「ただいまー」
「おかえり、サトル」
仕事を終え帰宅した悟と、それを出迎えたイビルアイは朗らかに挨拶を交わす。
―――イビルアイが悟のもとに転がり込んですでに数週間。既に二人のあいだの空気はたまにギクシャクすることもあるが、それなりに硬さも緩み多少はリラックスした関係になっていた。
「今日もお疲れさま。早く風呂に入ってさっぱりするといい」
「ああ、ありがとうアイ。今日も腹が減ったよ…」
「ふふっ、食事もできているから楽しみにしているといい」
などと談笑をしながらイビルアイに荷物を預け風呂に向かう。こういう何気ない会話のやりとりもも少しずつ慣れてきた。
「今日はどんな料理を作ってくれたのかな…?」
スチームバスを浴び身体の汚れを洗い流しながら悟は今日の夕食についてあれこれ考えていると、ぐうぅっと腹の虫が大きな声で空腹を主張し、思わず自分自身に苦笑してしまう。
「空腹に弱くなったな…。少し前までは何かを食べたいなんて欲求を感じることなんてなかったのに…」
かつてはいっそリアルでもゲームのようにアンデッドに成れれば食事も休憩も睡眠もなしにユグドラシルを遊べるのに…、などと本気で考えていたのだから変われば変わるものである。
「さっさと出るか!」
ガシガシと頭を洗う手の動きを早める。たとえ急いでいても汚れ落としには妥協しない、できない。もう二度とイビルアイに臭いとか汚いとか言われたくない。
それほどの深い傷が
風呂で身体を洗い終え、ホカホカと湯気を上げながらキッチンへ向かう悟。
キッチンからは美味しそうなスパイスの匂いが漂い、悟の空腹をさらに刺激し、腹の虫がさらなる主張を始める。
「ふっ、元気がいいな…」
「いや…。だって美味そうだから…」
照れ笑いをしながらテーブルに着く悟。食卓にはいつもながら色とりどりの料理が並べられ暖かに湯気を立てていた。
「今日は冒険者基本キットのレシピブックに書いてあったカレーライスという料理を作ってみたぞ」
イビルアイが食卓の中央に置かれた鍋のフタを開けると湯気とともにスパイスの香りが広がり悟の鼻腔をくすぐる。
「…すごい…。いい匂いだ…」
「まあ、上手くできているかはわからないがな」
などと謙遜しながらも心なしかドヤ顔なイビルアイ。
料理をつくるたびに悟がとてもいい反応をしてくれるので最近は料理を作る喜びにも目覚めつつあった。
イビルアイは楽しそうに合成白米を盛り付けた皿にカレーをよそって悟のもとに差し出す。
「さて、冷めないうちに食べようか」
「ああ、いただきます」
手をあわせ食前の祈りを済ませると早速悟はカレーライスをひと匙すくい口に入れる。
「…………~~~っ! くぅっ…!」
カレーを口に入れた瞬間顔を歪め、小さく唸りながらプルプルと震える悟の様子にイビルアイはわずかに慌てて声をかける。
「どうした? 大丈夫か? もしかして辛かったか?」
しかし悟はその問いかけを無視し、やおら顔をあげるととろんと呆けたような顔でため息を吐きつつ。
「……………うまい…………」
エンドルフィン全開な表情でとろけたような言葉を漏らす。
「本当に美味いよアイ。こんな、こんなに美味いなんて…」
「大げさな…。そんなにか…」
そんなことを言いつつも口角がウニウニと上がっていくのが収まらないイビルアイ。悟はそんな様子に気付かず夢中でカレーライスを掻き込む。
やがてカレーも、付け合わせのサラダや小鉢なども食べ終えた悟は満足したように一息つき、冷めたお茶をぐいっと飲み干す。
そしてイビルアイに向き直る。
「……ごちそうさま。本当に美味しかったよ」
「ああ、おそまつさま。喜んでもらえたようで良かった」
しみじみと礼を言う悟にイビルアイも満足げに返す。
「……俺は今まで食事なんて栄養補給できればいいなんて思っていたけど、うまいものを食べる幸せを知らなかっただけなんだなって…」
「お、おぅ…」
「アイが家に来て、アイの作ってくれる料理を食べて、食べるってことがこんなに人生に潤いと喜びを与えてくれるんだって初めて解ったんだ……」
途中まではドヤ顔だったイビルアイも心底感服したと言わんばかりの悟の感想に段々ドヤ顔にも照れが入り始める。
