ハイスクールD×D 光と闇のラタトスク   作:カルパン

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二天龍、邂逅です!

帝side

兄様と妹について語り合い、俺と兄様は同志とも言える仲になった。まぁ結果的には、妹こそ至高の癒し!!で意見があったわけだ。因みにリアスは、兄様とグレイフィアさんにこの町を案内するらしく、学園には遅れるそうで。つっても俺も父さんに呼び出されたため、イッセー達には先に行ってもらってる。

 

誠「さて帝。ここからは悪魔、エミル・キャスタニエと、勇者の一族元筆頭、皇 誠の話だ。」

 

帝「オーケー。んで、話ってのは?」

 

誠「実は、お前にこれを授けたいと思う。」

 

父さんはそう言うと、固有魔方陣から、1本の刀を取り出し、テーブルの上に置いた。その刀は、鞘は青く、柄は雷を連想させるカラーになっている。鞘の外からでもわかる濃い雷の力。しかしその雷には神聖さが感じられる。

 

誠「お前には、この〈雷切〉をやろうと思う。」

 

おいマジかよ。刀は神威だけでいいぞ。

 

バチバチバチッッッ!!!!

 

帝「……へぇ、これはなかなか……。」

 

刀を抜くと、雷が刀身に迸った。この刀は雷によって切れ味が増しているのだろうが、それが無くとも、この刀は、下手したら神滅刃・神威以上の切れ味かもしれない。しかもかなり軽い。スピード重視の剣士である俺からすれば、この刀はかなりいい。

 

誠「これは勇者側からのささやかなプレゼントだ。是非受け取ってくれ。」

 

帝「ありがたく受け取っておく。それで、何が望みなわけ?」

 

誠「はっはっは!成る程、ばれてたわけか!」

 

帝「当たり前さ。悪魔は基本、等価交換で相手の願いを叶えてるわけだし。」

 

誠「まぁ学校が終わったらイッセーに神剣をくれてやるつもりなんだがな。まぁ要求に近いな。1つ、悪魔の駒の技術が欲しい。」

 

帝「何故に悪魔の駒の技術を?」

 

誠「帝、それはお前が1番分かっているはずだ。」

 

帝「まぁ……そうだな。」

 

誠「2つ、人間に無闇矢鱈に被害、及び手を出さないこと。」

 

帝「ふーん、それで悪魔による人間の無理矢理な眷属化を阻止するため、か?」

 

誠「そんなところだ。」

 

帝「まぁ安心しなって。勇者の一族の筆頭、皇 帝として参加する時に全部言おうとしてた。しかし、それでは悪魔には何も送っていないのにそういった要求をするのはどうかと思っていたところだし。まぁタイミングよかったよ。ありがとな、〈戦神〉殿。」

 

誠「まぁこれから頑張りたまえ。〈魔神皇〉君。」

 

帝「じゃぁまっ、取り敢えず話はこんなところか。父さん、行ってくるよ。」

 

誠「おう、行ってらっしゃい。」

 

俺は家を出ると直ぐに走った。だがその時、既に俺はイッセー達が何者かと接触しているのを感じていた。

 

無事でいてくれよ、皆!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

よーし、ここからは平常心だ平常心。

 

 

帝「ぬぁー、追いついたぁ。」

 

よく見ると、祐斗とゼノヴィアが誰かの首元に剣を突きつけていた。最初は止めようと思ったが、突きつけられている人物を見ると、人ではないことが分かった。

 

帝「祐斗、ゼノヴィア、剣を下ろせ。2人じゃこいつには勝てないぞ。」

 

俺がそう言うと、2人は大人しく引き下がった。

 

?「ん?君は一体?」

 

剣を突きつけられていた人物が俺に聞いた。

 

帝「皇 帝。エミル・キャスタニエって名前もある。」

 

ヴァーリ「……あぁ、思い出した。君がコカビエルの頭を踏みつぶしたんだったね。俺はヴァーリ。今代の白龍皇だ。よろしく頼むよ。」

 

ヴァーリはそう言って手を出してきた。

 

帝「ちょ、触んな。俺の力半減して吸収するつもりか。」

 

が俺は手を取らなかった。

 

ヴァーリ「もう1人のライバル君は勘が鋭いな。今から君と戦うのが楽しみだ。」

 

ヴァーリはそう言うと、俺に好戦的な視線を送り始めた。

 

帝「ここで始める気なら、場所を変えたいんだけどなぁ。」

 

俺とヴァーリの睨み合いが続く。

 

ヴァーリ「いや、やめておこう。ところで皇 帝。君は、自分が世界で何番目に強いと思う?」

 

は?こいついきなり何言いだすんだ。

 

帝「さぁ?16番辺りか?」

 

ヴァーリ「君のラタトスク化……だったかな?あれを使って更に本気を出せば、君は一桁台に入るだろう。俺のライバルがそれほどの強者……俺はそれを知った時、歓喜に震えたよ。」

 

こいつ……戦闘狂か?

 

ヴァーリ「しかしながら、皇 一誠も伸び代がある。2人を大事にした方がいいぞ?リアス・グレモリー。」

 

一誠「リ、リアス姉!?」

 

俺達の後ろには、リアスがいた。

 

リアス「白龍皇がこんなところに何の用かしら?」

 

リアスが口調を強めてヴァーリに問いかけた。

 

ヴァーリ「二天龍に関わった者はろくな人生を送らない。……君はどんな人生の中を歩むのだろうな?」

 

ヴァーリはそう言うと、どこかに歩いて去っていった。

 

しかしあいつの目、本当にただ戦いを求めている。戦う日もそう遠くない話になってきたな。まぁいいだろう。今は目先のことだけに集中しよう。

 

帝「イッセー、父さんが帰ったら話があるらしいぞ。」

 

一誠「父さんが?うん、わかった。ってか帝兄はどうしたんだ?」

 

帝「気にするな。悪魔と勇者殿の話だ。」

 

一誠「あぁ、そう。」

 

よし、あとで雷切の性能見てみるか。異能的な何かはついてないみたいだから異能封じされたらこれを使うのも手だな。

 

今後の雷切の使い方を考えながら、俺は駒王学園の敷地内に足を踏み入れた。

 

To be continued


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