今の私は盗賊のクリスだよっ!   作:ひきがやもとまち

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久しぶりの更新となりますが、残念ながらも番外編です。
今回は、めぐみんが飛ばされてった先の新大陸でのお話(?)です。

最後にオチが付きますが、夢落ちよりかはマシだと信じたい内容になってますので気楽にお楽しみください。

なお、改めてお伝えしておきますが原作とは異なる展開になり過ぎてます。
原作をモデルにした別世界の出来事だと割り切れる方のみ閲覧していただけることを強く希望いたしますので、お手柔らかに。

追記:
一部書き忘れていた分を書き足しときました。


番外編?「めぐみんちゃんが飛ばされちゃった新大陸の『もしも』話だよっ!」

 駆け出し冒険者の街アクセルのある大陸以外にも、この異世界には複数の大地が存在していた。

 と言っても女神が治める世界である。ましてや同じ女神であってもノーパン駄女神とパンツ盗まれやすい女神とでは事務力が異なる。管理運営能力の一点に置いて女神アクアが女神エリスに勝ることは決して出来ない。

 それは、この素晴らしく不条理な異世界において唯一つ共有すべき真理であったが、何事にも例外という物が存在しているのも又事実。

 女神エリスといえども万能ではないことは、毎度のように盗賊スキルでパンツ盗まれてる美少女盗賊を仮の姿に使っている時点で自明すぎることであろう。(この世界には変態のせいで女神と女盗賊が同時系列に併存しちゃってるため適用外の理屈だが)。

 

 そんな女神エリスが把握してない大陸の一つに、空高く浮かぶ幻の天空大陸が存在していた。

 遙か古代に滅びたとされる魔術師たちの王国は、高度な魔術文明によって島さえも空へと浮かべていたと伝承には残っているが実物を見た物が一人もいないため長らく伝説の地とされてきた場所だ。

 

 現在、その空中大陸には滅び去った魔術王国の遺産を基にして新たな文明を築いた王朝が栄えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その日、空中大陸全土を統べるバストライン帝国の王城グレート・ヒップの大広間には武官・文官問わず国の重臣たち全員が参集し、国政の未来を決める重要な式典が行われていた。

 

 空中大陸に住む人々の人種的特徴として青髪青目が上げられるが、それ以外にも多くの部分で共通点が見受けられる彼女たちは等しく誰もが皆、同じ女神を祖に持つ女神の末裔たちであり、天の御国に住まうとされている偉大なる一柱の女神の教えを受け継ぐ天空人たちでもあった。

 

 

 そんな彼女たちが集められた理由は他でもない。

 女王国制の国を治める次の王位を巡って相争う二人の王位継承者、第一王女のアクアン姫と、第二王女のリリス姫。

 どちらの方が次代の王に相応しいか、家臣一同総出で論じあって決める王位継承者決定会議を開催するためである。

 

 

「陛下、会議などする必要はありません。国政については我らが担い、アクアン姫様が導き手となってくださっておられます。

 生きとし生ける全てのモノを拳で殴って黙らせんとする王女の猛々しさは、我ら国防を担う武官一同にとって支えにもなっております。必ずや良い女王に成られることでしょう」

 

 ミニスカートにノーパンが基本の軍服を纏った武官の代表、ネリス・モモが女王からの問いかけ「どちらの方が相応しいと思うか?」に対して報答した内容がそれであった。

 

 ただし、報答した後で「あくまで個人的な見解にすぎませんが・・・」と建前論を述べてから本命である主張として、こうも告げる。

 

「ですので、是非とも軍事費の拡大と軍閥化を。それが成った暁には大陸民全てにパンツの永久放棄とノーパンの義務化を法律として試行してくださいますよう強く願うところであります」

 

 武官たち(全員ネリスと同じでミニスカ、ノーパンが標準装備の上級士官たちである)が一人残らず「うんうん、全く以てその通りだ」と大きくうなずいていた。

 

 

「・・・猛々しさ? ネリス、あなたは本当にこの平和なバストライン大陸を統べる次代の王にそんなモノが必要だとでも思っているというの・・・?」

 

 冷ややかな視線と声音でネリスに問いかけてきたのは同期のミリア・ウード。ロングスカートの下にショートパンツを履くのを規則としている文官たちの代表格である。

 

 彼女の主張はこうである。

 

「陛下、神話にある地上世界との大戦時ならいざ知らず、今の時代に軍事力など大して役に立たない穀潰しであり給料泥棒を大量生産してしまうだけのこと。内政にこそ力を注ぐべきかと存じまする。

