いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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今回は若葉メインです


鎮守府秋刀魚祭り4

「若葉、今日はよろしくお願いするよ」

 

「司令官よろしく」

若葉が挨拶する

 

「じゃあ、執務を少ししたら、朝食を取ろう」

 

若葉は、ちょっとだらしないイケメン風の少女だ

 

「司令官とは、少し話して見たかったからな

秘書艦を出来て嬉しい」

 

「おう、じゃあ朝食の時やおやつの時に色々話すか」

 

「そうしよう」

 

若葉はてきぱき書類を整理し始める

 

意外だなーとか思いつつ

書類を片付けていった

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろ、朝食に行こう」

 

「ん、あ、そうだな」

 

若葉が執務室のドアを開ける

 

「ありがとう、若葉」

 

「大したことじゃない」

若葉はドアを閉めながらそう言った

 

「俺さ、みんなの役に立ててるのかな」

うっかり、愚痴を溢す

 

「あ、すまん、今の忘れ──」

 

「立ててる」

 

「え?」

 

「司令官は、ちゃんと役に立ててる

私が保証する」

 

「ありがとう、なんか安心したよ」

 

「なら、良かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

食堂は、いつものように騒がしかった

そして、毎度のように駆逐艦娘がおいかけっこして間宮に怒られている

 

今日は新作があるとのことなので、それにした

 

すると、コロッケに味噌汁、ご飯、栗が出てきた

 

「ふーん、コロッケか...」

 

久しぶりにコロッケを食べる

あまり好みではなかったので、前の世界でもあまり食べなかったのだが、間宮の料理はどれもとても美味しいため期待が高まる

 

「頂きます!」

パクサク

 

中はホクホクで美味しい

こう、程よい味付けとちょっと芋の食感が残る感じが凄くいい

 

「うまひ...こんなコロッケ食べたことないぞ」

 

「そっか、良かったな司令官」

若葉も美味しそうにコロッケを食べる

 

美味しかったので、あっという間に食べ終わり果物を食べるだけになった

 

俺は栗3つで、若葉はキウイフルーツ半分だ

 

栗の皮を剥き実を取り出す

 

「若葉これやるよ

さっきのお礼だ」

 

「うむ、お礼を言う」

 

若葉の手に栗を渡した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

執務室に戻り執務を再開する

 

若葉が思ったより優秀で夕方頃までかかると思っていた執務は昼前に終わった

 

「ふう、今日はありがとうな

お陰で、早く終わったよ」

 

「私は24時間寝なくても大丈夫なんだが

もう、執務はしないのか?」

 

「ああ、残ってる書類は明日のだし

さ、昼食食べてそれから書類を置きに行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

昼食を食べ終わり、書類を置きに行った帰り

 

「若葉...

若葉は、初霜と雷をどう思っているの?」

 

「初霜は、大事な妹だ

雷は、親切な教官だな」

 

ふーん、仲良さそうで良かった

 

「そっか、それは良かった」

俺と若葉は、角を曲がる

 

「それに二人は──」

 

「きゃあ!

司令官!?」

 

「なのです!?」

 

俺は、咄嗟に電を受け止める

うぐっ

 

真正面からとは言え、流石に痛かった

 

雷は若葉とぶつかる

若葉はふらついただけだったが、雷は転んでしまった

 

「大丈夫か、雷?」

若葉は、手を差し出す

 

「だ、大丈夫よ!

それより、ごめんなさい」

目を逸らしながら、雷は返事をする

 

「はわわ!

司令官さん、ごめんなさいなのです」

 

「ん...ああ大丈夫だ、問題ない」

 

雷と電の頭に手を乗せて注意する

 

「でも、廊下を走るのは駄目だぞ

分かったな?」

 

「「はーい!」」

そう言って二人は歩いて行った

 

「はぁ、全く若葉大丈夫か?」

 

「あぁ、大丈夫だ」

 

「鎮守府で大破とか洒落にならないからな」

 

扉を開けて外に出る

すると、前から初霜が皿を持って現れた

 

う、なんか嫌な予感が...

 

「どうした初霜?」

 

「ああ、若葉

クッキー焼いてみたの

司令官と一緒に食べようと思って」

そう言い、早歩きでこちらにくる初霜

 

「ゆっくり来なよ?

転ぶといけないしさ」

 

「大丈夫です!

そんな簡単に転びは──」

初霜は、足元にあった石に躓き前に転ぶ

 

その先には若葉が...

 

俺は、咄嗟に若葉の前に出る

そして、熱々のクッキーの雨と初霜の突進をもろに受け倒れる

 

「うぐ...いった...

若葉大丈夫か?」

 

「なんとか大丈夫だ」

 

「初霜も大丈夫か?」

俺の上でフリーズしている初霜に声をかける

 

「あ...大丈夫ですよ...

それより司令官は!」

 

「ん?

俺なら大丈夫」

 

「良かったわ!

でも、クッキーが...せっかく焼いたのに...」

 

サクサクモグモグ

 

「し、司令官!?」

 

「俺の服の上にある奴なら、食べられるだろ?

初霜がせっかく焼いてくれたんだ

食わんわけにはいかないだろ?」

 

「私も頂こう

 

今度はお茶付きでゆっくり食べような?」

若葉が初霜に微笑んでそう言う

 

初霜は、顔を真っ赤にして顔を背ける

 

そんな様子を見て、俺は思わずクスリと笑った

 

 

 

 

 

 

 

若葉とお茶の用意をしていると

無線から呼び出し音が鳴る

基本、呼び出し音は戦闘終了時の報告をする時に使われる

俺は、無線に応答するため机に向かった




最後まで読んでくださりありがとうございます

前回で40話だったのですね
でも、海域を全然解放していないという...

UAもそろそろ4000越えそうなので、とても嬉しいです!

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