いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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遅れてすみません
ちょっとスマホが使えない状況だったので遅れました

ちょっと時雨のキャラ崩壊ありです


落日の日 前編

学校がちょっと早く終わって家に帰る

 

「ただいまー」

 

「お帰り、ちょっと洗濯物干すの手伝ってくれる?」

 

「はーい!」

 

ランドセルを置いて、洗濯物を干す

自分より洗濯棹が高いから背伸びして服をかける

真っ青な空...に見慣れない黒い粒がある

 

「ねぇ、お母さん

あれ何?」

 

「どれ?

ああ、あれ?鳥じゃないの?」

 

その時、空襲警報がけたたましく鳴り響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が昼飯買って戻ってくると

みんな食べ始めていた

 

「俺を待とうという心優しい娘はいないのか...」

 

「みんな、食べ物の誘惑に勝てなかったよ...」キリッ

響がマッ○のポテトを食べながらどや顔で言う

 

「すみません...」

吹雪は、大きいハンバーガーを持ちながら謝りハンバーガーにかぶり付く

ハム...モグモグ...

 

なんか...平和だな...

一生懸命ハンバーガーを食べている吹雪を見ているとふとそう思った

 

隣に座る翔鶴も吹雪のハンバーガーと似ているハンバーガーを食べているきっと同じ店で買ったのだろう

 

吹雪と同じくかぶり付いているけどちょっと恥ずかしそう

 

「二人ともハンバーガー美味しい?」

 

「あ、はい♪」

「はい、とても美味しいです」

 

「それは良かった

 

電は、パンケーキ美味しい?」

 

「はい、美味しいのです!」

ナイフを左手で持ちパンケーキを切りながら、右手のフォークでパンケーキをさして食べる

 

「あれ?

電って左利きだっけ?」

 

「電は、右利きなのです」

 

「電...ナイフは利き手で持つんだよ?」

 

「はわわ!

間違えちゃったのです!!」

恥ずかしそうにナイフを右手に持ちかえる

 

そんな電に雷がドーナツを口元に差し出す

「はい、あーん」

 

はふ...モグモグ

 

「なんだか、モチモチなのです!」

 

「ポン・○・リングって言うらしいわ!

モチモチして美味しいでしょ?

 

司令官も一口どう?」

 

「俺は、いいよ」

マッ○のハンバーガーを食べながら言う

久しぶりだな、ジャンクフード...

 

雷は、まだ四個ぐらいドーナツが乗っている皿と俺を交互に見る

 

「本当に要らないの...?」

目をうるうるさせて訊いてくる

 

「あー...

久しぶりだから、ドーナツ食べたいかも」

 

ドーナツ買いすぎたのかな?

 

「仕方ないわね!

はい、あーん」

 

「い、いや、自分で食べれ──

分かった、食べるから」

雷の持っているドーナツをかじりつく

食べたことのある味が...口に広がったような気がするだけど、恥ずかしくて味が分からん...

 

羨ましそうに吹雪が見てくる

暁や響、時雨まで凝視してくるのは何でなんですかね...

 

ちなみに、暁はオムライスを食べていた

オムライスは、エレガントな料理だから仕方ないね

 

「司令官、何かしら?」

ジト目で睨み付けてくる

 

「いや、なんでもないよ

あ、そうだ、クレープ食べる?

美味しいんだよ」

 

『食べる!』

 

「了解~」

八個のクレープを買って戻る

 

「はい、味とか好み分からないから適当に買ってきたよ」

ちなみに、俺のはイチゴとチョコのクレープだ

 

「あの...司令官!

私のクレープ一口食べますか?」

確か、吹雪のはカスタードとバナナのクレープだったかな

 

「ん、ありがと

俺のも食べるか?」

 

「あ、食べます

ありがとうございます、司令官!」

 

俺のクレープは吹雪に渡り、響に渡りと結局全員に渡った

イチゴとチョコ人気だったのか...今度から気をつけておこうかな

 

その後、四時間の自由時間を取った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電化製品を売っているエリアでテレビを買って、本屋で本を買ったり、ぶらぶらしているとネックレスを売っている店を見つけた

 

折角だし、なんかプレゼントしよう

喜んでくれればいいけど...

 

なんだかんだで、そろそろ時間だし待ち合わせ場所に戻るか

 

「すみません」

 

「あ、はい、何ですか?」

 

「あの...ここは何処でしょうか...」

目の前の少女は何故か俺がいつも着ている海軍の白い制服を着ている

 

「えっと...ここは呉のショッピングモールですよ」

 

「く、呉...!?」

少女が驚く

 

「どうしたのですか?」

 

少女が言うには、彼女は横須賀の近くに住んでいたらしい

自宅で母の洗濯の手伝いをしていたら、いつの間にかここにいたという

 

「...分かりました

もし良ければ、私と一緒に行きませんか?

宛が無いわけではないのですが...」

 

「え、でも...」

 

「やっぱり、知らない人に付いていくのは、不安ですか?」

 

「そういう訳ではないのですが

迷惑じゃないですか?」

 

「私は迷惑じゃないから大丈夫です

後、敬語慣れないなら使わなくてもいいですよ?

