遊戯王ARCーV 生き残った儀式使い   作:AMs

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皆さん風ひいてませんか?自分は今週ずっと寝込んでました。

今回は皆さん大好きな勝鬨戦です。


13話 逆鱗

舞網市チャンピオンシップ1回戦が終わり、2回戦が開始した。

 

俺と黒咲さらにミエルは苦戦もせず難なく突破することに成功した。

 

そして榊游矢の試合が始まる。

 

相手は梁山泊塾のデュエリストだ。

 

梁山泊塾とは、簡単に言うとデュエルに勝つためには何でもするリアルファイター集団。アクションカードを取ろうとする相手に妨害と講じて相手を直接攻撃しデュエル再起不能にまで追い込むなどデュエリストとしては最悪の分類に入る集団だ。

 

と言っても俺の世界ではあれくらいよくある事なので特に気にしないけどな。

 

「いよいよ遊矢のデュエルか。」

 

「ユートや赤馬零児が注目するデュエリスト。いったいどの程度のデュエリストか俺が見極めてやる。」

 

今俺は黒咲と退院したユートに赤馬零児と共にモニターでデュエルを観戦するのだった。

 

「始まるみたいだぞ。」

 

俺の言葉にその場にいたメンバーはモニターに目を向けた。

 

 

ー遊矢ー

 

舞網市チャンピオンシップ2回戦、俺の相手はデュエルを笑顔にするのとはかけ離れたデュエルをする梁山泊塾の勝鬨勇雄だった。

 

アイツのデュエルは間違っている。俺は俺の信じるデュエルで必ずあいつを笑顔にして見せる。

 

『それでは両社向かい合った所でフィールド魔法の選択です。アクションフィールドオン!フィールド魔法<仙界竹林>!』

 

現れたフィールドは空に浮かぶ地面に竹林がいくつもあるステージだった。

 

「昨日お前のデュエルを見せてもらったよ。俺はお前のデュエルを認めない。あんなのデュエルじゃない。」

 

俺は自分の考えている思いを勝鬨に語り掛けた。

 

「・・・戦いに集いし殿堂のデュエリスト達が」

 

だが相手は俺の話をまったく聞かづにデュエルを開始しようとしていた。

 

「っ!モンスターとともに地を蹴り宙を舞いフィールド内を駆け巡る!」

 

だったらこのデュエルで証明してやる!

 

「見よ、これぞ、デュエルの最強進化形、」

 

「アクション!!」

 

「「デュエル!!」」

 

先攻は俺だ。まずは様子見と行くか。

 

「俺のターン!俺は手札から<EMシルバー・クロウ A1800>を召喚!」

 

俺はシルバー・クロウを召喚すると同時にシルバー・クロウの背中に乗りフィールド内を走りかけた。

 

『いいぞ!』

 

『かっこいい!』

 

俺の姿に観客たちも応援の声が聞こえてきた。俺は観客に向かって手を振った。

 

「(そうだ。やっぱデュエルはこうでなくちゃ。これをあいつにも教えて見せる。)俺はスケール4のオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをペンデュラムスケールにセッティング!そしてエンドフェズに”オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン”のペンデュラム効果!このカードを破壊し、デッキから時読みの魔術師を手札に加える。俺はこれでターンエンド。」

 

 

遊矢 LP4000 手札5(時読みの魔術師)

場 

EMシルバー・クロウ A1800

伏せ 0

EXデッキ:オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン 

VS

勝鬨 LP4000 手札5

場 0

伏せ 0

 

 

「ドロー。」

 

さあ相手はどう来る?

