コードギアス ~遠き旅路の物語~   作:アチャコチャ

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 注意!
 今話は、かなりスザクに厳しいです。
 スザクファンの方は、どうかお気をつけ下さい。



PLAY:06

 ゲフィオンディスターバーの効果範囲内においてナイトメアがその機能を止め、かつ、ゼロに機体の四肢を壊され、地に這わされても、コーネリアはまだ諦めてはいなかった。

 最後の攻撃で頭から血を流し、排熱が停止したコックピット内で汗を滴らせながら、反応を示さない計器類に手を伸ばし、何とかしてこの状況を脱しようと様々な試行を繰り返していた。

「まだだ。まだ、敗けてはいない………!」

 戦いが始まってから、何度となく呟いてきた言葉が、無意識にコーネリアの口から溢れる。

 機体の手足がもげたから何だ。ならば、ハーケンで絡み付いてやる。

 機体の機能が停止したから何だ。ならば、外に出て動くナイトメアに乗り換えるだけだ。

 空いてるナイトメアが無いなら奪えばいい。それも無理なら生身で戦ってやる。

 そうとも。

 まだ、やれることは沢山ある。

 まだ、命は尽きていない。心は折れていない。

「ふん、脆弱者め」

 後の事を考え、手に掛けることを躊躇うゼロをコーネリアは卑下する。

 後先を小賢しく考え、殺せないというなら、敗けはない。

 何度でも立ち上がり、その喉元に必ず食らい付いてやる。

 この状況にあって、コーネリアの心は折れるどころか、さらに戦意が増していた。

 

 しかし、そんなコーネリアであっても、それを知った時には我を忘れた。

 

「馬鹿な……」

 インカムから、もたらされた情報に呆然とコーネリアは呟いた。

 そして、理解した。

 ゼロの狙いを。その、思惑を。

「―――――ッ」

 全身の毛穴から、一瞬にして汗が吹き出した。

 心の底から動揺し、取り乱す。

 その時、初めて。この戦いが始まってから、初めて、敗北の二文字がコーネリアの心を過った。

「何故だ…………!」

 不味い、と思った。

 最悪だ、と思った。

 それは、およそ、考えうる最悪の状況だった。

「何故、来た…………ッ!」

 怒りが滲んだ声が出た。

 誰かの命令だったのか。

 それとも、独断専行なのか。

 何にせよ、愚かと言う他ない。

 ここに、こうして来た事自体が、既に最悪の判断なのだ。

 なのに。

 だというのに、どうして、それに気付かない――――――!?

「枢木スザクッ!!」

 

 

 

 暗く冷たい、氷のような炎を心に灯す。

 仮面を付け替える。

 奇跡を以て、正義を為す仮面の英雄から、巨悪を以て、全ての善悪を蹂躙した悪逆の皇帝へと。

『ゼロッ! 今すぐ、援護を!』

 自分の身を案じる部下の声が聞こえた。

「必要ない」

『え?』

 一言、切り捨てるように告げられた言葉にカレンが戸惑いの声を上げる。

『で、ですが! 相手はあの―――』

「聞こえなかったのか?」

 先程までとは、声の質が違う。

 聞くだけで相手の心を凍てつかせる覇王の声に、通信越しでありながら、カレンは気圧され、言葉を飲み込んだ。

「全軍に通達。条件は全てクリアされた。作戦を次の段階に移行する。各自、これより転送される作戦プランに従って行動せよ」

 不確定要素が無くなったルルーシュが、前以て、立てていた作戦プランの一つを、黒の騎士団全員の元に転送した。

 ざわっ、と回線の向こうが騒がしくなる。

 だが、それに構わずに、ルルーシュは言葉を重ねる。

「行動が遅れれば、敵に反撃の糸口を与えることになる。総員、チャンネルをオープンに切り替え、速やかに行動を開始しろ」

 有無を言わせない迫力を含んだ言葉に、口を噤んだ黒の騎士団が、眼下で行動を開始したのを確認すると、ルルーシュは、黙って自分を見ていたC.C.に視線を移した。

「C.C.。ランスロットに攻撃する際は細心の注意を払え。スザクに掛けたギアスが発動したら、こちらが危ない」

 先の時間軸において、驚異的な精神力で掛けられたギアスを上手く利用し、世界最強の片翼を担ったその戦闘能力を思い出しながら、ルルーシュが忠告する。

「それは、いいんだがな……」

 そう言って、含みがある生返事を返すC.C.の瞳が、不安と心配に揺れる。

 ルルーシュが仮面を切り替えた瞬間、C.C.はあからさまに表情を曇らせた。

 何故なら、今のルルーシュは、C.C.にとっては、出来る事なら、もう二度と見たくない姿だったからだ。

 冷笑を浮かべながら敵を追い詰め、冷酷にあらゆる存在を切り捨て、無慈悲に命を摘み取っていく。

 自身の『明日』と、その手の平から全てのものが零れ落ちることを代償に、世界に手が届くほどに完全無比な王者として君臨した神聖ブリタニア帝国最後の皇帝。

 

