帝side
帝「っ!!!」
リアス「ど、どうしたのエミル!?」
夕食を取っている時だった。俺は嘗て感じた事のある気配を感じ取った。
帝「この気配……クソッ!」
気が付けばドアを飛び出し、平原へと向かっていた。
帝「テンペスト・ブレイザァァァァ!!!!」
闇の波動を前方に飛ばし、空かさずスペシャルグミを食べた。
ヴェル「随分な挨拶だな、奴隷よ。」
帝「テメェ、何故ここにいる……!あの傷なら、あと一ヶ月は休む必要があったはずだ。……まさかお前、この大地の生命エネルギーを……!?」
ヴェル「貴様の推理は末恐ろしいな。リエルも言っていた通りか。最早その域まで達すれば、一種の思考の読み取りとも言えるな。……さて、前回は思いも寄らぬ事態が起きたが、今度こそは、その体を貰い受けようか!」
帝「戯言を……今すぐここで沈めてやる!
一気に全ての神器を
帝「っらぁっ!!!」
手に携えた無の聖剣を一気に振り下ろした。
ヴェル「ほう、よもやそこまでに至っておるとはな。どれ、我も少しばかり本気というものを見せてやろうか。」
ガキィィィィィィィンッッッ!!!!!!
帝「なっ!?ク…………ソがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
突如魔力で創られた剣に受け止められるも、俺は獣の如く咆哮を上げ、押し潰さんと腕に力を入れた。
その後、無駄だと判断し、一度ヴェルフリートの元から離脱し、再度突進する。全力を込めて、ヴェルフリートに剣を打ち付けるも、俺の速度をも超えて悉くを防ぐ。縦、横、払い戻し、袈裟斬り、逆袈裟斬り、右斜め下ろし、左斜め上げ、突き、遂には周りを跳躍し、移動ながらあらゆる方向からの斬撃を繰り返すも、ただ無情に打ち返されるばかり。
帝「ダァッラァッ!!!!」
無の聖剣から、終の聖剣と始りの聖剣に戻し、蹴りも取り入れて手数を増やすも、それさえも防がれる。
帝「ハァッ……ハァッ……ハァッ……クッ……!」
ヴェル「フハハハハハハハハハハハ!!!!良い、実に良く面白き余興であったぞ!では、褒美でも遣わそうか。」
息を切らしながらもヴェルフリートを睨むが、ヴェルフリートは気にも留めず、高らかに嗤った。
ヴェル「そうだな、ここは一つ、サーヴァント共を呼び出してやろうか。」
帝「……まだそんなモン隠してやがったか……くっ!?」
不意に背後から迫っていた武器をなんとか躱す。
?「ほぅ、ヴェルフリートの実力の一角をも引き出すだけでなく不意打ちまで避けるとはな……貴様、名を名乗れ。此度は特別に、
帝「エミル・キャスタニエだ。」
現れたのは、黄金の鎧を身に纏い、逆立った金髪をもち、傲慢な態度を取る赤目の青年。
?「……………………」
次いで現れたのは、黒いオーラと鎧を身に纏い、目が見えるはずの所からは赤い光を出す騎士のような格好を取った人型。
?「まさかヴェルフリート殿の手を煩わせてしまうとは、不覚であったな……。貴殿、相応の覚悟はできているのだろうな?」
右目の斜め下に泣きぼくろをもった、赤い長槍と黄色い短槍を持った美形の青年。
?「おぉ、そこにいるのはもしや……我が麗しき聖処女、ジャンヌ……!」
ギョロっと飛び出た目をした、襟巻きのようなものが付いた黒いローブを着た大柄の男の言葉に後ろを向くと、リアス達がいた。
ジャンヌ「ど、誰方……ですか……?」
ジル「まさか……お忘れになられたと言うのですか!私です、私めでございます!ジル・ド・レェでございます!」
ジル・ド・レェ……確かジャンヌと共にオルレアン包囲網で戦い、幼い少年を殺すことに性的興奮を覚えるド変態だったか。
ジャンヌ「ジ、ジル……本当にジルだと言うのですか……?」
ジル「えぇ、正真正銘ジル・ド・レェでございます。さぁ、参りましょうジャンヌ。そして今こそ……今こそあの忌々しい神への復讐を果たす時です!」
