インフィニット・バリアンズ   作:BF・顔芸の真ゲス

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ミザエル「…………」
真月「……あー、うん、言いたい事は分かるぜ。リアル優先にしてたって事もあるが、流石に遅れ過ぎたよな。いや俺も悪いとは思ってるんだぜ?いやマジで」
ミザエル「それだけではない。貴様投稿する場所も間違えただろう」
真月「ぐっ、いやまさか俺も間違えてるとは思わなかったんだよ。投稿前の細かい確認は大事だって改めて思い知らされたぜ」
ミザエル「己の非は理解しているようだな。ならば次に待つものは分かっているな?」
真月「……おう」
ミザエル「罰を受けろベクター!『戦慄の、タキオンスパイラルッ!』」
真月「すんませんでしたああぁぁぁぁ!?」


ep.49 ドラゴン対決! 最強VS絶対王者

side 真月

 

 

 

ミザエル「ふん、戻ったか」

 

試合を終え、控え室に戻った俺を出迎えたのは意外にもミザエルだった。

 

真月「意外だな、まさかテメェが出迎えてくれるとは思わなかったぜ」

 

ミザエル「次の試合に出場するから控え室で待機していただけだ。それより見たぞ試合、相変わらず下衆な行為をイキイキとした顔でやるなお前は」

 

怒っている訳では無く、ただただ呆れた表情を浮かべてミザエルは俺に言った。

 

真月「仕方ないだろ、それが俺の性分なんだから。文句は俺を産んだ親に言え」

 

ミザエル「自分の性格の悪さを親の所為にするな。だが良

 

いのか?今回の試合でお前の印象は一気に悪くなった。お前はこの先学園で孤立するかもしれないんだぞ」

 

真月「だろうな。というか、元よりそれが狙いであんな行動を取ったんだし」

 

ミザエル「何?どういう事だベクター?」

 

怪訝な顔をするミザエルに、俺はさっきの試合で俺がやった事の真相を明かす事にした。

 

真月「あんだけ大勢の前で最低行為働けば、世間のヘイトを俺に一手に集められる。お前や一夏達に危害が及ぶ危険性を減らせるって訳だな」

 

ミザエル「……私達を守る為に、敢えて悪役になったとでも言うつもりか?下らん、そんな事をして貰わずとも自分の身ぐらい自分で守れる」

 

真月「ならお前と仲が良い一般生徒達は?」

 

ミザエル「なに……?」

 

真月「お前と親しくしている本音は?比較的良好な関係を築いている天音やねねは?お前を慕うクラスメイト達はどうだ?お前は、あいつら全員を守れるか?」

 

ミザエル「……!?」

 

徐々にミザエルの表情が強張り、拳を強く握り締める。どうやら俺が言いたい事を理解し始めてきたらしい。

 

真月「ミザエル、確かにお前は強い。間違いなく最強だ。だがお前は人の悪意を知らない。悪意という存在の恐ろしさを理解していない」

 

ミザエルはやり過ぎた。あれだけ大っぴらに自分の力を見せつけてしまっては、ミザエルに対して敵意を持つ奴等はミザエルに危害を加えられない。

 

ならどうするか?決まっている。力を持たないそれ以外の人間を狙う。俺達と親しい人間を傷つける事で、俺達に手が出せないというストレスを発散する。人って奴はそういう生き物だ。

 

ミザエル「……理屈は分かった。だがそれならお前は尚更あのような真似をするべきでは無かったのではないか?」

 

真月「ま、当然の疑問だわな。でもさミザエル、よぉく思い出してみろよ。俺、そんなに強い姿見せたか?」

 

ミザエル「いや、どちらかと言えば姑息な小細工ばかりしていたがーーお前まさか!?」

 

真月「正解。観客は俺に『卑怯な手を使ってメラグを倒したクズ野郎』って印象を持った。そしてこうも思った筈だぜ?『卑怯な手を使わなきゃ勝てないような奴なら、私達でも勝てる』ってな」

 

そう思わせれば後は簡単だ。清々しいくらいの下衆っぷりを見せつけて、俺が『悪』だという印象をしっかり焼き付けてやればいい。人間って奴は単純で、悪い奴を懲らしめるのが大好きだからな。

 

真月「悪意の矛先を全て俺に向けられて、他の誰も傷つかない。どうだミザエル、素晴らしい作戦だろ?」

 

ミザエル「……お前は、それで良いのか?」

 

真月「何が?皆ハッピーなこの作戦に、良くないトコなんて何も無いだろ?」

 

ミザエル「巫山戯るなよ!そのハッピーな皆の中には貴様が入っていない!何故私達を頼らない?私達は、同じ仲間だろうが!」

 

胸ぐら掴んで俺に怒鳴るミザエルの姿に呆気に取られる。何故ミザエルが急に怒り出したのか、よく分からなかったからだ。

 

