軌跡〜ひとりからみんなへ〜   作:チモシー

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今回はどの話を更新しようかと悩みに悩んでいたのですが…結局はこの【めぐみアフター】を更新することにしました(*´-`)

相手が教師という立場にあるので他のヒロインとの話とは勝手が違って話作りが難しいのですが、これはこれで楽しかったりもします!今回は少し短めですが、ゆっくり楽しんでもらえたら嬉しいです(*^^*)


第三話『幸せな気持ち』

 

 

よく晴れた日曜日…。

こんな日は外へ出て家族や友人と遊びに出掛けたり、大切な人とデートをしたりする人も多いのだろう。彼もそんな人々と同様、付き合っている人物の家へと遊びに行っていたのだが…

 

 

 

(やっぱり、デートするために外へ…ってのは無理だよな)

 

自分が今付き合っている彼女…佐倉慈の横顔を見つめつつそんな事を思う…。今日はせっかくの休日なので彼女の家へと遊びにやって来た訳だが、やはり家で出来る事など限られている。こうして彼女の顔を見ながら話しているだけでも充分といえば充分なのだが、せっかく付き合っているのだし、どこかに出掛けたいという気持ちも無くはない。が、互いの関係上やはり人目の付く場所でデートというのは難しいだろう。

 

 

 

慈「ん?どうかしたの?」

 

「いや…何も…」

 

慈が視線に気付いて顔を向けたが、彼は特に何かを言うわけでもなくそのまま横を向く。すると慈は不思議そうな顔をして『ふーん』と呟き、目の前にあるテーブルの上へ視線を戻した。慈は彼が家にやって来た時からずっとテーブルの前に座り込み、何らかの用紙らしき物に文字を書き込んでいるようだが、何をやっているのだろう…。

 

 

 

「……それ、何してんですか?」

 

慈「ああ、これ?少し残ってたお仕事を片付けてたの」

 

慈はニッコリと微笑みながら答え、その用紙やペンを部屋の隅にある棚の上へと置く。どうやら、その"仕事"というのがちょうど終わったらしい。

 

 

「仕事ね……。あっ、もしかしてテストの採点とか?」

 

慈「いいえ、それはもう終わりました。また明日になったらその答案用紙を返すから、楽しみにしててね♪」

 

またしてもニッコリとした笑みを浮かべる慈だが、今度の笑みはついさっきまでの物と比べるとどこか影があるように見える…。彼はその笑みから嫌な気配を感じ取ると、額に冷や汗を浮かべながら苦笑いした。

 

 

 

「もしかして……僕の点数ヤバかったですか?」

 

慈「うふふっ、明日になれば分かる事よ。…けど、やっぱりあなたはもう少し頑張って勉強した方が良いかも知れないわね」

 

「……まぁ、そこそこ頑張ります」

 

勉強はあまり得意ではないが、慈が言うのなら頑張ってみよう。

そう決意しかけた時、彼の脳内に良くない考えが浮かび出す…。

 

 

 

「そうだ。次からはテストに出てくる問題を教えておいてくれませんかね?そうすれば、さすがの僕もそれなりの点数を…」

 

慈「もうっ!そんなのダメに決まってるでしょ!」

 

「あ~、やっぱりダメ?」

 

慈「ダメです!!テストで良い点を取りたいのなら、一生懸命頑張って勉強しなさいっ」

 

慈はムッとしたような表情を浮かべると右手を伸ばし、その人差し指で彼の額を小突く。教師が恋人だとテストの点数を反則技で上げたり出来るのでは…なんて事を彼は思っていたが、現実はそこまで甘くないようだ。

 

 

 

「…じゃあ、また来週の日曜にでも勉強に付き合ってくれません?一人でやってるとどうしても途中で投げ出しちゃうし、効率良くないんで」

 

慈「えっ?別に構わないけど……」

 

どちらかと言えば勉強嫌いであろうハズの彼が自分から『勉強に付き合って欲しい』と言うなんて…思ってもみなかった。慈は思わず目を丸くしてしまい、そのまま彼の事をじ~っと見つめる。

 

 

 

「何か言いたげな目ですな……」

 

慈「う、ううんっ!何でもないのっ、気にしないで。…あっ、勉強なら今からでも付き合ってあげられるけど、どうする?」

 

「今から?そ、それはちょっと…こっちにも心の準備ってヤツが…」

 

