インフィニット・ストラトス FairyOFAvalon   作:焔鬼

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第167話

病院に入院して3日、蘭は午後には退院する事になっているがその日の朝にセシアと二人の男女が病室に訪れた

 

「ひっ!」

 

セシアは蘭を見た瞬間に悲鳴をあげるが

 

「私はセシアの父のバルク・ジュールと言います。この度は娘が失礼な事をしてしまい申し訳ありませんでした!」

 

とセシアの父が頭を下げると女性もセシアの頭をつかんで一緒に謝る。

 

「私はセシアの母のマリア・ジュールと言います。蘭さんこの度は本当にごめんなさい。」

 

「あぁ、いえ、私は大丈夫なので頭を上げてください!」

 

蘭はジュール夫妻はそう言うがバルクは

 

「いえ、そうは行きません。私の会社はオルコットカンパニーの子会社。それなのにバカ娘がイチカ副社長の婚約者を差別した上、入院するような事になったと聞いて謝る為に出張先から慌てて戻って来たのです。蘭様お詫びとしてこちらをもらってください。本来はIS学園に入学する娘の為に建てた家ですが、蘭様に差し上げます!」

 

「えっ、家!?」

 

お詫びで家をあげると言われて驚く蘭だったが、バルクはそんな蘭を無視して家の住所を書いた紙とカードキーを渡し

 

「家の維持費はこちらで持ちますので好きに使ってください」

 

そう言って病室を後にするが、蘭は渡された住所を見ると五反田食堂の近くでありがたく貰うことにした。

 

 

 

その日の午後、屋敷に戻った蘭は自分の部屋に戻ろうとするとお腹が膨らんだ知らないメイドが一人いた

 

「あら、瑠璃さんじゃないですか」

 

「桜さん、その瑠璃さんは知り合いなのですか?」

 

蘭が瑠璃の事を聞くと衝撃な言葉が桜の口が出てきた

 

「瑠璃さんはイチカ様とセシリア様の子供の代理出産してくれる方です」

 

「えっ!?イチカさんとセシリアさんの子供?」

 

「はい、エミリア様とステラ様が既成事実を作るさいにセシリア様が巻き込まれて、その時にできてしまったので瑠璃さんが代理出産を自分から志願したのですよ」

 

蘭は自分が妊娠した事に驚いたが、桜が口から出た言葉の方が自分の時よりも衝撃がつよかったが

 

「あら、桜さん」

 

「瑠璃さん、お久しぶりです。夏期休暇はどうでしたか?」

 

「楽しかったわ。両親にイチカ様とセシリア様の子供を代理出産する事を教えたら、二人とも腰を抜かしてしまいましたわ。ところで桜さん、こちらの可愛いお嬢さんは誰なの?」

 

「この子は新しくイチカ様の婚約者になった五反田蘭様ですよ!」

 

桜と瑠璃は仲良く話すが蘭は可愛いと言われて恥ずかしくなってしまったが

 

「蘭様、初めまして。私は瑠璃・ドルムトと言います。」

 

「初めまして、五反田蘭です。」

 

瑠璃はほんわかな笑顔で蘭に挨拶すると

 

「瑠璃さん、何故こちらに?セシリア様から出産するまでは仕事を休んでも良いと言われてましたけど」

 

「うふふ、皆の顔が見たくて来たのよ。セシリア様も自分の家と思って何時でも遊びに来ても良いと言われてたじゃないですか!」

 

桜と瑠璃は楽しく話すが

 

「あの~瑠璃さんは何故代理出産を自分から言い出したのですか?」

 

「あ~、桜さんから聞いたのね。私はイチカ様とセシリア様より歳上ですが、二人とも私達が困っていたら何時も助けてくれたし、私はイチカ様の子供をできたら産みたいと夢を持っていたから自分の子供では無くても、イチカ様とセシリア様の助けになるならと自分から言い出したの!」

 

瑠璃の話を聞いた蘭は

 

「あの~、私もイチカさんの子供ができたから、瑠璃さんから何かアドバイスを貰えませんか?」

 

「あら、蘭様はイチカ様の子供を?わかったわ。わからないことがあったら聞いて。私も出来る限り相談に乗るからね!」

 

瑠璃はそう言って蘭の頭を撫でてその場を後にした後

 

「蘭さん、イチカ様と結婚できる枠が後一つ空いてる事を知ってますよね?」

 

「はい、知ってますけど・・・」

 

「おそらセシリア様の性格からして瑠璃さんを最後の妻に迎えると私は思ってます。」

 

「桜さん何ですか?」

 

「代理出産の件もありますが、瑠璃さんはイチカ様に好意を持ってます。ですが貴族の規則でイチカ様も瑠璃さんを妻に迎える事ができない状態ですがセシリア様は瑠璃さんを貴族の養子にしてイチカ様の妻に迎える計画をエミリア様やステラ様達がたててます」

 

イチカが知らないところで着々と準備を進めるセシリア達に蘭は言葉を失うが

 

「この計画にはラミアス家のマリュー様も参加してますので明日には動きががありますので、イチカ様と瑠璃さんには内緒でお願いしますね!」

 

桜はそう言って蘭に口止めをしたのであった。

 


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