 その為にもまず民たちに範を示すため、礼儀正しくお淑やかであり、薔薇小説という人の生み出した文化の極みたる文学を愛好しておられるアイリス姫様を次の王に指名すべきと臣は愚考いたしますが如何に御座りましょうや・・・?」

 

 続けて、こうも主張する。

 

「つきましては大陸のあらゆる役職の採用基準に、学業の優秀さと高学歴とを規定する法整備をご提案させていただければ幸いに存じます」

 

 高学歴、好成績、美人、性格だって良いはすなのに、この歳まで異性と付き合った経験がないことをコンプレックスにしている文官代表の超私的感情入りまくった提案であった。

 

 

 

 ーー実の所、この空中大陸は外壁が存在しない代わりに大気の膜がフィルター代わりに作用しており、寒さと酸素不足には無縁であった。

 また、住人たちの生命がかかっているため、強力な飛行系モンスターの接近に反応して大陸船の向かう先を自動で変更する安全装置には何重にもセキュリティが掛けられていたため未だに機能不全を起こしておらず太陽電池を動力にした異世界に優しいエコ設計であるのも手伝って外敵というモノがほとんど存在していない。

 

 その為に敵対勢力としては魔術師たちが実験に使っていたキメラが逃げ出したことで野生化し、遺伝子改造体であるが故の繁殖力の劣悪さを補うために種別を問わない交配で種の保存を繰り返した結果として生まれたキメラっぽい見た目を持った雑魚モンスターぐらいしか存在しておらず、武官たちが率いている軍隊が戦う相手と言えばもっぱら反政府勢力だけであり大半の騎士階級は給料泥棒と化していた。

 

 

 また、文官たちの最たる仕事は物資の流通を制御したり、法律や儀典を滞りなく進めることであったが、他と隔絶した空飛ぶ大陸(しかも誰にも知られてない)では生産量そのものが大したことなく、適当な性格しているミニスカ派と、生真面目だけどマニュアル人間で自分たちだけでは新しい法律を制定できないロングスカート派は法律や儀典も覚えてしまってからはやることが激減してしまい、天下りの温床と化してしまっていたりする。

 

 

 ぶっちゃけちゃうと末期である。末期っ黄な世情に覆われた天空に浮かぶ平和国家バストライン帝国。それが見栄えだけは美しい空中大陸の正体だったのである。

 

 女性は女神に似た美女・美少女しか生まれない反面、男性は多種多様だが絶対数が余りにも少なく同性同士の取り合いが発生しやすい。

 この場合、当たり前のことながら取り合うのは数が多い側であり、数が少ない被支配者階級は自分を取り合ってくれてる女性が泥沼の戦いに勝利して勝ち残った後に景品としてお持ち帰りされるのが常である。

 

 歪みすぎて複雑骨折した国家体制が倒錯した恋愛観を好む風潮を生み、百合や薔薇に走る者が後を絶たない中で仕事のない支配階層もまた堕落と退廃の一途を辿っている。

 

 それでも彼女たちは、この牢獄から逃げ出せない。生まれたときから空中大陸に居住していた先祖たちの血筋を受け継ぐ彼女たちには地上世界に関する記憶と知識が一切合切残っていない。

 何も知らない、知らされない中で何十世代にも渡ってバトンリレーを繰り返してきた彼女たちにとって空中大陸こそが世界の全てだ。ここ以外に存在している大陸など、子供の頃に親から寝物語として聞かされていた地上と呼ばれる魔界ぐらいしか有り得そうにないだろうと、彼女たちは本気で信じ込んでいたのである。

 

 

 最高責任者である女王陛下が「ん~、私としては~、お友達のネリスが言ってることも分かるし~、でもミリアの言うことも尤もだと思うの~」と、要するに誰でもいいから自分以外が決定して実行しろと言外に責任丸投げの意志を込めた発言をしたことで纏まるものも纏まらなくなり三日三晩に渡って延々と続けられることになる。

 

 途中、文官の一人と武官の一人がそれぞれの部下から「放棄されていたはずの古代遺跡から出てきた不審者を拘束した」報告を受けてはいたのだが、会議の結果如何で今後の栄達と天下り先のランクが決定づけられてしまうため意識もそぞろで聞き流し「とりあえず王城の地下にある牢屋に放り込んでおいて」と命じたきり存在自体を忘却の彼方に放り込んで蓋を閉めてから地中深くに埋めてしまったのだった。

 

 それが丁度2日と半日前の出来事。

 あれから約3日が経ち、そろそろ会議の結果が朧気にぐらいは見えてこないもんかな~と、広間にいる誰かが高い天井を見上げたまさにその時!

 

 

 バンッ!!

