流されてカルデア   作:三島溪山

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バレンタインイベントも終わり、新宿が始まりますが…男ばっかりかよ。ガチャ引かんですむわありがとう。
相変わらず戦闘シーンはひでww


第四話

 長く続くと思われた決着も、

 

 「キリエライト…大樹…手筈の通りに」

 「「はい!」」

 

 終わりは意外と早くやってきた。

 

 「やあっ!!」

 「む…」

 「嬢ちゃん!」

 

 新たな乱入者により戦闘は仕切り直され、騎士王と三人の間に多少距離があく。そこで二人に作戦を話し合う。

 

 「…ライダーさんお願いします」

 「お任せを!」

 

 再び戦闘が開始される。これから均衡を崩し、勝負を決める。合図は大樹がキリエライトを後ろに下がらせた後!

 

 「マシュ!」

 「えいっ!」

 「何っ!?」

 「キャスター!ライダー!」

 「おう!」

 「お任せを!」

 

 キリエライトは唯一の武器である盾を黒き騎士王に投げる。ただの自殺行為に騎士王は驚くが、それも一瞬だ。ライダーが投げられた盾とは違う方向から攻めてくるを見て、その方向に盾を弾き飛ばす。ライダーは指示した様に弾き飛ばされた盾と一緒に後退する。

 

 「キャスター!」

 「応よ!善悪問わず土に還りな!灼き尽くす炎(ウィッカー)の檻(マン)!!」

 「なっ!?」 

 

 キャスターの宝具が真下から浮かび上がってくる。突き出された木々の巨人の腕に捕まれた騎士王は檻に入れられ、巨人とともに焼かれる。周囲の炎熱は轟々と燃え盛り、火柱を上げて騎士王を燃やし尽くす。数分間、火炎は消失しなかった。

 

 「…見事だ、盾の娘に光の御子。やはり私は一人では何も変えられないらしい」

 「あ?どういう意味だそりゃあ?」

 「いずれ分かる。グランドオーダーはまだ序章に過ぎない…聖杯を巡る旅は今まさに始まろうとしている…」

 「!?」

 「おい、ちょっとま…!」

 

 騎士王とキャスターが光の粒子となっていく。聖杯の軛から放たれ、座に帰ろうとしている。俺達はやっと彼女に勝利できたことが分かる。どこかで約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)が放たれれば俺達は終わっていただろう。

 

 「これでお終いか。マスター、坊主!今度縁があればランサーとして呼んでくれや!」

 「…ああ」

 

 騎士王もキャスターも完全に消え、残った聖杯を確保する。直接見るのは初めてだが、サーヴァント六騎分の魔力が籠った聖杯は今にも溢れそうだ。

 

 「セイバー、キャスター、両名の消滅を確認しました。私達の勝利ですね先輩。聖杯も確保しました」

 『よし、それで特異点Fの原因は取り除かれたよ。帰還の準備を…所長?』

 「冠位指定(グランドオーダー)…何でサーヴァントがその呼称を…?」

 「どうかしましたか所長?」

 「え?あ、そうね。よくやったわ、マシュ、具志堅、藤代。不明な点は多いですがこれでミッションは終了します」

 

 …嫌な予感がすると思い、黒鍵を構えて戦闘態勢をとる。足音と拍手の音と共に姿が現れる。

 

 「君達がここまでやるとは思わなかったよ。私の一瞬の過ちが計画の想定外を生んでしまった」

 「レフ・ライノール…」

 『レフだって!?レフ教授がそこにいるのか!?』

 

 相変わらずダサい服装と髪型だ。所長はあれを気に入ってるらしいが感性がおかしいに違いない。それに人外の気配がプンプンするぜ。こいつが今回の黒幕か。

 

 「レフ…?ああ、レフ、生きていたのねレフ!」

 「おい、落ち着け所長」

 

 意識朦朧としながらレフの名前を呼び、縋ろうとする所長を手で制す。

 

 「藤代?」

 「危険だ」

 「危険?だってレフよ?貴方だって一緒に働いてたじゃない」

 「藤代さんに同感です…あれは私達が知っているレフ教授じゃありません!」

 「生前よく見た妖魔の類に似ていますね…」

 

 今にも歩き出そうとする所長を俺が抑え、牛若丸とマシュが前に立つ。

 

 「そこのサーヴァントらはよく感じ取ったというべきか。私が君達とは根本的に違う生物だとね。そこの人間―――藤代航太―――もまあわからなくもないか。異端者狩りのスーパールーキーと呼ばれているだけはある。それだけに殺しておかなかった自分が愚かしい」

 

 え?俺そんな痛い名で呼ばれてんの?超恥ずかしいわ。カレーシスターや阿婆擦れ執行者、麻婆神父よりましだけれども!ましだけれども!!

