今の私は盗賊のクリスだよっ!   作:ひきがやもとまち

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原作者様!ごめんなさい! 私には結局こう言うのしか書けませんでした!

・・・ですので今更ですが以前思いついてた妄想を飾ることなく合理性も無く理屈も無いまま、ただただ妄想してたまま書いた作品です。
妄想の具現化でしかありませんので読み難いと思いますけど、今回はお許しを。


あと、今回の件で『自分には真面目なエロって好きだけど書くのには向いてないんだな~』と思い知りましたので、今まで思いついてたけど恥ずかしくて書けなかった作品を書いて投稿を目指してみますね。では。


「妄想は爆発! 煩悩なら大爆発!! お尻大陸を大冒険するよっ!」

「貴女たち、見ない顔だけど冒険者になりにきた新米さんなのでしょう?

 どちらの国から来たのかはわからないけど、初陣からビキニ魔女三人を捕まえてくるなんてスゴいじゃない! 大手柄よ! 彼女たちのことは私が責任をもって『お仕置き場』まで引っ立てておくから、あなたたちは先に冒険者ギルドに行って特別報酬の受領と、冒険者登録をしてもらうといいわ。

 本来だったら登録料として1000アリス支払ってもらうシステムなんだけど、貴女たちには特例として登録料は国が負担してくれるように通達しておくわね」

 

「ーーあ、それからこれを忘れていたわ。当たり前すぎる常識とはいえ、常識だからこそ規則は遵守しないとダメだものね。それじゃあ改めましてーーコホン。

 ようこそ新米冒険者の街アナセルへ! 我々アナセルの住人一同は、あなたたちを心から歓迎いたします!」

 

 

 ブンブンと手を振りながら笑顔で町中に迎え入れてくれた、若い女性の門番さん。

 

 ーーなんだかとっても爽やかイケメンタイプの人だったよね!

 

 

 

「・・・でも、駆け出し冒険者の街アクセルとよく似た新米冒険者の街アナセルか~・・・。

 ――つまり! この街は新米冒険者の街アナーーぐふぁっ!?」

『『下品禁止!!』』

 

 溜めなしツッコミ・ゴッドブロー。今日も威力は通常運行です♪(つまりメチャクチャ痛気持ちいい)。

 

 

 

「それにしても名前だけじゃなくて、建物や住んでる人たちもアクセルの街と酷似している街ですよね。

 ・・・ただその、あの・・・女の人たちがみんなエッチな服着て歩いてる以外はですけど・・・(////)」

「女の人たちはみーんなビキニアーマー装備だもんねー。男の人はほとんどが普通の服着てるのに、女の人だけビキニアーマー。 これってなにかの文化なのかな~?

 エッチなのは良いことだと思います!」

「「やかましい!(です!)」」

 

 怒られちった☆

 

 でもアクセルの街の住人、青髪青目スタイル良しバージョン(女の人オンリーだけね♪)な人たちがみーんなビキニアーマー着て町中歩いてる光景ってなんだか新鮮。

 

 これは冒険者ギルドも期待できるのかな!?

 

 

 

 

「ーーはい、確認完了です。確かに『ビキニ脱がし証書』で間違いないですね。これが討伐報酬の100万アリスとなってますので、ご確認ください」

 

 ルナさんに似たオッパイ大きな冒険者ギルドの受付嬢ルーナさん(もちろんビキニアーマー装備☆)が、ぷるんぷるんオッパイを揺らしながら百万金貨を三枚手渡してくれたよ!

 胸元が開放的だからなのか、気持ちも性格も開放的で笑顔がまぶしい! そしてオッパイぷるんぷるん♪ お色気装備は良いものだぁーっ!

 

「それから、こちらが冒険者登録用の書類となりますのでご記入をお願いしますね。登録料1000アリスは国が支払うよう先ほどの手紙に明記してありましたので不要です。安心してお書きくださいね♪」

 

 明るいルナさん(みたいなルーナさん。カワユス)が差し出してくれた書類に必要事項を記入していったら、不思議な項目を見つめたよ。

 

「「「出身国を三つの内から選んで○を付けてください?」」」

 

「ああ、その項目はですね。形式的に残してあるだけですので適当に選んでしまっても大丈夫ですよ?

