帝side
帝「ほらほらどうした!俺らを殺すんじゃなかったのか?あ”?」
ヴァーリ「ゔっ!がふっ!グバッ!」
顔を殴り、横腹を蹴り、膝蹴りを鳩尾に入れる。まわりからはどう見ても一方的な戦いだった。
帝「一丁前に鎧なんか着やがって、しかも脆すぎだろ。こんなの着てる意味あんのか?」
地面に落ちていたヴァーリの鎧の破片を拾い、地面に蹲っているヴァーリに見せるようにひらひらと破片を持った手をふる。
ヴァーリ「は……ははははは……やはり君は……強いな……こうなったら〈覇龍〉を使うしかないか……。」
アルビオン【やめろヴァーリ!今のお前の体力では制御しきれんぞ!】
ヴァーリの神器、〈白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)〉から声を発する白龍皇、アルビオン。赤龍帝ことドライグとドンパチかましたあの二天龍の片割れ、ってこの説明今更だろ……。
ヴァーリ「構うものか!ーー我、目覚めるは覇の理に……」
アルビオン【自重しろヴァーリ!】
帝「はっ!面白ぇ、テメェの〈覇龍〉ごときで俺に敵うと思ってのかよこの雑魚が!丁度いい、今一度、テメェに格の差ってのを教えてやるよ!」
【GenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerate!!!!】
龍神帝王の籠手を展開し、ジェネレートを何回、何十回とかける。
おっとヤベェ、そろそろジェネレート止めないとこの土地が耐えきれなくなるな。
【Ignition!】
ガァァァァァァンッッッッッッ!!!!
解放の余波に耐えきれなくなったのか、俺を中心におよそ60m程のクレーターができる。
?「ヴァーリ、撤退命令が出てんぜ?」
ヴァーリ「ん?もうそんな時間か。」
突如、背後から現れた男の発言に、ヴァーリはそう返す。
帝「誰だ。今の俺は凄くご立腹でね。返答によっては殺すぞ。」
美猴「おお、そりゃ怖い怖い。俺っちは闘戦勝仏ーー孫悟空の末裔の美猴。よろしくな、龍神帝王。」
あの猿の末裔か……。つか、なんかこいつの所為っつーかおかげっつーか……なんか熱が冷めちまったよ。
帝「これからだって時に……。まぁいいか。ヴァーリ。」
ズドンッ!
俺は先ほどに創った、デモニックトーメントーー龍殺しの概念を付与した剣をヴァーリの顔のギリギリに投げた。
帝「次に変な事言ったら……わかるよな?」
ヴァーリ「あ、ああ。肝に命じておこう。流石にさっきのは死を覚悟してしまったからな。」
ヴァーリはそう言うと、美猴の魔方陣で帰った。
リエル「じゃねー帝君。」
帝「お、おいリエル!…………行っちまったか…………。」
クソ、あいつには聞きたい事が山ほどあったのに!
思う事は色々あったが、取り敢えずイッセー達のとこへ戻った。
一誠「えーっと、帝兄、お疲れ。」
帝「おう、お疲れ。ってイッセー、何その腕?」
禁手化していたイッセーの右腕は、何故かヴァーリの鎧のように白かった。
一誠「えー……非常に申し上げにくいのですが……ヴァーリの力、こっちに転がってきた宝玉で奪っちゃいました……。」
帝「何やってんの!?馬鹿かお前は!?」
スパンッ!
