帝side
あー今日は何もない……。何の変哲もない土曜日。今日は珍しくオカ研の活動がないからリアスと一日中話しようと思ってたけどリアスは朱乃さんと買い物、白音とイッセーはギャスパーのとこだし、アーシアとゼノヴィアとマルタはどっかに出かけてる、父さんは仕事だし母さんは最近始めたパートの仕事でいないし。家にいるのは俺と美優だけ。
っつか最近美優と寝てるとき限定で朝起きたら身体中ベタベタなのは何故だ?しかも上半身裸だし隣を見れば例の如く美優は全裸だし……。取り敢えず腹減ったし昼飯作るか。
帝「おーい美優ー。起きろー。」
ソファーの上でぐっすりと寝ている美優をゆさゆさとゆする。
美優「ん……んんぅ……ぁ……やぁ……お兄ちゃん……そこぉ……舐めないでぇ……。」
帝「………………美優起きろー。」
……今のは幻聴だ。うん、絶対。
美優「うぅん……あれ?お兄ちゃん?」
帝「おはよ、美優。昼飯作るからしっかり起きとけよ。」
えーっと、作るのはごはんと味噌汁と出し巻き卵、あとは適当にハムサラダでいいか。
美優「ねぇお兄ちゃーん。」
帝「どうした美優?」
美優「今日って私とお兄ちゃんの2人きり?」
帝「ああ。父さん以外は夕方に帰ってくると思うぞ。」
美優「ふーん、そうなんだ。」
料理中の何気ない会話。
帝「なぁ美優、この後なんか予定とかあったりするか?」
美優「ううん。予定は特にないよ?」
帝「じゃぁ後で俺の部屋で映画見るか?返却日明日だし。」
美優「うん見るー。」
帝「わかった。飯食ったら俺の部屋で見たい映画選んどいてDVDプレイヤーに入れといてくれ。映画入れてる袋はベッドの隣にあったはずだから。あい、お待ちどうさん。」
テーブルの上に美優の分の昼飯と箸を置き、昨日の残り物の鮭の西京焼きを冷蔵庫から取り出して電子レンジに入れ、温め開始ボタンを押し、待ち時間に自分の分も用意する。
あー、マジで雷切どうしよ……。何回やっても失敗するからヤケクソで瞬間接着剤つけたらくっついたし……。もういいや。いっその事雷切を使わなければいいんだ……。
チーン
バカなことを思い出し、考えていると、鮭の西京焼きが温まったことを知らせる電子レンジ特有の電子音が聞こえた。
帝「さて、いただきまーす。」
美優「いただきまーす。」
その言葉を合図に、俺と美優は食事を開始した。
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食事も終わり、片付けも終わったので俺は自分の部屋に向かった。
帝「美優ー、見たい映画選んだ…………か…………。」
ドアを開けると、目に入ったのは俺が隠していたアレな本を、顔を赤く紅潮させながらまじまじと見ていた美優の姿だった。
美優「……///ってお兄ちゃん!?い、何時からいたの!?」
帝「えっと、さっきから……だけど……。」
美優「…………………………///」
帝「…………………………」
沈黙が辛い……。あれ?この雰囲気に既視感が……。
帝「…………と、取り敢えず映画……見よっか。」
美優「う、うん……///」
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今見ているのはホラー系の映画だ。しかも日本系の。俺はホラー映画には耐性があるが日本系のはからっきし無理な自信がある。何故かって?
「…………………………あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
帝「うへぇっ!?」
美優「きゃっ!?」
……こういういきなりふっとくるのが無理なのだ。まぁ美優も苦手なようで、内心ホッとしているのは内緒だ。だがな……
帝「み、美優……近すぎだ……。」
美優「だって怖いもん〜!」
美優がくっついてくるせいでメチャクチャドキドキすんだよ!あばばばばば!やめろ!強く抱きつくなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!胸がぁぁぁぁ!柔らかい感触がぁぁぁぁぁぁ!!胸が形が変わるくらいに押し潰されて非常に眼福です!!って俺は何言ってんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
美優「お兄ちゃん?顔赤いよ?」
帝「え!?うわ、ホントだ……。」
美優に指摘されて顔を触ると、触れた場所が熱く感じた。
美優「?……あぁ、そういうこと。」
美優が何かに納得した素振りをすると、
美優「お兄ちゃん、今ちょっとエッチなこと考えてたでしょ。」
帝「にゃっ!?にゃ、にゃにを言ってりゅのかにゃ!?」
あぅぅ、動揺しすぎてメチャクチャ噛んだ……///
美優「もう……んっ……。」
帝「んんぅっ!?///」
いきなり美優がキスをしてきた。
美優「隠さないで素直に言って?そしたら、して欲しいこと、なんでもしてあげるよ?」
妖美な微笑みで美優はそう言う。
美優「んっ……ちゅ……ちゅぷ……んちゅ……ぷぁ……んむ……。」
今度はキスだけでは飽き足らないのか、口の中まで侵食してきた。
帝「うっ……美優、そういう冗談はやめろ……!」
美優「冗談じゃない。これは私がお兄ちゃんに対する本当の気持ちだよ。私はお兄ちゃんのことが異性として好き。」
帝「っ!?………………つすぅー………………」
まさか、そんなことを言われるとは思っていなかった。美優のことは多少女の子としては見ていた。でも俺にとっては美優は可愛い妹止まり。後にも先にもそう思う以外ないだろうと思っていた。美優が幸せに生きてくれるなら俺は美優が誰を選んでも構わないと思っている。勿論今でもそうだ。でも美優は俺を選んだ。正直、俺のことは選んでほしくなかった。俺は1人しか愛せる自信がない。2人となればどちらも均等に愛することができない。
帝「……本当に俺でいいのか?」
美優「お兄ちゃん以外に選ぶなんてできない。」
帝「俺と美優は兄妹だぞ?」
美優「そんなの関係ないよ。それに私とお兄ちゃんは義理の兄妹だよ?勿論合法的に付き合うことだって可能だよ?」
帝「俺は1人しか愛することができないぞ?」
美優「ならその1人が私になればいいじゃない。」
帝「俺はリアスしか見ていない。リアスしか愛していない。それでもか?」
美優「それでも。私はずっとお兄ちゃんだけを見て愛したい。お兄ちゃんにずっと私だけを見て愛してほしい。」
帝「俺は大切な人を3人殺し、大切な人達を見殺しにした。美優、お前だって殺してしまうかもーー」
美優「そんなの関係ないよ。過去なんて関係ない。私はお兄ちゃんを、皇 帝だけをずっと愛するって、昔に決めたんだから。それに愛する人の隣で、傍で死ねるなら本望だよ。」
帝「…………………………………………………………はぁ………………………………………………………………まぁ、前向きに検討はしてみるよ。ただ、偏愛的になるかもしれないぞ?」
美優「大丈夫だよ。お兄ちゃんに愛してもらえるだけで私は幸せだから。」
帝「リアスにどう説明しよ……。」
美優「私も一緒に説得してみせるよ。そんなことより、今は私だけを見て?」
帝「はいはい。ったく。」
胸元にもたれかかる美優を、今はただ抱いてやるぐらいしか俺にはできなかった。
ラタ【この甲斐性なしが。】
耳に痛いです……。
To be continued.
わぁぁどうしよ……
あ、ども。カルパンです。
マジでどうしよ……。この章でくっつけるつもりなかったのに成り行きでくっつけちゃった……。これは低評価待ったなしだね!イェイ!(キチガイスマイル)
まぁそんなわけでまた次回。