 どうせこの大陸には三つしか国がない上に、街にある冒険者ギルドに登録しにきてる時点で『街に住む人』以外にはあり得ませんからね。

 まぁ、伝説の中の出来事とはいえ大陸外にも人がいるのは間違いない事実ですからね。いつの日か再びその人たちと接触する日がこないとも限りませんから残しておこうというのが国の方針なんですよ。面倒かもしれませんが、形式という事で語納得していただけると助かりますわ」

 

「「「・・・・・・」」」

 

「お客様? どうかされましたか? お顔の色が悪いようですけれど・・・・・・」

 

 ルーナさんが頭上に?マークを浮かべながらオッパイを一回ぷるん。

 せっかくだから話してみちゃおっか?

 

 

 

 

 

「ーーええっ!? あなた方は本当に大陸外からきている方々だったのですか!?

 ・・・確かに少しだけ不思議な服装をしてらっしゃるなぁ~と、一目見た瞬間から思ってはいたんですけども・・・・・・。

 そうですか・・・数百年ぶりにゲートが起動してたんですね・・・大陸住人として感慨深いです」

「アタシたちにしてみたら、アンタたちの服装の方がよっぽど不可思議にしか見えないんだけどね・・・」

「ええ、本当に・・・。不可思議というかエッチというか露出狂と言うべきなのか、もしくはただの変態さんーー」

「エリス様、最近けっこうヒドいこと連発してるよね~・・・」

 

 悪い影響受けまくりな幸運を司ってる万年貧乏女神のエリスさま。・・・あれ? もしかしなくても矛盾してたりする?

 

 ボクが驚いてる間にルーナさんは逆に冷静さを取り戻してたらしくて、コホンと咳払いしてから背筋を伸ばす。

 

「ーー失礼しました。まさか未だに再起動できるゲートが現存していたとは思っていなかったものですから、つい・・・」

「いや、謝ってもらったところで私たちにはゲートがどうとか大陸に関すること全部がわからない事だらけなんだけどね?」

「ですよねー。謝罪してくれる誠意は伝わってくるんですけど、それよりかは1からとは言いませんので0から全てを教えてもらえる方が私たち的にはありがたいですし、より誠意の伝わる謝り方だと思わなくもなかったりするかもしれませんよ?(にっこり)」

「エリス様、エリス様。最近、笑顔に悪意がなくても怖いねーーへぶしっ!?」

「・・・なるほど、確かにそうですね。私としてもギルドの受付として数百年ぶりに外から訪れてくださった皆様方に私たちの住む大陸のついてご説明したい気持ちでいっぱいなのですが、やはり私はあくまで受付嬢にすぎません。

 大陸の説明をしようとするなら歴史について語らざるを得ません。専門ではない分野での説明は間違いがあった場合に取り返しのつかない事態におちいる可能性があり、わからない事があった場合に質問されても正しく答えられない可能性が高いと思われます。

 ですので、歴史を説明する専門家に説明していただけるよう手配させて頂きます。しばらくお待ちください」

「お、おう・・・」

「この大陸の人たち手際良いですよね。事務方の人たちが特に」

 

 文化の違いを実感している女神さまーズのお二人。・・・なんか普通のと違わない?

 

「・・・はい、書き終わりましたよ。これを持って向かえば問題ないはずです。地図は用意してありますので、こちらをお持ち帰りください。

 返却は不要です。不要になった場合にはゴミ箱に捨ててしまっても問題ありませんよ」

「あ、ども。・・・てゆーか私、知力平均値より低いんだけど歴史なんて面倒くさい分野を、ちゃんと理解できるように説明できるんでしょうねソイツは」

「先輩って、昔からバカでしたもんねー・・・・・・ごふぅっ!?(見えない机の下で腹ブローされてる女神エリス苦痛の悲鳴)」

「あ、それについては安心してくれて大丈夫ですよ? 大陸の歴史は記録として残されてる物が存在してたことがありませんので、歴史の専門家=語り部が兼任しちゃってるんですよ。

