いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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今回は短めです


別れ

「山口大将、一週間お世話になりました!」

 

「私もお世話になったからね

護くんも気をつけて」

 

「はい!

なn...じゃなかった、明未さんのことよろしくお願いいたします」

 

奈々さんもこの世界の名前が必要だそうなので、犬村 明未という名前が付けられたそう

ちなみに今、明未さんは時雨と話している

ちょっと、時雨は泣きそうだった

 

明未さんは鎮守府に残ることになった

彼女に両親がいることは分かったが、先日の空襲で行方不明となっているのだ

 

残念ながら、親族も亡くなっているようなので、孤児院に入るか鎮守府に残るかの選択で鎮守府に残ると決めた

 

奈々さんの両親がいるということは俺の家族もいるのかと思い、山口大将の訊くと会いに行くか?と尋ねられたので断った

 

家族がいるか、元気にしているのかは気になるが、会いに行くことは出来なかった

 

俺はあくまでも別世界の人間だし、それにもし家族が俺を受け入れてくれたら、呉第三に戻れなくなりそうだったから...

 

とりあえず、家族は元気に暮らしているらしいので俺は満足した

 

ちなみに、明未さんは戸籍上小学生で義務教育が発生するので、憲兵さんが他の艦娘達(主に駆逐艦娘)と一緒に教えるとか

 

駆逐艦娘でも小学生卒業程度の知識は最低限備えているのだが、やっぱり教育は大切だよね

中学までならなんとかなるけど、高校になるとな...

主に英語と数三が...社会系も無理だけど

 

「そろそろ時間だな

みんな準備出来た?」

 

「はい!

準備完了です!」

「うん...

準備出来てるよ...」

 

時雨はちょっと名残惜しそうに返事をする

 

「それでは、行きます

山口大将、赤城さん、長門さん、電さん

カムランではよろしくお願いいたしますね!」

 

「こちらこそ、頼りにしているからね

あの子や艦娘達の未来のためにな」

 

俺と山口大将は握手をする

 

その後、見送りに来ていた霧島達に予定を伝える

 

「向こうに着いたら、直ぐ転属願い出しておくから命令が下ったら呉第三に来てくれ」

 

「分かりました」

 

時津風と天津風を除く霧島達は機械のように俺に言われることをきっちりこなす

逆に言えばそれ以外はしない

ここ数日、戸惑うことばかりだった

 

時雨と赤城でブラ鎮の艦娘と接するのは慣れたつもりだったんだけどな...

 

他の子は全員輸送船に乗ったので、俺はタラップをのぼり輸送船に乗る

 

「また来いよー!」

「元気で!」

「カムランで会いましょ!!」

 

「また、行きます!」

「そっちこそ元気で!」

「約束忘れないでねー!」

 

とにかく、今はカムランだな

他のことは終わってから考えよう

 

手を振り合う駆逐艦娘を眺めながらそう思った




最後まで読んで下さりありがとうございます

次回からは遂に二人の艦娘に因縁があるカムラン半島攻略です

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