流石に自分の料理でそこまで人生観が変わるとか、ちょっと責任が取れない。
「いくらなんでも言いすぎだ、こんなもの魔神と戦って旅をしていたころちょっと覚えただけで…。そんな大したものじゃない…」
ほんのり顔を赤くしながらワタワタと謙遜するイビルアイ。
「いやでも、本当に。いつも美味しい食事を作ってくれてありがとうアイ。アイと出会ってから、毎日ご飯が美味しいんだ」
本当に幸せそうな顔でしみじみと告げる。
何の比喩でもない文字通りの意味での言葉なのだが真顔で言われてイビルアイの顔が真っ赤に染まる。
「う、うぅ…! へ、変なことをそんな顔で言うな……」
悟の前でヘニョヘニョと崩れ落ち机に突っ伏す。
その様子に頭を掻きながらちょっと言い過ぎたかとと考える悟。でも本心だったしなー。
「あー…、うん…。ところで、明日の休みのことなんだけど…」
露骨に話題を切り替える悟に恨みがましい感じのする目を向けながらも、とりあえず視線で続きを促す。
「買い物に行きたいんだったっけ? 欲しいものがあるからって…」
「ああ、実際に生活してみないとわからなかったが、思ったより必要なものというのはあるものだな」
「あー、うん。わかるわかるー。あとになって必要だったって気づくんだよねー」
多分悟が思い出して共感しているのはゲーム時代でのことなのだろうがあえて突っ込まない。面倒臭いからだ。
「それほど大きなものはないからショッピングモールで十分だと思うが」
「了解、じゃあ明日はショッピングモールに行こうか」
「ああ、頼む。それじゃあ私は片付けをするか」
「俺も手伝うよ」
食器をまとめて立ち上がるイビルアイに続き、悟も自らの食器をまとめ流し台へ運ぶために立ち上がった。
◆◆◆◆◆◆◆◆
―――翌日、ショッピングモール。
商品が山盛りになったカートを押しながら悟が思わずぼやく。
「買いすぎたな…」
「……こんなにいっぱいお店があるのが悪いんだ…」
前回と比べ精神に余裕も出てきていたためついついあれもこれもと目移りしてしまったイビルアイである。
もっとも、悟も悟で久方ぶりの「誰か」と共に行う楽しい買い物に浮かれていたので止めどころを見誤った感があるが。
「ところで、また荷物を増やすことになるが、あそこに寄ってもいいか?」
「ん? 本屋?」
と、イビルアイが指差した先を見て首を傾げる悟。
イビルアイはひらがなとカタカナくらいしか読めないのだから本なんて買っても…。
「なにか、字を覚えるのに使えそうな簡単な本とかがあれば欲しいんだが。元の世界に戻れる宛もないし、この世界で暮らすならもう少し字が読めるようになりたい」
「あ~、なるほど。不便だもんな字が読めないと」
最近イビルアイは暇な時間、テレビで学校に行けない子供向けの教育番組を見たりして日本語を勉強しているようだが、謎の翻訳効果はテレビには働かないらしく少々苦戦している。
半端に悟との会話だけ翻訳されて聞こえる弊害とも言えるが、文字を覚えて字幕でテレビの音声の内容が理解できるようになれば日本語の勉強は今よりも進むだろう。
「そういうことなら、そういう専用の本があるよ」
「専用?」
「ああ、こっちの方だ」
そう言って二人が向かったのは学校に行けない子供向けの教育本コーナーだ。
「教育的だ」「学習効果重点な」「子供に豊かな将来を」などと派手な書体で書かれたポップが並び、その下に薄っぺらなプラスティックペーパー製の5~10歳程度向けの様々な参考書や教科書が並べられている。
「学校に行けない子供はこういう本で勉強するんだよ」
「ほう、なるほど…。随分豊富だな。きっとこの国は国民の教育に力を入れているんだろうな」
その言葉を悟は曖昧に笑ってスルーする。
悟も昔よりはモノを知っている。
ここにある本は悟が小学校で習ったものより更に偏った極僅かな知識と、社会で労働する際に必要なギリギリの読み書きや計算を教えるだけのものだ。
企業が労働者の初期教育のコストを支払うのを嫌ったから事前に学ばせている、ただそれだけの物だ。
「この辺のものを適当に買って帰ろう。内容は大して変わらないよ」
悟が適当な本を持ち上げるが、それをイビルアイが止める。
