ハイスクールD×D 光と闇のラタトスク   作:カルパン

47 / 89
残虐なる悪魔

帝side

さて、祐斗は聖剣との決着を無事につけたわけだが・・・

 

バルパー「そ、そうか!そういうことか!聖と魔が融合したということは聖と魔のバランスが崩れた証拠!つまり神はーー!」

 

バァァァァァンッッッッ!!!!

 

何かを言おうとしていたバルパーは、コカビエルの投げた光の槍によって消滅した。

 

コカビエル「バルパー、お前は実に優秀だった。そのことに気づいたのもその優秀さ故だろう。さぁ忌々しき魔王サーゼクスの妹とその眷属達よ!今ここで俺と貴様達だけの戦争を始めよう!!」

 

ブゥゥンッッッ!!

 

コカビエルはそう叫び、リアス達に光の槍を投げた。

 

バギンッッッッッッ!!!!

 

帝「危ない危ない。行ってこいお前ら。俺は少し疲れた。」

 

コカビエルの槍の進行方向に先回りし、コカビエルの槍を叩き切った後、祐斗、ゼノヴィア、白音、イッセーはコカビエルに向かった。

 

木場・ゼノヴィア「「はぁぁぁっっ!!!!」」

 

コカビエル「甘いっ!!」

 

ガキィィィィィィン!!

 

祐斗とゼノヴィアでコカビエルに切りかかったが、コカビエルは光の剣を生み出し、2人の斬撃を難なく受け止めた。

 

白音「・・・えい!」

 

バゴッッッ!

 

コカビエル「何かしたか?」

 

白音「なっ!?」

 

コカビエルは白音の一撃をもろに食らっていたが、全く効果がなかったようだ。

 

一誠「みんな退いてろぉぉぉぉぉっっっっっ!!!!」

 

【BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!】

 

【Transfer!】

 

一誠「行くぜ!ドラゴンショット!!」

 

ドォォォォォン!!!!!!!!

 

いつの間にか禁手化していたイッセーは発生させた魔力玉に譲渡して、魔力弾として放った。

 

コカビエル「フハハハハハハ!!!!いいぞ!実にいいぞ!」

 

コカビエルは爆煙の中から空へと飛び出した。

 

朱乃「雷よ!!」

 

ビシャァァァァァン!!!!

 

コカビエル「どうした!バラキエルの娘よ!貴様の力はこんなものか!」

 

朱乃「私の前で、あの者の名を口にするな!!!!」

 

朱乃さんは雷を放ったが、コカビエルに片腕で受け止められ、バラキエルの娘と呼ばれると、激昂した。

 

コカビエル「貴様の雷、返すぞ!」

 

ビシャァァァァァン!!!!

 

バヂヂヂヂヂッッ!!

 

朱乃「きゃぁぁぁぁぁぁっっ!!??」

 

あ、やべぇ!これは受け止めないと!

 

俺は疲れた体に鞭打って、朱乃さんを受け止めるために駆け出した。

 

帝「ほっ!」

 

ボスンッ

 

ズザザザザザッ

 

帝「大丈夫ですか?」

 

朱乃「え、ええ。ありがとうございます、帝君。」

 

帝「アーシア!マルタ!朱乃さん頼むぞ。」

 

コカビエル「しかし、仕えるべき主を失ってなお戦い続けるとは。哀れだな。」

 

ゼノヴィア「貴様!それはどういう意味だ!」

 

コカビエル「おおっと、口が滑ったな。仕方ない。貴様らに教えてやろう。これから戦争を起こすのだからな。」

 

そしてコカビエルは少しの間を置いた。

 

コカビエル「先の三つ巴の大戦で、神は死んだのだ!!」

 

全員『ッ!!??』

 

アーシア「そ、そんな・・・主が・・・!?」

 

やはりコカビエルの野郎言いやがったか。皆驚いた顔をしているが仕方がない。これは一部の者しか知らないからな。

 

コカビエル「本当のことだ。先の大戦にて先代の4大魔王だけでなく、神も死んだのだよ。と言っても、これは各勢力の上の者しか知らないからな。」

 

ゼノヴィア「嘘だ・・・嘘だ!!」

 

ゼノヴィアとアーシアは酷く落ち込んでいた。もはや絶望していると言ってもいい。

 