 ですので、学校の先生が子供たちに語り聞かせてる授業内容がだいたい大陸の歴史ぜんぶを網羅しちゃってます。最低でもお子さま学生水準の知力さえあれば100点満点が取れちゃうレベルの知識にすぎませんから、あなた方の年齢だったら問題なく大丈夫です。

 専門家を紹介したのはあくまで念のためにすぎませんからね♪」

 

 お花が咲き乱れるみたいな満面の笑顔のルーナさん。悪意も他意も一切感じられない爽やかすぎる笑顔だったのに、なぜだかアクア様だけは「う・・・」とうめき声をあげている。どうしてだろうね? 不思議だね。

 

「あ~、アクア先輩ったら自信ないんですねー♪ ぷぷぷぅー♪ ・・・ってふぐぁっ!?」

「・・・さ、行くわよ二人とも。伝説の語り部の住まう地へ。この世界の真実を知るために!(ズルズルズル・・・・・・*何か思い物を引きっている音)」

「あ、まってよアクア様たちー。それじゃあ待たね、ルーナさん!ア・イ・シ・テ・ル・ゾ★ ちゅっ☆(投げキッスした音、80年代風)」

「ご利用ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。・・・あ、この大陸の冒険者として一番重要な『ケツ力』と『性鍵』について説明し忘れちゃってたわ、どうしましょう・・・。

 ーーう~ん・・・。ま、いっか。遺跡の門を開ける鍵なんだし、これも大陸の歴史に関連づけて考えるべき事柄なんだから問題ないとしておきましょう。

 でも、後でもう一度来てもらえるように宿屋には連絡すませておこ~っと♪」

 

 

 

 

 ーーそんなこんなで、アクセルの街にはなかった施設の学校に向かって移動中のボクたち。・・・今思うとアクセルの子供たちってどこで読み書きとか教えてもらってたんだろうね? 不思議だね。リーンちゃんが「魔法学校」がどうとか言ってたことがあるから、街の外にあるのかな?

 ・・・モンスターの出没するフィールドをエンカウントしながら登下校か・・・。アクセルに住む人たちが逞しくなるのも納得だね。

 がんばれ負けるな、アクセル・チルドレン! ゲームじゃないから、一度でも負けると死んじゃうゾ★

 

 

“この世界での外出は、ゲームっぽいだけで遊びでやると冗談抜きで死ぬ。”By茅場クリスだよっ!

 

 

 

 

 ーーと、言うわけで学校前についたよ! 如何にもこの大陸にある、この街の学校らしい学業風景だね! ちっちゃな女の子たちが子供用ビキニアーマー着て仲良く遊んでるね! 欲情はしないけど萌えるよね! オタク的に! ロリコン的にもだけど!

 

「・・・日本に住んでる、おっきなお友達はつれてきたら不味そうな場所ね・・・」

「・・・はい・・・確かに。ここは絶対、日本の方をつれてきたりしちゃダメな場所です・・・」

 

 ここにいるボク、元日本人~♪(ボク、ドラえもん風に発音するよ♪)

 

「さて、と。手紙を渡すのは学校の学園長サマって人だったっけ? その人に手紙わたせば専門家の語り部のもとまで連れて行ってもらえるのよね?」

「そうなってますけど・・・連れて行ってもらえるまでは無理だと思いますよ? 手紙によると学園長さん、子供たちの半径50メートル以内に近づいちゃダメな罰則を受けたばかりみたいですから・・・」

「・・・いったい、何しでかしたのよ? その学園長は・・・」

 

 何ってそりゃもちろんナnーーーぶふぅっ!?

 

『下品な妄想も禁止!!』

 

 ダブルゴッドブロー・サンドイッチ詰め放題。もぐもぐ、ごっくん。ごちそうさまでした。

 

 と言うわけで学校に突入開始ー!