「まあ、待て。買い物をするなら少しでも良いものをだな…」
やはり長くなるパターンだ。悟は確信した。
「わかった。じっくり選んでくれていいよ。でも、ちょっと俺は離れるからカートを見ていてくれないか?」
「ん? ああ、トイレか」
「…そうだよ」
ひらひらと手を振り、真剣に参考書を選び出すデリカシーのないイビルアイの態度を尻目に、悟はこれから何分自分は待たされるだろうかと考えながらトイレへと向かった。
用を済まし、書籍コーナーへと戻った悟が感じたのは嫌悪と、同情と、諦めの混じったざわめきだった。
よくないことが起こっている。理不尽がまかり通っている。自分のもとに来てほしくない。頭を低くしてやり過ごさなければ。
その空気を感じた悟も反射的にそう思った。この世界には悟の手に負えないものが多すぎるのだ。いや、悟の手に負えるものなんて殆どないと言っていい。
面倒に巻き込まれる前に、多くの人と同様彼も目をそらして立ち去っただろう。その渦中の中心に悟の大切なものが囚われていなければ。
「アイ……ッ!」
本棚のあいだの通路でイビルアイがやけに質のいいスーツを来た複数の男に囲まれている。営業マンとして様々な人種を見てきた悟の目は彼らがアーコロジーに住むいわゆる上位層の中でもさらに上位に属する、特権階級の金持ちとそのボディガードだと見抜き、思わず頭を抱えそうになった。
男たちが手を伸ばし執拗にイビルアイを捕まえようとするのを、イビルアイは尋常ではない身のこなしで逃れているが荷物の入った大きなカートを抱えては包囲を突破することもできないようだ。
悟は冷や汗を流す。今はまだ穏便になんとかしようとしているが、もしもイビルアイが本気を出したら彼らは血煙と化すだろう。
悟がなんとかするべきか? だが悟に何ができるか?
だが一瞬、イビルアイの困ったような目と悟の目が合った。冷静に考えてみれば、助けを求めているというわけではなかったのだろう。ただ、どうすればいいのか迷っていた、その程度だったと思う。
しかしその瞬間、悟は懐かしい人の声を聞いた気がした。
それは出会ったときの言葉ではなく、別れのときの言葉だったかもしれない。
別れのとき、彼は家族を取った。他の何でもなく家族を取った。悟や他の友人や、皆で作り上げた全てを捨てて家族を取った。その気持ちに、悟はたった今、ようやく共感できた。
―――家族を守らなければ。
共に過ごした期間は短くとも、すでにイビルアイは悟にとってかけがえのない大切な家族なのだから。
悟が一歩を踏み出すとイビルアイの目に微かに期待が宿る。悟としてはあまり期待しないでほしいが。
「…うちの娘に何をしているんだ?」
悟が声をかけたのに反応してイビルアイを捕まえるのに夢中になっていた男たちがくるりと振り返る。
その中のひとり、ひときわ高級なスーツを纏った男――若作りをしているが中年を超えつつある年齢であると悟の目には見抜けた――が悟を無遠慮な視線で品定めしてから口を開く。
「お前がこの娘の保護者か…。この娘は私が引き取ることにした。お前はもう失せろ」
許可を求めるわけでも、命令するわけでも、脅すわけでもなく、ただ当たり前のことを教えるかのように告げられ、一瞬悟も「は?」みたいな顔になって硬直してしまう。色々想定してはいたがちょっと予想外だった。イビルアイも動かしていた口を止め「へ?」みたいな顔になっている。
その男にとって、街で見かけた眼鏡にかなう美しさを持った下層階級の娘を連れて帰るなどということは自宅の本棚から読みたい本を抜き出し己の手元に持ってくる行為と同じで誰かに遠慮することなどではない、とでも言わんばかりの態度だ。
その硬直の隙に目配せをされたボディガードが悟を押しのけるようにずいと立ちふさがる。
「向こうへ行け!」
ガタイの良い男の凄みに悟も怯みそうになるが、ぐっと堪える。
既に仕込みは順調に進行中だ。
無言で首を振る悟に、ボディーガードの男ももはやそれ以上語らず拳を振り上げる。
「ふんっ!!」
しかし、既にイビルアイから《ミドル・ハードニング/中位硬化》《センサーブースト/感知増幅》《ミドル・デクスタリティ/中位敏捷力増大》《パワー・オブ・ザ・ゴリラ/禁じられた力》《リーンフォース・アーマー/鎧強化》などの強力な補助魔法を受けていた悟は危なげなく攻撃を避ける。