 悪逆皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。

 

 着ている服こそ違えど、雰囲気も気配も、あの時の、――引き返せない、死に至る道を歩むと覚悟を決めた時のルルーシュと同じだったからだ。

「ルルーシュ……」

 不安に駆られ、C.C.はルルーシュの名前を呼ぶ。

 別に、ルルーシュが、また、あの時と同じ道を歩もうとしているとはC.C.も思ってはいない。

 でも、それでも、不安を感じてしまう。心配になってしまう。

 あの時の、言葉に出来なかった数々の想いが思い出され、それに胸が、ギュッ、と締め付けられる。

「そんなに不安そうな顔をするな」

 ありありと不安を浮かべ、今にも泣き出しそうな表情を見せ始めたC.C.に、まさか、そんな反応をされるとは思っていなかったルルーシュは、悪逆皇帝の仮面を外すと、素の顔で安心させるようにC.C.に笑みを見せた。

「別に、お前が心配するような事をするつもりはない。ただ、相手はスザクだからな。こちらも本気でやらないと不味いだろう?」

 甘さを残して、勝てる相手ではない事は、十分身に染みて分かっている。

 だからこそ、ルルーシュは意識して、自身の思考を切り替えることにしたのだ。

 一切の容赦と甘さを排した、あの時の自分のものに。

「だから、お前も余計な事を考えずにスザクに集中しろ。お前がその様では、俺が困る」

 わざとおどけて言ってみせると、そのルルーシュの様子に安心したのか、C.C.の表情も、いつもの魔女のものに戻る。

「……まったく人使いが荒いな。一人で、あの体力バカの相手をしろとは」

「これでも信頼しているんだよ、魔女」

「…………ふん。なら、もっと大切に扱え。私は繊細なんだ」

「そうか。それは、知らなかったな」

 調子の戻ったC.C.に、フッ、とルルーシュは小さく微笑むと、視線を正面に戻す。

「さて――――」

 熱が消えた瞳がカメラに映る白い機体を見据える。

「悪いな」

 再び、声の質が変わる。妹すら切り捨てた、あの時のように。

「世界のため、未来のため、……俺自身の願いのために――――」

 

 そして。

 

 おこがましさを許して貰えるなら。

 

 お前自身のためにも。

 

 

「お前を壊そう。枢木スザク」

 

 