 わーい♪ 探検♪ 探検♪ がっこう、たーんけん♪

 

 

 

 

「さて。この教室であってるわよねエリス?」

「はい、そのはずです。ーーそうですよねクリスさん? ちゃんと合っていますよね?」

「ムグムグ(頷いて了承しているよ。女の子に猿轡かまされて、後ろ手縛りで歩かされるの気持ちいいー♪)」

「合ってるそうです」

「そ。じゃ、入りましょっか。失礼するわよー・・・・・・」

 

 

『先生! 今日も一日ありがとうございました! また明日もよろしくお願いしまっす!』

 

「はーい、先生もまた明日みんなと会えるのを楽しみにお待ちしてますからね~」

 

 

 

「「・・・・・・」」

 

 爽やかな空気に立ちすくむ女神さまーズ・リターンズ。

 それにしてもビキニアーマー女子小学生がランドセル背負って学校の廊下走ってる風景ってエロリくて可愛いな~♪

 

 

「・・・・・・」

 

 ぎゅ~~~~~~~~~。

 

 

「・・・さぁ、行きますよクリスさん。私たちに今一番必要なのは情報ですから」

「いひゃいいひゃいよ、えりすはま。ひっぱへもいいへど、せめへほっぺひゃにして。したをひっぱはへるのははふはにまずひ。いはいいはい、ほんほにいはふぎまふへす」

 

 人体の急所のひとつを掴んで引きずる女神さまの嫉妬心。さすがは神話に登場する女神さまのやることはエゲツ無いよね! 人間の女の子たちとでは陰湿さが違いすぎました!

 

 

 

「ーーまぁ! それでは貴女たちは大陸の外からいらした方たちなのですね!? ・・・どうにで不思議な服装をしておられるなーと・・・」

「「あ、それもういいです。さっきやりましたので」」

「・・・・・・そうでしたか・・・ちょっと残念ですけど、すみません・・・・・・」

 

 シュンとなりながら俯いたことでオッパイ、どたぷるん♪ ルーナさん以上の巨乳を、ルーナさん以上にエロいデザインのビキニアーマーブラで包み込んでる語り部兼歴史の先生兼大陸でも伝説になってる大魔法使いのお姉さんで、名前はリズさんだよ!

 なんとなくアクセルの街で『ウィズ魔法道具店』を切り盛りしてる店主さんに似ている人だね! かわいいね! エッチなコスチュームだね! エロエロいいね!

 

 ずっと昔から続いてきた語り部の家系の現当主さまでもあるらしいんだけど、何十年か前に不治の病を患っちゃって、歴史書がないから口伝でしか歴史を伝え残せないこの大陸だと、語り部さんは一人でも減っちゃうと大変になるかもしれない事態に!

 

 教わったって、語り部になりたがる人は少なそうだからねー。後継者不足はどこの世界でも大変です。

 

 んで、結局リズさんは自分自身に呪いの魔法をかけてアンデッド化しちゃって、死ぬまで後継者となる子供が産めなくなる代わりに、自分が永遠に生き続けることで語り部役を永続するって決意したんだって。

 感動的だね! ドラマチックだね! ロマンティックあげたいよね!

 

 

 ・・・・・・あ、人の街にアンデッドが住んでても問題ない理由の説明は、彼女の歴史語りの中でね。

 

 

 

「では、僭越ながら私がこの大陸の歴史についてお話しさせていただきます。ーーとは言え、所詮は一子相伝の口伝形式で伝え残してきた遠い昔の出来事についての記録。真実とは異なる部分も存在しているかもしれませんけど、それは私にも知る術のないこと。どうか、ご容赦の上でお聞きください」

 

 

「まず、この大陸について知っておいていただきたい根本的な部分についてなのですが、この大陸は元々から独立した大陸として存在していたわけではなく、遙か遠い時代には遠い遠い北の海に浮かぶ大陸と地続きでつながっていたと伝えられています。

 当時の世界には二柱の女神様がおられたそうでして、その方を崇める宗教がこの地にもあったのだと祖母から教わりました。

 とは言え大陸北方には太古の昔から峻厳な峰嶺に覆われていたそうですので、この地にあった宗派は当時の時点で他の地域のそれとは異なっていたようですけどね」

 

 

「この地にあった信仰の形は、神へと祈りを捧げる祈祷を行い祭事を司るシャーマンと呼ばれていた人々を中心として成立していたと聞き及んでおります。

 彼女たちは二柱の女神にあわせて二種類が存在し、それぞれの祈り方と加護の得方が違っていたようです。

 その時に彼女たちが神への祈りの場として使っていたのが大陸各地にある遺跡と呼ばれている神殿です。中には高位のシャーマンたちが神から力を借り受けて創り出したとされるマジックアイテムが大量に眠っているらしいのですが、当時の封印が未だに効果を発揮し続けており、現代の魔法使いでは到底歯が立ちません。

