・・・ですか」
「けど、貴方にとっちゃ絢瀬絵里さんがとても大事なのね」
「え?」
「告白してもフラれるって大体分かってたから」
「それなのにどうして!」
「言ったでしょ・・・気持ちを持ったまま終わりたく無かったのよ。けど、告白して少しすっきりしたわ」
「は、はぁ・・・・・」
「ねえ、聞かせてもらっていいかしら?貴方がなんでそんなに絢瀬絵里さんを大事にしているのか」
私も影からばれないように覗く。
「絵里は、俺の大事な・・・大事な女の子なんです。人一倍寂しがりやで、人一倍意地っ張りで、人一倍優しい。そんな彼女とこの大学で出会いました。最初は凄く自分勝手な女の子だと認識していました。けど時間が過ぎていくにつれて彼女のもっているものが見えてきました。可愛くて、優しくて、寂しがり屋で・・・俺はこの人を守ってあげたいと思ったんです。すぐに壊れそうな彼女を支えてあげたい、悲しんでる彼女を助けてあげたい、楽しそうにしている時は彼女の横で一緒に居たいと思いました」
私は手で口を塞ぎながら涙を零していた。隆也が私をそこまで想ってくれていたことが嬉しかった。初めて男の人にこんなに愛してもらっている事が嬉しかった。
(隆也・・・・・・)
「彼女は・・・俺の失いたくない・・・・・・宝物なんです」
「そう、愛されてるわね絢瀬絵里さん」
「俺は今もあいつを愛してますよ」
「フッた女性を前でよくそこまで堂々としてるわね」
「あ!いや、その!」
「ふふふっ・・・大丈夫よ。誰にも言わないから」
「よ・・・よかった」
「大事な恋人との時間を邪魔して悪かったわね。貴方のことは諦めるわ」
「はい・・」
「絢瀬絵里さんを大事にしてあげてね」
「・・・・・・はい!!」
桐山先輩はその場から立ち去った。笑顔なのに・・・少し悲しげな表情で。
「はぁぁ~・・・初めて告白されて焦ったぁ~。まだ胸がドキドキしてるよ・・・」
隆也もその場を去った後、私は涙が止まるまでその場から動けなかった。
***
隆也視点―
「結局絵里とは喋れなかった・・・」
ただただタイミングが無かったというか・・・・・・。けど午後の講義からは絵里と顔を合わせたら顔を真っ赤にして顔を逸らされたんだが・・・。
「なんだったんだろうな」
バイクの鍵を出しいざ出発しようかと思ったとき。ケータイの着信音が鳴った。
「絵里?」
LINEで絵里から。
『隆也の家に入ってるから』とのこと。
「あ、そっか絵里に合鍵渡してたんだった・・・」
一瞬不法侵入かと思った。
バイクに跨りすぐに帰宅。
・
・
・
「絵里ー帰ったぞ」
家の扉を開け、リビングに向かうと。
「お、おかえりなさい・・・///」
もじもじしてる絵里がいた。
「えっと・・・その今日のことは・・・」
「待って!」
絵里の人差し指で口を塞がれた。
「それはもういいわよ。怒ってないから」
「お・・おう」
絵里の様子が少しおかしいような・・・。
「隆也・・・・・・今日告白されてたわね」
「っ!?なぜそれを・・・・・・」
「み、見てたから・・・・・・趣味悪いかもしれないけど」
「いや別に大丈夫だけど・・・」
「っ!」
「おっと・・・」
絵里が俺に抱きついてきた。
「どうしたんだ絵里?何かあったのか?」
「・・・・・・・・・怖かった」
「え?」
「隆也が私じゃなくて桐山先輩と付き合うんじゃないかって、私を捨てるんじゃないかって怖かった・・・けど隆也は私の事を宝物って言ってくれた・・それが凄く嬉しかった・・・私、隆也と離れたくないよぉ・・・」
顔を上げた絵里の瞳には涙が溢れていた。俺はそれを手の親指で拭った。
「俺は絵里が好きだ。絵里を捨てたりしないから安心しろ」
「うぅ・・・・・うわぁぁああん!!」
絵里が声を上げて泣いた。俺は絵里が泣き止むまで絵里を抱きしめ頭を撫でた。
・
・
・
「落ち着いた?」
「えぇ・・・ごめんなさい。ずっと頭撫でてくれて・・・」
「気にするなよ。久しぶりに絵里の泣き顔見れて良かったと思ってるよ」
「も、もう!隆也の馬鹿!」
俺の胸をポカポカと殴ってくるが全然痛くない。逆に愛しく感じる。
