帝side
イッセーと一緒に帰り、みんなで昼飯を食べ、午後からは座学ということで今は講義を受けている。
リアス「エミル、貴方が使っていた魔術・・・だったかしら?それについて教えて欲しいのだけれど、お願いできる?」
帝「へーい。ついでにマルタ、お前にも頼む。」
マルタ「はーいっ。」
ホワイトボードの前に立ってと。
帝「じゃ、俺とマルタ、美優が使っている魔術についての講義を始める。まず、俺達が使う魔術は、基本マナと言うものを使う。マナっていうのはこっちで言う魔力みたいなもんだ。俺達や、みんなの体の中にも流れていて、大気中にもマナは流れているんだ。それで、魔術は大きく分けて2種類あるんだ。俺が使う精霊魔術と、マルタと美優が使う魔術に分けられている。まず、魔術からだ。マルタ、頼んだ。」
マルタ「はいはーい。じゃ、まず魔術っていうのはーー」
魔術のことについてはマルタは1番詳しい。それに美優に魔術を教えたのもマルタだからな。
ーー10分後ーー
マルタ「ーーっていうこと。分かったかな?それじゃ、次は精霊魔術についてだよ!」
帝「えー、まず精霊魔術というものは、精霊を介して自分のマナと大気中のマナを使って発動させるんだ。精霊魔術には大きな特徴があってーー」
ーー5分後ーー
帝「ーーっつー訳で、精霊魔術は卓越した魔術の使用者しか使えない。それともし俺が詠唱を始めたら、事前に合図はするが、相手の気を引いてくれると、俺もありがたい。マルタと美優も使えるかもしれないが、精霊魔術は基本チームで戦う時に向いてるってことを覚えておいてくれ。以上で、魔術についての講義を終わる。」
木場「帝君、精霊魔術を使う時はいつでも僕に言ってね。僕の出来る限りで時間を稼ぐよ。」
帝「それは助かるよ。任せたぜ。」
そんな他愛のない会話をし、晩飯を食って、風呂に入って、就寝時間になった。
帝「さってぇ、今日の修行はどうしよ・・・たまには身体を休めてもいいよな。」
いつもは裏庭とか森とかで魔物を呼び出して修行しているが、今日は満天の星空。ここ最近で1番綺麗な星空だ。一度屋敷に戻り、テラスへと足を運んだ。
にしても少し寒いな・・・
今の俺の服装は白い無地のシャツを着て、下は黒い長ズボンだ。肌寒さを感じながらテラスに着くと、先客がいた。
帝「レーティングゲームの参考書か何かですか?それ。」
リアス「あら、エミル。えぇ、そうよ。と言っても気休め程度にしかならないけど・・・」
部長はネグリジェを着ていて、テーブルでレーティングゲームの参考書を読んでいた。多分だが、伊達眼鏡もかけていた。これもこれでまたいいな・・・やっぱり俺は・・・
帝「相手は不死のフェニックス・・・か。」
リアス「そう。レーティングゲームの公式戦では、8勝2敗。この2敗は贔屓にしている家だったらしいから、実質的には無敗ね。」
帝「倒すには、何度も倒して心をへし折る、か、魔王クラスの一撃を喰らわせるか、だな。」
今の俺ではできないことだ。マインドブレスレットを外せばそんなこともないと思うが。
帝「部長はなんで今回の婚約を嫌だと思ったんですか?」
リアス「私はリアス・グレモリー、よね。」
帝「そう、ですね。」
リアス「私にはいつもグレモリーの名が付きまとうの。グレモリーであることは光栄だけれど、みんなは私を唯のリアスではなくてグレモリーのリアスとして見るの。せめて、せめて好きな人は、自分で選びたいの。私は、私を唯のリアスとして愛してくれる人と一生を添い遂げたい。これだけは誰にも譲れない小さな夢だけど、それも叶いそうにないわね。」
どこか、自虐的に部長は笑った。
帝「・・・勇気は夢を叶える魔法・・・」
リアス「え?」
帝「俺の恩人の親友がよく言っていた言葉らしいです。貴女が言う小さな夢でも、俺からすれば立派な夢です。部長があの時、俺に告白したのも、きっとそれは夢を叶えたくて振り絞った勇気。違いますか?」
リアス「違わないわ。私は貴方に唯のリアスとして、貴方に愛して欲しくて勇気を振り絞って告白した。」
帝「なら、貴女の勇気に応えましょう。」
部長の前に座り、彼女の手を両手で握った。
帝「リアス、俺も君が好きだ。こんな俺でも良ければ、付き合ってくれるか?」
リアス「ーー!?」
帝「俺は、いつもの威風堂々とした姿も、傲慢でいていつも自信に満ち溢れている君も、君が見せる優しいところも、たまに見せる女の子らしい君も、いいとこも悪いとこも全部ひっくるめて、君が好きだ。」
するとリアスは、目に涙を浮かべ始めた。
帝「え!?ご、ごめん!やっぱり俺じゃダメだったか?」
リアス「すんっ、違うのぉ・・・嬉しくて・・・嬉しくってーー!」
よかった、俺じゃダメだったかと思った・・・
帝「じゃ、じゃあーー!」
リアス「えぇ、こんな私ですが、末長く、よろしくお願いします。」
リアスは笑顔でそう言った。
俺はこの笑顔に惚れたのかな。何時からかわからないけど、俺はリアスに恋をしていた。初めてだからわからないけど、昨日美優に聞いてよかった。俺の告白を受け入れてくれて、本当によかった!
心の中で喜びを噛み締めていると、唇に柔らかい感触を感じ、目の前を見ると・・・
リアス「んっ・・・」
リアスの顔が目の前にあり、俺とリアスはキスしていたことも分かった。
もう君の何もかもが愛しい。あんな奴にリアスは渡さない!リアス、君を絶対に、勝たせて見せるよ・・・!!
To be continued
どーも!カルパンです!
やっと、やっとエミ×リア(エミル×リアス)を書けたぁ!
さて、とうとう恋人同士となった帝君とリアスですが、レーティングゲームはどうなるのか!?次回もお楽しみに!