何故頼らない?ーー決まっている。これは俺がやるべき事だからだ。嫌われ者の俺だからこそ、こうやって皆を守る事が出来る。それならばやらないという選択肢は無い。

 

真月「そうカッカしなさんな。俺は大丈夫だよミザエル。人に嫌われるのも、憎まれるのも慣れてるからな。それより次はお前の試合だろ?応援してるぜ?」

 

そう言ってミザエルの手を振りほどいて俺は観客席へと向かった。

 

 

 

ーー去り際に見たミザエルの悲しそうな表情が、やけに頭に残っていた。

 

 

 

side ミザエル

 

 

 

ミザエル「……」

 

本音「ミザやん?」

 

ミザエル「……何だ本音」

 

本音「え〜と、何かあったの〜?」

 

ミザエル「別に、何もありはしない」

 

本音にそう答え、私は先程のベクターとの会話を思い返していた。

 

奴は自らの本性を衆目の前で晒し、敵意を集める事で他の人間を守るという方法を取った。

 

それは奴にとって正しい判断だったのだろう。奴が言った通り私には自分以外の人間を完璧に守る手段は無い。恐らく一夏や黒咲もそうだろう。

 

だからベクターはあの手段を用いた。嫌われ者の奴だからこそ出来る手段を。

 

ミザエル(理屈では、分かっている……!)

 

あれしかなかった。ベクターがやらなければ、いずれ私達の周りにいる誰かが危険な目に遭っていた。全てを守る為には、ああするのが一番だったという事は私にだって理解出来る。

 

ミザエル(だが!その為に仲間が生贄になるなんて事が有っていい筈が無い!なのに何故私は……!)

 

何故、ベクターを止めなかった。あの場で引き下がらずに奴を説得するという手もあったのに、何故私はそれをしなかった。

 

ミザエル(まさか……)

 

そうなる事を、望んでいたとでも言うのか?ベクターが孤立し、傷ついていく様を、私が望んでいたというのか?

 

ミザエル(私は、まだ奴を許せていないのか……?)

 

そんな筈は無い、そんな筈は無いのだ。過去に何があったとしても、今の奴は私にとって大切な仲間だ。かけがえのない同胞なのだ。それを私がーー

 

ミザエル(……?)

 

不意に何かが頭の上に乗り、動くのを感じた。思考の海から意識を引き上げ目を開くと、本音が私の頭を撫でている姿が目に映った。

 

本音「よし、よし……」

 

ミザエル「……本音、何をしている?」

 

本音「ミザやんが辛そうな顔をしてたから、ナデナデしてたの。私も痛かったり、辛かったり、苦しかったりした時は、お姉ちゃん達にこうやって貰っていたから」

 

そう言って笑う本音の姿を見て、私は先程まで心にのしかかっていた物が軽くなっていくのを感じた。

 

ミザエル(情けないものだな。まさかあの本音に心配されるとはな)

 

自分よりも弱いと思っていた少女に心配された。本来ならばそれは恥ずべき事だというのに、何故かあまり悪い気はしなかった。

 

ミザエル「ふん、お前に心配される筋合いは無い。行くぞ本音、そろそろ試合だ」

 

本音「あだっ!?ひどいよミザや〜ん!」

 

軽く本音の額を小突いて、私はハッチへ歩き出す。本音は小突かれた事に怒りながらも、笑顔で私の後に続いた。

 

ミザエル「……ありがとうな、本音」

 

本音「……!?い、今何て言ったのミザやん!?」

 

ミザエル「何でも無い。行くぞ」

 

本音「うっそだ〜!ね、ね!もう一回!もう一回言ってよミザやん!」

 

ミザエル「何でも無いと言っているだろうが!」

 

本音「あいたぁ!?」

 

 

 

side 鈴音

 

 

 

薫子『さあさあついに始まりますCブロック第一回戦!今最もブリュンヒルデに近いとされる中国のクイーン、鳳鈴音さんのペアと、クラス代表決定戦にて100越えのナンバーズを使用し圧倒的な力を見せつけた海馬ミザエルさんのペアの対戦です!解説のまややん、どう思いますか?』

 

真耶『誰がまややんですか!?そりゃさっきの山ちゃん先生よりは多少はマシですけども!……ごほん。現一年生の最強クラスと思われる二人の試合、私も試合前から熱くなって来ました。二人共、頑張って下さいね!』

 

 

 

セシリア「……何か、オマケ扱いされてるみたいでわたくし悲しくなってきたのですが」

 

実況の二人の放送を聞いて、側にいたセシリアがそう口にする。

 

鈴音「そう感じるなら、プレイで見返してやりゃあ良いのよ。観客の皆も、アンタの元雇い主のイギリス政府の奴らも全員ね」

 

セシリア「……簡単に言ってくれますわね。相手はあのミザエルさんだというのに」

 

