俺と天然水。   作:ハク真

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俺と後輩。

 

「せんぱ~い。やばいです、やばいんですぅ~」

 

 先輩、それは学問、年齢、地位などか上の人や、また同じ学校、会社などに先に入った人を指すことばである。そう、この大義を見ればひとりの人間に対して先輩と呼ばれる人は多数存在することになり、別に俺を指す言葉ではないだろう。

 

「せんぱい!せんぱいってば!聞いてますか?……えいっ!」

 

「っぐぇ!」

 

 なに急に歩いてる俺の襟を後ろから引っ張ってくれちゃってるの?思わず「っぐぇ!」とか言っちゃっただろ!ほらみろ廊下にいる人みんなこっちを怪訝な顔して見てるじゃん!「なにあの人、キモいんですけど。」みたいな目で。ぼっちは目立つのを1番嫌うんだよ?そして、メンタル弱いんだからね!?すぐこの場から逃げ出すまである。

 

「なにキモい声だしてるんですか?せんぱい。さっきから呼んでるんですけど。」

 

「ったく、いきなり後ろからひっぱるんじゃねぇよ。息止まりかけただろうが。」

 

「え~、せんぱいが悪いんですよ?わたしが呼んでるのに無視して行こうとするんですから!」

 

 そう言って頬を膨らませ怒るこいつ、一色いろはは俺が生徒会長にしたことが縁となり、かなりの頻度で俺に仕事の手伝いを要求してくる1年の後輩だ。かなり秀でた容姿もあって、学校では知らない人がいないほどの有名人で、ぼっちの俺からしたらこんな目立つ廊下で堂々と話しかけるのは遠慮いただきたい。ていうか、あいかわらずあざといからね?かわいいけど。…かわいいんかい。

 

「はいはい、あざといあざとい。それで俺になんのようだ?」

 

「あざとくないです~!そうなんですよ、また結構な量の仕事が出来てしまいまして、わたしひとりじゃ厳しいんで、せんぱいに手伝ってもらおうかと!」

 

 そう言って今度は敬礼のポーズ。ほんと、いまならまだしも昔の俺なら勘違いした上、軽く惚れて告白して見事玉砕してるとこだぞ。

 あ、ふられるんだ。

 

「はぁ、わかったよ。いまから生徒会室でいいのか?」

 

「はい!それでは鍵とってくるんで、せんぱいは先に行っててください!」

 

 

 一一一

 

 奉仕部にことの旨を伝え生徒会室へと向かうが雪ノ下には「サボり谷くん?あなた最近多くないかしら?」と氷点下の視線を浴びせられるわ、由比ヶ浜には「ヒッキー、いろはちゃんとふたりの仕事でニヤニヤしてるんでしょ!キモい!」とかありもしないこと言われるわで大変な目にあったぞ。

 

 一色も本来なら俺が絶対に近づかないタイプのリア充代表のようなやつなのだが、小町に鍛えられたせいかなんか年下に対してはお兄ちゃんスキル使ってしまうんだよな。そのせいであいつ俺に面倒ごとばっか押し付けてくるようになったし。

 

「せんぱい、お待たせしました!それでは入りましょうか。」

 

 そして、面倒ごとの巣窟へと踏み出した(RPG風)

 

 




どもども!はじめましての方ははじめまして!
ハク真と申します!

書いちゃいました!いろはすSS!
どうにも私は最初の話は地の文が説明風になってしまいますね(;^o^)
おかげで内容は薄いと言う…。

まぁ最初はあまり知らない人(いないか?)のためにも説明いれたくなるんですw

次話以降はもう少し八幡らしさ、いろはすらしさも出せていけたらなって思います!

それではまた次回お会いしましょう!
ではではっ。

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