絢瀬絵里に出会った   作:優しい傭兵

21 / 51
えぇー・・・皆様、リクエストありがとうござざざざざいます!予想していたより多くリクエストいただきました。感謝感激雨あられです(イミワカンナイ!)

さてさて、リクエストの中には作者の我輩にとって興味深いものが多々ありました。フフフ・・・・・・やりおる・・・・・・。

それででして!今回の話は『東雲アキ』さんが考えてくれた『隆也の寝顔を眺めてるエリチを、寝ぼけた隆也が布団に抱き込む。』と『緑竜』さんが考えてくれた『デートしたら別のμ'sメンバーにばったり』の二つを取り入れた話を作りました。
因みにその二つを入れたストーリーを考え付いた場所はお布団の中でござる。


ではどうぞ。


デート&ばったり

朝の8時。

 

 

ピンポーン・・・ピンポーン

 

「隆也ー起きてるー?」

 

返事が無い。私こと―――絢瀬絵里は私の彼氏である横山隆也の住んでいるアパートに訪れていた。今日は彼との本当の恋人になっての初デート。今まで遊んではいたが昨日から緊張とドキドキでよく眠れたのかすら覚えていない。けど目覚めは良かったので2人で食べるお弁当を作り隆也を迎えに来た。けど案の定起きては居なかった。

 

「まったく・・・・・・」

 

鞄から隆也の家の合鍵を取り出し鍵を開けて中に入った。この合鍵は隆也と恋人同士になったその日に貰ったもの。隆也曰く・・・。

 

『これならいつでも俺の家に来れるだろ?』

 

とのこと。もう・・・そんなこと言われたらずっと会いに来ちゃうじゃない・・・・・・。

 

 

玄関から入り台所を抜け、居間にある扉を開けるとそこには。

 

 

「ぐぅ・・・・・・んぅ・・・・・・」

 

 

布団の中ですやすやとまるで泥の様に眠っている隆也がいた。

彼が眠くなるのも無理は無い。入院している間中々勉強できないでいたのだ。いつもの寝る時間を削って学部の皆に遅れを取らない様に必死に勉強していたのだ。昨日も勉強に集中しすぎて疲れて今もこうやって眠っている。

 

 

 

「いつもお疲れ様・・・隆也」

 

布団から出ている頭を優しく撫でながら寝ている隆也の寝顔を観察する。

 

 

「そういえばこうやって隆也の顔じっくり見たことないわね。いつも張り詰めた感じで険しい表情だったから」

 

けど今はどうだろうか。まるで親に寝かしつけられた無垢な子供みたいな顔だ。

 

「男にしては睫毛が長い・・・・・・男の癖に生意気」

 

人差し指で隆也の頬をツンツンとつつく。

つついてみるとまるでマシュマロのように柔らかい・・・・・・。逞しい男がこんな柔らかいなんて・・・・・・。

 

ツンツン・・・・・。

 

「・・・・・・んぅ・・・・・・」

「っ!?起きたかしら・・・・・・」

「・・・・・ぁう・・・・・・」

「あうって・・・・・・可愛いわね」

「んんー・・・・・・・・」

 

隆也がまだ寝ぼけているのかボォーとした間抜けな顔で私の顔を見つめてくる。

 

 

「・・・・・・・・ぇり・・・・・・?」

「そうよ。ほら起きなさい」

「・・・・・・ぁうぅ・・・・・・・・・んん・・・」

「あ!こら布団の中に逃げるんじゃないわよ!」

 

布団の中にモゾモゾと動きながら身を隠していく。

 

 

 

 

 

 

「隆也!早く起きな・・・・・・きゃっ!!」

 

布団の中から隆也の腕が伸びてき私の腕を掴み布団の中に私の体ごと引き込んだ。

布団の中に入ると隆也が私を抱き枕代わりにしているのかその大きな体で私の事を抱きしめてくる。

 

「ちょっと隆也!寝ぼけてないでおきなさいよ!///」

「んん・・・・・・」

 

だが言葉は届かず隆也はより一層私の事を力強く抱きしめてくれた。

 

(り、隆也が近い!///しかも布団から隆也の匂いがするからドキドキが止まらない・・・・・・っじゃなくて!///今は逃げないと!)

