いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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E2突破しました!

ですが、アーケードのE4が全然攻略出来ません...(涙)


決戦!南西諸島防衛線!3

私達は、単艦の艦娘に近づく

単艦の艦娘は、翔鶴さんのように飛行甲板を付けていた

だが、その飛行甲板には穴が空き発着艦は、出来そうにない

赤い袴、サラッとした長い黒髪...この艦娘は...

 

「赤城さん?

大丈夫ですか?」

 

その言葉で赤城は此方を向く

しかし、その目は虚ろで虚空に焦点を結んでいる

 

「ふ...ぶきさん?

何故...貴女が...」

 

赤城の異様な雰囲気に呑まれそうになりながらも吹雪は質問する

「私達は、呉第三鎮守府の艦隊なのですが...

赤城さんは、何処所属ですか?」

 

「...佐世保第一鎮守府です」

 

「分かりました!

えっと...もうちょっと待ってください」

 

『どうした吹雪?』

 

「あ、司令官!

実は、佐世保第一鎮守府の赤城さんが損傷を負って単艦でいるのですが...」

 

『単艦!?

分かった、佐世保第一に確認してみる

赤城は、そうだな...

初雪と深雪に護衛を任せれば大丈夫だよな?』

司令官は、一瞬驚く

 

「あ、はい

大丈夫だと思います」

 

『じゃあ、それでお願い

気を付けてな』

 

「もう、司令官は心配しすぎです!」

 

『そんなことないって』

 

司令官との無線が切れる

「みんな聞いていたと思うけど初雪ちゃんと深雪ちゃんで赤城さんを鎮守府まで護衛して

赤城さん、航行は出来ますか?」

 

「出来ません」

 

「分かりました

じゃあ、深雪ちゃん曳航をお願い」

 

『分かったぜ!

戦闘に、参加できないのは残念だけど護衛は任せろ!』

 

「その必要はありません」

唐突に赤城さんがそういう

 

「え...何がですか?」

 

「私を護衛する必要がないってことです」

赤城さんは、私をまっすぐ見つめて言う

目が据わっているのに、私に焦点が合っていないのが不気味で後退る

 

「でも、そしたら赤城さんが...」

 

「雷撃処分でもいいのですが、これから戦闘なら魚雷は無駄に出来ませんよね?」

 

「だ、駄目です...

赤城さんが轟沈するなんて...

佐世保第一には、赤城さんを待っている人が居るんじゃないんですか?」

 

「...いません

私は...いえ私達艦娘は兵器ですから...

兵器を待つような人はいませんよね?」

 

「......」

私は絶句してしまう

赤城さんの雰囲気、発言から相当な心のダメージを負っていることが嫌でも伝わってくる

 

私じゃどうしたらいいか分からない

とにかく、連れて帰ることが大切に思えた

 

「赤城さんが言うように私達が兵器なら、私達は赤城さんを護衛しなければなりません

私達は赤城さんを護衛しろと司令官から命令されたのですから」

 

そう言い返し、深雪ちゃんと初雪ちゃんに護衛を任せた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、佐世保第一鎮守府に電話する

 

『こちら、佐世保第一鎮守府秘書艦の長門だ』

 

「私は、呉第三鎮守府の司令官です」

 

『呉第三鎮守府...?

新設のあそこか

何の用だ?演習か?』

 

「いえ、演習じゃなくて、確認したいことがありまして」

 

他の鎮守府と演習出来ないのかと思ったら、直接申し込むのか...

 

『確認したいこと?

私が分かる範囲なら、直ぐに答えよう』

 

「南西諸島防衛線で呉第三所属の艦娘達から佐世保第一鎮守府の赤城が単艦で発見したと報告があって

どういうことか気になったのです」

 

『な...

ちょっと待ってくれ』

 

誰かと話すような音が聞こえる

暫くすると、男性が電話に出た

 

『電話を代わった

私は佐世保第一鎮守府の提督の剱崎(けんざき)

君のことは知っているよ』

 

「そうですか...」

 

『赤城の件だな?

あいつは使えないからな

練度の低い駆逐艦(弾除け)と一緒に南西諸島防衛線に送り出したんだ

結局、空母一隻も撃沈出来ない役立たずということが証明されただけだったが』

 

「......」

こいつ艦娘をなんだと思ってやがるんだ

怒り...いや殺意を押し殺す

 

『役立たずは、要らないからお前の鎮守府に転属させてやろう

確か、呉第三には赤城が居なかったよな?』

 

「はい...いません」

 

『まぁ、二線級の鎮守府だったら、十分活躍は出来るだろうがな

用事は、それだけか?』

 

「はい、ありがとうございました」

 

電話を切ると受話器を叩き付ける

 

ガチャン!!

 

その音で、小説を読んでいた時雨がビクッとする

 

「あ...済まない時雨...」

 

「司令官...大丈夫?」

心配そうに俺の方に駆け寄る

 

「大丈夫...大丈夫だから...さ...」

時雨を押し止める

 

やはりだ...

ブラック鎮守府は存在する

俺の危惧は的中してしまったのだ

 

処理した書類から烈風や紫電改二等の紙を取りだし思いっきり破り捨てる

 

「司令官!」

時雨は俺を椅子に座らせ頭を撫でる

 

「俺は子どもじゃないんだから...止めてくれ...」

 

「止めないよ?

司令官...辛いときは泣いていいんだ」

 

「司令官が泣いていたら示しがつかないだろう...」

 

「大丈夫、今は僕しかいないから...

大丈夫だよ?」

 

何故かその優しい声音に俺は安心する

時雨だって、辛い経験をしただろうに...なんでこんなに優しく出来るのだろう...

 

「なんで...なんで艦娘を...酷い目に...」

 

俺なんかが指揮を取っていいのかという不安と艦娘が虐げられている事実、救える命を救えなかった罪悪感色々なものがごちゃ混ぜになって涙となって溢れだす

 

俺は、暫く時雨に泣きついた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「朝潮達の報告によると大日本共和国では、各地で暴動やデモが発生したらしいね...

今回の空襲で政府や軍の面子は丸潰れだし、何かしてくるんじゃないかな...?」

私は赤城と翔鶴に報告する

 

「おおよそ、今回の空襲を行ったマリアナにある沖ノ島の飛行場姫に強襲でもするのでしょう

面子のために」

赤城は、軽蔑の声音で言う

 

「通常個体2000隻、鬼、姫級3隻いる南西諸島に無策で艦娘を突入させるのでしょうね

あのときのように」

翔鶴も赤城と同じ声音で言う

 

「そう言えば、ヴェルさん

呉で新型の艦載機が登場したと聞きましたが...」

 

「そうらしいね...

急降下性能がよく推定時速800km出せる機体と頑丈で武装も速力も零戦より上回る機体...

幸い呉でしか確認されていないけど...」

 

「厄介ですね...

詳しい性能については?」

 

私は首を振る

「何故か、大本営にも海軍本部にも艦隊司令部にも性能所かその機体の名前すら知られていないみたいなんだ...

最悪、呉の各鎮守府に潜入して来るしかないかもしれない...」

 

「そうですか...」

赤城は、目の前の紙に視線を戻した




最後まで読んでくださりありがとうございます

E3の連合艦隊同士の殴り合い...何故か気分が高揚しますキラキラ
ただ、ボスをなかなか撃沈出来ない...

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