「ボクのターン、ドロー。ドローフェイズ開始時に”フェアリーテイル”の効果で再炎獄ブレイズ・ヘルを裏側守備表示にする。ハーフムーン・シーリング!」
「トラップ発動!<再炎転身>!ブレイズ・ヘルを破壊してその攻撃力分ライフを回復する!さらに破壊したモンスターが儀式モンスターだった場合、カードを2枚ドローする!」
ユーキ:1350→4150
「更にボクは<S・C義賊の勇者 A1300>を召喚し、マジックカード<S・Cストレンジ・ハプニング>でダメージ吸収効果を発動するよ。相手ライフに300ポイントのダメージを与え、自分のライフを300回復するよ。」
ユーナ:1300→1600
ユーキ:4150→3850
速攻魔法
このカードはルール上、「1st」カードとしても扱う。(1st~4thは連続する番号のカードである。)
①:以下の効果からいずれか1つを選択して発動する。
●相手ライフに300ポイントのダメージを与え、自分のライフを300ポイント回復する。
●フィールドのカードを1枚選択して発動する。選択されたカードはターン終了時まで、コントロールを変更されない。
●自分の手札を1枚デッキに戻し、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
●自分フィールドに灰羊トークン(レベル1/光属性/獣族・効果/攻0/守0)1体を表側攻撃表示で特殊召喚する。
「ライフを回復したことで、”S・C義賊の勇者”をアセンション!ページの隙間より現れろ!ファニーでデンジャラスなガンマン!イノベイト召喚!レベル6<S・C ハッピートリガー A2100>!更に、イノベント素材になった”S・C義賊の勇者”を手札に戻すよ。」
テンガロンハットをかぶったガンマンは手にした玩具のような銃をバトンのようにくるくると回して着地した。
「S・Cハッピー・トリガーで裏守備の再炎射出機ブレイズ・カタパルトを攻撃。」
守備力はこっちが上だが攻撃してくると言う事は・・・
「”S・Cハッピー・トリガー”の効果を発動。このカードの裏側守備表示モンスターに攻撃した時、ダメージ計算を行わずに裏側守備表示のまま、破壊し、400ポイントのダメージを与えるよ。」
ユーキ:3850→3450
「続けて、フェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンで再炎銃士ブレイズ・リボルバーを攻撃。”フェアリーテイル”の効果!このカードが戦闘によって守備表示モンスターを破壊した時、相手に1000のダメージを与え、自分は1000回復するよ。」
ユーキ:3450→2450
ユーナ:1600→2600
くっ!削ったライフがここまで回復するか!
「攻めきれないか。”暴虐のケルベロス”でダイレクトアタック!」
ユーキ:2450→50
「ぐっ!!」
「ターンエンドだよ。」
「トラップ発動!<砂塵の大嵐>!魔導砲盾 ザ・バランサーを破壊だ!」
「それは破壊させない!砂塵の大嵐の発動に対してザ・バランサーの効果発動。このカードが対象にとられた為、効果を無効にする。更に損傷カウンターを1つのせるよ。」
魔導砲盾ザ・バランサー:損傷カウンター0→1
ユーキ LP50 手札4
場0
伏せ1
VS
ユーナ LP2600 手札2(S・C義賊の勇者)
場
フェアリーテイル・イノベイト・ドラゴン A3000
暴虐のケルベロス A2400
S・Cハッピー・トリガー A2100
伏せ0
フィールド魔法:魔導砲盾 ザ・バランサー:損傷カウンター1
残りライフはわずか50。このライフじゃデメリットダメージのある再炎カードは使えないな。だがそれだけがこのデッキではない!
「俺のターン!!」
このカードは・・・いいタイミングだ!このカードの性能を力を見せるにはちょうどいい!
「俺は<再炎捕食ブレイズ・プレデター A1700>を召喚!このカードの召喚に成功した場合、デッキ・墓地から再炎儀式魔法1枚を手札に加える!
さらに効果発動!フィールドのカード1枚に再炎捕食カウンターを1つ置く!このカウンターを置かれたカードの効果は無効になる!その効果で魔導砲盾 ザ・バランサーを選択!」
こいつはユーリとの戦いを参照し新たに開発したモンスター。まだ実践では使ってなかったが中々いい感じだ。
「ザ・バランサーの効果発動。このカードが対象にとられた為、効果を無効にするけど、2つ目の損傷カウンターはリリースされる。」
無効にされたがこれで奴を守るカードは無くなったさあ最後の決着だ!
