にわか晒したりしたら許してください…m(_ _)m
「―――《空母ヲ級》、健在です」
「よしっ!もう一本撃っとこう。」
「た、大佐!!近くに艦娘がいたんですよ!!今のは危険すぎます!!」
「アハハっ、大丈夫大丈夫!!艦娘はそんな簡単には沈まないよ。その証拠にヲ級には全く効いてないでしょ?まあ…その反応を見たいんだけどね?」
『ザ―――ザザッ―――――おい、ハープーンぶちかましたのはどこの馬鹿女だ?』
「おっ、久しぶり~!舞鶴の生活はどう?」
『……お前は相変わらずだな。これから艦娘の提督になるかもしれんのに、その破天荒な性格は直らんのか?』
「んー?これは私の生まれつきの性格だからこれは直らないかなぁ?私のところに配属されたら慣れてもらうしかないなー」
『もういい。お前は御雲大将の説教でも受ければいい。人の上に立つ者としての在り方をもう一度叩き込んでもらえ。そのまま死ね』
「んー、私一人じゃ嫌かなぁ?それより、オート・メラーラ砲も試したいから援護してくれないかなー?」
「ちょっ、大佐!!」
『水平線から先に出れば敵に目視で観測される。御雲からの報告を聞いただろ?こっちは深海棲艦に比べたら紙みたいな装甲だ』
「でもさぁ……君さ深海棲艦見たことある?」
『映像でなら見た。
「生で見たことはないんでしょ?じゃあ、この目で見なきゃ。私たちの時代でどれだけ抗えるか試さなきゃ」
『先の戦いのように犠牲を生みながらか?』
「犠牲を生んででも進み、最後に勝ったのが伝説の時代だよ。ただでさえ、敵にも伝説にも遅れてしまった私たちが軍人として国を守るとするのなら」
『……』
「――――敵の力を知らなきゃ、護るものも護れないよ?」
「って、ことでハープーンをもう一発撃って様子見をしてみよー!あっ、ついでにVLSのSAMも航空機にぶつけてみて?」
『もう知らん、勝手にしろ。沈んだら助けてやる』
「艦娘の頭上にですか?戦闘に支障が出ると思われますが……」
「大丈夫大丈夫!そもそも、君は勘違いをしているよ?」
「――――私が試してるのは、別に深海棲艦だけじゃないんだよ?」
*
続いて、火に包まれたヲ級の真横からぶん殴るように白い槍が突き刺さり、肉を潰しながら炸裂する。
私の知らない圧倒的な力。私の目の届かないところから迫る銛のような強力な一撃。
私は艦娘の事ばかり知ってきたから現代の艦艇にはあまり詳しくないのだが、これが現代海軍の誇る「
なるほど。確かに強力だ。対艦戦ならば、私たちの基となった軍艦の時代ならば、その力を存分に発揮できるだろう。
深海棲艦の滅んだ世界で人に対して向けるには十分すぎる矛だ。
『どうして艦娘の攻撃はどんな兵器も弾き返す深海装鋼を破壊できるのか?』
あの地下工廠で妖精は唐突にそんな感じに話を始めた。
『理由は簡単だ。人間が使っている鉄鋼、炸薬、そのすべてと艦娘の艤装は違う。詳しいことまで話せばかなり長い話になるが、深海装鋼はこの世界のあらゆる物質に見られない特殊な波長でその構成物質の分子が振動している。これが外部からの衝撃に対して変化し、時には強く、時には靭く、分子間の結合強さを変化させる。万物を破壊する共振兵器が深海棲艦に効かないのは、固有振動数さえ変化するからだ。非定常な振動数に共振兵器が固有振動数を特定することができず共振が発生しない。その他にも熱、化学物質、放射線さえも深海装鋼表面の特殊振動によって内部への侵入を阻害される』
正直理解できなかったのだが、なにはともあれ、深海棲艦を形作っている物質が凄いということは分かった。
『そして、艦娘の装甲も似たような物質で作られている。似て異なるものではあるが、その異なるというのもかなり微妙な違いだ。前の時代では《
そんなめちゃくちゃな…
『FGFは物質というよりは構造なのだが、深海装鋼の発する振動に干渉することができる。しかもこの干渉波があらゆる衝撃に対応する特殊な振動を打ち消す方向に働き、深海装鋼の強度が一気に落ちることになる。あとは弾丸や魚雷の持つ運動エネルギーや炸薬で破壊する。ん?では、艦娘の装甲を近代兵器に取り付けて戦えばいいのじゃないかと?君の主砲をミサイルに括り付けてぶつけてみるかい?』