ジャンヌ「ジル……私は……エミルくん?」
帝「止せ、ジャンヌ。あいつからはいい気配がしない。」
スペシャルグミをまた食べて回復した俺はジャンヌの前に腕を伸ばして制止させた。
ジル「ほぅ、貴方、私達の邪魔立てをするとでも?」
帝「だったらどうするつもりかな?ド変態が。」
ジル「グギギギギギ……貴様ァァァァァァァァ!!!!」
挑発するように笑うと、ジル・ド・レェは激昂し、ヒトデのような気持ち悪い生物を召喚した。
帝「うぉっ!?なんじゃこりゃ!?キモッ!」
何故か執拗に俺を狙うヒトデを二刀を使って斬り、神淵剣を空から降らせる。
帝「……はぁ……自己再生能力持ちか……。こりゃ厄介だな……。」
ジル「如何でございましょうか?我が可愛いペットの海魔達は。さぁ、得体の知れないものに呑まれるという恐怖を示すがいい!」
?「AaaaaaaaRrrrrrrrrSAaaaaaaa!!!!」
帝「ッ!!??」
ガァンッ!と剣同士がぶつかったとは思えない程の鈍い音が響いた。よく見れば、黒い騎士は、黒くなり、赤い罅が入った神淵剣を持っていた。
海魔とやらを斬りながら黒い騎士の相手もする。その動作の一つ一つが激しくなってしまい、体に負担がかかる。今だって、口の中に鉄の味が広がっている。
帝「ペッ……やっぱ本体を叩くしかないか……いや、行けるな。行くぞ!幻影の邪眼!」
右眼が金色に輝き、辺りに幻影が写し出されて行く。
まぁ、少しグレードアップして実体のある幻影になった訳だが。
そして幻影が海魔を殲滅して行く中、金ぴか野郎が動いた。
?「我だけ除け者とは、面白うない。何れ、ここは一つ、そこの雑種共を玩具とするか。さぁ、散りざまでこの我を楽しませろ。」
帝「ッ!ソルム!獣招来ッ!神淵剣!グゥッ……!!」
金ぴか野郎が、空間から無数の武器を射出していたのを見て、俺は地の精霊ソルムの力で防御力を上げて神淵剣を壁の様に出して防ぐも、幾つか俺の体に刺さった。
帝「ーー此の世の全ての精霊とその眷属達よ、精霊の王、ラタトスクが命ずる
ーー汝らに流るる魔力の奔流を我に託し、その命の輝きの光をも託し給え
ーー天地をも穿ち、世界を揺るがし、如何なる悪をも寄せ付けん
ーー鳴らせ、共鳴の刃……
精霊魔術を取り入れた光を二つの剣に宿し、大地と自分、精霊の生命エネルギーを流し込み、作られた光の刃を、前方へと振り下ろした。
振り下ろされた刃は、地面を抉りながら相手方のサーヴァントに迫る。
帝「全員!離脱するぞ!」
そう叫んで、俺は移動用魔法陣を展開させた。
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帝「ガボァッ!グァ……ハァ……ハァ……」
口内に貯めていた血を吐き出し、腹部からも込み上げてくる血も吐く。洗面所の給水器から、水を出して、口の中を濯ぐ。ふと、鏡を見れば、自分の金髪は、ただ白いばかりの白髪に変わっていた。
全く……折角の認識阻害魔法も意味ねぇじゃねぇか……
息が整ったので、リビングに出ると、俺の姿に驚く者、俺の体を心配する者、余りわかりやすい反応をしない者と、三者三様だった。
帝「さてと、今の俺の状況、そして
椅子に腰掛け、ある程度話を進めて皆に問いかける。皆はその通りと、首を縦に振って肯定した。
帝「……そっか……うん、そうだよな。よし、いいだろう。心して聞けよ?今から話すのは、何も守れなかった愚かな男の物語だ。」
多少の抵抗を感じながら、俺は過去を語り出した。
To be continued.
うわぁぁぁぁぁぁん!!!!10連まさかの☆4と☆5でサーヴァント来たか!とか思ったら概念礼装とかもういいんだよぉぉぉぉぉ!こちとら☆4以上の鯖はマリーさんと茶々パイセンしかいねぇんだよぉぉぉぉぉ!!!!
あ、ども、カルパンです。いや、ホント世の中って理不尽ですね。