 戦闘空域を飛行しながら、スザクは眼下に広がる惨状に顔をしかめた。

 スザク達、特派が戦場に到着した時、ブリタニア軍は、半ば、継戦能力を失っていた。

 ゼロの狡猾な策略によって、戦列を掻き乱され、散り散りなったところを襲撃され、多くの者が為す術もなく倒されていった。

 それでも、何とか踏み止まり、必死に戦っていたブリタニア軍人達の気持ちをゼロは挫く。

 主を思うその気持ちを利用して、人望のあるダールトンを複数で狙い、彼の命を奪うことでブリタニア軍の動揺を誘った。

「ダールトン将軍……」

 食い縛った歯から、絞り出すようにその名前が紡がれた。

 使えるものは使う。そう言って、ナンバーズを蔑視するコーネリアの下でも、スザクに力を見せる機会を与えてくれたのは彼だった。

 ユーフェミアの騎士になった時も、ダールトンがその事を好意的に見て、態度に示してくれたから、表立ってスザクに悪意を見せる者はあまりいなかった。

 だから、そんなダールトンを嬲り殺しにしたゼロをスザクは許せなかった。

 止める。これ以上、ゼロの好きにはさせない。

 義憤と怒りに満ちた決意を胸に、スザクは、今、更にコーネリアすら蹂躙しようとしていたゼロの元へ急ぎ、駆けつけた。

『枢木ッ!』

「コーネリア総督!」

 唐突に飛び込んできたコーネリアからの通信に、スザクは驚きと安堵に満ちた声を上げた。

 カメラに映し出されたコーネリアのナイトメアは、半壊状態だったが、声を聞く限りコーネリア自身は、命に別状はなさそうだった。

「総督! 今、そちらに―――」

『何故、来たッ!?』

「―――え?」

 スザクの行為そのものを否定するように怒号が通信機から響いた。

 救援に来たことを素直に賞賛されるとは、更々思っていなかった。

 だが、これ程までに怒りを買うとも思っていなかったスザクは、コーネリアの怒りの真意が分からず、困惑してしまう。

『今すぐ、引き返せッ! 奴の、ゼロの狙いは―――…』

「総督ッ!?」

 会話の途中にノイズが混じり、コーネリアの声が聞こえなくなる。

 そして、聞こえなくなったコーネリアの声の代わりに、聞き覚えのある別の人物の声が聞こえてきた。

『枢木』

「ッ、………ゼロ」

 因縁のある相手の声を聞いて、スザクの声が固くなる。

「ゼロ、コーネリア総督に何をした?」

『何も。いつまでも騒がしいから、少し黙らせただけだ』

 感情的になりつつあるスザクに対し、ゼロの声は淡々としていた。

 それに、スザクが違和感を覚える。

 いつもの、言葉の端に感じる自分こそが正しいと言わんばかりの熱が、感じられなかったからだ。

 そんなスザクの小さな疑問を無視し、ゼロはそれで、と言葉を続けた。

『一応、聞いておこう。枢木スザク。貴様は、ここに何をしに来た?』

「何をしに、来た、だと………?」

 眼下の光景を見れば、スザクがここに来た理由など分かろうものだ。

 だというのに、真下に広がる光景が、まるで目に入っていないかのようなゼロの口振りに、スザクの眦が釣り上がった。

「決まっているッ、君を止めるためだ! ゼロ!!」

 その言葉と共に、ランスロットがガウェインに向けてヴァリスを構えた。

「こんなやり方は間違っている! 人の気持ちを利用し、踏みにじり、それに何の呵責も覚えない。これのどこが正義だと言うんだッ!? こんな光景しか作り出せない君に何が変えられるって言うんだッ!?」

 否定的な言葉を叩き付ける。

 ひょっとしたら、と少しだけ思っていた。

 ユーフェミアを庇ったゼロを見て、彼女の想いが少しはゼロに届いたのではないかと。

 でも、それは淡い期待でしかなかった。

 結局、ゼロはこういう人間なのだ。

 こんなやり方でしか、何かを変える事が出来ないのだと。

 期待を裏切られた反動か。

 スザクはゼロの事を、そう決め付けた。

 だから―――

「ゼロ、君は間違っている。だから、僕が君を止める―――!」

 それは、まるで使命感のように。

 ()()()()()()()()()()()、と胸が軋む程に強く思いながら、スザクはゼロを断罪するかのように糾弾した。

 だが、そんなスザクの言葉に返ってきたゼロの言葉は淡白なものでしかなかった。

『結局、それか……』

「何?」

 怒りもせず、反論もせず。

 ゼロは、ただ、スザクの言葉をつまらなさそうに一蹴する。

『私を間違っているといい、ユーフェミアを正しいと言うわりに、枢木スザク。お前の口から出る言葉は他者の否定ばかりだな』

 平等を謳い、平和を説いた姫の騎士とは思えないと。

 本当に、それを良しとしているのかと疑うような言葉にスザクが色めき立った。

「何を―――」

『枢木スザク』

 感情のままに反論しようとしたスザクをゼロが制する。

 そして、問い掛けた。

()()()()()()()()()

 その何気ない一言に。

 ドクン、とスザクの心臓が跳ねた。

「そ、そんなの……」

 言葉が震える。動悸が収まらない。

 冷たい感覚が、スザクの背中を走った。

 音声だけの通信。自分は相手の顔さえ知らない。

 なのに、見透かされている気分になる。

 心の奥底まで。

 ―――まるで、■■のように。

「き、決まっているッ、変えるためだ。こんな間違ったやり方じゃなく、正しいやり方で中からブリタニアを変えるために、お、…僕は、……」

『安い言葉だ。理想()欲望(猛り)も感じられない』

 脳裏に浮かびそうになったものを振り払い、必死に言葉を紡ぐスザクをゼロは非情の一言で切り捨てた。

『時間の無駄だな』

 溜め息混じりにそう言うとゼロは話を切り上げた。

 それと同時に、ガウェインがハドロン砲を射出体勢に移行する。

「ッ、それでも―――ッ」

 ガウェインが攻撃体勢に入ったのを見て、スザクも内心に生まれた動揺を押し殺し、声を荒げた。

「それでも、お前が間違っている事には変わりないッ。だから、僕が―――」

『聞き飽きた。綺麗事を綴ってないで、掛かってくると良い』

 得意だろう? と嘲笑うゼロ。

『私と同じように、力で物事を押し通すやり方が』

 挑発に感情が沸騰した。

「―――――――ゼロォ!!」

 腹の底から、その名前を叫ぶ。

 その主に呼応するように、ランスロットも、鋭く矢のようにガウェインに向かって飛び出した。

 

