帝side
今俺は駒王学園にいる。ん?リアスや美優達の修行の成果?あー・・・うん、みんな強くなったよ。リアスと朱乃さんは魔力を凝縮して打ち出すことができるようになったし、美優とマルタは魔術の威力が段違いに上がってたよ。うん。
だが、今俺はある意味大変な状況になっている。
グレイフィアさんが言うには、今の素の状態でも最上級悪魔クラスに片足突っ込んでる状態だから、ゲームがゲームにならないと言われた。・・・解せぬ。
サーゼクス「まぁまぁ、帝君少し落ち着きたまえ。」
苦笑いしながら俺を慰めようとしてくれているのは、俺の“義兄”になったサーゼクス・ルシファー様だ。
帝「うぅ、修行し過ぎるんじゃなかった・・・」
フェンリルとケルベロス2匹同時に相手にしてさらにマインドブレスレット付けて修行してたからだ。
もういいや、過ぎたことを悔んでも仕方ない。今はレーティングゲームの観戦に集中しよう。
一誠「行くぜ!俺の必殺!」
お?イッセーのやろう、いつの間に必殺技を覚えた?少し興味が・・・
一誠「〈洋服崩壊(ドレスブレイク)〉‼︎」
期待した俺が馬鹿だった。
イッセーは魔力を使って女の子の服を吹っ飛ばしていた。
・・・後でイッセーとO☆HA☆NA☆SHIしないとな。
サーゼクス「ははははははははははっ!面白い!まさか魔力をこんな風にして使うとは!」
帝「兄様、これを見てよく笑えますね・・・」
サーゼクス「当然さ。私はこんな風に魔力を使う悪魔はあまり見た事が無い。ましてや新人悪魔君と来た。これは笑いを堪える方が難しいよ。」
帝「さいですか・・・ん?」
俺と兄様は話をしている間に大分ゲームが進んだようだ。今は・・・ライザーとイッセーが一騎打ちか?
っ!?あいつ美優を人質にっ!?クッソッ!!
俺はギリギリと音が鳴りそうな程に歯軋りをし、手は握り締め過ぎて爪が皮膚に食い込んで血が流れていた。
ライザー「知っているか小僧。レーティングゲームでの死亡は事故死とみなされるってこと。」
まさかこいつ!
ライザー「このまま俺の炎で貴様を焼き殺してやるっ!!」
やめろ・・・それだけはやめろっっ!!!!
リアス「リザイン・・・します・・・」
リアスがリザインしたことによってイッセーは殺されることは無くなった。・・・でも・・・負けた・・・
帝「兄様・・・今すぐあそこに行っても・・・」
サーゼクス「あぁ、お行きなさい。」
俺は擬似駒王学園への転移魔方陣を開いてリアス達の前に移動した。
帝「イッセー!!」
俺はイッセーの元へ駆け寄った。
イッセーの体はボロボロで、傷だらけだった。
一誠「帝・・・兄・・・俺・・・俺・・・」
帝「わかった。わかったから、もうこれ以上喋るな・・・。」
リアス「エミル・・・私は・・・」
帝「リアス、よく頑張った・・・ありがとう、イッセーを助けてくれて・・・」
ライザー「ははははは!滑稽だな!勝てもしない試合で必死こいて戦うなど!」
ライザーは俺らを見て笑った。
・・・笑った・・・?笑いやがった・・・?イッセーが、どれだけ悩んで、努力していたかも知らずに?笑った・・・笑やがったな、こいつ!!!!
帝「何も知らねぇ奴が、こいつを笑うな。」
俺は怒りを込め、いつもより比較にならない程の低い声で言った。するとどうだろうか。俺の尋常じゃない怒りを感じとったのか、ライザーは肩をビクッと震わせ、顔を強張らせていた。
ライザー「なっ、なんなんだお前はぁっ!そもそも、何故そこまで仲間に執着するっ!!」
帝「・・・大切な人を、お前は失ったことがあるか・・・?救えるはずの命を救えなかったことはお前にはあるか・・・?もう失いたくないんだよ・・・目の前に起きていることに、腰抜かして指を咥えて見ているなんてことに、なりたくないんだ・・・」
俺は過去のことを思い出しながら言った。
帝「そんなことない奴が、俺の家族を、仲間を笑うな。」
そう言ってライザーを睨みつけると、ライザーは蛇に睨まれた蛙のように固まっていた。
帝「リアス、後のことは任せろ。今は、取り敢えず帰ろう。」
リアスは小さく頷くと、俺の所に来て、一緒に転移した。
覚えてろよ、ライザー。お前には圧倒的な力の差を見せつけてやる・・・!
To be continued
どーも、カルパンです。
今回、あまり時間がなかったため、飛ばし飛ばしになってしまい、すこし理解しにくくなっています。申し訳ございません。
それと今回の投稿で今年最後とさせていただきます。
それでは、また来年。良いお年を。