ミザエルの名前を出した瞬間、セシリアの表情が強張る。まあ無理も無いわよね、文字通りのコテンパンにされたんだから。

 

1組のクラス代表決定戦の映像は学園に来る前に確認した。既存の第三世代機の殆どを上回る圧倒的な機体性能と、その性能を100パーセント引き出す国家代表クラスの常人離れした操縦技術。正直な話勝率は五分五分と言った所だ。

 

鈴音(……ま、それでも勝つけどね)

 

相手がどれだけ強いかなんて関係無い。勝負は『勝つ』と強く思った奴が勝つんだ。少なくとも勝利への執念ではアタシはあいつに負けていないと断言出来る。

 

だからこそ、アタシは一つだけ自分の相方に尋ねた。

 

鈴音「セシリア……アンタは勝ちたい?」

 

セシリア「当たり前ですわ。負ける気で勝負に挑む人間がこの世に何人居るのです?」

 

鈴音「…………そ、それなら良いのよ」

 

一切の迷いの無い即答だった。アタシとしてはミザエルに苦手意識を持っているセシリアを奮い立たせるつもりだっただけに、この即答には少し面食らった。

 

セシリア「心配は無用ですわ鈴さん。ミザエルさんとの戦いでわたくしは自分の弱さを知りました。そしてその弱さを糧として、今日という日まで鍛錬を重ねて来たのです。今のわたくしはあの時のわたくしとは違います」

 

鈴音「……良いじゃない、燃えるわねその台詞。アタシもアンタに負けないくらいテンション上げていかないといけないわね」

 

改めて思う、アタシは最高のペアを見つけた。セシリアとなら誰にも負けない、必ず優勝出来る。根拠の無い確信を感じていると、正面のピットから二つの影が姿を現した。一つは打鉄を身に纏った本音。そしてもう一つは、タキオンドラゴンを身に纏ったミザエル。

 

ミザエル「……待たせたな」

 

鈴音「ええ、すっごく待ったわ」

 

ミザエル「悪い、少し準備に手間取ってな」

 

鈴音「ま、試合には間に合ってるから問題は無いわ。それと、良い顔つきになってるじゃない。何かいい事でもあった?」

 

ミザエル「……そうだな。少し、元気を貰った」

 

本音「えへへへ〜!」

 

いつもより多少柔らかい表情を浮かべるミザエルと、いつも以上に柔らかくなった顔でにこにこと笑う本音。二人の間で何かあったのは間違いなく、色々聞きたい衝動に駆られたがここは我慢。先ずは目前の試合に集中しよう。

 

鈴音「……こほん。イチャイチャするのは自由だけど、そろそろ始めない?皆待ってるし」

 

ミザエル「……イチャイチャなどしては居ないのだが。だが確かにお前の言う通りだ。そろそろ始めるか。おい、開始の合図をしろ」

 

麻耶『……その、私も一応教師なのでもう少し丁寧な言葉遣いをお願いしたいのですが。で、では丁度時間ですので始めましょう!Cブロック一回戦、開始!』

 

鈴音「ーーオラァッ!!」

 

ミザエル「ーーハァッ!!」

 

試合が開始した次の瞬間、アタシとミザエルの拳がほぼ同時に繰り出され衝突した。

 

ミザエル「ッ!……パワーは我がタキオンドラゴンとほぼ互角、か。驚いたな」

 

鈴音「それはこっちのセリフよ!戦術や技術で負けた事なんて沢山有るけど、パワーで負けた事なんか今まで無かったわよ!?どんだけ性能高いのよその機体!?」

 

ミザエル「ならばどうする?諦めるか?」

 

鈴音「まさか!俄然燃えてきたっての!アタシの拳で、絶対アンタをブッ倒すッ!!」

 

ミザエル「ハハハッ!そうだその意気だ!そうでなければ面白くない!来い鳳鈴音!」

 

鈴音「言われなくてもおォォォォォォッ!!」

 

一度後退して距離を取り、瞬時加速を使って蹴りを放つ。

 

ミザエル「甘い!」

 

それを紙一重で躱し、ミザエルが逆に私にカウンターを浴びせようとする。だが、そこまでは私の想定内だ。

 

鈴音「引っかかったわね!」

 

ミザエル「何ッーーぐあぁッ!?」

 

蹴りが躱された瞬間に、予め構えて置いた右の拳でミザエルの顔面を思い切り殴り飛ばす。そう、蹴りはフェイント、本命はこの拳だ。

 

ミザエル「ぐっ……!成る程、流石はクイーンと言った所だな。力だけでは無いと言う事か」

 

鈴音「とーぜん!力、技、そして心!三つ全てを兼ね備えてこそのクイーンよ!」

 

ミザエル「そうか、だがーー」

 

鈴音「ーーがッ!?」

 

ミザエル「ーー1発は、1発だ」

 