 

「た、大変であります! 皆様方、至急避難して頂きたい! 賊が・・・賊が城内に侵入いたしましたーーっ!!」

 

 

 ミニスカ姿の青髪青目美少女騎士が扉を開けて駆け込んできながら大声で危機を呼びかけたが、反応は芳しくなかった。大半の者が会議中に許可なく入ってきた無礼を咎める視線で騎士を睨みつけていた。

 中でも文官・武官の代表格ネリス・モモとミリア・ウードは激しい怒りを込めて無礼な騎士を痛烈に罵倒してくる。

 

「いったい何があったのだ! 分かるように説明しろ!」

「そうよそうよ! その通りだわ! ホウレンソウも出来ないおバカさんが騎士やってるから軍隊はバカばっかりになるのよ!」

「何だと貴様! やるのか!?」

「なによバカパイ! アンタこそ私とやろうって言うんじゃないでしょうね!?」

「くけーーっ!!」

「きしゃーーーっ!!」

「・・・ああもう! 分かりました! ご説明いたしますからお二方とも落ち着いて! 落ち着いてください! この時間がない緊急事態にまで、お願いだから喧嘩し始めないでー!」

 

 なんか苦労してそうな騎士美少女が涙を湛えながら説明してくれた内容によると、先日来から投獄されていた『人とは思えない外観的特徴を持った禍々しきナニカ』が牢を破って脱獄し、城の食堂へと乱入すると「ごーはーんーーーっ!!!」と大声で奇声を発しながら突撃してきて貪るように平らげた後、ふと目に付いたらしい自分を取り囲む兵士たちの姿に視線を固定したまま数秒が経ち、ポカーンとした表情のまま硬直していたはずが徐々に憤怒の表情へと顔つきが変わっていった末に悪鬼羅刹へと生まれ変わってバーサーカーの如き傍若無人で滅茶苦茶な攻撃を繰り返しながら城内にいる天空人の女性たちを次々と襲ってはイジメ尽くしているらしいとの事だった。

 

 

「どうにも胡散臭すぎる話ではあるが・・・一応聞くぞ? その人ではないナニカは単独犯なのであろう? ならば剣士であれ魔法使いであれ数をそろえれば余裕で打ち倒せるはずだ。なぜそれをしなかったのだ? 怠慢か? それとも油断かな?」

「将軍様、どちらも違います。我々ではどうにも成らないほど強力な魔法を連発してくるから数が活かせないだけであります。この部屋には会議用に防音魔法が行き届き過ぎていた様で、爆発音が聞こえてこなかったのでありましょうが・・・」

 

 この答えに眉をしかめたのは戦士系の前衛ジョブであるネリスではなく、後方の支援魔法職ミリアだった。彼女は自分のついてるジョブ『エルダー・ウィザード』の知識から敵の使っているとおぼしき幾つかの魔法を想定しておき対処法を考えながら報告役の騎士に確認のため問いかける。

 

「強力な魔法攻撃で爆発・・・それは高位な魔法使いのみが操れると言われている上級の爆裂魔法でしょう? 魔法の種別は確認できましたか?」

「はっ! どうやら《エクスプロージョン》のようであります!」

「・・・・・・バカバカしい・・・」

 

 あり得ない、なに言っちゃってんのですか、このアホは。そう言いたそうな視線で家臣をひと撫でしたあと専門分野である魔法について説明するために講義口調を作って見せる。

 

「いいですか? 爆裂魔法は上級魔法をも越える最強の攻撃魔法です。熟練者でも二発撃てばヘロヘロになり、半端者では一発撃てるか撃てないかと言うほどに高度な魔法。

 そんな超上級魔法を数で押し切れないくらいに連発してくる・・・?

 ありえない、絶対にありないわ。そんな訳わかんない事態が起き得るはずが(どがぁぁぁっん!)うっひゃーーーっん!?」

 

 

 不意打ちの形で突然とどろく大爆発音と大爆発そのもの。

 広間のすぐ近くに逃げ込んできた兵士がいたため、彼女を狙って撃たれた爆裂魔法が広間の扉を巻き込んだ末に吹っ飛ばし、目の前にいた報告役の騎士も含めて何人かの女性特権階級たちが着ている服諸共に吹き飛ばされていくのをノンビリ見物しながら悲鳴を上げる以外に出来ることは皆無だったのである。

 

「な、なんですか一体!? 一体全体なにが起きたって言うんです!?」

「分からん! だが、敵襲であることは間違いないようだが・・・一体どこに敵勢力が存在し・・・うひゃあっ!?」

「??? どうしたのネリ・・・す・・・き、きゃあああああああああああああっ!?」

 

