いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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今回は戦闘シーンありで基本艦娘視点です

UAが増えていてとても嬉しいです!


初めての出撃2

『あーあー

本日天気晴朗ナレドモ波高シ

聞こえますかー?』

 

『旗艦吹雪ちゃんと聞こえてます』

 

「こちら翔鶴無線に問題ありません」

 

『白雪、ちゃんと聞こえてます』

 

『こちら響...同じく問題なし...』

 

『はわわ、問題ないのです』

 

『こちら陽炎、問題ないわっ!』

 

『了解した、敵と会釈するまで無線封鎖に努めよ』

 

『『『『『「了解!」』』』』』

 

(...私が...私が全員を守らないと...)

 

 

 

 

 

 

 

「こちら翔鶴、旗艦吹雪に意見具申します」

 

『こちら吹雪、なんでしょうか?』

 

「偵察機の発艦の許可を求めます」

 

『了解しました

敵がいると思われる方位に二段索敵をお願いします』

 

「了解です

偵察機、発艦始め!」

 

勿論、二式艦上偵察機はないので

九七式艦上攻撃機12機で代用する

 

(これで、艦戦21機、艦爆21機、艦攻9機...

今回は駆逐艦メインの戦いだから、問題ないのだけど...

強い敵と戦う場合には、心許ないですね)

 

弓を引き絞り、弓矢を放っていく

魚雷や爆弾を積まない九七艦攻は軽快に空を翔ていく

それは、かつての記憶を呼び覚ますのには十分で

翔鶴は、密かに弓を強く握っていた

 

 

 

 

 

 

暫くすると偵察機から報告があった

 

「...敵艦隊見ゆ!

駆逐艦1です」

艦隊に緊張が走る

 

『了解です、みんな準備はいい?』

 

『問題ありません』

 

『Ура(ウラー)!!』

 

『なのです』

 

『陽炎の出番なのね!』

 

「みんな、頑張ってください」

 

(司令官の指示とはいえ、攻撃隊を発艦出来ないのはもどかしいですね...)

 

駆逐艦に戦いを経験させたいという司令官の考えから、敵主力艦隊や軽巡以上の艦種と会釈しない限り航空機は偵察と哨戒を行うよう指示していた

勿論、現場の判断によっては攻撃隊を放つことを許可していた

 

 

 

 

 

 

次第に敵艦が見えてきた

心臓がドキンドキンと鳴るのがはっきり聞こえる

次第にその姿がはっきりしてくる

駆逐艦イ級...資料室で何度も見てきた

駆逐艦娘と似ても似つかない化け物のような姿

 

ぎゃおおおーん

 

威嚇するような、これから戦うことに歓喜するような咆哮をあげる

 

足がガクガクする

今までの演習では、感じることのない明確な殺意

(怖い...怖いよ...)

 

『吹雪ちゃん大丈夫?

緊張しているのは、分かるけど旗艦としての義務は果たさないと駄目よ?』

優しくも厳しい言葉に恐怖が少し薄れる

 

「す、すいません、翔鶴さん

これより、敵艦隊に対して反航戦を仕掛けます!

砲雷撃戦よーい!!」

己を鼓舞するように大声で指示をした

 

 

 

 

 

2つの艦隊は接近し、駆逐艦の射程に入る

 

「撃ち方始め!いっけー」

ドーン!!

駆逐艦の砲は豆鉄砲と揶揄されることもあるが、五隻一斉射すれば、迫力は十分だ

 

ほぼ同じタイミングで敵艦も発砲する

 

『命中弾ナシ、至近弾多数』

翔鶴の放った偵察機から報告が来る

 

 

カコンと音と共に再装填完了の表示が出る

 

『主砲で弾幕張りますっ』

ドーン!!再び一斉射を放つが敵艦に閃光は見えない

 

敵艦も応酬だと言わんばかりに発砲してくる

 

それが響の近くに着弾する

 

『痛っ...』

 

「大丈夫、響ちゃん!?」

 

『大丈夫...至近弾だから...

不死鳥の名は伊達じゃない...撃つ...!!』

何回目かの一斉射...敵艦に閃光が起きた

 

『命中一、敵艦中破』

 

「このまま畳み掛けます

続いてください!」

 

 

 

 

 

ふぅ...と俺は息を吐いた

 

頭の中では、大丈夫と分かっていても緊張した、特に響の近くに着弾した時は

 

艦娘優勢に動き出した画面を見て、書類を読む

 

暫くすると戦闘終了の合図が聞こえた

 

『こちら吹雪

敵艦を撃沈しました!』

 

「良くやった!

損害はどうだ?」

 

『響ちゃん小破

陽炎ちゃんが損害軽微

それ以外は、無傷です』

 

「響、陽炎大丈夫か?」

 

所々服が破けているが

『大丈夫だ...問題ない...』

と言いキリッとした顔をする響

 

『陽炎、問題ないわ!

まだまだ、戦える!!』

元気一杯の陽炎

俺は大丈夫そうだと思い指示を出す

 

「了解だ

引き続き、進軍して敵を撃滅してくれ」

 

『はい!分かりました、司令官♪』

 

そう答え敬礼する吹雪はなんだか凛々しく見えた




最後まで読んでくださりありがとうございます

雲龍のレベルがついに49に
結構大変でした!

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