 彼女たちシャーマンの文化が途絶えた今、あの封印を解いて門を開けるためには彼女たちの決めた取り決めに従い手順を守る以外にはなくなっているのです」

 

 

「シャーマン文化が途絶えた理由は竜魔族の大陸侵攻にあったと、この大陸の語り部たちには伝えられています。

 当時の世界には魔族を支配する魔王が世界征服のため各地を侵略していましたが、それとは別に魔王以上の力を持つ竜魔王と呼ばれる邪神がこの地には侵略を開始しておりました。

 彼らの力は強大で、現代の大魔法使いでは及びも付かない大魔術をいとも容易く行使できるシャーマンたちでさえ敵を足止めする以上のことは不可能でしたが、その事実を受け入れた彼女たちは自分たちすべての命を使って女神さまの奇跡を再現し、大陸に住む人々を竜魔族から守り抜いたのです。

 それは、大陸を北方から切り離し遠く南の海の彼方まで移動させ、更には周囲を竜族でさえ飛び続けることが叶わない高さにまで伸ばした山々で取り囲み、完全に他の地域と分断することに成功したのです」

 

 

「ですが、この奇跡には一つの弊害がありました。他の地域から入って来れないと言うことは、自分たちの方からも大陸から出ることができなくなると言うこと。

 一時的な侵略阻止のために未来永劫の孤立を許容するほどシャーマンたちは無欲ではなかったらしく、あらかじめいくつかの大陸移動手段を遺跡の中に設置しておきました。これがあなた方が通ってきたゲートと呼ばれるアーティファクトです。

 シャーマンたちの掛けてくれた魔法は強力で、その後百年近くの間ゲートは稼働し続けて、竜魔族の目を盗んで大陸間を移動し各地の人々がまだ健在であることを私たちの先祖に教え続けてくれました」

 

 

「ですが、それにも限界が訪れます。ゲートに掛けた魔法の魔力が欠乏し始めたのです。

 当時の私たちの先祖たちは悩み悩んだ末、まだ魔力が残っていて使えるゲートをすべて封印し、微かでも他の大陸に生きる人々とつながれる可能性を祖先たちのため残しておくことに決めたそうです」

 

 

「それから数百年もの間、私たちは他の大陸に住む方々と交わったことがありません。

 子供の頃、母から寝物語に聞かされる当時に伝わってきていた英雄たちの伝説だけが私たちの知る他大陸人についての全てなのです。

 私たちがあなた方の服装をいぶかしみながらも、特に悪意や偏見を持つことなく接していられるのはその為です」

 

 

「シャーマンたちの文化は途絶えましたが、彼女たちの使っていた魔法の残滓は私のようなウォーロックを始めとする祈祷魔法に残されています。

 ただし、私たちの大陸には他大陸の伝説に出てくる魔法使いのような詠唱魔法は伝えられておりません。あくまで女神さまへ祈りを捧げて加護を願い、力を借り受ける形式をとっている古い時代の魔法だけなのです」

 

 

「この魔法には伝説に出てくる魔法使いたちと異なり、いくつかの利点とデメリットが存在しています。

 まず、女神さまへ祈りを捧げて力を借り受ける巫女としての存在がシャーマンたちであった以上、祈れる女神も二柱の内どちらか一方だけです。

 また、祈りであるが故に巫女としての資質が大きく効果に作用します。

 女神様たちに近づくことで、より深く彼女たちを理解し敬えると信じていたシャーマンたちは自らの肉体にも手を加え、女神さまに似た姿を手に入れたと言われており、私たちは彼女らの血をわずかながらでも引いているため似たような髪色と瞳の色になるのだと言われてもいます」

 

 

「これらの事情により、現在この大陸には当時の二つのシャーマンたち・・・二柱の女神さまの加護と力を受けることができていた者たちの子孫たちが別々になって暮らしていて、お恥ずかしいことに大変仲が悪い関係を何百年間も続けて来ちゃってるのです。