 近くにいた特権階級たちが吹っ飛ばされながら素っ裸にされて気絶していく中で、比較的上等な拵えで出来ていたために何とか大事な部分を覆う箇所だけは死守できてたミリア・ウードと、扉から少し離れていた位置にいたお陰で服的には無傷だった煤だらけネリスが《それ》を見て恐怖の悲鳴を上げる。

 

 釣られるようにして次々とあがる恐怖と絶望の雄叫び。

 

 あり得ない、そんなはずはない。こんな生物、在ってはならない。

 

 自分たちの知るあらゆる既存生態系の中から逸脱しすぎた謎の存在。

 青髪、青目以外の色をした髪色と瞳の色の持ち主がいない中で、黒髪紅瞳は確かに異様ではあっただろう。

 だが、それは“別にいい”。数少ない男性たちの中には黒髪もいれば赤目もいる。

 

 両方を兼備している人間は男性であっても聞いたことはないが、それでも彼女たち女性から見た未知の存在“男性”には何でもありなトンデモ法則が適用されることを彼女たちは知っている。主に薔薇小説に書いてあった知識から!

 

 だが、しかし。しかしである。

 その生き物は見た感じ、どう頑張って贔屓目に見比べても自分たちと同じ女性体としか思えないのに、女性である事を示す一番大事で超重要なセクシーアピールポイント、女の価値の部分が全く存在していなかったのである・・・!

 

「あ、ありえない・・・。あり得ないぞ・・・!!!」

 

 ネリスが恐れ慄きながら一歩後退し、剣の柄に置いた手をブルブルと震わせながら目の前の現実を否定するかのようにイヤイヤと何度も何度も首を振る。

 

「そんな・・・そんなバカなことが・・・ああ、我らが偉大なる女神アクエリアス様・・・!!

 どうか迷い戸惑う我ら哀れな子羊たちを人外の徒よりお救いください・・・・・・!!!」

 

 ミリアが思わず天を仰いで逆十字を切り、神に救いを求めてしまうほどにあり得ない異形なる見た目を持った禍々しき生物。

 

 それの特徴を的確に言い表すならば、次の一言に尽きるであろう。

 

 ーー曰く。

 

「「女のはずなのに・・・・・・胸が―――無い!!!!!

  私たち人間種族にはあり得ない事だ!(だわっ!)化け物だ!(よっ!)」」

 

 

 

『舞台設定の解説:

 空中大陸には女神アクア様にそっくりな巨乳美女・美少女と、女神エリス様にそっくりな巨乳美女・美少女しか女性は存在していなかったりする』

(注:ただし胸がデカくなった分だけ性格はアクア様の要素が強く出てしまっている)

 

 

 

 そう叫んだ二人の巨乳が恐怖のあまりブルルンと震えて揺れまくるのを見た瞬間、人外の化け物扱いされた貧乳少女の中でナニカが盛大に音を立てて断裂しまくった!

 

 

 

 

 ぶちぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!!!!!

 

 

「う、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおつ!!!!!!!!!!!

 燃え滾るがいいのです! 私の女としての魂ィィィィィィ!!!!!!!(要するに、なけなしのプライド)」

 

 

 

 魔力バースト、エネルギー充填完了。

 ーー魔導めぐみん砲、発射準備ヨロシ。

 

「エクス・プローーーーーーーージョーーーーーーーーン!!!!!!」

 

 

 ドッゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッン!!!!!!

 

 

『き、きゃああああああああああああああああああああああっ!!!!!!』

 

 

 広場にいた全員を纏めて吹っ飛ばす今まで生きてきた中でも最高威力の爆発力!

 

 ・・・だが、今の彼女に己が成し遂げた偉業を喜ぶ気持ちは欠片も沸いて来てはいなかった。

 なまじゲス男に惚れて処女を捧げてもいいと想えるほど乙女らしい優しさを持っていたのが仇となり、彼女にはどんなに憎たらしい相手だろうと人間を殺すことは出来ずに吹き飛ばしてお仕置きしてやる程度で勘弁してやろうという甘さが存在していた。

 

 それが原因で彼女の唱える爆裂魔法は、威力がどんなに高くなっても致命的な一撃を与えることを本能的に避けてしまう傾向があり、怒りに我を忘れて限界までをも突破した超魔導生命体めぐみんと化した今この現状においてさえ優しさとお仕置きを両立できてしまう優れすぎた計算力を持ち合わせてもいた。

 

 

 ーーその結果、彼女の放つ爆裂魔法は空中大陸の中限定で、着ている服と共に相手を吹っ飛ばしてボロボロにするだけのスッポンポン爆裂魔法《エクス・ポロリジョン》として使用不可能になってしまっていたのである!