そうとは言ってない。私の主砲がミサイルのように飛んで来たらそれはそれで嫌だ。
『面倒なことにFGFはそんな便利なものじゃないんだ。ここから先は本当にブラックボックスで私もよく知らないが、干渉現象を起こすにはかなりの条件を満たす必要がある。それでその条件がかなり曖昧なもので一つ目から「在りし日の戦船の魂の放つ特殊な波動が発動条件」などというかなり訳の分からないものがある』
あれ?それって。
『そうだ、君たち艦娘にしか扱えない。ものがものだけに扱いが難しいというやつだ……はぁ、君は理解してないから今の話を簡単にまとめると、つまりだな――――』
ハハハ、申し訳ない。
『艦娘以外の兵器で深海棲艦を打倒することは不可能だ』
果たして魂が波動を放つのか、振動するのか、そんな議論をしていれば日が暮れる。
私がこんな頭が痛くなる話を持ち出したのには、立ち上る黒煙の中で消えることなく、黄色い炎が揺らめいているからだ。
あれだけの威力を発揮する現代兵装でさえ、全くものともせずに炎の中に立ち尽くすその姿。過去の人類はこの姿に数え切れない絶望を積み重ねてきたに違いない。現に私だって少し膝が震えている。
こちらの力が通じると分かっているからこそ戦える。あちらの兵器はこちらに通じると知っているからこそ戦いを拒もうとする。
かつての人類の戦いはこうだった。
だが、こちらの兵器は全く通じない。あちらの兵器はまるで理解できない。
勝てないと思って戦う人はいない。みな、自分の命が、大切な人と送る明日が惜しいに決まっている。どれだけ勇み口を叩こうが本質はそうなのだ。
だからこそ、この存在だけは――――唯一戦える私たちが還さなければならない。この海に。
時間は神に与えられた。片腕でなんとか主砲を換装し、トリガーの感触を確かめる。
内蔵されている僅かながらの弾薬を装填。痛めた右腕を添えるだけ添えて、もう一度空を仰ぐ。
と、その時、上空を飛ぶ艦載機群に横から幾本もの矢が薙ぎ払い、蹴散らしていく。
これもイージス艦からの攻撃なのだろうか?糸に引かれるように命中していくミサイルは弾頭を黒いボディにめり込ませ炸裂する。
ヲ級を撃破できていないことにはイージス艦側も気づいているはずだ。それなのに、攻撃を加え続ける理由は何だろうか?火の粉は私たちにも降り注ぐ。
だが、その様子はまさに蹴散らす。敵機の破壊まではいかずに、バランスを崩した多くの艦載機がすぐに体勢を立て直して飛び去ろうとする。
その一瞬を見逃すわけにはいかなかった。
爆炎から飛び出した小さな的を狙い、トリガーを引く。
今までより重く感じる反動。ずしりと腕から胸に響き心臓が一瞬飛び跳ねたように身体が弾む。
放たれた弾丸は確かに敵機を穿つ。これならいける……確信が徐々に形となっていく。
それでも、ヲ級の目は一切の焦りの色も見せることなく、冷たく私たちを見据えていた。
*
ここまで追い込まれておきながら冷静に対応するその精神力は敵ながら認めてやろう。
黄色く光る眼には冷静さの中に潜む黒い炎が揺らいでいる。
今度はヲ級にめがけて魚雷を放った。無論、命中させるつもりであったが、半分は試すため。
ここまで冷静に対処されると相手の焦りを把握したくなる。この乱戦でどれだけの敵機を削ったか把握してもいない。
どれだけの余力があるか確かめた4本の魚雷を飛ばす。
「ヲッ!」
ヲ級の対応は極めて冷静であった。体を覆っていた炎を振り払い、横に身体を進めながら、艦戦に迎撃させていく。
扇状に広がった魚雷は1本がヲ級の逃げた先に向かったが、その1本も命中することなく、ヲ級の左舷方向の離れた場所で起爆した。
大きな波が立ち、ヲ級の体勢が若干崩れたがそれを補うように、艦戦、艦攻隊が波状攻撃を仕掛けてくる。
上手い、敵ながら見事だ。とでも言っておこうか?