 

 

 

「隆也!いい加減おきなさいよ!///」

「んぅ・・・・・・・・・あぐっ・・・」

「ひゃあっ!?///」

 

隆也が軽く私の耳を噛んできた。稀に言う甘噛みだ。私も漫画でしか見たこと無いがリアルでされるとよく分からない感覚が背筋を走った。ゾクゾクした感じで体がビクビクと震える。

 

 

「あぐ・・・・・・あむ・・・・・・」

「ぃや///隆也ぁ///ちょっとぉ・・・・・・///」

 

隆也は止めることなく、寧ろ何回も繰り返して私の耳を責めてきた。

 

 

(き・・・気持ちよくなんか・・・・・・ないんだからぁ・・・///)

 

けどこれ以上やられたら私もおかしくなりそうだ。今日はデート。ここで時間を潰すわけにもいかない。

 

 

 

 

 

 

「い・・・いいかげんにしなさぁあああい!!!」

 

バッチイイイイン!

 

「ふげばがぁ!!?」

 

 

 

***

 

 

 

 

絵里に叩き起こされた俺は凄い形相で睨まれながら支度し絵里と一緒に家を出た。今日はバイクに乗らず電車で秋葉原に移動し、少し小腹が空いたので駅の近くにあるファミレスで軽い昼食を取った。

 

 

 

「・・・・・・痛い」

「貴方が悪いんでしょ!?寝ぼけていきなり私を抱き枕にして!」

「抱き心地最高だったぞ」

「・・・・・・・・・・・・・・」ギロッ

「すいません・・・・・・」

 

絵里が超怖い・・。確かに今回は俺が悪いとは思うけどそこまで怒らなくてもいいだろ・・・・・・。

 

 

「・・・・・・・・・かん・・・なさいよ・・・・・・」

「え・・・?」

「時と場所を考えなさいよ・・・・・・///」

「・・・・・・・・・っ・・・おう・・・」

 

(時と場所を考えたらいいのかな・・・・)

 

「さっき時と場所を考えたらいいのかなって思ったでしょ?」

「心読むなよ!」

「もうずっと居るから隆也の考える事ぐらい分かるわよ」

「どんだけ俺のこと好きなんだよ・・・・・・俺もお前の事好きだけど」

「破廉恥よ!」

「お前は海未か」

 

やれやれ・・・・・・。

 

「とにかく!今日はとことん付き合ってもらうわよ!」

「はいはいお嬢様。俺はどこまでも付いて行きますよ」

「よきにはからいなさい」

「こんにゃろうめ・・・・・・」

 

ファミレスで軽く食事を取った後、絵里に連れられて町に繰り出した。

 

 

***

 

 

「ねえ隆也。こうゆうのどうかしら?」

「ふむ・・・もう少しシンプルな色でいいんじゃないか?」

 

絵里とショッピングセンターに入り冬用の服を購入するために洋服屋に訪れた。

絵里が見せてきたのはカラフルな色で使われているパーカーを見せてきた。色使いは女の子向けだな。明るい色を万遍なく使い色鮮やかなスタイルにしている。

 

「隆也だったらどんな色がいいの?」

「俺の服は母さんがいつも買って来てたからなあ。俺好みに単一色の服を買ってくれてたな」

「単一色?」

「俺は濃い色が好きでな。黒や白とかそういう色が好きかな」

「シンプルねぇ。それもありかしら」

「絵里は水色が似合いそうだな。濃い色よりそっちの綺麗な色の方がいいと思う」

「水色・・・・・・ならこれとかどうかしら?」

 

絵里が手にしたのは水色一色でできたパーカーで右胸のところに『The strange power』と書かれている。後でGoogleで調べたら不思議な力という意味。

 

「いいと思うぞ。家での普段着とか俺の家での泊まりの時に使えるな」

「そうね、ならこれを買いましょう。隆也も一緒のもの買いましょ?」

「俺は別にいらないと思うが・・・・・・」

「もう。乙女心分かって無いわね・・・・・・彼氏と一緒のペアルックの服がいいのよ」

「ペアルック?」

「私達、一緒の物って持ってないじゃない?今日は私との初デートなんだから」

(本当の恋人になってのだけど)

「記念にってことか?」

「そ!お揃いよ」

「分かったよ。なら買っとくか」

「ハラショー!あと他にも見ましょ!」

「お、おいおいそんなに急がなくても服は逃げないぞ」

 