争いに不慣れな相手なら概ね当てられたはずの一撃をあっさり避けられボディーガードが警戒するように身構える。だがその瞬間悟を殴るために綻んだ包囲の僅かな隙間をイビルアイは見逃さずカートを引っ張りながらするりと逃げ出す猫のようにすり抜けた。
「あっ!?」
慌ててボディガードがイビルアイを捕まえようと手を伸ばすがイビルアイが事前に唱えていた《インターフィアレンス/妨害》に阻まれ空を切る。
「ま、まてっ!」
待つわけがない。悟が強化された筋力でカートの中の荷物を掴み上げるとイビルアイはカートが通路に引っかかるように放り出して駆け出す。高レベル吸血鬼であるイビルアイと強化魔法で強化された悟は一陣の風のように駆け抜け、あっという間に見えなくなってしまう。
その常識離れのスピードに男たちは対応できず、ただ、見送ることしかできなかった。
――数分後。
電気の明かりが消えた悟の部屋に音もなく悟とイビルアイが現れる。
店から飛び出した二人はそのまま人目がないところまで走って移動しテレポートで帰宅したのだ。
「ふぅ…。やれやれ…」
「ああ…。なんだか、すまなかった。妙なトラブルを呼び込んだみたいで…」
「いや、俺の方こそ目を離したのが悪かった…」
イビルアイは中身が大人なので放って置いても大丈夫と楽観的に考えていた部分があった。
「しかし…、この世界にもあんな人間が居るんだな…」
「あんな人間って…、イビルアイの世界にも居たの?」
「ああ。まあ、魔導国に併合される過程で粛清されたがな。昔はよく居た」
王国で冒険者をやっていた時代のことを思い出したのか苦々しく吐き捨てる。
「どこも一緒か…」
遠い目をしながら悟が頭を掻く。しかし魔導国に併合される過程で解決されたというのは羨ましい。この世界にも魔導王が居ればいいのに。
「……なあ、あいつは諦めるかな?」
「……どうだろう?」
イビルアイを狙った男が一度逃したことで諦めるほど諦めが良いとは限らない。
諦めずにイビルアイを探し出してもう一度誘拐しようとするかもしれない。
イビルアイには個人情報がないため困難であろうが、悟には普通に個人情報がある。あのショッピングモールでクレジットカードを使用したこともあるので金持ちが本気で調査をすれば悟までは容易にたどりつけるだろう。
「諦めてくれるのを祈るしかないか…」
「…そうだな」
そんな祈りが届くはずがないのだけれど。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「鈴木くん、あー、なんというか…。君を懲戒解雇するようにという通達が来た」
「………は?」
数日後、悟は上司に呼び出され、突然の解雇通告を受けていた。
「な、なんでですか?!」
いきなりにも程がある。頭を殴られたような衝撃に耐えながらかろうじてそれだけ問いかけると、上司は苦渋というか悲痛というか、なんかそんな感じの感情に顔を歪ませながら口を開く。
「ああ…。私もわからんのだよ…。つい先程、私も社長から直々に言われたんだ。理由を聞いても決まったことだの一点張りでな…。…すまない」
私も抗弁はしたのだが、と言い訳を続ける上司の前でよろりとよろめき、思わず悟の意識が遠のく―――。
悟は大荷物を抱え力ない足取りで自宅への道を歩いていた。
突然の解雇通告を受けた後は意識も虚ろなままに荷物をまとめさせられ、会社から追い出されたのだ。
送別のようなものもない。関わっていられるかと言わんばかりに。
「……どうしたものか…」
いきなり無職になってしまった悟に再就職の宛などない。
イビルアイとの生活物資を揃えるために多少切り崩したとはいえまだそれなりの貯蓄はあるが、それも無限ではない。
収入が無ければ数年で枯渇するだろう。
一応イビルアイには駅で携帯端末を使ってなんとなく経緯を伝えたが、かなり気に病ませてしまった。
電話を切ってからもメッセージでさらに謝られたりとなかなかしつこい。
そんな風に今後の暗い展望に思いを馳せながらトボトボと帰路を歩いていた悟は…。
ドガッ!