 突撃してくるランスロットに向けて、ハドロン砲が撃たれる。

 挑発に我を忘れたスザクだったが、真っ正面からの攻撃を受ける程ではない。

 まともに食らえば、ランスロットであろうと一撃で消し炭になるであろう攻撃をギリギリ、最小の動きで回避する。

 だが。

「く―――ッ」

 ギリギリで避けすぎたため、ハドロンの熱に煽られた機体表面の一部が融解する。

 高熱量のハドロン砲を銃弾と同じ回避機動で避けるのは危険だった。

 追撃が来る。

 砲撃中のハドロンがその軌道を変えて、ランスロットを追尾するように迫ってきた。

 同時にもう片方のハドロンからも攻撃が放たれる。

 正面と横からの同時攻撃。

 しかし、それらの攻撃を今度はあっさりとスザクは躱わしてみせた。

 確かに厄介な攻撃だった。

 弾速も威力も申し分ない。さらには、攻撃の軌道を変える事も出来る。

 だが、代わりに弾道が読みやすかった。

 砲口も大きいため、スザクにとっては回避することは造作もない。

 いつもより、早く、大きな回避行動を取りながら、スザクはガウェインにヴァリスを放つ。

 攻撃行動中ながら、それを避けてみせるガウェイン。

 中々の反応だった。

 だが、スザクの鮮やかな動きに比べれば、稚拙さが目立つ動きだった。

 体勢を立て直している間にスザクは距離を詰める。

 躱わせるとはいえ、やはり、ハドロンの砲撃は危険だと判断したためである。

 接近し、一気に片を付けようと、ランスロットが猛スピードで空を駆ける。

 物凄い勢いで近付いてくるランスロットに、スザクの思惑を読み取ったのだろう。

 ガウェインが次々とハドロンを放つも、スザクは常人離れした三次元機動を展開し、難なくと回避しきってみせる。

 上へ、下へ、右へ、左へ。

 くるくると機体を回転させながら、高速で動き回るランスロットを捉えるのは至難である。

 そうして、距離を詰めたスザクが、勢いを乗せたまま、自身の得意技でもある蹴撃を放とうとした時だった。

 ガウェインの右手が動く。

 その手からハーケンを放って迎撃しようとしているのだろう。

 しかし、スザクは止まらない。

 たとえ、至近距離で放たれようと自分の反応速度とランスロットの敏捷性なら回避出来る。

 そう考えていたスザクだったが、視界に映るガウェインは彼の予想とは違う動きを見せた。

 動いたガウェインの右手は、確かにハーケンを放とうとしていた。

 但し、それはスザクに対してではない。

 その狙う先は、斜め下の方向。

 それに釣られて、動いたスザクの視線の先にあったのは、―――四肢を壊されたコーネリアのナイトメアだった。

「まさか―――ッ!」

 直ぐ様、ゼロの狙いに気付いたスザクが、攻撃を中断し、射線上に割り込もうとランスロットを急降下させる。

 その直後、ハーケンが放たれた。

 スザクが気付くのを待っていたと言うべき絶妙なタイミングで放たれたハーケンは、ランスロットがコーネリアとの間に割り込むのと同時に命中する。

 激しい火花を散らして、五つのハーケンが展開されたブレイズルミナスに弾かれる。

 間一髪、攻撃を防ぐことに成功したスザクだったが、結果、ランスロットの足が止まってしまう。

 そして、それを見逃す程、ゼロは甘くなかった。

 ガウェインの両肩が赤く光る。

 次の瞬間、先程とは比べものにならないほどの衝撃がスザクに襲い掛かった。

「ぐ、う………ッ」

 両腕のルミナスを全開にし、ハドロン砲の熱と衝撃を受け止める。

 だが、圧力まではそうはいかなかった。

 踏ん張るための地がない空中なため、ハドロンの圧力に押されたランスロットが徐々にその高度を下げていく。

 不味い状況だった。

 背後にいるコーネリアがいる場所はゲフィオンディスターバーのある場所である。

 このまま、押し込まれ、その効果範囲内に入ってしまえば、ランスロットも機能を停止してしまう。

「ぐ、ぅ、おおおおッ!」

 雄叫びを上げる。

 全力稼働するユグドラシルドライブが嘶きを上げ、フロートシステムの出力が跳ね上がる。

 臨界寸前の稼働にコックピット内でアラートがけたたましく鳴り響き、食い潰されていくエナジーフィラーの残量が目に見えて減っていった。

 両者の勢いが拮抗する。

 放たれる赤い光の奔流が、輝く碧の盾にぶつかり、弾けた二色の粒子が粉雪の様に戦場に舞い散った。

 