「マジックカード<死者蘇生>!墓地からモンスターを復活させる!甦れ!<ブルーブレイズ・リチュアル・ドラゴン A2800>!!
”ブルーブレイズ・リチュアル・ドラゴン”の効果発動!このカードの特殊召喚に成功した場合、フィールドのこのカード以外のモンスター1体を破壊する!!俺はフェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンを破壊だ!!」
「対象をとるカードの効果が発動したことでトリガーを満たした”フェアリーテイル・イノベイト・ドラゴン”をアセンション!ページの隙間へ現れろ!物語を記録する者!イノベイト召喚!レベル8”<S・C栞のインタラプタ―
A2700>!」
目元を隠したタキシードを着た紳士が一礼しながら、光の中から飛び出してきた。
「またイノベイト召喚でかわしたか。だがこれで厄介なドラゴンは居なくなった!手札から”再炎花ブレイズ・フラワー”の効果を発動!このカードを捨てる事で墓地から”再炎”モンスター1体を特殊召喚する!再び現れろ!<再炎射出機ブレイズ・カタパルト D3000>!」
後はダブル・アームズを装備させてその効果ダメージで・・・
「ダメージ効果のカード!ボクは、” S・C栞のインタラプタ―”の効果を発動。このカードをゲームから除外することで、素材になっていたフェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンを特殊召喚する。舞い戻れ、フェアリーテイル・イノベイト・ドラゴン!」
サイキック族/効果 A2700/D2200
レベル5以上の光属性モンスター1体
トリガー:相手がカードの効果の対象とるカードを発動した場合
「栞のインタラプター」の①か②の効果は1ターンに1度、いずれかの効果しか発動できない。
①:このカードがフィールドを離れた場合、自分の墓地からこのカードのI素材モンスター1体を選択して、表側表示で特殊召喚する事ができる。
②:このカードをゲームから除外して発動する。自分の墓地からこのカードのI素材モンスター1体を選択して、表側表示で特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動する事ができる。
S・C栞のインタラプタ―が服を開くと、中からフェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンが飛翔してきた。
「”フェアリーテイル”の効果で”再炎射出機ブレイズ・カタパルト”を裏側守備表示にする。ハーフムーン・シーリング!」
まさかここまで抗うとは。だがこのカードで決める!
「俺は儀式魔法!<再炎捕食リンカーネンション>を発動!このカードはレベル合計が10以上になるように炎属性または闇属性モンスターを手札・フィールドから生贄に捧げ手札・デッキから儀式召喚する!」
再炎捕食リンカーネンション 儀式魔法
「覇皇紫炎龍ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴン」の降臨に使用。
①:手札・フィールドからレベルの合計が10以上になるように炎属性・闇属性モンスターをリリース、またはリリースの代わりに自分の墓地から「ヴェノム」融合モンスターまたは「ブルーブレイズ」儀式モンスターを除外し、手札・デッキから「覇皇紫炎龍ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴン」を儀式召喚する。エクストラデッキから特殊召喚されたモンスターが相手フィールドに存在する場合、自分の墓地・除外ゾーンからも儀式召喚する事ができる。
②:墓地のこのカードを除外して発動できる。墓地から「捕食食物」モンスターまたは炎属性儀式モンスター1枚を選択して特殊召喚する。
「俺はフィールドのレベル8の”ブルーブレイズ・リチュアル・ドラゴン”とレベル4の”再炎捕食ブレイズ・プレデター”を生贄に捧げる!
破壊と再生を繰り返す不死の竜よ、飢えた牙持つ毒龍の衣を纏い再臨せよ!儀式召喚!!降臨せよ!<覇皇紫炎龍ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴン A3500>!!」
『グアアアアアアアアア!!』
「ブルーブレイズ・リチュアル・ドラゴンの進化系?!これは、他のカードの力を取り込んで進化してるの?!」
悪いがそこまで教える気は無い!これで終わりだ!
