ハイスクールD×D 光と闇のラタトスク   作:カルパン

58 / 89
もう許してぇ!!!!by帝

帝side

 

帝「あのぉ……スンマセン……マジでスンマセン……。」

 

リアス「…………………………」

 

もうヤダァ!リアスが凄く怖いぃ!軽はずみにあんなこと言うんじゃなかった!

 

さて、今日は日曜。三大勢力会談もとい四大勢力会談は明後日となったわけだ。そして今は昨日結局あのまま寝てしまったので、リアスに説明できなかったのでついさっき昨日のことをリアスに話した。ま、予想通りの結果となったわけだが……

 

リアス「…………………………」

 

はい、リアスさんが凄く怖いです。

 

俺は本気で許して欲しくて土下座をしている。綺麗な土下座だ。オカ研メンバー最強と呼ばれている俺だが、最強のさの字も見えない程に威厳がない。そう断言できる。

 

リアス「………………はぁ、仕方ないわね。」

 

帝「ふぁっ?」

 

リアス「事実、貴方に気を寄せる娘は他にもいっぱいいるわ。貴方はあの娘達にとって英雄みたいなものだし。英雄色を好むと言うじゃない?不本意だけれど、私は貴方がハーレムを作ることを許可しようと思うのだけれど……しっかり私を愛してくれるか心配だわ……。」

 

帝「……………………俺はリアスと付き合った時からリアスだけは絶対にずっと愛し続けるって決めたんだが…………。」

 

リアス「えっ?///」

 

俺はガバッと立ち上がり、リアスの肩を掴み、顔を近づけた。

 

帝「さっきも言ったが俺はリアスだけは絶対にずっと愛し続ける。今も、そしてこれからもだ。例え何があろうと……な?」

 

おぶぇぇぇ!カッコつけてみたけどやっぱカッコつけないほうがいい。うん、そうしたほうがいい。

 

リアス「本当に?」

 

帝「本当だよ。信用してくれるなら何だってするよ。」

 

リアス「えっと、なら……んっ!?」

 

帝「んむ……………………。」

 

ヤベェ、これ自分の欲求満たしてるようにしか見えねぇ……。

 

帝「ぷは……これでよかったか?」

 

ねぇちょっと!ただの自意識過剰の自己中ヤローだよね!俺!

 

リアス「う、うん。でも、私はもう少し先もしたい……かな……///」

 

もう調子に乗るのはやめとこう。後が怖い。

 

リアスは顔をどんどん近づけてくるが……

 

リアス「…………………………んむっ。」

 

帝「……残念だけど、ここから先はお預けな。」

 

俺はリアスの唇と自分の唇を一本指で隔てた。

 

リアスの顔がしゅんとなった気がするが気のせい気のせい。

 

帝「で、リアス、許してくれる……かな?」

 

リアス「えぇ、許すわ。しっかりと愛してくれるって証拠がとれたもの。」

 

帝「……ありがとな。」

 

女神や……!ここに女神様がおる……!

 

リアス「そう言えばエミル、朱乃が貴方に用があるって言ってたわよ。」

 

帝「…………俺また何かやった!?」

 

リアス「いいえ、違うわ。自分自身のことを貴方に打ち明けたいそうなの。イッセーも呼ばれているはずだから、一緒についてらっしゃい。」

 

帝「お、おう。」

 

うん、アレなんだけど。今日は一日中リアスの傍に居ようと思ってた矢先にそう言われるとなんかアレなんだけど。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

帝「大丈夫かーイッセー。へばってねぇだろうなぁー?」

 

一誠「帝兄こそ前見て歩かねぇと危ねぇぞ?」

 

帝「大丈夫大丈へぶっ!」

 

一誠「ほれ、言わんこっちゃない。」

 

痛ぇ……顔から入ったし……調子乗ると痛い目見るって本当だったんだな。つか脛も痛い。まぁ踊り場だっただけまだマシだが。

 

朱乃「あらあら、大丈夫ですか?帝君。」

 

一誠「ふあっ!?」

 

帝「ご、ご心配なく。」

 

