帝side
帝「イテテ、朱乃さん、魔力の使い方教えてくださいよー。」
む?部長と朱乃さんの勝負?負けました。完璧に不意打ちだよ、あれは。
朱乃「あらあら、帝君は既に魔力を使えるのではないのですか?」
魔力を使えるだと?あぁ、精霊魔術とソーサラーリングか。
帝「あの魔力はこっちの魔力とは違うものなんですよ。」
朱乃「わかりましたわ。簡易的ではありますが、魔力の使い方をお教えします。まず、手の平を前に突き出してください。それから、イメージしてください。自分の原動力となるものを。」
んーん、中々難しい。俺の原動力?・・・仲間を守る、か?
ブゥン
帝「ふぉぅあぁぁっ!?」
び、びっくりしたー。いきなりでてくるかよ。
俺の魔力の球は野球ボールと同じくらいの大きさの青紫色の球だ。
朱乃「きれいな色ですね。それでは、あそこのペットボトルに向かってその球を飛ばしてくれますか?」
帝「言われなくてもっ!」
バシュンッ!
朱乃・帝「「・・・え?」」
えぇぇぇ!!??ペットボトルに魔力飛ばしたら消えたぁ!!??これって部長と同じ滅びの魔力・・・どういう・・・あ、そっか、そういうことか。
帝「朱乃さん、多分これ俺の神器の所為ですよ。」
朱乃「どういうこと・・・ですか?」
朱乃さんは可愛らしく首を傾げた。この時、俺が朱乃さんを可愛いと思ったのは秘密だ。
帝「さっきの部長と朱乃さんの攻撃食らった時に部長の攻撃を究極龍王の絶爪を展開して受け止めたのですが、何らかの能力が発動したのかと。多分能力からして吸収系かと思いますが。」
ゼノン【ほう、よく気付いたな、主よ。】
ーーオイオイ、推測で言ったのに。
ゼノン【正確には、相手の魔力攻撃を吸収し、その魔力の特徴を自分の力にできる。】
ーー便利なもんだな。
ゼノン【だが主の体の許容量を超えると主自身にダメージが行く。日々、鍛練を怠らないことだ。】
ーーはいはい。
朱乃「一度、部長を呼んできます。簡単な説明をして頂きますが、詳しい話は夜9時からということで。」
帝「了解です。」
朱乃「それでは一度、失礼致します。」
帝「はい。また後で。」
さて、この魔力に名前を付けてみよう。
消滅の魔力?いや、ベタすぎだ。焼滅の魔力?かっこいいとは思うが・・・崩滅の魔力?・・・無いな。聖滅の魔力?いや、これじゃ天界に特攻しろというようなもんだ。星滅の魔力?星を滅ぼしたらダメだろ。あー!どうしたらいいんだ!
帝「・・・瘴滅。」
うん、もうこれでいいやぁ。
半分自暴自棄になっていた。
To be continued