『――あの状況でハドロンを防ぎ切るか。その機体と戦闘能力だけは評価に値する』

 ―――もっとも。万が一にも、スザクを死なせないようにと、ルルーシュがきちんと威力を計算した上で放たれたハドロン砲ではあったが。

 しかし、そうとは知らないスザクは、ゼロのやり口に激昂する。

「ゼロッ! お前は、また………ッ」

 激しい怒りに声が詰まる。

 自身の優位性を誇るかのように、上空から見下ろしてくるガウェインに、ゼロの姿が重なり、スザクはそれに向かって、言葉と共に荒ぶる感情を吐き出した。

「お前は、そうやって、何度も人を騙してッ! その気持ちを利用して! こんな卑怯な真似を、何度も! 何度も……ッ!」

『ああ、そうだな。だから、どうした?』

「どうした、だと―――?」

 これだけ激しく責め立てているのに、ゼロの口調にはまるで変化がない。

 乾いた、何の感情も乗らない声が戦場に流れる。

『卑怯というなら、そうなのだろう。だが、言ったはずだ。結果こそが全てだ、と。むしろ、私には、お前の方こそ不可解だ』

 その言葉の意味が分からず、スザクは訝しそうな表情をする。

『私が卑怯と言うならば、それなりのやり方や立ち回りがあっただろう。だというのに、お前は何も考えず、無策で私に向かってきた』

 相手を卑怯者と罵り、そういう存在だと理解していながら、スザクは何の対策もせずに、真っ正面からゼロに向かっていった。

 この状況下であれば、ゼロがコーネリアを人質や盾に使おうとするくらい、少し考えれば分かりそうなものだというのに、だ。

 かつて、白兜の危険性をきちんと認識し、対応戦術マニュアルを構築したゼロに言わせれば、スザクの行動は過信、もしくは浅慮と言っていい愚行である。

『それは何故だ? 枢木スザク』

「そ、それは………」

 答えに詰まる。

 どうしてか、と問われれば、スザクには答えられなかった。

 ―――いや。

 答えたくなかった。

『答えられないか? ならば、私が代わりに答えてやろう』

 そんなスザクの心情を知ってか、ゼロがスザクの心を見透かすように口を開いた。

『どうでもよかったんだろう?』

 瞬間。

 身体中から熱が消えた。

 あれほど荒ぶっていた感情が凪ぎ、代わりに心臓が痛い程に激しく鼓動を刻み出す。

『本当は何もかもどうでもいいと思っているからだろう? 勝つのも敗けるのも。日本もブリタニアも。道理も誇りも、信念も願いも、何もかも、お前は戦いに持ち込んではいない。だから、何も考えずに戦場に飛び込む』

 じくりと胸が痛んだ。

 本能が叫ぶ。

 聞くな、と。

 言わせるな、と。

 この男は、―――お前の傷口(過去)に触れようとしている、と。

『お前が戦いに望む事は一つだけだ。それは――』

「黙れッ!」

 ゼロの言葉を掻き消すように、スザクは声を張り上げ、ランスロットを動かしヴァリスを放った。

「知った風な口を利くなッ! お前に何が分かる!? お前に、僕の――、()の何が分かるっていうんだ!!」

『ほう? なら、お前は自分の事を分かっているというのか? 過去から目を背け続けているお前が』

 ヴァリスの連続射撃に晒されながら、ゼロは口を開くことを止めない。

 駄目だ。止めろ。言わせるな。言わせてはならない。

 焦燥と強迫観念に追い立てられながら、がむしゃらにスザクはヴァリスを放つ。

『いい加減見苦しく思っていた。その手を血に染めていながら、その事から目を背け、綺麗事で覆い隠し、過去を想起させる出来事があれば、癇癪を起こして、喚き散らす』

 心が悲鳴を上げる。

 

 止めろ。

 

 言うな。

 

『そんなに重かったか?』

 

 

 言うな――――――

 

 

 

『――――――枢木ゲンブの命は?』

 

 

 

「え…………?」

 通信機から、流れてきたその言葉の意味が分からず、カレンは、ぽつりと戸惑いの声を漏らした。

 ゼロの口より告げられた言葉に衝撃を受けたのは、スザクだけではなかった。

 オープンチャンネルで、二人のやり取りを聞いていた黒の騎士団にも、驚きと動揺が広がる。

「どういうこと、ですか? ゼロ。今の言い方じゃ、まるで、スザクが、枢木首相を………」

 言葉が途切れる。その続きを口にすることが出来ず、カレンは口を閉ざした。

 カレン達が知る限り、日本国最後の首相、枢木ゲンブの最後は自決とされていた。

 ブリタニアとの戦争において、徹底抗戦を唱える事で民意をまとめていたが、ブリタニアの屈強さに勝ち目がないと知ると、無用な犠牲を避けるために自決することで強硬派を諌めたとなっていた。

『彼は自決したんじゃない。殺されたんだ。実の息子に』

 だが、実際は違う。

 枢木ゲンブは、日本と己の利の為に最後まで徹底抗戦を唱えていた。

 それを幼いスザクは良しとしなかった。

 頑なに開戦を主張する父は間違っていると、小さな正義を胸に立ち向かい、その果てに、手を血で染めた。

 それが、正しいと信じたからだ。

 しかし、現実は残酷だった。

『徹底抗戦を唱えていた枢木ゲンブの突然の死に、日本は混乱。トップがいなくなったことで、軍部と政府、関係各所はろくな連携を取れなくなり、日本は力を出し切る事が出来ないまま、あっさりと敗北した』