気配を消して近づいて来ていた朱乃さん。イッセーは驚き、俺も多少驚きながら朱乃さんに返事をした。

 

帝「おー痛い痛い。」

 

そう呟き、服に付いた砂埃をパンパンと手で叩く。

 

帝「えっと、こんにちは、朱乃さん。」

 

朱乃「はい、こんにちは、帝君。」

 

よく朱乃さんを見ると、巫女服を着ていた。しかもスゲー似合ってる。

 

一誠「?朱乃さん、ここ神社ですけど、悪魔の俺達が入っても大丈夫なんですか?」

 

朱乃「大丈夫ですわ。ここは特別な施しをした神社なので、私達悪魔が入っても全く問題はありませんわ。」

 

……にしてはさっきから肌がピリピリするな……。おまけにこの先には結構デカイ気配がある。感じからしてミカエルさんか……?

 

朱乃「帝君はあちらの部屋でお待ちになってください。イッセー君は私の後をついてきてください。」

 

階段を登り、鳥居を潜ると、朱乃さんは神社の本殿の右側の部屋を指し、そこで待機してほしいと言った。

 

一体何があるんだ……?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺は待っている間、暇だったので所持する武器の点検をしていた。

 

朱乃「綺麗な刃ですね……。」

 

帝「そうですね。鬼神刀なんて名が似合わない程に……。」

 

いつの間にかいた朱乃さんにそう返す。

 

朱乃「粗茶です。」

 

帝「ありがとうございます。」

 

暫くの間、静寂が続く。

 

だからこういうの苦手なんだってば!

 

朱乃「帝君、堕天使について……どう思います……?」

 

帝「あー……堕天使か……。」

 

堕天使には正直いいイメージはない。レイナーレ然り、コカビエル然りだ。それこそ、正に欲に堕ちた天使。自分の欲求を満たすために生き、他の者の命などどうとも思わない。正直なところ最悪な奴らってところだ。……何処ぞの独身総督を除いて……。

 

帝「朱乃さん、素直に言ってください。朱乃さんがどんな血を継いでいるか、俺知ってますから。」

 

朱乃「ッ!い、いつから……気づいていたのですか……?」

 

帝「再会した時から……です。抑えていたつもりでしょうけど堕天使特有のオーラを微弱ながら感じましてね。」

 

朱乃「……やっぱり貴方に隠し事はできませんわね……。」

 

バサァッ!

 

朱乃さんは俺に背を向け、服をはだけさせると、背中から、悪魔の翼。そして烏のように真っ黒な堕天使の翼が朱乃さんの背中から生えていた。

 

朱乃「私は最低な女です……。この忌々しい血でのせいで貴方に嫌われたくないから、貴方に必要以上のスキンシップをとった。そんな私には、この薄汚れた翼がお似合いです……。」

 

帝「………………………………」

 

朱乃「……やっぱり、私のこと、嫌いになりました……よね……。」

 

帝「………………そんなわけない………………。」

 

朱乃「え……?」

 

帝「そんなわけないじゃないですか。朱乃さんは朱乃さんだ。俺達オカルト研究部の副部長で、いつも優しくて、いつも笑顔の、俺達の大好きな朱乃さんだ。それに……」

 

朱乃「それに……?」

 

帝「俺が友を殺したと知っても、変わらず俺に接してくれた……。少なくとも俺は朱乃さんのこと、(仲間として)好きですよ。」

 

朱乃「……そんなこと言われたら、本気になっちゃうじゃない……。」

 

帝「え?それってどういうってどわぁっ!?」

 

何を思ったのか、朱乃さんは俺を押し倒してきた!