コカビエル「ミカエルもよくやっている。天使と人間を上手くまとめているからな。神が残した“システム”がある程度働いていれば神への祈りも、神からの祝福も、悪魔祓いも程々に動いているはずだ。」

 

皆が驚くのも無理はない。俺だって父さんに聴かされた時は皆のような反応を示したさ。だからってそれがどうした。神がいなくてもこの世界は上手くいっているしゃないか。

 

コカビエル「しかしそこの小僧、貴様は余り驚いていないようだな?」

 

帝「当然だ。親から色々聴いたんでね。」

 

コカビエル「成る程、貴様があのエミル・キャスタニエか。しかし滑稽だ!一度友を殺し、一度人々を見殺しにし、それでもなお貴様は人を求めるか!」

 

帝「・・・こで・・・った・・・。」

 

コカビエル「それほど人を殺したいならば堂々と殺せばッ!?」

 

帝「どこで知りやがったって言ってんだ!!!!言え!!今すぐ!!!!ここでっ!!!!!!」

 

こいつどこで知りやがった!!!!殺す!殺す!!!!こいつだけは今ここで殺す!!!!

 

コカビエル「ハ、ハハハハハ・・・ハーッハッハッハッ!!!!面白い!ここに来て殺気が急激に上がった!!!!もっと俺を楽しませろ!!エミル・キャスタニエェェェッッッ!!!!!!!!」

 

コカビエルは俺に向かって槍を飛ばしてきた。

 

帝「・・・」

 

【GenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerateGenerate!】

 

龍神帝王の籠手が俺の感情に反応して、多大な数のジェネレートをかける。

 

【Ignition!】

 

瞬間、俺の周りの速度は遅くなった。いや、極限の集中状態で周囲の速度が遅く見えるだけだ。

 

バキィィィィィィン!!!!

 

俺は槍を殴り壊し、コカビエルとの距離を一気に詰めた。

 

コカビエル「ぐっ、小癪なぁぁ!!!!」

 

コカビエルは光の槍を俺に飛ばし続けるが、俺には一切かすりもしなかった。そしてそのままコカビエルの方へと跳躍した。

 

バァゥゥンッッッッッッッッ!!!!!!

 

後から遅れて爆発音のようなものが聞こえた。そして俺はコカビエルの足を掴み、空中で回転しながら勢いをつけてーー

 

ドォォォォォォォォォンッッッッッッッッ!!!!!!!!!!

 

コカビエルを地面に叩きつけた。さっきのよりも大きな爆発音が聞こえたが、関係無い。このままこいつの羽を千切ってやる。

 

帝「堕ちた天使などにこんな羽はいらねぇだろ。」

 

ブヂヂヂヂヂヂヂヂヂッッッ!!!!

 

コカビエル「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁ!!!!????」

 

コカビエルの羽を千切ると、面白い程にでかい悲鳴を上げた。

 

帝「烏の鳴き声なんて聞きたくも無い。このまま死ね。」

 

俺はコカビエルの頭に足を乗せ、そのまま力を入れた。

 

メキメキメキメキメキメキッッッッッッ!!!!

 

コカビエル「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!!!!」

 

バギバギバギバギバギバギッッッッッッ!!!!

 

どんどん俺の足はコカビエルの頭を潰して行く。そしてとうとうーー

 

パァァァァァァンッッッッッッッッッ!!!!!!!!

 

コカビエルの頭は圧力に耐えかねて破裂した。当然ながら返り血を多く浴びた。汚い、早く帰ってシャワーでも浴びたいところだ。

 

帝「今終わったぞ。」

 

そのまま俺はリアス達の元へと戻った。

 

全員『ひぃっ!?』

 

全員が俺を見た瞬間、小さな悲鳴を上げた。よくよく俺の体を見てみれば、俺は返り血だらけだ。そんな状態で近づけば当然怖いな。

 

リアス「エ、エミルーー」

 

帝「何も言わなくていい。何も・・・。」

 

もう俺はここにいられなくなった。もういたくなかった。

 

帝「先・・・帰ってる。」

 

皆に拒絶されるのが怖くなって、俺は逃げるように魔方陣で家に帰った。

 

結局俺は、何時まで経っても臆病者だ・・・。

 

To be continued


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。