インフィニット・ストラトス FairyOFAvalon 作:焔鬼
蘭の妊娠発言で固まっていた蓮はしばらくして元に戻ると
「蘭、妊娠したて言うのは本当なの?」
「うん。あの時、お母さんが冗談で言った事が本当になった」
「蘭が妊娠している事はイチカさんは知ってるの?」
「うん、知ってる。」
「は~・・・」
蓮は自分が冗談で言った事が本当になってしまってため息をつくが
「蘭、もう家に戻って来る気は無いの?」
「無い。兄さんが居る限り私は実家に帰る気も、帰るつもりもない」
「そう・・・」
「私は兄さんにうんざりしてたの。友達と遊びに幾度に誰と行くんだとか聞かれて嫌だった。もう兄さんには、弾に会いたく無いからイギリスから帰って来ても、私は実家には帰らない。」
蘭をそう言うと蓮は泣き始めるが
「お母さんが気にする事じゃないから泣かないで。桜さん、この屋敷の合鍵はある?」
「ありますよ」
桜はそう言って蘭に合鍵を渡すと
「お母さん、私は実家には帰らないけど合鍵を渡すから何時でも遊びに来て。私はお母さんが遊びに来るのを待ってるから」
蘭がそう言って蓮に合鍵を渡ししばらくして桜が料理を持って来ると
「お母さんとりあえず食べよ。桜さんの料理は美味しいからお母さんも気に入ると思うよ」
「うん・・・」
蓮は暗いまま桜の料理を食べ始めるが、数日の内に弾が原因で完全に家庭が崩壊する事をまだ知らない。
それから数日がたち蘭はIS学園にやって来た。蘭はIS学園に着くと真っ先に向かったのは生徒会室で、部屋の扉を開けると待って居たのはイチカを先頭にセシル、エミリア、ステラ、マドカ、簪、リザのオルコットファミリーの内の7人だった。
「蘭、いらっしゃい」
「イチカさん!」
蘭は久しぶりに会うイチカに抱きつき実家での出来事を話すと
「あの馬鹿弾、いっぺん頭かち割らないとわからないみたいね。昔から蘭を変な目で見てたけどここまで酷いと思わなかったわ!」
「私も契約の時に実家にお邪魔しました時に蘭ちゃんの兄に会いましたけど、私も良い思いをしませんでしたわ」
「もし良かったら更識の暗部を護衛に付ける事できるけど蘭ちゃんはどうする?」
皆、蘭を心配して対策を言うが
「皆、ありがとう。でも兄とは絶縁してきたし、実家に帰らないてお母さんに言ったから大丈夫だよ」
蘭はイチカ達にそう言うが、イチカ達は蘭が実家に帰れない悲しみをわかっていた。その後、イチカ達は蘭を連れて学園内を案内していると
「あの、生徒会は出し物しないのですか?」
「出せたら出したかったのですが、この学園は問題を起こす先輩方が簪さんの姉以外にも何人かいて、生徒会は風紀を守る為に動く事にしました」
セシルがそう言うと蘭は簪の姉、刀奈を思い出して苦笑いをし、簪は恥ずかしくてうつ向いてしまった。そしてイチカ達は最初の問題児であるパパラッチの黛薫子のクラスに行くとやはりというか予想通りの事をやっていた。