背筋が凍る感覚に咄嗟に防御の姿勢を取るが、それよりも早く繰り出されたミザエルの拳がアタシの腹にめり込み、身体を大きく吹き飛ばされる。すぐさま体勢を立て直してミザエルの方を見ると、ミザエルは驚いたような目で私を見つめていた。

 

ミザエル「驚いたぞ。防ぐ事こそ出来てはいなかったが、まさかあれに反応するとは。完全に不意を突いたと思っていたのだが」

 

鈴音「当たる直前まで気がつかなかったわよ!ホントとんでもないわねアンタの機体!?」

 

とは言ったが、対応出来ない訳じゃない。確かにミザエルの機体のスピードは大したものだが、一度体感すれば二度目からは防げる程度のものだ。

 

鈴音(アイツの単一能力が分からないのは気になるけど、まあまあいい感じの滑り出しね。さて、セシリアの方はどうなっているのかしら?)

 

 

 

side セシリア

 

 

 

本音「てぇりゃああぁぁぁぁぁッ!!」

 

セシリア「当たりませんわよ!」

 

振り下ろされる刀を躱し、間合いを取って射撃の体勢を取る。

 

本音「させないっ!」

 

セシリア「……ッ!」

 

その瞬間に即座に間合いを詰めて、本音さんが切り掛かって来る。それを何とか避けて、直ぐに体勢を立て直す。

 

セシリア(……厄介ですわね)

 

本音さんは徹底的に射撃を封じに来ている。攻撃自体は単純なので簡単に避けられるが、これでは無駄に時間を消費し続けるだけだ。

 

セシリア「……仕方ありません。少しお披露目にはまだ早いですが、使ってしまいましょうか。蒼き翼(ブルー・ウイング)、展開!」

 

本音「わっ!?な、何これ!?」

 

ブルーアイズの背面に付いていた両翼が外れ、一枚一枚が独立して周囲に展開される。その数、なんと驚異の二十四枚。

 

セシリア「これこそブルーアイズに搭載された単一能力!二十四枚のビットにより相手を封殺する必殺の翼!」

 

本音「BT兵器、それもブルー・ティアーズの四倍の数のビットだなんて!?」

 

本音さんが驚愕の表情を浮かべると同時に、視界の端に映った観客席のイギリスの官僚がひっくり返るのが見えた。

 

セシリア(本当はミザエルさん一人になった時に使いたかったのですが、あんな面白いものを見れただけでも使った甲斐が有りましたわぁ♪)

 

わたくしの事など眼中に無かった彼等に一泡吹かせる事が出来た。零さんよりは性格が良いと思っているが、それでもスカッとした。

 

セシリア「さて、行きますわよ!」

 

本音「ッ!……負けない!」

 

ライフルを構え、特に照準を合わせずに射撃を行う。勿論ちゃんと狙ってないので本音さんには当たらない、だが別のものには命中した。

 

本音「……えっ、わぁ!?」

 

放たれた光線は本音さんを背後に展開されていたビットに命中し、反射して本音さんの背中に命中した。

 

本音「ビームが、曲がった……!?」

 

セシリア「ミラービット。ビームを反射する役割を持ったビットですわ。偏向射撃を使えない今のわたくしには、とっても便利な代物ですの」

 

本音「そんな物まで……!」

 

本当に、ダニエルさん達には驚かされている。一般に公開されている僅かな情報だけでBT兵器を再現し、そこからそれを使い易く改良した発展型まで作り出すなんて。少し、というかかなり頭のおかしい所はあるがそれを差し引いても凄い人達だ。

 

本音「……それでも、負けない。いつまでもミザやんに守られてばかりの私じゃ、いられないから!!」

 

セシリア「その意気です。では、バトル続行と行きましょうか!」

 

 

 

sideミザエル

 

 

 

ミザエル(本音の方は厳しい状況か。……まあ、それは私も同じ事だが)

 

鈴音「考え事する暇があるなんて、随分余裕じゃない!」

 

音速を超えるスピードで繰り出される蹴りを弾き、先程までの思考を一時片隅に追いやる。

 

ミザエル「余裕など無い。先程の蹴り、当たっていれば確実に意識を刈り取られていた」

 

鈴音「それを涼しい顔で防ぐアンタが本気で恐ろしいわ!アンタホントに人間!?」

 

ミザエル「人間以外の何に見える?」

 

まあ、人から人外になって更に人に戻った私を人間と言って良いのかは確かに疑問ではあるが。

 

それに人間かどうか疑わしいのは鳳鈴音も同じだ。あまり認めたくはないが、鳳鈴音の身体能力は人間態の私を遥かに上回っている。それでもまだ互角の闘いを行う事が出来るのは、タキオンドラゴンの性能と、鳳鈴音の戦闘能力の高さにあるのだろう。

 

ミザエル「そこだ!」

 