 

「相手フィールドにのみモンスターが存在する時、手札から<地翔星ハヤテ A2100>をリリースなしで召喚することができる。」

 

いきなり上級モンスターか。

 

「バトル。自分はハヤテでシルバー・クロウを攻撃。」

 

このままだとシルバー・クロウが破壊されてしまう。俺は竹林に入りアクションカードを探した。

そして前方の竹にアクションカードが挟まっていた。

 

「よしあった。」

 

俺はアクションカードを取るためにアクションカードに近づいた。

 

その瞬間、どこからか小さく切られた竹が俺に向かって飛んできた。

 

俺とシルバー・クロウは飛んでくる竹に当たらないように慌てて交わした。

 

「危ねえ。アクションカードは!?」

 

俺はアクションカードがあった方を向くとそこにはすでに勝鬨がおり、竹に挟まっていたアクションカードを手にした。

 

「遅いんだよ。バトルは継続しているのだぞ。」

 

「あっ!」

 

勝鬨の言葉の後に攻撃中だったハヤテがシルバー・クロウに向かって手に持つ杖を突きたてた。

 

シルバー・クロウにまたがっていた俺もその攻撃に巻き込まれ後方に飛ばされた。

 

「わああああ!!」

 

LP4000→3700

 

「破壊されたペンデュラムモンスターはエクストラデッキにいく。」

 

「ターンエンド。」

 

 

遊矢 LP3700 手札5(時読みの魔術師)

場 0

伏せ 0

EXデッキ:EMシルバー・クロウ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン  

VS

勝鬨 LP4000 手札5+アクション魔法

場 

地翔星ハヤテ A2100

伏せ 0

 

俺は立ち上がると勝鬨は俺を挑発していた。

 

「お前があくまでそう言うデュエルをするつもりか。なら俺も俺の信じるデュエルをするだけだ。俺のターン!」

 

来た。

 

「俺はスケール3のEMオッドアイズ・ライトフェニックスとスケール8の時読みの魔術師でペンデュラムスケールをセッティング!」

 

「これでレベル4から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!エクストラデッキから<EMシルバー・クロウ A1800>!雄々しくも美しく輝く二色のまなこ!<オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン A2500>!」

 

『榊選手のペンデュラム召喚だ!』

 

「お楽しみにはこれからだ!」

 

俺の言葉に観客がまた盛り上がってきた。

 

「お楽しみ?」

 

「ああ、デュエルは楽しまなくちゃ。」

 

「自分は勝つためだけに来ている。」

 

「勝ちたいのは俺も一緒さ。だけどデュエルはそれだけじゃない。俺はEMシルバー・クロウとオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをリリースする事で融合召喚する!

誇り高き銀狼よ、神秘の竜と一つとなりて新たな力を生み出さん!融合召喚!出でよ!野獣の眼まなこ光りし獰猛なる龍!レベル8!<ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン A3000>!」

 

『決まった!ペンデュラム融合!榊選手の新たなエースモンスター!』

 

 

ーユーキー

 

「融合だと!?」

 

「黒咲、それはもういいから・・・」

 

俺は榊游矢が融合召喚に反応した黒咲に突っ込んだ。

 

「しかし何故遊矢が融合を・・・」

 

「別に誰がどの召喚法を使おうが関係ないだろ。」

 

俺は再びモニターに目を向けるのだった。

 

 

ー遊矢ー

 

「自分とお前がデュエルするのはあの時から運命づけられてたかもしれない。」

 

「何のことだよ?」

 

「来るがいい。」

 

「バトルだ!俺はビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴンで地翔星ハヤテに攻撃!」

 

「”ハヤテ”の効果発動。自分の場にこのカード以外のモンスターが存在しない時、攻撃を1度だけ無効にできる。」

 

 

地翔星ハヤテ レベル5 地

戦士族/効果 A2100/D0

①:相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードはリリースなしで通常召喚できる。

②:相手のバトルフェイズに1度、自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在せず、このカードが攻撃対象に選択された場合に発動できる。その攻撃を無効にする。

 

 

「どうした。楽しいお遊戯デュエルは終わりか?」

 

「何!?」

 

「終わりなら早くターエンドしろ。次は自分の番だ!」

 

「今度はそっちに楽しませてもらおうか。ターンエンド。」

 

 

遊矢 LP3700 手札3

場 

ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン A3000

伏せ 0

P:EMオッドアイズ・ライトフェニックス 3 8 時読みの魔術師

EXデッキ:EMシルバー・クロウ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン 

VS

勝鬨 LP4000 手札5+アクション魔法

場 

地翔星ハヤテ A2100

伏せ 0

 