魚雷を装填し、背後の彼女の様子を見た。ところどころ服が裂けていたり肌が焦げていたり、一度爆撃をまともに受けたか。
最後まで私に着いてこれるだろうか?まあ、いい。
ここで試させてもらうことにするわ、謎の艦娘。
*
すごい……一瞬の隙であんな正確に魚雷を撃てるなんて…。
私じゃあんな隙は付けない。
主砲と魚雷を間髪置かずに撃つなんて複雑な思考を回すことは難しい。
私が魚雷を撃つ時は助けてもらった。私に向かっている敵機を上手く引き寄せているのも彼女だ。
助けられてばかりだ。私も、私ももっと頑張らなくちゃ。
ヲ級の体が私たちから外れる。その眼が水平線の方向に動き――――水平線から覗く鋼鉄の塊に目が向いた。
その体は海を翔けていく。マズい…あの方角は。あの船は。
「―――ッ!あいつ…ッ!!!」
彼女も気付いたらしいが、飛び出そうとした瞬間に艦攻隊の魚雷が迫ってきた。
それを迎撃するのに意識を取られ、出遅れる。海中で魚雷が爆発する衝撃が足の裏から伝わる。
背中越しに密かな焦りが伝わってくる。まるで進むのを妨害するように攻撃はせず私たちの周りを飛び交っていく。
彼方に浮かぶ艦が砲撃した。ヲ級にぶつかり激しい音が響く。私たちの主砲なんかよりもずっと早く、多くの弾丸がヲ級の身を撃つ。鋼がぶつかり合い軋む音が何度も何度も何度も何度も――――響けど、悪魔の身体は止まらない。
「五月雨ッ!漣ッ!《ちょうかい》の援護に向かいなさい!!」
ダメだ、彼女たちじゃ間にあわない。まだ随分と後方にいるのだ。
私たちを挟んでヲ級とかなりの距離がある。前に回り込んで止めることなんて難しい。
あの場所からじゃ、駆逐艦の主砲じゃ、ヲ級には届かないだろう。
ヲ級を間合いの中に収めているのはあの船と、私たちだけだ。
「……私がやるよ」
主砲をヲ級に方向を向ける。
結構、賭けだった。敵機も迫っているし、正面じゃなくて真横に撃つような形だ。
ゆっくりと息を吸い込む。
近くで聞こえる音が徐々に薄れていく。
感覚のすべてが薄く 鋭く 狭く 研ぎ澄まされて遠くなっていく。
海上に張り巡らせていた意識が糸を束ねるようにして太く一直線になり、ヲ級の足に絡みつき
――――捕まえた。
感じ取った瞬間に人差し指を折った。
ノックバックが肩を打ち、放たれた弾丸が緩やかな弧を描いていく。
「あら……?」
「――――ッ!!」
ヲ級の黄色く光る眼を的にしたかのように、1発の弾丸が撃ち抜いた。もう1発が頭部の格納庫に突き刺さり爆発する。蓋のような箇所が吹き飛んで、中にいた艦載機が爆発で飛び出して火の玉になって落ちていく。
「……やったわね、あれで発着艦はもうできないわ」
「えへへ……うわっ!!」
上機嫌になっていたところを爆撃が襲う。間一髪のところで直撃は避けたが、熱と破片が身体を打ち、服を焼き焦がしていく。まるで着艦していた仲間の恨みと言わんばかりに、一斉に爆撃隊と雷撃隊が襲い掛かってきた。
ここにきて、一気に追い込んできた。何が何でも私たちをここで仕留めるつもりだ。
駆逐艦娘たかが2隻にここまで追い詰められて、焦っている様子がうかがえる。
「向こうも追い詰められてるわ。さっ、とっとと終わらせるわよ」
「うん……っ!!当たってっ!!」