 そして、その不完全燃焼な想いは日本人達の心に残り続けた。

 まだ、やれる。まだ、やれた。本当なら、もっと戦えた。

 そう言った気持ちが絶えず彼等の心に燻り続け、八年間もの長きに渡ってブリタニアと戦う意志の種火となった。

「じゃ、じゃあ……」

 思いもよらなかった事実に、カレンは、自分でも信じられないくらいに声を震わせていた。

 スザクの事は、どちらかというと好きではない。――正確には気に食わない。

 でも、生徒会で顔を付き合わせ、言葉を交わし、親交を深めた。

 友達、は少し微妙だが、生徒会という言葉を先に付ければ、仲間、となら言える。

 だから、信じられない。――信じたくない、という気持ちが少なからずカレンの中にはあった。

 でも。

 同時に思ってしまった、恐らくそれは真実なのだろう、という気持ちの方が遥かに大きかった。

 その根拠となる出来事があったからだ。

 少し前、神根島という無人島で二人きりで話をする機会があった。

 手段は選ばない、というカレンに対し、スザクは頑なに間違った方法に意味はない、と言い続けた。

 そして、ゼロや自分の父親は間違っているとも。

 その時は、スザクの言い分を認められなかった事もあり、結局、語られる事のなかったその強い否定の感情の出処を、カレンは気にも留めなかった。

 だけど、今、こうして振り返り、その時のスザクの反応と、もたらされた真実がカレンの中で結び付いた。

 だから、確信出来てしまった。嘘ではないと。本当の事だと。

 つまり、―――つまり。

「日本が敗けたのは………」

『お、俺達が、こんな目に遭っているのは……』

『アイツのせいだって事かよ!?』

『ち、違うッ!!』

 

 オープンチャンネルから聞こえてきた自分を責める声にスザクは大声で反論する。

「し、仕方なかった! ああしなければ、日本は取り返しがつかない程に、大きな傷を負っていた!」

 声を震わせ、捲し立てるスザク。

「父は、あの男は日本の事なんて考えていなかった! 戦争を容認したのは、自分に都合の良い流れを作るためであって、決して――――」

『そんな事は、どうでも良い』

 つらつらと並べ続けられるスザクの言い訳をゼロが遮る。

『全ては過去。終わった事だ。その手を汚したのは、お前なりの考えと正義があっての事だったのだろう。日本も、今よりも更に悲惨な結果になっていたかもしれない。枢木ゲンブも、お前がそう言うなら、そうなのだろう。……枢木スザク。私が、お前に突きつけたい事実はそれではない』

 ゼロの言葉が続く。癒えない傷口が広げられ、さらに奥にあるものを暴こうとしていた。

『そこにどんな想いや理由があったにせよ、今、この現実を創り出したのは、お前だ。だというのに、お前はその事実から目を背け、結果に対し責任を負おうともせず、ひたすらに逃げ続けている』

「違うッ! 俺は逃げてなんかない! 間違えたから、だから、正しい方法で、ブリタニアを内から変えようと―――…」

『枢木スザク』

 名を呼ぶその声が変わる。

 今までの興味もないというような、ただ事実を告げているだけのものから、冷たい、―――氷よりも冷たい怒りを孕んだものに。

『自分すら騙せない安い言葉で、この私を騙せると思うな』

 聞く者全てを威圧するような王者の声に、スザクも息を呑み、押し黙ってしまった。

『ずっとお前を見ていた。正しい事を望み、内から変えようとしているように見えるが、お前の口から出るのは内ではなく外の否定ばかり。あからさまに、害意が含まれた命令にも唯々諾々と従い、そこには不満も悔恨もなかった』

 式根島で、ゼロと共に死ねと言っているような理不尽な命令を下された時、スザクはそれに素直に従い、死のうとした。

 もし、本当に彼がブリタニアを内から変えようとしているなら、志半ばで終わることを悔しく思うだろう。無念に思うだろう。

 だが、その時のスザクの顔にも瞳にもそんな感情は一切映らなかった。

 ただ甘んじて、死を受け入れようとしていた。

「そ、それは命令だからだ! 俺は軍人だッ、どんな命令にも従うのがルールだッ!」

『そう。それが、お前がブリタニア軍に入った理由だ』

 もはや、上っ面な言葉は通じない、と言わんばかりにゼロはスザクの内心を切り崩していく。

『ブリタニアの、しかも、軍部であれば、ナンバーズなど使い捨ての道具も同然だ。だが、だからこそ、お前にとっては都合が良かった』

 そして、ボロボロなスザクの内心を崩し、遂にゼロはその一番奥底、スザクの望みを暴いた。

『死ぬ理由を見つけるには』

「違うッ!!」

 もう、それ以上喋らせないと、ランスロットがガウェインに突っ込んでいく。

『お前は何かを変えようなんて、本当は思っていない。死に場所を探しているだけだ。だから、お前は過程に拘る。最後には死ぬつもりでいるお前には、過程こそが結果になるからだ』