「”覇皇紫炎龍ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴン”の効果発動!1ターンに1度、相手フィールド、墓地のモンスター1体を選択し、そのモンスターの同じ元々のカード名・効果を得る。俺は”フェアリーテイル・イノベイト・ドラゴン”を選択!!」
ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴンの炎の触手を使いフェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンに絡みつくとエネルギーを吸い取っていた。
「更にこのモンスターの儀式召喚の素材に応じて追加効果を得る!ブルーブレイズを素材とした場合、選択したモンスターがフィールドのモンスターならそのモンスターの攻撃力は0になる!」
フェアリーテイル・イノベイト・ドラゴン A3000→0
「そしてヴェノムドラゴン族融合モンスターを素材にした場合、選択したモンスターの攻撃力分!ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴンに加える!”ブレイズ・プレデター”は儀式召喚の素材にする場合、ヴェノムドラゴン族融合モンスターとしても扱う事ができる。よって攻撃力は!」
覇皇紫炎龍ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴン A3500→6500
再炎捕食ブレイズ・プレデター レベル4 炎
植物族/効果 A1700/D200
①:このカードを儀式召喚の素材にする場合、このカードは「ヴェノム」ドラゴン族融合モンスターとしても扱う。
②:このカードの召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキ・墓地から「再炎」儀式魔法1枚を選択して手札に加える。
③:1ターンに1度、フィールドのカード1枚を対象に発動できる。そのカードに再炎捕食カウンターを1つ置く。再炎捕食カウンターが置かれたカードの効果は無効になる。
④:このカードを儀式召喚に使用した炎属性儀式モンスターは相手の魔法カードの対象にならず効果を受けない。
「攻撃力6500っ!!」
「バトル!覇皇紫炎龍ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴンでフェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンに攻撃!」
フェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンは炎の触手を振り払うと空に舞い上がり仇敵を見据えると、水色の光線を放った。ブルーブレイズ・ヴェノム・ドラゴンも対抗するため翼から網目上に炎を展開するとそこから数十を超える炎の光線を放った。炎の光線は勢いがない水色の光線をものともせず光線を押し返し全ての攻撃がフェアリーテイル・イノベイト・ドラゴンの全身を貫き破壊された。
ユーナ:2600→0
ーーーーーー
ふぅ・・今回のデュエルは危なかったな。相手がバーンメタカードを多めに持っていたのもあって、うまくダメージを与える事ができなかった。
今後こう言った相手と戦う事になるだろう。もしそうなった時の対策も考えなきゃな。
「まさか負けるとはね。キミとのデュエルは楽しかったよ。ところでキミの名前を教えてもらってもいい?」
ユーナが俺に近づきながらそう言ってきた。
さて、どうしたものか。このまま名前を教えて後々正体がばれると面倒だ。ならここは偽名を使ってやり過ごすか?
俺がこの場をどう乗り越えようかと考えていると
ビキィ!
何かヒビが割れる音がした。
俺はとっさに音のする後方を振り向くと
ビキィ!
そこには空間にヒビが入っていた。
これは・・・まさか!?
ビキビキ!
「っ!?」
俺はとっさに近づいてくるユーナを蹴り遠くに飛ばした。
「痛ったー!いきなり、なにするのさ!」
ユーナはいきなり蹴られて怒っているようだが言い訳を言う時間はなかった。
何故なら・・・・
パリン!!
ガラスが割れる音と共に俺の後ろの空間のヒビが割れだした。
割れた先は空間が歪んでおり、さらにまるでブラックホールの様に周りの者を吸い込み始めた。
「(やはり空間にヒビが入っていたか!)」
恐らく俺がこの世界に飛ばされた時にできたものだろう。通常の次元転移と違ってこれは事故による無理やりの転移だったのも理由の一つだろう。
それが今のデュエルで不安定だった空間が壊れ今に至るわけか。
「(ぐっ今からじゃこの吸い込みを逃れるのは不可能だろう・・・・・なら!)」
俺はそう思うと抵抗する事をやめ次元の狭間に吸い込まれた。
「(このままこの世界にいてもスタンダード次元に戻れるとは限らない。なら俺が来た道に繋がっている可能性があるこの空間を通ればスタンダード次元に帰れるかも知れない。)」
勿論これは危険な賭けだ。もし失敗すれば俺は次元の狭間を彷徨う事になる。だがそれでも今はそれにかけるしかない!
俺が空間の狭間に入りきようとした時、一瞬ユーナが見えた。
彼女は何かを言っているみたいだがすでに空間の中にいる俺には何を言っているのか聞こえなかった。
「(まあ下手に正体をばれるよりましか。)」
一様デュエルディスクに妨害電波を出しておいたから今回のデュエルのデータは残らないだろう。
そんな事を考えていると空間の狭間は少しずつ小さくなり、やがて完全にふさがった。