「んで絵里。俺の家に来たって事は用があるんだよな?」
「そうね。これを渡したくて・・・・・」
自分の鞄をゴソゴソと漁り俺にあるものを渡してきた。
「はい隆也。ハッピーバレンタイン!」
「チョコ・・だよな?」
「えぇ・・・頑張って作ったから味わって欲しいわ」
「なら早速」
綺麗にラッピングされている包装を綺麗にはがす。
「え!?今ここで食べるの?」
「ちょっと小腹が空いててさ。今頂くよ」
綺麗な紙に包まれたチョコを口に入れる。
「・・・・・んむ・・・・・」
「ど、どう?」
「凄い美味いよ。味も俺好みだ」
「ほ、本当!?」
「あぁ。この甘いのが体に染みるんだよ」
次々と口の中に放り込み飲み込んでいく。
「ご馳走様。美味しかったよ」
「美味しく食べてもらって私も嬉しい。またバレンタインとは関係なしだけどチョコ作るから食べてね」
「おう。楽しみにしてるよ」
重い鞄を置き体を伸ばすとバキバキと音が鳴る。
「~~~っ!あーー・・・絵里帰り道送っていくよ。夜は危ないからな」
「あ・・・いや・・・・・・そのぉ・・・・・・」
「ん?」
「まだ・・・・・・チョコあるのよ・・・///」
「え?まだあるのか?」
「あるのだけど・・・・・・ちょっと特殊でね」
「特殊・・・・・・?」
「・・・・・・・・・これよ」
机に出されたものは・・・・・・・・・。
「口紅?」
見た感じ完璧に口紅。
「えっと・・・・・・これのどこがチョコな訳?」
「は、恥ずかしいから後ろ向いてて///」
(後ろ?)
言われたとおりに後ろを向き、数十秒後背中を叩かれたので振り向くと特に何も変わって居ない絵里。
「絵里?」
「その・・・・・・んっ」
「え!?///」
絵里が目を閉じて顔を少し上に向けてキスを求めてきた。
(こ、これって・・・・・・キスだよな・・・絵里から求めてくるなんて珍しい・・・)
絵里の肩を掴み顔を近づけるとあることに気付いた。
「あれ・・・・・・唇が茶色・・・・・・もしかして?」
「察しがいいのね・・・///そうよ、この口紅はチョコで出来てるのよ。だから私の唇はチョコの味がするのよ。だから・・・・・・その・・・召し上がれ///」
(か・・・可愛い!まさか俺も予想出来なかったことを絵里がしてくるなんて!///もう1つのチョコってこういうことか・・・・・)
絵里の唇に俺の唇が当たる。
「んんっ・・・ちゅっ・・・・・・ちゅっちゅっ・・・」
「んんっ・・・・・」
絵里の唇を優しく啄ばみ唇についているチョコを舐めとる。
「ぷはっ・・・・・最高のチョコだな」
「えへへ・・・・・・///」
「絵里・・・・・・こっち来いよ」
「うん///」
絵里の手を引き俺はベットに座り俺の膝の上に絵里を座らせる。
「なあ絵里・・・おかわりいいか?」
「どうぞ・・・まだいっぱいあるわよ」
「じゃあ失礼・・・・・」
口紅を手に取り絵里の唇に塗っていく、次は少し濃い目で・・・。
「んんっ・・・んぁ・・・///」
「絵里、声・・・・・・」
「ごめん・・・・・・ちょっと気持ちよくて///」
「ふっ・・・・・・絵里のエッチ・・・」
「ぅああっ・・・・・・///」
絵里の耳元で低い声で呟くと絵里の体がビクッと震える。
「じゃ・・・・・・チョコ唇・・・いただきます」
「・・・召し上がれ///」
その後、唇がふやける程チョコを味わった。傍から見たらただただキスをしているように見えるけど実は違う・・・俺はチョコを食べているだけだ。
はいお久しぶりです。少し時間を空けてしまいましたがなんとか投稿することが出来ました。そして今回バレンタインという事でバレンタインの話を書きました。前書きにあるとおりに隆也と絵里の設定は付き合い始めてまだ全然月日が経ってない状態にしました。その方がいいかもと思いまして笑
そして今回新しく評価してくださった!
Eli Loversさん!ありがとうございました!
自分も絵里からチョコ貰いたいな~そしてイチャイチャラブラブしながら夜を過ごす・・・・・最高だ!!もっと絵里を喰わせろ!←(お巡りさんこいつです)
では今回はここまで!
感想・評価お待ちしております!
では・・・・・・またな!!