「……っ、……ヲッ」
思い出したかのように私の目はヲ級を追った。立場が一瞬で入れ替わったことに気が付いたのだろう。いくら神の盾の攻撃を弾き返そうとも、弾き返せない想いがあったことをヲ級は知らなかったのだろう。
確かにflagship級のその力は絶大だった。呼吸を吐く間もないほどの波状攻撃。近くに落ちれば衝撃で足の骨が軋み、機銃が掠めればこの肌を切り裂いていく。
私たち身動きもできないほどの数の艦載機を操り、圧倒的火力で終始押し続けた。
味方がどれだけ目の前で沈んでいこうとも、冷静に私たちの光を掻き消すために。
その絶望に私たちが飲まれることは永遠に無い。
大破状態のヲ級がこの場からは退くべきだと判断するのに無理はない。もはや、空を飛ぶ艦載機の数は僅か。自身も発着艦もできずに海に浮かぶただの的。
この状況では、完全に私たちは優位だ。
「――――っ、逃がさないわよ!!五月雨!漣!援護しなさい!!」
「ほいさっさー!」
「お任せください!」
そう言うと、対空射撃をやめて彼女は飛び出した。その後を追おうとした艦載機は後方から駆け付けた2人が上手く牽制して追い払っている。
「あっ、ちょっと!!」
私もここで止まっている訳にはいかず、彼女の後を追う。ヲ級を守ろうと敵艦戦が襲い掛かってきたが、私の背後に着いた瞬間に撃墜されて海に叩きつけられた。
ガタが来ている主機を無理やり動かして何とか追いつき、彼女と横並びの状態でヲ級へと迫っていった。
「魚雷を撃つわよ!全部撃ち尽くしなさい!ここでトドメを刺すわ」
「う、うん――――魚雷管発射用意!」
横並びになって残った魚雷管をヲ級に向けると、ふと彼女の姿を見た。
海に溶けるような薄い水色の髪。
それが広がってよく顔は見えなかったけど、眼はまっすぐに標的を捉えて――――
狩人のようだった。
だが、海上に立ち、今にも魚雷を放とうとする彼女の姿は雄々しくも凛々しく―――
ふと、見惚れてしまっていた自分に気付くまで、とても長い時間が経った様な気がした。
どこか納得したように私は頷いた。
「―――――行こう!!」
意気込んで叫び、並び行く彼女に負けないだけの気迫を示す。
負けていられない。私だって艦娘だ。駆逐艦だ。
この雷撃だけは絶対に外さない。
ヲ級と目が合った。
以前ル級を倒した時と同じように。だが、あの時とは違う光があった。
潰れた片目ではなく残った片目には、おそらく彼女の中にある負の感情―――
きっと、悲愴―――それが溢れだしていた。
何度も崩れ落ちそうになる身体を何度も持ち直しながら、海を進むその姿に一瞬だけ躊躇いを感じたのだ。
逃げようと舵を切った瞬間に、その体を3本目の神の銛が撃ち抜いた。爆炎に包まれ、視界を遮られ私たちの姿を見失う。
きっと、彼女は還りたかったのだ。還るべき場所に。悲痛の叫びが伝わってきた。
でも、彼女が還るべき場所はそこではない―――
彼女がまだ囚われているというのならば―――――
私たちが還すべきなのだ。
対を成す正の存在として。
きっとそれが私たちの使命なのだと。
「海の底に――――――――消えろっっ!!」
最高に昂った鬼気迫る彼女の叫び声に合わせて、魚雷全てを一気に放った。