 

「ドロー!俺はマジックカード<融合>を発動!」

 

「何!?」

 

「自分はフィールドの地翔星ハヤテと手札の天昇星テンマを素材とする。翔ける星、地を飛び、今ひとつとなって、悠久の覇者たる星と輝け!融合召喚!来い<覇勝星イダテン A3000>!」

 

まさか相手まで融合召喚するなんて。攻撃力はビーストアイズと同じ、ここは

 

「アクションカードで!」

 

俺はアクションカードを探すためにフィールドを走り出した。

 

「イダテンのモンスター効果を教えといてやる。このカードのレベル以下のモンスターとバトルする時、相手モンスターの攻撃力を0になる。」

 

「何だと!?」

 

 

覇勝星イダテン レベル10 光

戦士族/融合/効果 A3000/D2200

「天」モンスター+「地」モンスター

①:このカードがこのカードのレベル以下の相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。その相手モンスターの攻撃力はそのダメージ計算時のみ0になる。

 

 

まずい!このまま攻撃が通ったら3000のダメージを受ける。早くアクションカードを

 

その時、勝鬨はまた竹を俺に向けて投げてきた。

竹は俺の足の手前の地面に刺さり、俺の足にぶつかり転んでしまった。

 

「自分は装備魔法<魔星剣>をイダテンに装備。このターンに手札に加えたマジックカードを1枚墓地に送るごとに攻撃力を100アップする。」

 

 

魔星剣 装備魔法

①:魔法カードを自分の手札に加えた場合に発動できる。その魔法カード1枚を墓地へ送る度に、装備モンスターの攻撃力は100アップする。

 

 

一見弱そうに見えるけど、アクションカードを駆使することで攻撃力を飛躍的に上げる事が可能だ。

 

「自分はアクションカードを墓地に送り、イダテンの攻撃力を100ポイントアップする。」

 

覇勝星イダテン A3000→3100

 

まずいあいつよりも早くアクションカードを取らなくちゃ

 

俺は周りを探した。そして竹の高いところにアクションカードが刺さっているのを見つけた。

 

それを取りに行こうとしたが、勝鬨にタックルされ妨害された。

 

「ぐぁ!」

 

「自分は2枚目のアクションカードを墓地に送る。」

 

覇勝星イダテン A3100→3200

 

その後もアクションカードを何とか手に入れようと踏ん張るが、そのたびに過激な妨害をされ、3枚目、4枚目と何枚ものアクションカードを奪われてしまった。

 

覇勝星イダテン A3200→3600

 

ついに6枚目まで行った。

 

「俺のライフは3700。次アクションカードを取られたら終わりだ。」

 

俺は最後まで諦めずアクションカードを探した。だが相手の勝鬨もそれは同じだ

 

「お前に絶対にアクションカードは渡さない!」

 

「何だと!?」

 

「お前は今まで影1つ無い明るい道をぬくぬくとぬくぬくと歩き続けてきたんだ。」

 

「何だよそれ?」

 

「自分はひたすら闇の道を歩いてきた。お前のような奴には負けない!必ず自分が勝利する!」

 

「そんなの分かるかよ!」

 

お互いに走る前にアクションカードが落ちていた。

 

「あれは絶対に渡さない!」

 

「させん!バトルだ!自分はイダテンでビーストアイズを攻撃!”イダテン”の効果!ビーストアイズの攻撃力を0にする!」

 

ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン A3000→0

 

「勝利の風は本当の闇を見たものに来る!」

 

「諦めてたまるか!」

 

イダテンの攻撃がビーストアイズに届く前に何としてもアクションカードを取るためにアクションカードに向かってジャンプした。

 

LP3700→100

 

勝鬨は俺の腕に足で踏みつけられたが、俺はアクションカードを取られずに済みライフを何とか残すことに成功した。

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。(自分が伏せたカードはスキル・プリズナー。イダテンを対象にモンスター効果を使用したのならこのカードでそれを防ぐ。)」