「違うッ!!」

 接近しながらヴァリスを放ち、近付いてMVSで斬りかかる。

『正しい方法で結果を求め、ルールに従って死んだのなら、誰かを救うために死んだのなら、と。そうすれば、お前は自分に死を許すことが出来るから。だから、無闇矢鱈に戦場に飛び込む』

「違うッ!」

 ゼロの声を否定しながら、闇雲に攻撃を仕掛ける。MVSを振り、ヴァリスを撃ち、ハーケンを飛ばす。

 だが、その全てが空を切る。

 スザクとは思えない程に、出鱈目で単調な動きだった。

 まるで子供が泣き喚き、当たり散らしているような。

「違うッ、違う違う違うッ! 少なくとも俺はッ、今の、俺は…………ッ」

 ユフィと、と言い掛けて言葉が途切れる。

 今の自分は違う、と。

 ユーフェミアと出会い、そして、その夢を共にした自分は違う、と。

 そう言いたかった。

 でも――――

『ほう? ならば、言葉にしてみせるといい』

 告げる言葉を失ったスザクを、ゼロが促す。

『今、お前の眼下で、必死に現実に抗い、日本を取り戻そうと命を懸けて戦っている者達に言ってみせると良い。自分は、間違っていないと。正しい方法で、現実と戦い、日本を取り戻そうとしていると』

「――――――ぁ」

 恐る恐る下に視線を向ける。

 そこに、多くのナイトメアフレームがあった。

 動きを止め、空を、――自分を見ている黒の騎士団のナイトメアの姿が。

「おれ、――――俺、は」

 辿々しく言葉を紡ごうとする。

 ゼロの言う通り、間違っていないと。

 ユーフェミアと共に日本のために、そして、ブリタニアを内から変えるために戦っている、と。

 そう言おうと口を開いた。

「ぁ、………っ、……あ、…お」

 しかし、言葉が口を突いて出ることはなかった。

 今の自分を、胸を張って告げる事がスザクには出来なかった。

 それは、まだ、子供だったから。

 きちんと過去の罪に向き合い、現実と戦う覚悟を決めていない。

 ユーフェミアという眩しい夢に引っ張られているだけの、あの日の子供のままだったから。

「ッ!?」

 ハッ、と息を呑んだ。

 視界に映る、操縦桿を握る手がいつの間にか幼くなっていることに気付いた。

 はあ、はあ、と荒い呼吸を繰り返す。

 ドクン、ドクン、と激しい心臓の音が聞こえた。

 小刻みに震える小さな手を操縦桿から離し、ゆっくりと、その手を返した。

「――――ひっ」

 小さく悲鳴が漏れた。

 真っ赤だった。

 べったりと、その手の平に赤が塗りたくられていた。

「あ、ああ………ッ」

 慌ててその赤を落とそうとパイロットスーツで手を拭う。

 だが、全く落ちない。

 必死になって、何度も何度も拭うが、赤が落ちることは決してなかった。

 ピチョン、と音が鳴った。

 その音に聞き覚えがあった。

 あの日、あの時、あの場所で。

 銀の刃と、それを両手で握る自分の手から滴り落ちた。

 

 ――――――血の音だ。

 

 ならば、この赤は血だ。

 

 じゃあ、誰の血だ?

 

 誰の?

 

 だれの?

 

 ダレノ?

 

 誰のだれのダレノ誰のだれのダレノ誰のだれのダレノ誰のだれのダレノ誰のだれのダレノ――――――――?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親父の

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひ、ひあ、あ、ああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!」

 必死に両手を拭う。

 それでも、落ちない血に怯え、少しでも見えないようにと、顔を背け、手を遠ざける。

 慟哭が響く。

 癒えない傷の痛みにスザクは絶叫した。

 

 

 耳を劈く程の悲鳴が、通信機から聞こえてきた。

 心の底から上げられる悲鳴、魂の叫びとも言える程の慟哭が。

 酷い悲鳴だった。人の口からこれ程の悲鳴が出るのかと思う程の、思わず耳を塞ぎたくなるような悲鳴だった。

 だが、そんな悲鳴が聞こえてきても、ルルーシュの表情が変化することはなかった。

 眉ひとつ、ピクリとも動かない。

 顔にも、瞳にも、身体にも、僅かな躊躇いも見せることもなく、ルルーシュは追い打ちを掛けるように口を開いた。

「己の罪一つ、満足に向き合えない」

 もう、反論する声も聞こえない。

 気力が奪われてきたのか、迸る絶叫からも力が無くなってきていた。

「過去から目を背け、生きる事に怯え、他人の夢に縋る事で答えを得たつもりになっている。それが、今のお前だ、枢木スザク。そんなお前にこそ、何が変えられる?」

 ガコン、とハドロンの砲口が開いた。

「私を止めると言ったな? ならば、まずは、この世界(地獄)と戦う覚悟をしてみせろ。生きてみせろ、枢木スザク」

 ハドロン砲の照準がランスロットに向けられる。

 砲口を向けられているにも関わらずランスロットは、何の動きも見せない。ただ、ふわふわと宙に浮かび続けるだけだった。

 そんな無防備なランスロットに向けて、容赦なく。

「それすら出来ない今のお前は、この私以上に―――」

 ハドロン砲が放たれた。

 