 

そろそろ、待ち合わせ場所なのですが...」

 

辺りを見渡すと翔鶴達を見つけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「や、止めてください!」

知らない男が翔鶴さんの手を掴む

 

「いいじゃねえかよ

少し、カラオケに行くだけだからよぉ」

 

「翔鶴さんに何するんですか!!

手を離してください!」

私は必死に翔鶴さんと知らない男の手を引き剥がそうとするが、全然離れない

 

別の男が私と時雨ちゃんの手を掴む

「離せ!

翔鶴と吹雪から離れろ!このクズ!」

「う、うぅ...」

 

「威勢のいい嬢ちゃんだ

さあ、お兄さん達と一緒に行こうねぇ」

 

艤装を使えれば...でも、司令官に...

 

「何しているんですか?」

 

「ああん?

誰だお前?」

見ると、司令官が助けに来てくれていた

 

「良かった...怖かったよ...(涙)」

男の手を振り払い司令官に抱きつく

 

「そうだな、よしよしいい子だから泣くなよ

 

さて、そこ二人、うちの姉と妹達が何かしたのですか?」

司令官の声色が変わる思わず私までビクッとする

 

「え、いや何も」

 

「じゃあ、付きまとうのは止めて貰えませんか?

 

さ、翔姉、雪、時あの子達と合流したら帰ろう」

 

「え、あ、はい」

「分かったよ」

「了解です...」

 

私は第六駆の子達と白い制服を着た謎の少女の元に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫か?吹雪、翔鶴、時雨」

 

「大丈夫です...」

「ちょっと怖かったですけど」

「僕は大丈夫」

 

油断してた...日本とは言え危険はあったのに

 

「で、この子はどうしたんだい?

遂に誘拐に手を出したの?」

時雨が質問する

第六駆の子達とあの少女はもう仲良くなっている

 

「な訳ないでしょ

あの子俺と同じであっちの世界から来たみたいなんだ」

 

「なるほど

だから、ちょっと変な感じがするんだね

 

ちなみに、助けてくれたのはいいけどさ

なんで、姉妹設定にしたんだい?」

 

「なんか、知り合いって言うとややこしそうだったし

やばい今思うとめちゃくちゃ恥ずかしい」

 

「お兄ちゃん♪」

 

「マジで勘弁してくれ...恥ずかしくて死んじゃうから...

 

ってあれ?」

 

妖精さんから貰ったタブレットが震えている

見ると大淀から電話がかかってきていた

 

これ、電話機能付きとか凄いんだけど...

 

「大淀、どうかした?」

 

『大変です!

横須賀や東京が空襲を受けました!

呉も空襲される可能性があるので、急いで戻って来てください!!』

 

「え、了解した

急いで戻る」

 

「どうしたの?」

 

「呉が空襲を受けるかもしれないんだ

だから、急いで戻らないと」

 

その事を翔鶴達に伝えようとしたとき、ちょうどけたたましいサイレンが鳴った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「空母瑞鶴抜錨する!」

「加賀続く」

 

埠頭から出撃しながら、数刻前の出来事を思い出す

 

 

 

バン!!

私は思いっきり机を叩く

 

「呉を防衛しないって一体どういうことですか!?

民間人は、どうなってもいいということですか!!」

 

「だから、空母の第二次攻撃を防ぐため空母を攻撃すると言っているんだ」

真面目そうに奴は言うだが、絶対見せかけだ

 

「本当は、戦果が欲しいだけなんでしょ!

本当の事を言いなさいよ!!」

 

「まぁ、戦果は()()()()欲しいよな」

にやにやと笑いながらそういう

 

「私達は、あんたの出世の道具じゃないのよ!!

そもそも、あんたも軍人なら民間人を守る気概を見せなさいよ!!」

 

「いや、別に不服ならお前()()横須賀第一鎮守府に転属してやってもいいんだぞ?

あそこは艦娘の対応も装備もいいらしいからな」

奴は余裕の笑みで言い放つ

 

「くっ

もういいわ、やればいいんでしょ、やれば」

 

執務室を飛び出す

 

「瑞鶴...」

 

「加賀先輩どうしました?」

 

「貴女だけでも、横須賀第一鎮守府に行きなさい

貴女なら、十分に活躍が──」

 

「嫌です!

私は、加賀先輩を置いて何処かに行くなんて嫌です!

あの日、赤城先輩の代わりに加賀先輩を守るって誓ったんです

加賀先輩にどう言われようともこの誓いを破る気はありません」

 

「...分かったわ

好きにしなさい」

呆れたようにでも何処か安心したようにそう言う

 

「はい!

いつか、加賀先輩や赤城先輩を抜かせるように頑張ります!」

 

「それなりに期待はしているわ」

優しく微笑みながら加賀先輩は言ってくれた

 

 

 

「加賀先輩、直掩機を出しましょう

呉を防衛します」

 

『それでは、空母を攻撃するのは難しくなるわ

それでもいいの?』

 

「加賀先輩は、呉が蹂躙されるのを見て見ぬ振りできます?」

 

『答えは分かっているでしょう?』

随伴艦のみんなも頷く

 

「直掩隊発艦始め!!

呉を...みんなを守って!」

 

後は、呉第一鎮守府と第三鎮守府の健闘を祈ることしか出来なかった




最後まで読んでくださりありがとうございます

航空戦までいけなかったのです...
次こそは呉の防衛戦です

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