 

 

遊矢 LP100 手札3

場 0

伏せ 0

P:EMオッドアイズ・ライトフェニックス 3 8 時読みの魔術師

EXデッキ:EMシルバー・クロウ、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン 

VS

勝鬨 LP4000 手札3

場 覇勝星イダテン A3600

伏せ 1

 

 

「ぐっ・・・」

 

ライフは何とか持つことはできた。けどあいつを笑顔にするどころかデュエルに勝つこともできないのかよ。

 

「首の皮1枚で繋がったな。お前の闇はすぐそこだ。」

 

今の俺にもっと力があれば・・・

 

「ひたすら暗い闇の中に落ちるんだな。」

 

力が欲しい!

 

その時、俺の中から何かが込みあがってきた。

 

その溢れる思いはどんどん俺の心を包み込み、俺の心は闇の中に沈んだ

 

 

ーユーキー

 

立ち上がった榊遊矢はさっきまでの榊游矢とはどこか違っていた。目つきは鋭くなり、瞳が赤く発行し、髪が逆立っていた。明らかにさっきまでとは様子がおかしい。

 

「ユート!」

 

「ああ。これは・・」

 

ユートも感づいたようだな。間違いない。これは黒い何かに違いない!

 

「・・俺のターン。俺はセッティング済みのスケールでペンデュラム召喚を行う。揺れろ魂のペンデュラム、天空に描け光のアーク、ペンデュラム召喚!いでよわが僕のモンスター達よ!エクストラデッキより<オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン A2500>、<EMシルバー・クロウ A1800>さらに手札から<竜穴の魔術師 D2700>」

 

呼び出したモンスターじゃあイダテンは倒すことはできない。だが奴の場にはレベル7のモンスターが2体いる。まさか!

 

「俺はレベル7<オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン>と<竜穴の魔術師>の2体でオーバーレイネットワークを構築!二色の眼の竜よ!その凍てつく氷で、フィールドを凍えさせろ!エクシーズ召喚!いでよランク7!<オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン A2800>!」

 

遊矢の場に現れたのは全身を氷に覆われたオッドアイのドラゴンだった。

 

 

『これはペンデュラム召喚からエクシーズ召喚!?』

 

「何だと?」

 

対戦相手も相手がエクシーズを使うとは思ってなかったのか驚いていた。

 

「何故遊矢がエクシーズを?!」

 

ユートも遊矢がエクシーズを使っていることに驚いている。

 

この感じ何かあるのか?

 

「俺はマジックカード<フォース>を発動!その効果でイダテンの攻撃力を半分にし、その数値分オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンの攻撃力をアップさせる。さらに速攻魔法<連続魔法>を発動。手札をすべて捨てる事で今使用したフォースと同じ効果になる。よってイダテンの攻撃力をさらに半分にしその数値分オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンの攻撃力をアップさせる。」

 

オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン A2800→4600→5500

覇勝星イダテン A3600→1800→900

 

「攻撃力5500!」

 

「バトルだ。俺はオッドアイズ・アブソリュート・ドラゴンで覇勝星イダテンに攻撃。」

 

「”イダテン”の効果は発動!」

 

「エクシーズモンスターにレベルはない。よって効果は無効。」

 

「何?レベルを持たないならレベル0ではないのか!?」

 

「氷結のブリザードバースト!」

 

LP4000→0

 

デュエルの結果だけを言えば榊游矢の逆転勝利に終わった。だがそのデュエルに誰1人勝利の歓声を上げるものはいなかった。

モニターを見ていると、榊游矢の表情が元に戻っていた。その様子から自分が何をしたのか覚えてないのだろう。榊游矢は対戦相手に近づき手を伸ばしたが払い除けらてしまいただ茫然と突っ立っつことしかできなかった。

こうして榊游矢の2回戦は終了した。




いかがでしたでしょうか。

所々オリジナルを混ぜてますが基本は同じだと思います。アブソリュートの効果が攻撃的だったらダリベの真似しなくてよかったのですけどね。


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