いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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電が秘書艦をやることになりました
ほのぼの7割シリアス3割くらいにしたつもりなのですが...


電が秘書艦なのです!一日目

電が執務室に到着すると司令官さんは、電話で話したり書類を書いたりしていた

電話を切ると

 

「おはよう、電

この前の罰は、二日間秘書艦をするに決まったから

明日も秘書艦だぞ」

と言った

 

「わ、分かりました

電、頑張るのです」

 

お姉ちゃん達に、はわはわしながら書類仕事を教えて貰い

ある程度、慣れた頃に訓練があるからとお姉ちゃん達は行ってしまった

 

黙々と書類仕事をする司令官さん

電も黙々と書類を書く

 

 

 

 

 

 

 

よし第六駆もいなくなった

これで、話ができる

 

「電、話があるんだが...」

 

「は、はひ

なんですか、司令官さん」

 

「昨日の戦いのことだ

何故、突貫なんてしたんだ?」

 

「そ、それは

足止めをするためなのです」

 

「第六駆のみんながいなくなっても、主砲の弾が切れて機銃を乱射してもか?

本当に足止めだけが、理由なのか?」

 

「な、なのです?」

電は、目を逸らす

 

「答えてくれ

それとも、俺が信頼できないのか?」

 

「そんなことは!ないの...です...」

後半は、消えそうな感じで答える

 

やはり、そう簡単には教えてくれないか...

 

「じゃあ、明日には教えて貰おうかな」

 

「はわわ!」

 

仕方ない強行策にしよう

まずは、第六駆...いや金剛や翔鶴、吹雪にも協力して貰おう

 

その後、順調に執務をこなし電と書類を事務棟に運ぶ

 

「──そこで、暁ちゃんがすっ転んじゃって、響ちゃんが『お手をどうぞ、レディ』って手を差し伸べたのです」

 

「なるほど、なるほど」

 

「そしたら、暁ちゃん顔真っ赤にして『ありがと、お礼はちゃんと言えるし!』って

とても、照れてたのです」

 

「なるほど...

つまり、響はイケメンということか...ふむふむ

 

だから、暁は響にメロメロなんだな!」

 

「そうなのです!」

 

「貴方達...いい加減にしなさいよ...」

 

書類を事務棟に運び戻ってくる途中そんな話をしていると

()()()()暁に聞かれてしまった

うん、うっかりなら仕方ない

 

見ると暁、響、雷に時雨もいる

時雨は、響や雷にぽつりぽつりながらではあるが、話をしている

 

少しは打ち解けたみたいだ、良かった良かった

 

「時雨、訓練はどうだった?」

 

俺が話しかけた瞬間時雨の目付きが変わる

冷たい目、敵対心どころか、殺気さえ感じる

 

「提督、命が惜しければ僕に話しかけるのは止めた方がいいよ?」

 

響と雷が驚き、暁は目を逸らす、電ははわわする

 

「...分かった、後一応言っておくが俺は司令官だ」

殺気が怖くて膝が笑いそうだが、必死に堪えていい放つ

 

「どうでもいい」

 

そう言って、時雨は響と雷を引っ張っていく

暁は、心配そうに俺の方をちらっと見ると響達を追いかける

 

「司令官さん...あの...」

 

「大丈夫だ

俺は、まあ慣れてるからな」

 

そういうものの、平和な日本から来た元受験生にはトラウマレベルだったが

 

 

 

 

 

 

その後、昼飯を食べて(ちなみにラーメン)

執務終わったから、電は第六駆のみんなと司令官さんと吹雪でバトミントンをした

 

 

 

 

 

 

 

そして、夕食

ほぼ全艦娘が食堂に集合していた

 

「もう、攻略作戦かしら?」

「拙速過ぎるっぽい?」

「私は、何かの連絡だと思うわ!

