いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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時間がかかってしまい投稿遅れました...


呉の空は艦娘と共にあり 後編

零戦と敵戦闘機の戦いは艦娘側の制空権喪失で終わりそうだった

 

『大丈夫ですか?三番機』

 

『大丈夫です

中隊長』

 

周りに飛んでいるのは、敵機ばかり

零戦は30機程、対して敵機は70機程いる

敵機の数と質に最初は善戦していたものの、徐々に押された結果だ

 

敵の練度もカムラン半島に居座っている空母の艦載機よりも高い、まさしく精鋭の中から選りすぐった精鋭だったのだろう

 

24機いた、我瑞鶴隊も今や10機...

 

『加賀隊は、大丈夫ですか?』

 

『未だ、14機残存だ

まだまだ、練度が足らないようだな』

 

『瑞鶴に会わせる顔がないです...

でも、このままだと不味いですよ』

 

『中隊長!

友軍機です

恐らく、呉第三鎮守府かと!』

 

『遅れてすみません

瑞鳳隊烈風これより、戦闘を開始します』

 

『祥鳳隊紫電改二推参...』

 

大柄の戦闘機とそれより小柄の戦闘機が向かってくる

 

小柄な機体はかつての仇敵F6Fヘルキャットのようだ

 

『な、何故米軍機が!?』

 

『似てるけど、違うぜ!

俺らは紫電改二...歴とした日本軍機だ!』

 

『はっ

紫電改二ごときが何言ってる』

 

『なんだと!?

幻の後継機に言われたくないわ!』

 

『んだと...』

 

『ほらほら、みんな仲良くだよ!

零戦62型の中隊長付いてきてください

他は、攻撃隊の攻撃を!』

 

《了解!》

 

『......』

 

紫電改二は上昇を始め、烈風はそのまま敵機に突入する

 

敵機も練度に自信があるのか烈風と真正面から戦いを挑む

 

お互い撃ち合い、すれ違う

烈風は一機撃破されたが、代わりに敵機は10機以上撃墜破され、烈風と零戦62型の連携で動揺から立ち直れない

さらにそこに紫電改二が急降下して速度を上げながら突っ込む

その速さは時速800km近く、時速500km程度の敵機に成す術はない

 

敵機は、格闘戦に活路を見出だそうとしたが、烈風と紫電改二の本懐は格闘戦であり、敵機は蹂躙された

 

『あの人達何なんですか...

強すぎですよ』

 

『ああ...

だが、烈風と紫電改二...聞いたことがない

零戦62型というのもだが...

一体、呉第三はどんな所なんだ』

 

『悩むのは後にして、96艦戦の援護に向かいましょう!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵攻撃隊にも、呉第三鎮守府の艦載機と生き残りの零戦が襲いかかる

斜め上後方から、真正面から、次々と攻撃を仕掛け敵機を海の藻屑にする

一部の攻撃機は爆弾を投棄して遁走し始めた

 

『次はあの編隊だ!

あれは...中型爆撃機か

面倒な相手だ、一体何処から飛んできたんだ』

 

敵機が一斉に発砲し、濃厚な弾幕を作る

零戦は弾幕を諸ともせず、敵機に機銃弾を浴びせる

 

一機がエンジンから煙を出し編隊から、落伍する

 

『一機撃破!

他はどうだ?』

 

『こちら四番機、エンジンから煙を出すも撃破ならず

強行突破を試みる模様』

 

『さっきの攻撃で二機やられた...

他の隊と合流しよう』

 

この中型爆撃機は、双発で最悪片方が壊れても飛び続ける

 

零戦も機銃弾を浴びせるが20mm弾でないと致命傷を与えるのは難しく

弾が尽き離脱する機体も増えてきた

50機程から35機程に減ったが、呉の町を火の海と化すには十分だ

 

突然、6機の機体が急降下して敵爆撃機を機銃弾を浴びせる

2機の敵爆撃機がエンジンが爆発して墜落し、2機が落伍する

他の2機も胴体に命中したようで、機銃が沈黙する

 

他の編隊にも次々と急降下する機体...紫電改二が20mm4門、13mm2門の火力で撃墜破していく

 

そこに烈風と62型も負けじと落伍させていく

 

62型も烈風や紫電改二に劣るものの、20mm2門、13mm2門と他の零戦に比べ強化されている

 

艦娘と深海棲艦との戦いは終わりつつあった

 

一方では...

 

 

 

 

 

 

 

 

時雨は電探を読み取る

Aスコープ方式でギザギザの線がモニターに表示されている

 

周りの建物が邪魔だけど...

反応が二つ...

恐らく南西の反応は瑞鳳達の隊が対応したみたいで大きく乱れてる

つまり南東の反応は...

 

「翔鶴、南東に敵編隊らしきものがある

そこに、烈風を急行させてくれないかな?」

 

「分かったわ」

翔鶴が指示を出し烈風は南東に向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『頑張って護りましょー!』

 

《おー!》

 

敵機は、50機程...だが、烈風は気が付いた

あれは、艦載機でも中型爆撃機でもない

大型爆撃機だ

 

かつての戦いで日本を苦しめたB29も大型爆撃機の一つでより長距離をよりたくさんの爆弾を載せ、高高度を飛ぶために作られた

 

幸い高高度ではないが、24機の烈風には荷が重い

 

敵大型爆撃機と烈風がすれ違う

敵大型爆撃機の何機かは落伍し、撃墜破されるものの

烈風も火器管制装置により精度の増した機銃の餌食になる

1機の烈風は主翼を損傷し悲鳴をあげながら墜落する、また他の1機は胴体を引き裂かれ帰艦を余儀なくされる

 

翔鶴隊烈風は練度が高いが今まで大型爆撃機に戦いを挑んだ事がなかったため苦戦する

 

『なんで、エンジン壊れたのにまだ動けるの!?』

 

機銃も銃撃を受け沈黙し、エンジンも壊れたり煙を噴いているにも関わらず敵機は引き返さず呉の町を目指す

深海棲艦が如何に人間を憎み殺意を抱いているのかひしひしと伝わる

 

15機まで数を減らすが遂に呉の町までに到達する

 

『やらせるか!』

 

1機の烈風が敵機に右から銃撃する

敵機は左に回避しようとするが、エンジンに命中し操縦不能になったのかもう1機に突っ込み2機が火に包まれる

 

爆弾を投下される前にもう3機落とすが、10機が爆弾を投下する

一つ、二つ、三つ...無数の爆弾が落ちていく

暫くすると町のあちこちから火の手が上がった




最後まで読んでくださりありがとうございます

いよいよ次から1-4海域です!

まさか、今回のイベントがドーリトル空襲がモデルだったとは...
ちなみに、私はまだE1も攻略してないです
今日は攻撃しようかな...

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