慈「勉強するのに心の準備がいるの?」

 

「まぁ、少しだけ………いや、かなり……」

 

彼は右の手で頭を抱え、苦い表情を浮かべていく…。その額には僅かに冷や汗が流れており、彼がどれだけ勉強が苦手なのかが慈にも伝わった。

 

 

 

慈「じゃあ今日、今すぐにっていうのは止めておくとして…来週は私と一緒に勉強するって事で良いかしら?」

 

「…んん、来週までに覚悟決めときます」

 

慈「あの…思ったんだけど、相手は私で良いの?ほら、あなたって若狭さんとも仲良いでしょう?あの子はクラスの中でもかなり良い成績の持ち主だし、彼女に頼んでみるっていうのも悪くないと思うけど」

 

慈の言う通り、悠里は成績も良く面倒見も良い。慈ではなく、彼女に頼んで勉強に付き合ってもらうというのも悪くはない手だろうが…

 

 

 

「りーさんにも予定があるかも知れないし、今回は遠慮しておこうかと」

 

慈「…それもそうね」

 

本人に聞いて確認した訳ではないので何とも言えないが悠里にも何かと用事があるかも知れないし、せっかくの休日を勉強の手伝いで潰してしまうのも気が引ける…。慈は彼の言葉を聞いて納得したように頷くと、自らの口元に右手を添えてくすりと笑った。

 

 

 

慈「それに…若狭さんみたいな綺麗な子と二人きりで勉強なんかしたら浮気しそうになっちゃうものね?」

 

「なっ…!?失礼な…浮気なんてしませんって」

 

彼が驚いたように口を開けると慈はまたクスクスと笑い、肩を揺らす。冗談を言って子供のように笑う彼女は何時にも増して愛らしく、それを見つめていた彼の頬も自然に緩んだ。

 

 

 

「まぁ、確かにりーさんは綺麗だし胸も大きいしでかなり魅力的な女の子だけど、今の僕にはりーさんに負けず劣らず綺麗で胸もある彼女が―――」

 

慈「っ!?変なこと言わないでっ!もうっ、これだから男の子は…!」

 

慈は顔を真っ赤に染めながらプイッと背中を向け、一人ブツブツと呟き出す。今、彼が言ったように慈は悠里に負けず劣らずの容姿をしているが、ちょっとした事で赤面してしまうのを見ると内面的な大人っぽさは悠里に劣るのかも知れない…。しかし、そこが慈の魅力でもあった。

 

彼はその後も慈の事をからかいながら時間を潰していったのだが、そうこうしている間に眠気に襲われてしまい、いつしか部屋に敷かれている絨毯の上で横たわりながら眠りについていた…。

 

 

 

慈「…ふざけてたら眠くなっちゃったのかな」

 

静かに寝息をたてる彼のそばへ身を寄せ、慈はニッコリと微笑む。

付き合い始めてそれなりの日時が過ぎたが今でもふと、彼の事を教え子として見るべきか、異性として見るべきかで悩む時がある…。しかしどちらにせよ、彼の事が好きだという気持ちだけはハッキリとしていた。

 

 

慈「こんな私でよければ、そばにいてね…。浮気とかしたら泣いちゃうんだから…」

 

眠っている彼に向けて冗談のように囁き、慈はその額にキスをする…。

彼とどこかに行ってデートしたりしたいという気持ちもあったが、こうして部屋の中で寝顔を眺めているだけでも結構幸せな気持ちになれて、慈は一人照れ笑いした。

 

 

 

 




教師・教え子間の恋愛っていうのはドキドキしますね(*´艸`)

三話目にして未だお家デートしか出来ていないのですが、相手がめぐねえならそれでも全然オッケーな気がします(*´-`)とはいえ、このままだと少々味気無いので、お二人にはその内、屋外デートを楽しんでもらおうとも思っています…!

また、もしかしたら次週の更新はお休みさせてもらうかも知れません(汗)
予めご了承下さいませm(__)m





と、ここからは【きららファンタジア】関連の余談になるのですが、新しく始まった運動会イベント…それに合わせて登場した☆5キャラがみんな可愛くてついついガチャを回してしまいました(*‘ω‘ *)

約40連ほど回しまして、最終的に☆5の栄依子さん(スロウスタート)をお出迎え出来ました!!また近い内、がっこうぐらし!からも新しい☆5が出てくれたら嬉しいですね( *´艸)

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