大森林〜くさタイプヘイトの俺がくさタイプ一筋になった訳〜 作:ディア
「コスモ。おはようございます」
それから翌日。我が姉エリカの声を目覚ましにして目を覚ますと視界に着物を着たエリカが映った。
「おはようございます。お姉様」
「コスモ。ミカンさんが後でお話しがあるようですのでミカンさんのところに行くように」
「わかりました」
そう言われ、朝食を取ったらすぐさまミカンが泊まっている場所に行く。そこには白いワンピースを着たミカンが待っていた。
「おはようコスモ」
にっこりと笑顔を浮かべ、挨拶して近づくミカンはどこか可愛らしくそして美しかった。
「おはようミカン」
「ところでコスモ。これからどこを旅するの?」
「シンオウ地方かな。あそこには色々なくさタイプのポケモンがいるだけじゃなくイーブイをリーフィアにする為の条件も揃うしね」
「コスモ。私もその旅に着いていってもいい?」
「僕は構わないけれど、お姉様が何て言うかわかりませんよ」
「大丈夫よ。昨日ちゃんとエリカさんの許可を貰ったから」
【(`・∀・´)】と絵文字で表現できるほどどや顔でミカンが胸を張る。
「そう言うことならいいけど……」
「それじゃ記念にこれあげるね」
何の記念だよ? と心の中で突っ込みながらそれを受けとる。それは腕時計とカードだった。
「これは僕のトレーナーカード……?」
そのカードは俺ことコスモの情報が詰め込まれたカードだ。それをエリカの情報にした者を何度か見たことがあり、そう呟いた。てか一人称が僕ってかなり歯痒いィィィっ!
「エリカさんからジムリーダーの仕事が忙しくて忘れそうだからって私に預けていたのよ」
……納得。エリカのおっちょこちょいは酷いからな。
「こっちの機械は?」
「これはポケモンの能力を測ったり、技を確認させる機械ね。本当ならポケモン図鑑やポケギアにしたかったけれど、取り寄せることが出来なかったの」
別の世界はどうかは知らんがこの世界のポケモン図鑑はかなりの貴重品だから取り寄せられるのは極僅かに限られている。その為ポケモン図鑑を所持しているほとんどは大学や研究所などの団体だったりする。俺の知る限り個人で持っているのはオーキド博士くらいしか知らん。会ったことないけど。
「それはポケギアはともかく図鑑は無理だよ。ポケモン図鑑はジムリーダーの権力でどうにかなるものじゃないよ。でもありがとう。僕の為にこんなに行動してくれて」
「……っ! ど、どういたしまして」
ミカンが顔を赤くし、モンスターボールをアンダースローで投げる。何故赤くなったのかは詳しい理由はわからないが繰り返し言われて恥ずかしいんだろうな。この事は言わずに静かに見守っておかないと面倒だ。
「エアームドでどこにいくの?」
「シンオウ地方に行くための港……クチバに行こうかと。シンオウ地方へ行くのは初めてだから」
クチバ……ああ、あそこか。クチバは別の地方に行来する船がある。だからエアームドでそこに行こうとしているのか。シンオウに行こうにも行ったことがないからそらをとぶで直接行けないから一度クチバの船に乗らなきゃいけない。そしてどこかでそらをとぶの目的地に登録してしまえばシンオウ地方に行けるようになる。
「それじゃエアームドに乗って」
「待ちなさぁぁぁいっ!!」
ミカンがエアームドに乗るように促すと叫ぶように俺達を止める声が響き、そっちに振り向くとエリカがダッシュでこちらに向かって来た。
「早く!」
ミカンがそう言って俺の腕を引っ張り、無理やりエアームドに乗せるとエアームドが離陸し、風の中を突っ切る。
「逃がしませんわ!」
だがエリカはピジョットを出し、俺達の乗るエアームドを追いかける。
「エアームド! かげぶんしんでピジョットを惑わせて!」
しかしミカンはエアームドにかげぶんしんをさせピジョットを拡散させるがそんなことはどうでもよかった。
「ミカン、何でお姉様から逃げるんだい!?」
「いや、ああいう時のエリカさんって何も聞かないし怖いからつい……」
わかる。物凄くわかる。我が姉が怖くてこんな行動を取ってしまうのは俺だけかと思ったら、身近にもいたんだな……エリカよ。理不尽過ぎて納得させられてしまうような行動は慎め。
「嘘をおっしゃい! 私が渡すはずでしたトレーナーカードを盗みましたでしょう!」
おいおい……ミカン。何やってんの?
「な、何のことでしょうか、エリカさん? 私、コスモのトレーナーカードを盗んでないですよ」
盗んだのかよ!? というかエリカも盗まれたことに気づくのに時間かかりすぎだろ!?
「ミカンさん。誰もコスモのトレーナーカードが盗まれたとは一言もいってませんわ」
汚ねえ! 忍者でもないのに汚ねえ! 誘導尋問をするあたりエリカにどくタイプの適性でもあるんじゃないだろうか?
「ミカンさん、後でじっくりとお話しを聞かせて頂きますわ」
エリカの目からハイライトが消え、ピジョットのスピードを上げさせるその姿は機械のようだった。
「エアームド、もっとスピードを上げて!」
それは無理だって。ただでさえスピードで勝てないというのに背中に乗せているのが俺達二人。向こうはエリカ一人だけだ。このままスピードを上げてもピジョットに追い付かれるだけだぞ。どうするんだ? というか抵抗するってことは認めた……っ!!
「ぐぇっ!」
蛙、いやニョロトノが潰れるような声を出しミカンにしがみつく力が増した。
「コスモ、しっかりしがみついてて!」
その言葉を聴くと、俺の意識がなくなり目の前が白く染まった。ただ覚えているのはミカンの身体は最高だったということだ。
作者の今回の言い訳。
・サンのレート楽しかった。
・フロンティアクオリティェ……
・実家の手伝い
以上です。
しかしあれですね。レートの環境を見ている限り第7世代は準伝説ゲームとなっていますね。ある意味ポケモンの世界観にあった環境ですがもう少し普通のポケモンが活躍しても良いんじゃないんでしょうか。
まあ個人の意見なのであまり気にしないでください。
シンオウの次の地方はどの地方が良い?
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ジョウト
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ホウエン
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イッシュ
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カロス
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アローラ
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ガラル