帝side
今日は修行合宿最終日。みんなの実力を今からもう一度見るところだ。
帝「さぁ、先ずは誰からだ?」
木場「それじゃ、ぼくからお願いしようかな。」
最初は木場だった。あれからどう変わったか、実に楽しみだ。
木場「帝君、準備はいいかな?」
帝「んなこたぁいいから、さっさと始めようぜ?」
木場「あぁ、行くよ!」
フンッ
木場が高スピードで迫ってきた。
前よりスピードが違うな。だが!
帝「俺の前は無駄だぁ!」
バシシシシシシシシシッッッッ!!!!
1本の道になるように剣を発生させ、木場がその真ん中を走ってくる。
・・・かかったな。
1番後ろの剣から徐々に木場へ飛ばし、俺の1番近くの剣も木場へ飛ばす。
木場「ッ!?魔剣創造!」
バシャーーン!!
バギギギギギギギギン!!!
木場が魔剣創造を自分を囲む盾のように展開させた。木場へ降り注ぐ剣の雨が止むと、木場が一気に間合いを詰めてきた。
木場「はぁぁぁっっ!!」
ガキィィィィンッッッッ!!
俺はダークソードを持ち、木場の剣を受け止めた。スピードだけではなく力も木場は上げていたようだ。
帝「っうぉらぁ!!」
木場を力任せにはね飛ばし、態勢を整えた。
帝「木場、今から少しだけ、本気出してやるよ。・・・神滅刃・神威!」
俺の体を紅と蒼の炎、朱と青の雷が駆け巡る!
帝「千刃・三十六ノ刃、《迦具土》!」
木場へと一気に間合いを詰め、紅の炎と蒼の炎を一撃ずつ切り替えながら木場へと猛炎の刃を与えた。
ズガガガガガガッッッッ!!
ズシシシシシシュッッ!!!
木場「ぐっ、うわぁぁ!」
木場が声を上げながら倒れた。だが先ず俺が感じたのは、6回だけ、木場に攻撃を防がれたことへの驚きだった。普通でも・・・俺が言うのもあれだが、俺の刃を防ぐ奴はいない。たとえ見えていても防ぐのはかなり難しいはずだ。そこで俺は木場に問いただすことにした。
帝「木場、お前俺の攻撃を意図的に6回くらい防いだか?」
木場「うん、だけどやっぱり全部は無理だったよ。あはは。」
帝「そっか。大分進歩したようで安心したよ。ほら、立てよ。」
そう言いながら木場に手を差し伸べた。
木場「それで、どうかな。僕の戦い方は。」
帝「うーん、力はまぁ及第点だな。スピードと気配での攻撃の防御は合格。今はこれでいいだろ。」
木場「それはよかったよ。これで少しは安心できるかな。」
帝「そうだな。ほら、マルタのとこ行ってこい。マルタ、木場の傷治しといてくれよ〜。」
マルタ「りょーかーい。」
一誠「帝兄帝兄!次俺!次俺!」
帝「分かった分かった。禁手化して魔力弾撃ってこい!」
一誠「分かった!行くぞドライグ!」
【Welsh Doragon Balance Breaker!!】
一誠「ブーストだ!」
【BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!】
一誠「ぬぅぉぉぉぁぁあああ!いっけぇぇぇ!!!」
ゴウゥゥォォォォ!!
赤い波動が俺へ向かって飛んできた。そして俺はイッセーの全力に応えるように、ダークソードに闇の波動を纏わせ、青紫の魔力を加え、漆黒のオーラがダークソードを包んだ。
帝「イッセー、お前は凄いやつだ。だが、真に強くなりたくば、俺を超えて見せろぉぉぉっっ!!」
俺は雄叫びを上げ、ダークソードを頭の上に構えた。
帝「テンペスト・ブレイザァァァァァッッッッ!!!!」
ブァァァァァァゥゥゥゥゥンッッッッッッッッ!!!!
俺は漆黒の刃を赤い波動へと放った。そして漆黒の刃は赤い波動を呑み込み、そのまま一直線に、イッセーの真横を通り過ぎた。
帝「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
イッセーはその場にへたり込んでいた。きっとあの技の迫力と威力に圧倒されたのだろう。
帝「イッセー・・・大丈夫・・・か・・・?」
俺はイッセーに手を差し伸べた。
一誠「やっぱ帝兄には敵わねえや。」
そしてイッセーは俺の手を取った。
To be continued
テンペスト・ブレイザーについての補足です。
テンペスト・ブレイザーは剣に纏わせたオーラを剣を振り下ろして使う帝の奥義みたいなものです。燃費が非常に悪いため、現段階では、1発撃って30秒戦うくらいしかできません。