 

 なので敵を自分の魔法で吹っ飛ばしたりすると服が破れて、揺れます。ブルルンと、盛大に。揺れて揺れて揺れまくりながら色っぽい声で「イヤ~ン♪」とか叫びながら満更でもない顔して吹っ飛ばされてくのを見ていると彼女的には物スッゲェ腹立ちます。

 

 もぎ取ってやりたい程に、もいで自分の貧相なのと交換してやりたくなるほどに。

 

 でも、無理です。出来ません。爆裂魔法しか使えないし修得する気もない彼女には、肉体の部分強化や移植と言った外科的な魔法を使えるようになる日は未来永劫訪れないのです。

 なので彼女が空中大陸で生活している間に怒りを抑えて魔王モードから脱却するためには、自らの努力と運と偶然によって奇跡的な可能性を手にした末に、理由はよくわかんないけど気がついたら“巨乳”になっていた! ・・・と言う、ある意味ではTS転生とあんまし変わんないレベルの神様的奇跡現象が必要不可欠であったり無かったり。

 

 

 

「う、うわあああああああああああああああああああああああんっ!!!!!!!

 エクス・プロージョン! エクス・プロージョン! エクス・プロージョン! エクス・プロージョン! エクス・プロージョン! エクス・プロージョン! エクス・プロージョン!

 エクス・プローーーーーーーーーーじょうううううううううんんんんん!!!!!」

 

 

 ズドーン! ずどーん! ズドドドドーーーーーッン!!!!

 

『きゃあああああああっ!? 私たちの着ている服がーーーー♪』

 

 ぶるるん、ぷるるん、ぶるるのるん♪

 

 

「ぎゃおおおおおおおおおおおおおおおっすすすすす!!!!!!(魂からの慟哭)」

 

 

 

 こうして(巨乳への)憎しみに心蝕まれ、人々への(巨乳に対する)憎しみにより無限に魔力が供給され続ける魔王メグミンと化しためぐみんと巨乳天空人との長きにわたる戦いの歴史が幕を開ける。

 空中大陸の歴史上初となる大戦、人類(巨乳)VS人外(貧乳)との大戦争が勃発したのである。

 

 後に『乳(ちち)戦争』と呼ばれる大乱は、この様にして始まった!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ク「てな感じで執筆活動してみたよ! 暇だったから!」

ア「暇だったなら出口探すの手伝いなさいよね! アンタ得意でしょ!? 盗賊なんだから!」

エ「あ~ん、宝箱がありそうな気がしたから入ってみたダンジョンの中から迷子になって出られませ~ん! 誰でもいいので早くここから出してくださ~い!(ToT)」

 

つづく・・・かも?




空中大陸人のウソ設定

 実は彼女たちは純粋な人間種ではない。魔術王国の魔術師たちが神の姿を真似て作り出したホムンクルスの末裔たちである。
 人の望みの頂点は自分たち自身が神の座に立つ事である、と確信していた彼らは自分たちの魂の身のならず肉体をも改造して神の座を女神どもから奪い取ろうと画策していた。その為に女神の目から逃れられる様設計された研究施設が空中大陸の正体である。

 彼女たち空中大陸人は自らの肉体を改造する前に作り上げていた実験体でありプロトタイプでもある。男にとって永遠の願望である『女は巨乳に限るね!』が多分に影響しまくった容姿をしているのは99,9パーセントそれが理由だ。
 施設を管理していた魔術師たちが強大な魔術の実験に失敗して力を失うとともに脱走して野生化し、衰退していく魔導文明が彼女たちの頭でも使いこなせるレベルにまで落ち込んでから這い出して来て大陸の支配者となり君臨し続けている。

 実は男たちの方こそ純粋な意味での人間たちであり、魔法の使えなくなった魔術王国の生き残りが細々と生き残ってきた末裔たちだったりする。
 当然ながら彼らに当時の記録や記憶は伝わっていないが「落ちぶれた加害者が、それまで痛めつけてきた被害者側に抱く恐怖」は遺伝子レベルで本能的に受け継いでるため基本的には従順で大人しく、受け手側に立ちたがる性質を生まれ持っている。

 尚、百合はミニスカ派同士、ロングスカート派同士でしか成立できず、薔薇はロングスカート派に属する腐女子たちの妄想の中にしか存在してない架空の世界の住人ポジション。



ク「――以上、ボクが今思いついた内容を組み合わせて作ってみただけのウソ設定だよ!」
ア・エ「「適当ね!(ですね!)いつもの事だけど!(ですけどね!)」」

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