とある一方通行な3兄弟と吸血鬼の民間警備会社   作:怠惰ご都合

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初めての作品になります。
色々と書いていくつもりです。
これからよろしくお願いします。


話し合い

東京にあるモノリスと呼ばれる建造物に囲まれた人工島魔族特区『絃神島』には別の呼び方が存在する。

 それは、『学園都市』。

 一部の者のみにしか知られておらずまた、その者達は表側の世界では目立たないように生活している裏に存在する。つまりは闇の住人である。

 これはそんな闇の住人達が表の人達を護ろうと必死に生きていく物語。

 

 絃神島には500万の人が住んでおり、およそ5割が学生である。学生たちには能力と呼ばれる力が備わっているが強さには無能力者(レベル0)低能力者(レベル1)異能力者(レベル2)強能力者(レベル3)大能力者(レベル4)超能力者(レベル5)、といったばらつきがある。

 無能力者(レベル0)は測定不能や効果の薄い力。

 低能力者(レベル1)は日常では役に立たない程度。

 異能力者(レベル2)は低能力者とほとんど変わらず、強能力者(レベル3)は日常生活で便利と感じられ、大能力者(レベル4)は軍隊で価値を得られる。そしてその中でも頂点と呼ばれる超能力者(レベル5)は単独で軍隊と戦えると言われている。

 そして2割は獣人、精霊、魔獣、吸血鬼つまり魔族と呼ばれる者達である。2割は一般人。残る1割は『ガストレア』と呼ばれる生物の因子を持って生れて来た少女達『呪われた子どもたち』である。

 

 

 ある日、絃神島の中心に建っている「窓のないビル」の中で2人の人物が話をしている。 

 1人は試験管の中で逆さまになっている男性にも女性にも子供にも老人にも見える「アレイスター・クロウリー」と呼ばている者。

 もう1人は男性からしても女性からしても中間といった少女である。

 しばらく沈黙が続いたが飽きてきたのか少女がアレイスターに話しかけた。

 

 「ねえ、今度の用事は何なの?」

 

 「秘密だ。もう少し待っててくれ」

 

 それだけ言うとアレイスターは黙った。少女もそれにつられて黙ると再び沈黙の時間が流れる。

 さらに10分程経過してから何もないところから2人現れた。

 1人はビルの案内人をしている大能力者『座標移動(ムーブポイント)』結標淡希。1人は7人しか存在しない超能力者その中で第1位の一方通行(アクセラレータ)である。

 その姿を見た瞬間少女は目を輝かせて一方通行に「お兄ちゃん」と走り寄ってきた。

 

 「あァ?おまエ、完全記憶か?」

 

 一方通行(アクセラレータ)は走って来た少女に驚く。

 

 「そうだよ。ひょっとして私のこと忘れちゃった?」

 

 「いイや、ただ、アイツの体なのに気配がねエもンだから」

 

 一方通行がそう言うと4人の誰のでもない声が返って来た。

 

 「まったく酷いよねえ~。忘れちゃうなんて」

 

 「いや、だから忘れてねェッて。久しぶりだな吸力放増」

 

「久しぶりだね、兄ちゃん」

 

 一方通行がそう言うと完全記憶から少年の声で返事が返ってきた。

しかし誰も驚かず、結標は自分の役目を終えたため消えて行った。




それでは、また次回。

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