鈴音「……ッ!当たんない、わよぉ!!」

 

繰り出された拳を、鳳鈴音は一瞬だけ体勢を崩しながらも何とか躱す。その表情には、僅かではあるが苛立ちが感じ取れた。

 

鳳鈴音の戦闘能力は高い。いや、高過ぎるのだ。本人の思考速度に、機体が追いつけない程に。それこそが鳳鈴音の弱点。高過ぎる本人の能力と機体の間に生じる僅かなズレが、鳳鈴音の動きを鈍らせている。

 

ミザエル(恐ろしい女だ。操縦者を補助する役割を持つISが逆に枷となる程の戦闘能力。もしもこの女が自分に着いていける機体を使っていたならば、タキオンドラゴンでは勝てなかったかもしれない)

 

タキオンドラゴンの敗北を、僅かでも感じなければならないのは私にとってとても認め難い事だ。だがこの女は、そう思わずにはいられない程の強さを持っている。

 

ミザエル(……海馬以来だな。これ程の相手は)

 

少しの油断も許されない、圧倒的強者との闘い。アリトではないが、心の昂りを抑えられない。

 

鈴音「どぉりゃああぁぁぁ!!」

 

ミザエル「甘い!」

 

振り下ろされる拳を弾き飛ばし、二撃が打ち込まれる前にカウンターを叩き込む、筈だった。

 

鈴音「……ッ!」

 

ミザエル「何ッ、ぐあぁぁ!?」

 

カウンターを打とうとした瞬間に、弾かれた腕とは反対側の拳が胴体に命中し、大きく吹き飛ばされる。

 

ミザエル(カウンター……!?だが速過ぎる!?フェイントへの警戒は常に行なっていた、あの攻撃は囮では無かった筈だ!?……まさか、反射的にやったのか!?)

 

本能が攻撃が弾かれる事を察知し、無意識に行った行動。余りにも人の領域を逸脱した行動に戦慄する。

 

ミザエル「ッ!本当に、規格外な奴だな貴様は!!」

 

鈴音「そりゃ、どうもッ!!」

 

呼吸を整え、再度攻撃の構えを取る鳳鈴音。それを迎撃すべく体勢を立て直した私の背中に、強い衝撃が走った。

 

ミザエル「ッ!……ビーム攻撃か。私とした事が少し警戒を怠ってしまったようだな」

 

セシリア「二度は無いラッキーですわね。次は、実力で当てて見せますわ」

 

そう言ってライフルの照準を私に合わせるセシリア。あの女が私と相対しているという事はーー

 

本音「ごめんっ、ミザやん……!」

 

シールドエネルギーを失い、戦闘続行が不可能となった本音が泣きそうな声でそう言った。やはり、本音は落とされてしまったか。

 

ミザエル「そんな顔をするな本音。ここまで良く頑張ってくれた。後は、私に任せろ」

 

本音「……うんっ!負けないでねミザやん!」

 

ミザエル「当たり前だ、私を誰だと思っている?私は、最強のドラゴン使いだぞ?」

 

そう言って本音を慰め、鳳達の方へ向き直る。

 

鈴音「最強のドラゴン使い、ねぇ?ドラゴンの名前を持つ機体に乗るIS操縦者二人の前で、よくもまあ口に出来たわね」

 

セシリア「それが誇張だと思えないのが、ミザエルさんの恐ろしい所ですがね……!」

 

ああ、そういえばそうだったな。この場には龍を駆る者が三人も居た。

 

ミザエル「この場には三人のドラゴン使いが居る。ならばやる事は一つ!学園最強のドラゴン使いを、今ここで決めてやる!」

 

鈴音「ジョートーよ!クイーンはドラゴン使いの中でも最強だって事を証明してやるわ!」

 

セシリア「別に最強の称号に興味がある訳では有りませんが、この試合勝たせて貰いますわ!」

 

ミザエル「その意気や良し!ならばこの一撃、耐えて見せろ!戦慄の……タキオンスパイラルッッ!!」

 

鈴音「よっしゃ来いやぁ!!」

 

タキオンドラゴンより放たれたその光線を、鳳は逃げる事をせず受け止める体勢に入る。

 

鈴音「ーーッ、ハァァァァァァッッ!!」

 

両の拳で掴むように光線を受け止める鳳。だが、いくらその機体のパワーがタキオンドラゴンと同等だとしても、この一撃を受け止める事などーー

 

鈴音「負けるかコンニャロォォォォッッ!!」

 

ミザエル「ッ馬鹿な!?」

 

掴んだ光線を鳳はあろう事か強引に捻じ曲げ、地面に受け流した。あり得ない、光線だぞ?光だぞ?それを捻じ曲げるなんてどうかしてる。物理法則を超越した光景に、開いた口が塞がらない。

 

セシリア「隙ありですわ!