突然の背後からの衝撃で地面を転がった。
「うぐっ…! なにが…?」
後頭部を突然殴られた痛みにうめき声を上げながら身体を起こそうとするが、襲撃者たちの蹴りによって再び地面を転がる。
しかし転がったことで襲撃者の正体は確認できた。野外でありガスマスクを付けているため顔は見えなかったが、その上質なスーツには見覚えが合った。
「このあいだの…!」
そう、数日前にイビルアイを誘拐しようとした金持ちのボディガードたちだ。金持ち本人は来ていないが。
男たちは無言で悟を囲んで警棒で殴り始める。悟も必死で頭を庇うがその庇う腕や足に容赦なく警棒が振り下ろされる。
「う…ぐぉ…」
殴られ続けて何分経ったのか、やがて警棒が振り下ろされるのが止まる。
「う、うぅ…」
殴られすぎた腕は痛いという感覚すら感じなくなりジンジンと痺れるような感覚しか感じられない。それでも身体を動かし、少しでもこの状況を打開する方法を考えるが。
「お前はそっち押さえろ」
「うす」
ダメージでまともに抵抗できない悟は男たちによって大の字に転がされ手足を押さえ付けられ固定される。
「殺すなと言われている。心配するな、とは言えんが」
リーダー格と思しき男が言い訳をするように悟に語りかけ、悟の右腕を押さえている男に合図をする。すると右腕を押さえていた男は悟の右腕を引っ張り手首を縁石の上に乗せ、前碗にリーダーが足をかける。
腕の骨を踏み折るつもりだ。そのことに気付いた悟の顔が青ざめる。
骨折などという大怪我は下層階級に生きる者にとって致命的だ。治療に大きな金が掛かるだけでなく、数週間も働けないとなると普通にクビになる。
「悪く思うな」
リーダーの男は自分に言い聞かせるようにそう呟きながら、死刑執行人が斧を振りかぶるように足を持ち上げ…。
ボギッ!
「がああぁぁっっ!!」
骨が砕ける音と絶叫が汚染された大気を震わせた。
ナンパ(奥ゆかしい表現)
ちなみに劇場版で悟の部屋の内装がワンルームっぽく描写されましたがプロローグにあった幾つかの部屋に分かれているっぽい描写の方を採用していますので変更はしません
使わせちゃったけど中位の補助魔法って実際イビルアイ使えるのかな?
おまけ
魔導国の冒険者基本キット内のレシピブックに記されているカレーのレシピ
葱一茎生姜半箇蒜少許ヲ細末ニシテ牛酪大一匙ヲ以テ煎リ水一合五タヲ加へ鶏、海老、鯛、蠣、赤蛙等ノモノヲ入能ク煮後「カレー」ノ粉一匙ヲ入煮ル1西洋一字間巳ニ塩ニ熟シタルトキ加ヘ又小麦粉大匙二ッ水ニテ解キテハ入ルベシ