「―――空っぽ(ゼロ)だ」

 

 

 両腕とフロートの一部をもがれ、地に落ちていくランスロットをルルーシュは見つめていた。

 いや、それは、もはや眺めると言った方が良いだろう。

 何の感情も熱も宿らない眼差しは無機質で、とてもではないが、友と呼ぶべき存在に向けるような視線ではなかった。

 しかし、それこそが悪逆皇帝だった。かつて、世界中から憎まれ、恨まれ、恐れられた皇帝の姿であった。

 暫く、何の感慨も見せず、地に落ちたランスロットを見ていた悪逆皇帝だったが、その頬に柔らかく温かい何かが触れた。

 瞳だけを動かすと、魔王の頬に手を添えて、静かな表情で見つめる魔女の姿が目に入った。

 言葉もなく、ただ視線だけを交わし、見つめあう。

 少しの時間、そうしていたが、氷が溶けるようにルルーシュの瞳に熱が戻り始めたのを確認すると、C.C.は小さく微笑んだ。

「妹と親友には、どこまでも甘いお前にしては、よく頑張ったな」

「必要な事だった。それはお前も分かっているだろう?」

 愛する人を失った後のスザクは憎しみを胸に、日本の為にと暴走し続けた。

 その果てに迷走し、最後には個を捨て、世界に全てを捧げる道を選んだ。

 今、この世界は、もうかつての道筋を逸れ始めている。ユーフェミアは生きている。

 だが、スザクがこの様では意味を為さない。

 言葉一つ、過去を突きつけられただけで、こんなにも崩れてしまう今のスザクでは、これから、更に過酷になっていく世界では、自分の命も、ユーフェミアの命も守る事は出来ない。

 なら、行き着く先は、同じになってしまう。

 だから、ルルーシュはスザクに罪を突きつけた。

 その心の奥底にある、罰せられ、死にたいという望みを暴いた。

 荒療治であろうとも、それと向き合う事をさせなければ、スザクは今度こそ取り返しのつかない目に遭うかもしれないから。

 だから、ルルーシュは躊躇わず悪となった。

「しかし、これでお前はスザクの奴に恨まれる事になるだろうな。もう二度と、一緒に戦う事は出来ないかもしれないぞ?」

「別に構わない。共に在ることだけが友達じゃないだろう?」

 隣にいなくてもいい。一緒にいられなくてもいい。

 ――生きてくれるなら。

 生きて、自分の本当の望みを見つけて、自らの道を歩んでくれるなら。

 恨まれてもいい。憎まれてもいい。ずっと、敵のままでもいい。

 それでも――――

「俺達は、友達だからな」

 もう、お互いに共にあるべき存在は見つけている。

 ユーフェミアなら、スザクの手を離したりしない。

 だから、ルルーシュはルルーシュで、敵として、悪として、友に出来ることを。

 そう決めて、スザクと共に歩む道を拒んだのだった。

 そう語るルルーシュに、C.C.は目を細めながら、悪戯っぽく笑う。

「少しは成長したじゃないか、坊や」

「黙れ、魔女」

 そう言って、頬に添えられた手を優しく払う。

 そして、気持ちを、思考を切り替えるように、一度瞳を閉じた後、通信機のスイッチを入れた。

「さて、諸君。寄り道は終わりだ。これより、首都奪還のため、トウキョウ租界に向けて進軍を開始する」

 そう言いながらルルーシュはある方向に視線を向ける。

 戦場の隅に浮かぶ白亜の戦艦に。

 現時点において、唯一と言っていい、大型空中母艦に視線を向けて、ルルーシュは笑みを浮かべた。

「まずは、のんびり、空の旅と往こう」




 ルル帝(100%中の100%)の精神攻撃で、スザク撃破。

 身体はチートでも、心は硝子な今のスザクでは皇帝ルルーシュに勝ち目はありませんでした。

 この父殺しの他の人へのバレは、スザクでやりたかった事の一つです。原作R2に入ってからは父については全く触れられなかったし、今作ではもう少し突っ込みたいんで、とりあえず皆にバラしてみました。

 そして、ルルーシュは空飛ぶ宅急便アヴァロンをゲット。
 黒の騎士団のトウキョウ租界への即日配達が開始しました。

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