絵里が俺の手を握り洋服屋の奥へ奥へと歩を進めた。その絵里の表情は本当に楽しんでるのが分かる・・・・・・笑顔がキラキラ輝いている、眩しいほどに。

 

 

 

 

「これなんてどうだ?絵・・・・・・あれ?どこいった?」

 

絵里の服を探して店の中に進んでると隣にいた絵里を見失っていた。店の中を歩き回っていると絵里の姿を見つけた。そこで絵里は何をしていたのか見てみた(覗いてみた)ら、なにやら小さな棚の前で立ち止まって何かを持っていた。

 

「何持ってんだあいつ・・・・・・・・・・・・あ」

 

チラッと見たら、手になぜやら黒色のコスプレ用の猫耳を手にしていた。ってかなんで洋服屋に猫耳があるんだよ!そして絵里さん!?なんで猫耳もってその場から動かないんですか!?

 

 

「猫耳・・・・・・これつけたら隆也に可愛いっていってくれるかしら・・・?猫みたいにナデナデしてもらったり・・・・・・って!私は何を考えてるの!」

 

猫耳にでも目覚めたのかお前は・・・・・・確かにお前が猫耳つけたらかわいいと思うぞ。猫耳メイド服・・・・・・ありだな。というか絵里。お前最初の頃と比べると甘々になったな・・・・・・。

 

 

「1つだけ・・・・・・隆也にばれないように買っていこうかしら」

 

背後からこっそり・・・・・・。

 

「いいと思うぞ?」

「え!?」

 

凄い勢いで俺の方に振り向く絵里。その顔は真っ赤になっており口をパクパクさせながら目を右へ左へとキョロキョロさせている。

 

「ああああっ!・・・・あの・・えっと・・・・・・その///」

「でも絵里なら黒より白の方がいいかもな」

「あわわわわ!///」

「えっと・・・・・・絵里さん・・・・・・?」

 

プルプルと震えだし顔を伏せている。錯覚かもしれないが頭から湯気が出ている。

 

 

「ば・・・・・・・・・」

「ば?」

 

 

あ・・・・・・顔上げた。しかも涙目だ。

 

 

 

「ばかあああああああ!!///」

 

絵里の得意技、目潰しである。

 

ブッスゥ!

 

 

「にぎゃああああああああ!!?」

 

 

 

洋服屋に俺の断末魔の叫び声が響き渡る。

 

 

 

***

 

 

 

 

「もう!隆也のバカ!デリカシーのカケラもないゴミ!」

「ゴミ!?」

 

絵里がお怒りだ。それも叱り・・・さっきの一部始終を見てしまったので絵里の恥ずかしさが限界までに達している。目潰しで済んだのが幸いだな。

 

「絵里・・・もう怒るなよ。悪かったって」

「今日は抱き枕にされるし恥ずかしいところも見られるし・・・・・・顔から火が出そうよ!」

「だから悪かったって・・・・・・わざとじゃないんだから」

「ふんっ!」

 

そっぽを向かれてしまった。んー・・・・・・どうしたものか・・・・・・・・・。

 

 

「隆也・・・・・・」

「ん?」

「んっ」

「へ?」

 

いきなり俺の前に自分の右手を出してきた。

 

 

「い・・・いくらだせば許してくれる・・・・・・」

「お金じゃないわよ!なんで財布を出すのよ!」

 

違うのか・・・・・・。

 

「その・・・・・・手・・・///」

「手?」

「手を握ってくれたら・・・・・・許してあげる・・・」

「へ??」

「手を繋いでって言ってるのよ!ニブちん!」

「ニブちん・・・・・・」

「ほら早く!」

「お、おう!」

 

左手で絵里の手を握り返すと俺の側によってくっ付いてきた。

 

 

「隆也のバカ・・・・・・ばーか」

「バカバカ言いすぎだぞ・・・・・・」

「けど・・・・・・好き・・・」

「っ!?///」

 

不意打ちだ!そんな上目遣いで俺の目を見てくるなぁああ!!