何故か創れたハリセンでイッセーの頭を思いっきり叩いた。
一誠「痛ぁぁぁぁぁぁぁ!!??ちょっとこの人容赦無しに人の頭叩いてきたんだけど!?」
帝「いや当たり前だろ!?一応大事な弟が寿命と痛みと引き換えにライバルの、相反する筈の力をいつの間にか自分のものにすらっとしてんのよ!?心配しないわけないだろが!」
一誠「だからってハリセンで頭叩く必要無いだろがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
とうとうそれからは取っ組み合いの喧嘩となった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの後、色々とあり、解散となった。勿論だが和平は成立し、今後は〈禍の団〉に対抗するため、それぞれの勢力間での協力が必要となったため、他の勢力、神話大勢とも協力関係の話を持ちかける必要があることとなった。そして今俺は風呂にいる。
帝「痛ぇぇぇぇ……染みるわぁぁぁぁ……イッセーのやつ、容赦無ぇわぁ……。それはそうとお前ら、あん時のって何?」
ゼノン【それは俺が答えよう。】
ーーあ、最近影が薄かったゼノン君だ!
ゼノン【これほど実体があればと思ったのは何時ぶりだろうか……!!】
ーーあ、ごめんマジ許して。
ゼノン【はぁ……。話を戻すが、あれは一応、主の禁手だ。】
ーーマジ!?やったね!あ、でも名前どうしよう?
ゼノン【余り驚かないのだな……?】
ーーいやだってご都g【主それはやめろ!】あ、ハイ。
最後まで言わせてくれてもいいじゃないか!ケチ!ゼノンの究極ケチ王!
ゼノン【さて、主の禁手の名称だが、実はラタトスクとドライグと話し合って決めている。】
ーーおお!どんなどんな?聞かせろ!
ゼノン【んむ、名が〈カースド・エルレイン・ヴァーミリオン・イグゼクス〉となった。】
ーー〈呪いを背負う水紅の皇〉……呪いってどういう事だ?
ゼノン【鏡で見ればよかろう。】
やっぱこいつケチだ!
曇りがかった鏡の曇りをシャワーで消し、禁手化と心で念じた。
帝「……逆さ星……?」
俺の左眼に何故か知らないが、首の痣と同じような逆さ星の形が映っていた。
ゼノン【意味がわかったか?】
ーーあぁ、わかりやす過ぎる。呪いって、俺のこの“奴隷の証”かよ……。萎えるわぁ……。
ゼノン【まぁ、主の過去の所為でそう萎えてしまうのもわかるが……】
ーーいや、わかる筈がない。あの辛さを知らないから、そう簡単に言えるんだ。
ゼノン【……】
図星を突かれたのか、ゼノンは黙り込んだ。
ーーま、とにかくありがとな。
ゼノン【いや、すまないな、主。知ったような口をきいて。】
ーーいや、いい。俺も少し言い方がキツ過ぎた。
美優「お兄ちゃーん?入るよー?」
帝「え、あ、あぁ、いいぞ。」
俺がそう答えると、美優が入ってきた。タオルも巻かずに。
帝「おい美優、入ってくるのは別に許してやれるが、タオルくらい巻け!」
美優「ねぇお兄ちゃん……。」
帝「ど、どした?」
美優が、湯船に入ってくると、恍惚とした表情で衝撃発言をぶちかました。
美優「私……もう我慢できない……!」
帝「あ、あの……美優さん……?」
美優「毎朝のあれだけじゃ、何時も寸止めだから……もうができなくなったの!」
帝「だからって今来るのおかしくないか!?」
美優「今日はリアスお姉ちゃんの番だし……その、お兄ちゃんって正直ヘタレだからこういう密室空間なら逃げにくいかなって……。」
グフッ!?ヘタレ……だと……!?
帝「ヘタレ……美優にヘタレって言われた……。もうお兄ちゃん立ち直れない……。」
美優「ムゥ〜……お兄ちゃん、早く私の処女……奪って?」
帝「……ヘタレだから無理だよ……。」
そう言って拗ねる俺。
イジイジしてて女々しいと思うが、これで少しは引いてくれる……筈だ。
美優「もぅっ!こうなったら強行突破!」
帝「えっ?あのっ、ちょっ!?またこれかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ//////!!!!」
お父さん、お母さん、結局僕は襲われなければならない運命だったようです……。
To be continued.