爆炎の中に包まれる彼女は、魚雷が命中する少し前に膝を突いた。
そして、青い空を仰ぐ。残された生きる時間のすべてをもって空の色を目に刻むかのように。
左手を力なく空に伸ばした姿に、私は少しだけ目を瞑った。
「―――――ヲッ……」
ハープーンの爆炎を掻き消して、計8本の魚雷が炸裂した。海上に立つ水と炎の柱はまるでここまで奮闘したヲ級という強敵に対して、私たちの中にある英霊の誰かが捧げた墓標のようで。
戦いの終わりを自覚する瞬間まで、私は身動きひとつとることなく、打倒すべき敵の最期にこの両眼を囚われていた。
「はぁ……はぁ……勝った」
勝利を自覚した私の中で急速に時間が動き出す。突然、おもりを背負った子どもに背中に飛び乗られたかのようにずしりと疲労が襲い掛かった。
筋肉と骨が悲鳴を上げ、通る熱気と冷気に喉が擦り切れるかのように痛み、頭は熱でもあるかのようにぼんやりとしていた。
身体の回復を促そうと、大量の酸素を身体に補給するために肺が激しく膨らみ萎む。ゆっくりと体の中を巡っていく空気、海洋を走るこの風に身体を冷まされて、徐々に私の呼吸も整っていった。
「……まぁ、当然の結果ね」
息を乱す様子も見せずに小さくそう言い放った真横にいる彼女。
辺りには散らばる何かの残骸たち。その中にただ1人、明確な青という色を持って立つ彼女は凛々しいものだった。
同性の私が思わず見惚れてしまうくらいに……
「……えーっと」
話しかけたのは私の方からだった。
思えば、私は彼女たちからすれば謎の存在のはずだ。突然現れて、どこの所属かも分からず、戦場で出会った。本来ならば、攻撃されてもおかしくなかったのだろう。
もしかしたら、この後用済みになった私は消されるかもしれない。海軍に拘束されて尋問を受けるかもしれない。
多くの不安が頭の中を巡り巡り、今すぐこの場から大急ぎで逃げることも考えたが、今の私の機関は彼女たちの全力にすぐに追いつかれるだろう。
何をされるか分からずにびくびくしながら話しかけた私に「あっ」と声を出して彼女はこちらを見た。
「……そうそう、あんた一体どこから」
内心、一体どんな子なのだろうと期待していた。
一体、どんな顔をして、どんな眼をしているのだろうと。
視線が交錯する。
私はこの時どんな顔をしていたのだろう?その場に鏡がなかったのが残念だ。
いや、鏡の代わりになるものならあった。彼女こそがまさに私の鏡だったのだろう。
ぐしゃりと崩れていくその表情が、私の心に浮かび上がった感情を表現するならば、といった感じをまさにそれだったのだ。
考えていたことは同じだと言うことだ。
いや、もしかしたら真逆でこの衝撃で私たちは0に収束して重なったのかもしれない。
お互いに一歩下がり合った。
2人の間を流れる現実を拒み、離れようとするかのように、何歩も下がっていく。
彼女の顔がどんどん青ざめていき、私の身体から体温が消えていく。
主砲が手から離れ、海の上に落ちた。
彼女の手にあった槍のようなものが、その手を離れ海面に叩きつけられる。小さな飛沫があがる。
広がった波紋が私たちの足にぶつかった瞬間に
2人の時間は止まった。その一瞬が2人の永遠であるかのように。
秋刀魚集めなきゃ…