 原因は文化の違いではなくて、自らの身体に手を加えたことにより女神さま方の特徴を悪い意味で受け継いでしまったからだと母からは聞かされました。

 “女神さまたちは、どちらも大変にお美しかったから互いに嫉妬しあって仲が悪かったのかもしれないよ”って」

 

 

「私たち町に住む人たちは、二柱の内のお一方であらせられるスレンダーでキュートなボディーが魅力的な女神さまを信奉していたシャーマン族の血を色濃く継いでおり、彼女の象徴である『綺麗で形のよいヒップ』が魔法を使う上では重要となります。

 お尻が綺麗なほどに美尻の女神さまからお力を授かりやすいのです。

 ・・・・・・ただ、極々たまに先祖返りを起こす者がでたりしまして、その人たちには巨乳でデカ尻の女神さまーー私たちがビキニ魔女族と呼んでいる森に住む狩猟民族の先祖であるシャーマンたちの血の方が強く影響し、見た目にも現れてしまい街に住む上では大変で不便です。

 そのため先祖返りをした者たちには高い攻撃魔法の才能がありながら、後方で大人しく無害に暮らす者の方が多いのというのがーー私たち『先祖返り』してしまった者たちなりの生き方となっております・・・ううう、お尻大きくってごめんなさいいぃぃ・・・・・・」

 

 

 

「・・・ぐっすん。ーー先ほどビキニ魔女族は森に住んでいると言いましたが、この大陸はそもそもかが古代時代の大陸を切り離して移動させてきてからは他の地域の人々が入ってきた事がほとんどありません。ゲートを使って偶然にも迷い込んできた方がいたという話も耳にはしますが本当だったのかどうかは分からずじまいなのばかりなんです。

 そのために太古より人口がほとんど増えておらず、未だに大半の土地が森林地帯に覆われたままで、大陸中央にある数少ない開けた広い土地に三つの国をつくり、か細い連絡用の道をそれぞれ一本ずつ繋ぎ合い三角形を形成し『お尻国家連合』と称する連合体を形成する事で、三角形の外側全てを覆っている森の部族ビキニ魔女から身を守ることに成功しています」

 

 

 

「ビキニ魔女たちは自らの身を着飾ることを好み、贅沢な食べ物や飲み物を強奪してでも飲み食らいたいと言う願望を女神さまから受け継いでいるのだと根も葉もない陰口を叩く者がいるほど意地汚くて強欲で、不定期的に街を襲っては目をつけた女の人を浚って去ってゆく習性を持っている人たちです。

 彼女たちがなぜ街に住む女の人たちを浚うのか? それは遺跡に眠るマジックアイテムを手に入れるためであり、その封印の鍵となる高い『ケツ力』を持った女性のお尻を門に押しつけることで『お尻認証キー』を作動させ、門を開ける鍵として使うためです」

 

 

 

「私たち大陸の民たちは、美尻の女神さまを崇めていたシャーマンの子孫『国に住む民』、「胸がデカい奴が偉い!」と言い張るビキニ魔女族を問わずケツ力の高い女性のお尻を、古代からの封印を解く聖なる鍵『性鍵』と呼び、性鍵を持つ女性のことを敬意を込めて『鍵の乙女』とお呼びしています。

 現在この地にある三つの国の女王さまたちは、鍵の乙女の血を引く直径の子孫たちが勤めておられます」

 

 

 

「ビキニ魔女たちは攻撃系の魔法を得意とし、『国に住む民』『街に住む人たち』である私たちは回復魔法を得意とするのが一般的な種族特性であると考えられておりまして、それぞれの加護がより得やすいように信仰の対象でもあるお尻を晒した歩けるビキニアーマーを身に付けるのが大陸の女性たちの間では常識となっていったと言う背景が存在するのです」

 

 

 

「攻撃を得意とするビキニ魔女に対して回復魔法だけではジリ貧になってしまうのは確実です。その為に『街に住む人々』は冒険者と呼ばれる特殊技能者の育成と支援をすることにより、対魔女対策としての鏃の任を担ってもらっています。

 他にも『お尻遺跡』に眠っているマジックアイテムを発掘するためには魔女たちのすむ森を抜けなければいけませんし、冒険者自身の中には希にですが強いケツ力を秘めた性鍵の持ち主、天然の『鍵の乙女』も交じっている場合もありえます。

