帝side
誠「ははははははははははっ!!!!!そりゃ面白いじゃねぇかよサーゼクス!」
サーゼクス「ま、誠…あんまり笑わないでくれ…。」
さて、兄様は今日は俺の提案で家に泊まることになった。帰ってきたら帰ってきたで、父さんが兄様と酒を一緒に飲み、会話に花を咲かしていた。
しかし……シュールだ……。ただでさえ勇者の元筆頭と魔王が同じ席についていること自体がシュールだってのに、同じ席について、酒を一緒に煽っている。いや待て、それだったら俺は何だ?勇者の一族でありながら悪魔……皮肉の塊だ……。ああやばい…頭が…。
誠「で帝。孫はいつに見られるんだ?」
帝・リアス「「はい!?」」
サーゼクス「うむ、確かに甥、もしくは姪の顔を早く見たいものだ。」
お二人さん、悪魔の出生率の低さからしてまだかかるぜ……。
リアス「も、もうっ!お義父様!お兄様!///」
帝「あ、あははははは。そこらへんはノーコメントで。」
リアスは赤面して言い返し、俺は苦笑いして返した。
誠「つれねぇなぁ。折角一線越えたってのによ。」
帝「ぬぁっ!?ちょまっ!?父さん!」
サーゼクス「誠、詳しく聞かせてくれ。」
誠「よしいいぞ、サーゼクス。先ずはーー。」
帝「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!!!!///////」
もうヤダ……死にたい……あとご近所さん……ごめんなさい……。
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さて、時間は変わって就寝前のことだ。
リアス「エミル、大丈夫?私が居なくてもちゃんと眠れる?あなたが居ないと不安で眠れないわ……。」
俺は兄様と寝ることになったが、義理の兄弟水入らずで話をしたいと兄様が言い出した。まぁ当然リアスは猛反対。しかし大事な話があるからと兄様が言うと、大人しく引き下がった。そして今は、目元を潤ませ、哀しそうな声で俺の方へと話しかけてきていた。
帝「大丈夫大丈夫。今日だけ別の部屋で寝るだけだ。明日は一緒にくっついて寝ような?」
リアス「……うん。それじゃ、お休みなさい……。」
リアスは名残惜しそうに俺から離れ、部屋から出ていった。
サーゼクス「なんだか今のを見てると2人を無理矢理引き剥がしたみたいで良心が痛むよ。」
兄様は苦笑いして俺に言った。
帝「いいですよ。明日になったら何時も以上にイチャイチャしますしね。それで兄様、大事な話って?」
俺がそう問いかけると、兄様は急に真剣な表情になった。
サーゼクス「大事な話と言うのはね、他でも無い……
リアスの幼少期についてだ。」
な、なん……だと……!?
サーゼクス「こんなものも用意してあるんだよ。」
兄様がそう言い、カバンの中から取り出したのは2冊のアルバム。
サーゼクス「さあ帝君。今夜はリアスについて語り合おうではないか。」
帝「……いえ、兄様、どうせなら……。」
俺は本棚の方へと歩き、2冊のアルバムを取り出した。
帝「妹について……でしょ。」
サーゼクス「ほう、成る程。しかしいいのかい?自分で言うのもなんだが、私はかなりのシスコンだぞ?」
帝「ふっふっふっ。そんなこと、分かりきった上で言ってるんですよ。」
バチバチバチバチバチバチッッッ!!!!
俺と兄様との間に火花が散る。
サーゼクス「……語り合おうか……!」
帝「……語り合いますか……!」
その語り合いは、次の朝まで続くのだった。
To be continued