 

ミザエル「ッ、チィッ!」

 

巫山戯た光景に意識を持っていかれた隙を突かれ、攻撃を何発か貰ってしまう。

 

鈴音「アタシの実力に驚くなとは言わないけど、今のはちょっと間抜け過ぎない?アンタならあれくらい簡単に避けられたでしょーに」

 

セシリア「わたくしが不意を突かなきゃ当てられもしないみたいな言い方やめてくれませんか鈴さん!?」

 

鈴音「事実でしょ。今んとこアンタが当てたの全部不意打ちじゃない」

 

ミザエル「敵前で喧嘩などと!余裕振るのも大概にしろよ貴様等!」

 

セシリア「余裕なんて!」

 

鈴音「無いっての!」

 

ミザエル「チッ!避けたか!」

 

喧嘩をして無防備になった姿に腹が立って攻撃をしたが、二人共上手いこと躱した。どうやら以前山田麻耶と戦った時とは違い喧嘩しながらも周囲への警戒を怠らなかったようだ。いや、そもそも戦闘中に喧嘩をするなという話なのだが。

 

ミザエル「だが、次は当てる!!」

 

ブースターを逆噴射して後方へ一気に下がり、瞬時加速で一気に距離を詰める。狙うはセシリア、鬱陶しい援護射撃を潰させて貰う。

 

鈴音(げっ!?まだ加速する訳!?セシリアへのカバーが追いつけない!?)

 

ミザエル「喰らえっ!」

 

セシリア「……ッ!」

 

鳳鈴音がカバーに入ろうとするが、一手遅い。加速した状態で繰り出した拳はセシリアへと寸分の狂いもなく直進して、防御の姿勢をとる暇すら与えずにその身体を吹き飛ばす。

 

ーーその筈だったのだ。

 

ミザエル「ーーッ!?」

 

ガクンと身体がよろけ、そのまま地面に落下する。身体に力が入らず、機体はピクリとも動かない。

 

ミザエル「何だ……これはッ……!?」

 

不快なノイズ音が脳裏に響き、頭が割れるように痛む。視界はグラグラと揺れ、ハイパーセンサーは砂嵐の如く乱れその役割を果たしていない。

 

セシリア「掛かりましたわね!わたくしの『ウイルスコンボ』に!」

 

脳内を埋め尽くすノイズ音の中で、そんな言葉が聞こえたような気がした。

 

 

 

side 鈴音

 

 

 

セシリアに攻撃しようとしたミザエルが体勢を崩したと思ったら、そのまま地面に落ちて動かなくなった。何言ってるのか全く分からないと思うけれど、事実そうだから困る。

 

セシリア「掛かりましたわね!わたくしの『ウイルスコンボ』に!」

 

鈴音「え、ちょっと待ってセシリア。『ウイルスコンボ』って何よ?アタシ聞いてないんだけど」

 

セシリア「ああ、そういえば言ってませんでしたわね。わたくし、ミザエルさんの機体にウイルスを仕込んで置いたんです。中々効果が出なくて焦りましたが、上手くいって良かったですわ!」

 

鈴音「いや笑顔で何てこと言ってんのアンタ!?」

 

いやマジで何をしてんのコイツ!?ウイルスを仕込んでたってなによ、もしかして試合前にそんな事やってたの!?

 

セシリア「誤解されぬように先に言っておきますが、ウイルスを仕込んだのは試合中ですわ。流石に試合前に仕込む程零さんに魂を売ってはおりませんので」

 

さらっと零を悪魔と同義語扱いしたわね……まあ零なら確かにやりかねないけど。

 

ミザエル「……私が食らった二発のレーザーに仕込まれていたのか」

 

セシリア「流石はミザエルさん、理解が早いですわね。わたくしがミザエルさんに命中させた二発のレーザーに、ナノマシンウイルスを仕込ませておきましたの。一発目には『魔のIS破壊ウイルス』を、もう一発には『死のIS破壊ウイルス』を!」

 

鈴音「なんかすっごい物騒な名前なんですけど!?」

 

セシリア「『魔のIS破壊ウイルス』はISのコアネットワークに干渉し、感染した機体と操縦者の接続を遮断する効果がありますわ。そして『死のIS破壊ウイルス』は……」

 

ミザエル「ーーガッ!?ごふッ!?がああぁぁぁぁ!?」

 

鈴音「ちょっ!?なんかミザエルが血ィ吐いたんですけど!?なんかすっごい苦しそうなんですけどォ!?」

 

本音「ミザやん!?しっかりしてよミザやん!?」

 

血を吐きながら絶叫するミザエルの姿を見て、思わずセシリアの方に顔を向ける。それを解説を要求していると受け取ったのか、セシリアは言葉を続けた。

 

セシリア「『死のIS破壊ウイルス』はISの操縦者の肉体を保護する機能に干渉し、操縦者を害する効果を持っていますわ。勿論試合用にある程度調整してありますので、そこまで重いダメージにはなりません」