 

 「まあいい。この特異点も直に消えてなくなる。その前にいいことを教えてやろう」

 「いいことだと…?」

 「人類は既に滅んでいる。この滅びは確定された未来だ。特殊な磁場で守られてるカルデアも時間の問題だろう」

 『外と連絡が取れないのは、取れる人間がいないからか…』

 

 人類滅亡―――ドラマみたいな出来事に大樹やマシュは動けない。所長はまだ何を言われたか分からない様だ。

 

 「う、嘘よねレフ…人類が滅んでいるだなんて…」

 「嘘ではないさマリー、いやアニムスフィアの末裔よ。貴様らの愚行がこのような事態を引き起こした。その報いは既に受け取っているみたいだがねえ」

 「まさか所長は…」

 「マリーは死んでいる(・・・・・)。君がレイシフトの適正もないのにこの場にいるのがその証拠だ。君は死んでやっと望んだものが手に入った。意識体の君は肉体のないカルデアに戻った瞬間、意識が途切れ消滅する」

 「あ、ああ…」

 

 レフの言葉に所長は倒れこむ。その顔は青白く染まっていた。

 

 「おっと、崩壊が始まったようだ。私、レフ・ライノール・フラウノスも鬼ではない。最後に祈る時間ぐらいはやろうではないか」 

 

 正直見逃されたと思う。まだブランクが抜けてない体では到底届かないだろう。奴は瞬く間に消えていったが、あれ奴自身の力なのだろうか…?

 

 「地下空洞が崩壊しています…!それ以前に空間が安定していません!ドクター!至急レイシフトをお願いします!」

 『こっちも急いでいるが所長は…』

 「何で…何で私だけ…褒められてもない、認めてもらってもない、評価されてない…どうすればよかったのよ…!」

 

 今レイシフトしても所長は帰れない。そのことが空気を重くする。この世界がギャグ漫画なら聖杯に酒を酌んで大騒ぎなのにな。残念ながらFate時空なんだすまない…ん?聖杯?

 

 「来世に期待しましょう」

 『決断早っ!?』

 「いや、でもねぇ…蘇生なんて現代の魔術じゃ聖杯でも借りなきゃ…おやぁ?」

 「なんとぉ?主殿の右手にはその聖杯がー(棒)」

 

 超下手な小芝居にのってくれたライダーありがとう。後で撫でてやろうではないか。

 

 『ああっ!?そういえばそこには冬木の聖杯があるじゃないか!何とかなるかもしれないぞ!』

 「藤代さん!」

 「航太さん!」

 「主殿!」

 「藤代!」

 「「「わっしょい!わっしょい!」」」

 「何胴上げしてるのよ!?時間ないわよ!?」

 

 キリエライトに大樹、ライダーにいつの間にか戻ってきたアーチャーに何故か胴上げされる俺。所長に怒られるのも俺。この理不尽を許してはいけない(憤怒)

 

 「では早速…」

 「え、何そのえ」

 

 俺は笑顔で聖杯を所長に入れた(・・・)。その瞬間、世界は光に包まれた。

 




他人の小説を見ているとこいつを主人公にしたもの書きてーとか思うけど二番煎じだから思いとどまる。
ジャンヌ・ダルクが本当に魔女(魔術師)というIFや【悲報】拳系魔術師ギネヴィア【アーサー王、不貞で正座】とか書いてみたいですねえ時間があれば。今月は二週間に一日のみ休日なんでww

以下、クロスオーバーもの
超絶鼻毛領域 東京(ボーボボ)、悪魔支配市街 駒王(ハイスクールD×D)、死体跋扈学園 巡ヶ丘(がっこうぐらし!)、混沌凱旋庭園 箱庭(問題児たちが異世界からくるそうですよ?)、神話再現戦線 帝都(セキレイ)、幻想叛逆星座 赤月帝国(幻想水滸伝Ⅰ)、権能侵害世界 上ヶ瀬(カミカゼ☆エクスプローラー!)

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