 

 

「ふふっ。顔真っ赤ね」

「うるせ///」

「ほら、まだ時間あるんだから他のところにも行きましょ」

「あぁ。次はどこに行く?」

「そうね・・・・・・次は・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

絵里が俺の手を握りなおし、指を絡めてくる。そしてこのまま別の店にでも足を運んで楽しいデーとを再開しようと思っていたが、まさかこんな所で『彼女たち』と鉢合わせることになるとは思っていなかった。

 

 

 

 

「久しぶりの秋葉だね~!」

「そうだね。やっぱりここはいつきても変わらないね!」

「ちょっと穂乃果!ことり!あまり人がいるところで騒いではいけません!」

「けど、さっきの男の人の叫び声はなんだったのかにゃ?」

「なんだが、誰かに襲われて出した断末魔の声だったような・・・・・・」

「凛に花陽。そんなに気にしても何にも出ないわよ?」

「そういう真姫ちゃんが1番気にしてるような~?」

「な!気にしてなんか無いわよ!!」

「もう貴方達はいつまで経っても変わらないわね~。希も何か言ってあげなさいよ」

「まあまあにこっち。これがいつもの皆やねんからええやん!」

「しょうがないわね~」

 

 

 

俺たちの前には、オレンジ色の髪の毛をサイドテールに纏めている子、グレーの髪の色で左側の髪の一部の根元を輪にして結んでいる子、山吹色でショートヘアで語尾ににゃんをつけている子、やや黄緑色よりの髪の毛でセミショートヘアの子、髪の毛が真っ赤でセミロングヘアの子、そして顔見知りの海未に矢澤に東條。

 

 

 

 

 

 

 

そう・・・・・・彼女たちは『μ's』だ。

 

 

 

 

 

 

「「あ・・・・・・」」

「「「「「「「「あ・・・・・・」」」」」」」」

 

 

 

お互いの目が一致。すると彼女達の口が一斉に開いた。

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「絵里(ちゃん・ち)!?」」」」」」」」

 

 

 

 

瞬間、彼女達は一斉に走り出し絵里に抱きついてきた。

(おれ?瞬間に避けたよ)

 

 

 

「絵里ちゃんだー!久しぶりー!」

「絵里ちゃん!会いたかったよぉー!」

「絵里。お久しぶりです!」

「絵里ちゃんとの再会にゃー!」

「絵里ちゃん!なんで秋葉に?」

「絵里久しぶりね。この前あったばっかだけど」

「絵里の顔を久しぶりに見た気がするわ」

「エリチとの久々の再会~!」

 

「そうね。みんな久しぶり!元気にしてた?」

 

 

完全に女の世界になってる・・・・・・・・。なんだろうか。ピンクの空間が見える。

 

 

「み、みんな?とにかくここじゃ人の邪魔だから別の場所行きましょ?」

「わかった!絵里ちゃんに続け~!」

「わぁ~い!」

「ちょっと貴方達!少し静かに!」

「テンションあがるにゃー!」

「凛ちゃん置いてかないでよ~!」

「もう・・・イミワカンナイ」

「どこにいこうかしら?」

「カフェにでも行こか~」

 

 

 

すると、その彼女達は絵里の後ろに続いて移動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は?」

 

 

 

絵里が連れて行かれたので、彼女達から離れて付いて行き、全員がカフェに入っていったので俺は1人静かに寂しくカフェの近くにあるベンチで大人しくコーヒーを飲みながら待つ事にした。

 

 

 

 

「苦い・・・・・・」

 




いかがでしたでしょうか。これを作っている時凄い甘々だなぁと感じながら書いていました。コーヒーを飲みながらしていましたが凄く甘い味でした。(ブラックなのに!)

そして皆様本当にリクエストありがとうございました!ありがたいことに沢山いただきました。このリクエストを元に書いていこうかなと現在考えています。妄想がふくらむぅ・・・。

そして新しく評価してくださった!
⊂((・x・))⊃さん!ジョースターさん!gamdanhiさん!ムラサキ@さん!チュッパチャップスさん!
ありがとうございます!

次回ですが『メシさん』のリクエストの『音ノ木坂の里帰り』と『チバチョーさん』の『音ノ木坂学院の案内をしてもらう』を取り入れた話を作りたいと思います。なんだか雰囲気似ている感じはしますが、里帰りの方を久しぶりの訪問のような感じにします。
里帰りというより久しぶりに母校に帰ってきましたー!みたいな感じのほうが分かりやすいかと。勝手で申し訳ありません。
そして絵里には隆也の学院案内をしてもらいましょうかね。一体何が起こるのやら・・・・・・。信じるか信じないかは・・・貴方次第です!!(#^.^#)←(アホ)



では今回はここまで!感想・評価お待ちしております!



では・・・・・・またな!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。