 

鈴音「あれ結構重いと思うんだけど!?」

 

セシリア「ミザエルさんですので平気でしょう。それよりもチャンスですわよ鈴さん!今の内にやっちゃいましょうよ!」

 

鈴音「いや鬼かアンタは!?」

 

駄目だコイツ、色々と零に毒されてる。いや確かにミザエルのシールドエネルギーはまだ残っていて、あっちは完全に身動きが取れる状態じゃないけれども。それにしたってこのタイミングで追撃はマズイでしょ。それやったら完全に悪役よアタシら。

 

セシリア「いいですか鈴さん、これは勝負なのです。勝負とは勝利こそが全て!己が持つ策を総動員し、最後に立っていた者こそが正義なのです!過程はこの際どうでもいいのですよ!」

 

鈴音「英国の騎士道精神は何処行ったのよアンタ!?」

 

セシリア「そんな物、かつてのわたくし(黒歴史)と共にその辺に放り捨てましたわ!」

 

鈴音「いやそれは残しときなさいよ!?」

 

色々と吹っ切れ過ぎたセシリアに割と真面目にツッコミを入れる。昔のセシリアがどんな奴だったのかはよく知らないけれど、今のセシリアも大概酷いと思う。

 

セシリア「さあトドメですわ鈴さん!ミザエルさんは強者

 

なのです、やれる時にやらなきゃ勝利を掴む事など出来ませんわ!」

 

鈴音「いやまあそうなんだけど……!」

 

言ってる事は正しいんだけど、それでも色々とツッコミたくなる。とはいえこのまま放置してもミザエルに悪いし、セシリアの言う通りトドメを刺そう。

 

鈴音「あーもう分かったわよ!やりゃ良いんでしょ!という訳だから、悪く思わないでよね!『アブソリュート・パワーフォース』!!」

 

セシリア「この勝負、貰いましたわ!『滅びのバースト・ストリーム』!!」

 

ミザエル「くっーー!!」

 

本音「ミザやんッ!?」

 

アタシとセシリアの攻撃が身動きの取れないミザエルに命中し、大爆発が起こる。ミザエルの姿は攻撃が当たる直前まで動いていなかったので、ギリギリで避けられてしまったという事はまず無いだろう。つまりーー

 

セシリア「やりましたわ鈴さん!わたくし達の勝利ですわよ!」

 

鈴音「みたいね。……はぁ」

 

正直、あまり嬉しくない勝利だ。アタシとしてはもっとこう、真っ向からぶつかり合う感じの対決を望んでいた事もあって非常に後味が悪い。

 

セシリア「なんて顔をしているのですか鈴さん!勝ち方は確かにアレですが、勝ちには変わりませんのよ!もっと嬉しそうな顔をしなさいな!」

 

鈴音「そうだけどぉ……」

 

麻耶『……あー、えっと、盛り上がってる所悪いんですけど、まだ試合ら終わってませんよお二人共?』

 

セシリア「マジですか!?」

 

鈴音「お嬢様キャラ崩れてるわよ、アンタ」

 

成る程、確かに試合終了のアナウンスは流れてなかった。セシリアには悪いが、あれじゃ正直欲求不満だったから良かった。

 

セシリア「そんな……絶対勝ったと思いましたのに」

 

鈴音「切り替えなさいよセシリア。……ほら、来るわよ」

 

煙が晴れ、段々とミザエルの姿が視界に映り始める。損壊した機体の所々から煙が吹き出し、本人も決して無事である訳では無いが、それでも直撃した割にはダメージが少ないように見える。

 

本音「ミザやん!大丈夫!?」

 

ミザエル「あの程度の攻撃で倒れる私では無い。まあ、少し焦ったが」

 

セシリア「あ、あれだけの攻撃を受けたというのに、その程度のダメージで……!?」

 

鈴音「ま、単一能力でしょうね。ダメージを軽減する能力とかかしら」

 

ミザエル「いや、少し違うな。タキオンドラゴンの能力は『時間遡行』。私とその周囲の空間の時間を巻き戻して、ウイルスに感染する前の状態に戻した」

 

セシリア「時間を巻き戻した!?」

 

鈴音「何そのインチキ能力!?」

 

馬鹿げている。時間操作なんて能力、流石に反則だ。というかタイムマシンすら開発されていないこのご時世にどうやってそんな技術を完成させたんだ。

 

ミザエル「まあ機体とのリンクを結び直すのに手間取って、発動に時間がかかってしまったがな。あと数秒発動が遅れて攻撃が直撃していたら、どうなっていたか分からなかった。正に紙一重という所だったな」

 

鈴音「そう。でもその能力、連発は出来ないんでしょ?」

 

確かに時間操作は強力だ。でもこんな強力な能力、何かしらの制限が付いていない筈が無い。

 