 遺跡に眠るマジックアイテムは魔女たちから身を守るのにも日常生活に流用するにも役に立つ超レアアイテムですので、それらの発掘を手伝ってくれたり護衛してくれたり自分自身で門を開けてまでくれる冒険者たちは、新人であっても貴重な人的資源として優遇してもらえるんですよ」

 

 

 

「ただし、冒険者になった人たちには絶対に気を付けて頂かないといけない事がひとつだけあります。

 それは、ビキニ魔女族を捕えたとしても殺してはいけないと言うこと。

 彼女たちは自尊心が強く、協調性がないからこそ部族ごとにバラバラで行動し団結することはありませんけど、私たち町に住む民が彼女たちの誰かを殺してしまったりすると明確な敵と見なされて団結して襲い掛かってくる危険性があるからです。

 回復魔法が得意な私達では攻撃魔法の使い手ばかりで、凶悪で凶暴でもあるビキニ魔女族の総攻撃から街の人たちを守りきるのは不可能です。

 ですから、捕えても殺すまではしてはいけないのです」

 

 

 

「と言っても、無罪放免すると言う訳ではありません。彼女たちには私たちにしてきたことへの償いとして罰を受けてもらいます。

 冒険者が魔女を捕まえてきたときには刑場を兼ねている裁判広場で『お仕置き裁判』が行われ、被告人たちには街の住人たち全員が傍聴するなかで自分たち自身を弁護してもらい、裁判官が妥当と考えた判決を下します。

 彼女たちが捕えられるのは現行犯以外にありえませんので、無罪判決はお仕置き裁判には存在しません。実刑のみです」

 

 

「判決が下された魔女たちは刑場に引っ立てられていき、他の魔女族にも見えやすい場所でお仕置きを受けさせられます。

 魔女たちは自分が罰を受けるのは物凄く嫌がりますけど、他人が罰を受けてる姿を観て楽しむ性悪な性癖を持っていますから、お仕置きで罰を与える分には他の魔女たちから恨まれませんし団結される恐れもありませんから。

 お仕置きには魔女の犯した罪の重さよりも、しでかした悪事の種類によってえらばれる決まりとなってるんですよ。

 最近だと、身体の自由を奪って一日中トイレ掃除の刑とか見ていて面白かったですよ?」

 

 

 

「えっと・・・・・・とりあえず今ので大体の説明は終わったんですけど、何かわからなかった部分ってあったりしますでしょうか? 私、一応先生ですので分からないことがあった子供たちに教えるの得意ですし聞いていただければ何でもお答えしまーーーー」

 

 

 

 

 

 

『『なんっでそうなるん(ですかーー!!)だーーーーーーーーーーっ!!!!!』』

 

 

 

 

 

 

 

「きゃあっ!? な、なに? なにが・・・何が起こったんですか!? お二人の身にいったい何が・・・・・・っ!?」

「あー、いや。今はそうっとして置いてあげた方がいいと思うよ。たぶんだけどね?

 人間、叫んだり喚いたり暴れたりするぐらいしか怒りの発散相手がいなくなってる場合だってあるんだし」

「は、はぁ・・・?」

「あと、できれば避難した方がいいかもしれないかなー。それも可能な限り遠くの土地まで。

 そう! たとえるならば大陸を出て未知なる次の大陸に向けて出航だーーっ!

 目指せ、グランドライン!」

「なんの話ですか!? どこですかそこ!? そして、大陸から外へでるにはあなた方が来るときに壊しちゃったというゲートが必要不可欠なんですけど!?」

 

 

 

 

『『うがーーーーーーっ!!!!

  だ~れ~が~デカ尻(貧乳)女神じゃーーー!!!(ですかーーー!!!)』』

 

 

 

「きゃーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!???」

 

 

 逃げまどうリズさん。追いかける二柱のデカ尻女神さまとスレンダーでキュートなボディーが魅力的な貧乳(この部分だけ自称してたねエリス様)女神さま。

 

 

 人と女神さまとの戦い、女神大戦勃発! 果たして人類は生き残れるのか!?

 

 次回へ続く。(これ、一度でいいから言ってみたかったの!)


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