やっぱりコックリさんなんかやるもんじゃないね   作:hotoke 814

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その日、雨降り

「あ、雨降り出した」

天気予報では晴れるっつってたのに…。

晴れると言われて、傘を持ってくる奴はいないだろう。いるとしたらそいつは相当の馬鹿だ。

今は最後の授業も終わり、帰りのホームルームの時間である。

「んじゃ、今日は早く家に帰るんだぞ。解散」

担任の解散の合図で各々の行動を取る。バックを机の上に置き、帰りの準備をする生徒もいれば、他の生徒と談笑を始める生徒もいた。

そんなガヤガヤと騒がしい中にのとはいた。

のとは後者の方で、葉桜と了の二人と談笑していた。

「傘持ってきてねぇよ…。どうしよ」

「あたしもー。天気予報は晴れって言ってたしねー」

葉桜も了も傘どうしようねという題目のトークをしている。

しかし、のとはその会話に混ざることはしなかった。それ以上に真横をふよふよと浮いている狐に気を使わされたからだ。

「ちょっとのと。話聞いてるの?」

葉桜が目の前で手を振る。どうやらのとに話しかけていたらしい。

「んあ?すまん、聞いてなかった」

横の狐が邪魔で、とのとは心の中で付け加える。

狐は相変わらずどこを見たり誰と話すわけでもなくふよふよとしている。

その姿はさながら、ハンモックで横になっているかのように思えた。

「だ〜か〜ら〜!雨の中傘無し三人組はどうやって帰ろうかってことよ!」

「随分とまぁ、楽しそうな会話してますね」

正直に言えば、のとは雨の中帰ることは出来る。

なぜなら、文明の利器。折りたたみ傘があるからだ。しかし、この二人はどうやら持っていないようなので待っているわけである。のとも大概甘いのであった。

「んー、まぁ、ダッシュ?」

と、提案したのは了だ。運動神経だけはいい了らしいアイデアだった。しかし、

「できれば濡れたくないのよねぇ。なにかないかな」

と、葉桜は簡単に却下を言い渡す。

「…しょうがない、売店行ってみっか」

そう言ってのとは席を立ち、一階にある売店へと歩き出した。

 

ーーーーーーーーーー

 

 

のとは提案したものの、あまりその売店に期待は寄せていなかった。

なぜならば、そこはかなり品揃えが悪いのである。

学生のお昼になるであろうパン、おにぎり、飲み物の類はあるものの他の物となると、封筒、雑誌…程度である。なぜこの類が置いてあるかはのとを含む三人は知らない。

「いやー、傘あって良かったねー」

あったのだ、傘が。品揃えが究極的に悪い売店に置いてあったのだ。定価480円税別。

しかし、一本しかなかった為、了と葉桜は相合傘と相成った。




はい、遅れて申し訳ありません!ほとけです!
まずは言い訳を。私、物語中盤に入るくらいまでは書いてストックを貯めておいたのです。そんな中のとある日、悲劇は起きました。驚異のストック全消し。それを見た時はもう唖然なんてものじゃなかったと思いますwそれから、やる気が削がれてしまって暫く筆を置いたのですが、いざ書いてみると筆が止まらなくなり、またやり直せばいいじゃない。と、神のお告げを聞いた気がしたのでした。はい。
そんなわけで!トラブルはありましたが、完走はしたいと思いますので宜しくお願いします!では、次回でお会いしましょう!

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