ミザエル「そうだな、この能力には回数制限がある。連発は出来ない訳では無いが、考え無しに使っていい物でもない。時間を戻せる範囲も、そう広くは無いしな」

 

何でも無いような口調で、ミザエルは自分の機体の能力のデメリットを話す。それはつまり、知られた所で痛くも痒くも無いという事だろう。

 

セシリア「あら、態々教えてくれるなんて親切ですわね」

 

ミザエル「別段隠しておく程の事でも無いのでな。正直な話、私は貴様等を舐めていた。何処まで行っても所詮は唯の人間、私に勝てる筈が無いとな」

 

鈴音「いやアンタも人間でしょうよ」

 

ミザエル「……そうだな。私も同じ『人間』だから、今こうして追い詰められている。認めよう、貴様等は強い。だから私も、全力を出さねばな……!」

 

セシリア「全力……!?貴方には、まだ上が有ると言うのですか!?」

 

鈴音「はははッ!良いじゃん良いじゃん!まだまだ物足りなかったのよ!そう来なくちゃ面白く無いわ!」

 

今まででさえ苦戦していたミザエルに、まだ上がある。普通ならかなり厳しい状況だけど、アタシはそうは感じなかった。ただただ嬉しかった。こんなに強い相手とぶつかり合える事が、楽しくて仕方がなかった。

 

ミザエル「ふっ、そうだ!それでこそ本気を出す甲斐があるというものだ!さあ見るがいい!我がタキオンドラゴンの真の姿をッ!!」

 

そう言ってミザエルは右腕を天に伸ばす。伸ばした手の先に赤い光が集まり、やがて一枚のカードとなった。

 

ミザエル「私は『RUMー七皇の剣』を発動!その効果により我がタキオンドラゴンをワンランク上のカオスナンバーズにランクアップさせる!」

 

鈴音「来るわよセシリア!」

 

セシリア「分かってますわよ!」

 

ミザエル「私はタキオンドラゴンを素材にオーバレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!」

 

ミザエルの上空に光の渦が出現し、そこから放たれた眩い光がミザエルを包み込む。

 

ミザエル「紅く輝くバリアンの七星よ!今ここに集いて、幾千年の呪いより我が最強の龍を解き放て!出でよ我が友にして我が魂!超銀河眼の時空龍(ネオギャラクシーアイズ・タキオンドラゴン)ッ!!」

 

光が収束し、やがて金色の龍へとその姿を変える。さっきまでの姿以上の威圧感を放つその姿を目にして、冷や汗が身体を伝う。

 

ミザエル「これが我が魂、これが我が全力!私とネオタキオンを、破れる者なら破って見せろ!」

 

鈴音「金ピカの三つ首龍って、わっかりやすいパワーアップの仕方ねぇ……!」

 

セシリア「シンプルな分、恐ろしさがはっきりと伝わってきますけどね……鈴さん、ここからが正念場ですわよ」

 

鈴音「わーかってるって。……そんじゃ、第二ラウンド開始と行きますかぁッ!!」

 

 

 

 




次回予告

真月「さて、今回の次回予告担当は俺達だぜ簪」
簪「ん、分かった。……ねぇ零、ネオタキオンって完全にキングギド」
真月「俺も似てるとは思うがそれ以上言うんじゃねぇ!?予告始めるぞ!」
「これが我がネオタキオンの力、耐えてみせろよ!」
真月「遂に登場ネオタキオン!……俺、使っていいなんて言ってねェんだけどな」
簪「時間を巻き戻す能力……前にシャルロットの制服に付いた血を消したのもこの力なんだね。うん、これ絶対ボスキャラ用の能力だよね」
真月「まあボスキャラみたいなもんだしな、アイツ」
「これが勝利を掴み取る為の、わたくしの最後の一手ですわ!」
簪「セシリアは最初と比べると凄い成長した。前のセシリアを知ってる私としては何が感動的」
真月「ま、人は成長する生き物だからな。この学園での経験は、アイツを成長させるにゃ充分過ぎるもんだったって事だな」
「アタシはクイーンの名前を背負ってる!だから、絶対に諦めないッ!!」
真月「ホント、鈴にゃあ驚かされるぜ。マジのミザエル相手に一歩も退かないなんざ、そう簡単に出来る事じゃねぇぜ」
簪「うん、鈴は凄くカッコいい。……でも零、私も頑張るから。私の事、ちゃんと見ていてね?」
真月「あ?いきなり何だよ気持ち悪りぃ。言われなくともちゃんと面倒見てやるっつーの」
簪「えへへ、嬉しいなぁ……」
真月「んだよ訳分かんねぇ……次回のタイトル出すぞ」

次回、インフィニットバリアンズ
ep. 50 決着、プライドの咆哮!!

真月「次回も、宜しく頼むわ」
簪「ん、宜しくお願いします」




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