 

朱乃「ねぇ帝君……。」

 

帝「なんですか?」

 

朱乃「今みたいに2人きりのとき、私のこと、朱乃って呼んで……?」

 

帝「いや、そんな、朱乃さんに恐れ多いことできませんよ!」

 

帝「タメ口で喋っていただいても構いませんから……。ね……?お願い……。」

 

帝「はぁ…………朱乃…………。」

 

朱乃「嬉しい!」

 

帝「だぁっ!?」

 

あっちょっ!この体勢で抱きつかないでぇぇぇ!!!!朱乃さんの胸がぁぁぁっ!!!足がぁぁぁぁ!!!!にゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

朱乃「ねぇ帝君。」

 

帝「……今度は何?」

 

朱乃「私を帝君の3番目にしてくれませんか?」

 

帝「……………………今度は何言ってんすか…………。」

 

朱乃「3番目……いいポジションだと思いません?帝君の両隣はリアスと美優ちゃんで埋まっています。でも、帝君のことは諦めきれませんし……。」

 

いいポジションだとは思いません。今ただでさえ節操も甲斐性もないのにそういうの言われるとマジでダメです。

 

朱乃「それに私、年頃の男の子の性欲がどんなものか気になりますの。肉欲のままに体を貪られるってどんな感覚なのかしら……?」

 

恍惚とした表情で言う朱乃さん。

 

やめて!食べないで!食べても美味しくないから!

 

朱乃「ね?帝君。私を貴方だけの女に……。」

 

朱乃さんの手は吸い込まれるように俺の下半身に伸びてゆく。そして朱乃さんの手は俺の下半身に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リアス「朱乃、何してるのかしら?」

 

触れることはなく、青筋を立てたリアスによって中断された。

 

朱乃「あらあら、うふふ。帝君、今日はここまで。でもいつから必ず、貴方だけの女にしてくださいね?リアス、私本気になっちゃいました。いつか貴方の位置を私のものにしてみせますわ。」

 

リアス「やれるものならやってみなさい。ことごとく返り討ちにしてあげるわ……!」

 

もうヤダ……女の子コワイ……。

 

-翌日-

 

俺は現在、ギンヌンガ・ガップのニブルヘイムへと続く門ーーラタトスクの間に訪れている。つまりそう、ここは魔界。人と魔物が共存共栄し合う世界だ。魔界と呼ぶのはそういう意味があるからだ。

 

?「ふむ、久しい顔と思えばラタトスクではないか。」

 

帝「あぁ、本当に久しいな。凶王ネザートレイト。」

 

俺の目の前にいる、ボロいズボンだけを着た白髪の美青年は、凶王ネザートレイト。嘗て俺が愛用していたネザートレイターの製作者だ。

 

ネザートレイト(下記ネザー)「して、ラタトスクよ。今日は何用で私の元へ参った。いや、そもそもここに居座る私の言うことではなきことだが。」

 

帝「いや何、今日はこいつらを鍛えて欲しくてね。」

 

そう言って俺はロングソードとダークソードを引き抜く。

 

ネザー「ふむ、それ相応の素材が必要となるが?」

 

帝「素材なら用意している。」

 

そして俺が取り出したのはダマスカス、ミスリル、そしてオリハルコンだ。

 

ネザー「ぬ、惜しげもなく使うのだな。特に伝説と言われる鉱石であるオリハルコンをそれほどに使うとは……。」

 

帝「大丈夫だ。エレメンタルの破片なら山ほどある。」

 

ネザー「そういう問題ではないのだが……まぁよい。お主の期待に応えよう。」

 

帝「そうしてくれ。それと、完成したらこいつに向かってぶん投げてくれ。」

 

懐から2枚の紙を取り出してネザートレイトに渡す。

 

帝「そいつの転移先はそいつらの鞘だ。丁寧にぶん投げてくれ。」

 

ネザー「無茶苦茶な内容ではあるが……心得た。完成し次第そちらに送ろう。」

 

帝「すまないな。」

 

ネザー「いや、ここに居座らせていただいてる礼だと思ってくれればいい。それに私はお主の専属鍛冶士である。雇い主の期待に応えるのが専属鍛冶士としての役目であろう?」

 

帝「ははは、頼もしい専属鍛冶士を雇ったな、俺は。」

 

さぁ、明日は大事な会談だ。失敗は必ず許されない。心してかかろう。

 

そう思い、俺はラタトスクの間を後にした。

 

To be continued.




ども、カルパンです。
帝君はどうやって魔界に行ったんでしょうねー(棒
次章で方法を明かしたいと思ってますので。
それではまた次回。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。