帝side
リアス「冗談じゃないわ!堕天使の総督か私の管轄する地域にいるなんて!」
どうやらリアスはご立腹らしい。とは言っても、イッセーは昨日アザゼルのおっちゃんと接触したらしい。ってか契約者として暫く接していたようだ。コカビエルの動きを察知していたアザゼルのおっちゃんはコカビエルより一足先にこの町に潜伏していたらしい。だがそれより……
帝「リアス、近々天使、堕天使、悪魔の3大勢力会談をすると言うのは本当か?」
リアス「えぇ、本当よ。私達グレモリー眷属とシトリー眷属は件の件に関わったから会談に出なければならないの。」
もしかすれば俺も人間側として、勇者の一族の筆頭として出席しなきゃなんねぇな。俺が出る事を前提にした話だがもしかすればこの会談で人間への被害をかなり抑えられる可能性がある。できるなら今回の会談は是非とも出席させてほしいものだ。
リアス「はぁ、どうしたものかしら……。頭が痛いわ。」
その心中、察するよ。リアス。
?「まぁまぁ、アザゼルは昔からああいう男なんだ。許してやってくれ。」
不意に男性の声が聞こえた。この声……。
帝「暫くぶりですね、ルシファー様。」
そう、そこにいたのは魔王サーゼクス・ルシファー様こと兄様とグレイフィアさんだった。
サーゼクス「こちらこそ暫くぶりだね、〈魔神皇〉君。リアスも。」
リアス「ま、魔王様!?」
刹那、グレモリー眷属は兄様に跪いていた。だが俺は跪けないでいた。
帝「…………はぇ?なんですか?その〈魔神皇〉って……。」
サーゼクス「おや、知らないのかい?君は冥界では悪魔以上に残酷で、神のような風格を纏い、人々をまとめる皇としてのカリスマ性を持ち合わせた者と言われているんだよ?それをわかりやすく一纏めにして〈魔神皇〉なのだよ。」
帝「は、はぁ……。」
アーシア「(この方が魔王、サーゼクス・ルシファー様。部長さんのお兄様……!)」
サーゼクス「アーシア・アルジェント、だったね?」
アーシア「は、はいぃ!」
サーゼクス「緊張してくれなくていい。今はプライベートで来ているんだから。それと、リアスからは優秀な僧侶だと聞いている。これからもリアスを宜しく頼むよ。」
アーシア「は、はい!頑張ります!」
ゼノヴィア「貴方がサーゼクス・ルシファーか。初めまして。ゼノヴィアと言う者だ。」
サーゼクス「ごきげんよう、ゼノヴィア。あのデュランダル使いが妹の眷属になったと聞いた時は、それはもう驚いたよ。」
ゼノヴィア「生きている内に魔王と会えるのは光栄だ。悪魔に転生してよかっと思うよ。あれ?待てよ?私はそもそも破れかぶれで悪魔になったわけで……うーん……あぁ、主よ、お教えくだあぅっ!」
ゼノヴィアはアーシアと同じように結構天然だった。
サーゼクス「はははは。今後とも妹共々宜しく頼むよ。」
リアス「それよりお兄様、どうしてここへ?」
サーゼクス「ん?何を言っているんだいリアス。分かりきっているだろう?近々授業参観があると聞いたからね。是非とも妹が勉学に励む姿を見たいと思って来たのさ。」
リアス「ち、ちょっと!グレイフィアね!お兄様に知らせたのは!」
サーゼクス「安心しなさい。父上もちゃんとーー。」
リアス「そう言う問題ではありません!第一、いち悪魔である私にそんな肩入れなどしてはーー!」
帝「まぁまぁ、リアス。ここは少し落ち着け。」
リアスの頭の上にポンッと手を置き、頭を撫でると引いてくれた。
帝「兄様、他に目的があるのでしょう?そうですね……例えば、今度3大勢力会談をする場所の視察も兼ねている……とか。」
サーゼクス「全く、君の推理力には敵わないね。その通りさ。」
リアス「こ、この駒王学園で!?」
サーゼクス「あぁ、この町では、主に龍神帝王こと帝君を中心に事件が発生していると思ってね。」
帝「龍の強者を呼び寄せる特性ってやつですね。」
サーゼクス「そうだ。そこで、この町で会談を行い、上手く和平が成立すれば、この町を拠点に各神話大勢とも和平を結びたいと考えているのだよ。」
帝「んんっ!魔王サーゼクス・ルシファー様。少しよろしいだろうか?」
サーゼクス「ん?どうしたんだい?そんなに改まって。」
帝「この3大勢力会談、人間側、勇者の一族筆頭の皇 帝として参加させていただきたい。」
サーゼクス「ほう、成る程……いいだろう。ミカエルとアザゼルにも話を持ちかけてみるよ。」
帝「了解した。それでは今度の会談、勇者の一族皆の意見を基に発言させていただく。」
リアス「あの、ちょっとエミル?」
帝「はい!勇者の一族の筆頭、皇 帝さんは3大勢力会談まではお休みだ!あぁ、因みにさっきは勇者の一族の筆頭として言っていたことだ。しっかりと公私は分けるさ。」
リアス「そ、そう。ならいいわ。」
しかし授業参観か……波乱が起きそうだぜ……。特に家の親が原因で……。
To be continued