電は、何か知らないの?」

「はわわ、司令官さんがたくさん電話していたことしか...」

 

吹雪と翔鶴が入ってくる

二人とも、表情は硬く、困惑した感情も読み取れる

 

そして、人間が入ってくる

「えっと、まず時雨と時雨を護衛した艦隊はショックを受けるかもしれないと先に言っておく」

 

人間は、僕や祥鳳、霞、霰、イク(伊19)を順に見ていく

 

覚悟を決めたように、切り出す

「舞鶴第三鎮守府が壊滅した

提督は、戦死

ゴーヤ以外の全艦娘が行方不明

恐らく艦隊司令部は轟沈扱いするだろう」

 

一瞬、僕以外の4人が呆ける

そして、祥鳳は信じられないという顔をし、霰は口をパクパクするばかり、イクは「納得出来ないのね!」と叫ぶ

 

霞がつかつかと人間に歩み寄り目の前に立つ

いきなり、人間の胸倉を掴むと

「嘘つくんじゃないわよ、このクズ!!」

 

「嘘じゃない、事実...だ」

霞が人間を殴る

だが、人間は倒れない

 

また、殴る

殴って殴って殴る

でも、艤装を展開しない駆逐艦娘の力は小学生と大差ない

霞は、殴りながら泣いていた

 

「なんで...抵抗しないのよ...」

 

「霞がそれで落ち着くなら、別に構わない」

 

霞から嗚咽が漏れる

朝潮と陽炎が慰める

 

いつの間にか、大淀を連れた人間が一人増えていた

 

「実は、問題は提督の戦死した理由だ

深海棲艦に砲撃されたと推測されているのだが、そいつは...かつて、舞鶴第三鎮守府に所属していた艦娘のВерный(ヴェールヌイ)であることが妖精さんの発言によって判明した」

 

『は...!?』

艦娘全員から驚きの声があがる

は?こいつ、なんて言った?

 

Верный(ヴェールヌイ)は、轟沈が確認されており

現地の妖精さん曰く、深海棲艦化しているとのこと」

 

艦娘がざわざわとしている

 

僕は艤装を展開し、人間に近づく

そして、吹雪と翔鶴が艤装を展開して立ち塞がる

 

「邪魔だから退いてくれないかな?

そいつが殺せないのだけど」

 

「司令官にその感情をぶつけるのは間違ってます」

「貴女が怒るのは分かりますが、司令官に非はありません」

 

後ろからも殺気を感じる

艤装をしまい、席に戻る

 

「何か質問はあるか?」

 

「はい!」

朝潮が手を挙げる

 

「なんだ、朝潮」

 

「つまり、私達艦娘は轟沈すると深海棲艦になる...ということですか?」

 

「それは、分からない

Верный(ヴェールヌイ)が特別かもしれないし、そうじゃないかもしれない

 

ただ、俺が約束出来るのは、この鎮守府に所属する艦娘は一人たりとも轟沈させる気はないということだけだ」

 

朝潮は俺の目を見る

俺も朝潮の目を見る

 

「分かりました

この朝潮、司令官のためなら、炎の海でも付いていく覚悟です」

「司令官のためなら、炎の海も確かに悪くはないですね...」

「私が付いていくのは、テートクと決めてマース

テートク!大淀の隣じゃなくてこっち来なヨー!」

 

口々に艦娘は、人間に返事をする

いつの間にか、みんな笑顔になっていた

 

「ちょっと、炎の海は遠慮したいなぁ...」

なんて、苦笑いする人間を見て僕はあいつを連想した

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、みんな飯にしよっか

間宮準備出来てる?」

 

「出来ていますよ」

 

「じゃあ、俺焼き肉定食!」

 

「司令官...

あまり、お肉だけは駄目ですよ」

吹雪が上目遣いで、訴えかける

 

「わ、分かった、秋刀魚定食にするよ」

 

「了解ー」

妖精さんがビシッと敬礼する

 

「じゃあ、私も」

「私も秋刀魚定食でお願いします」

 

「だから、なんで一緒にするんだよ」

 

「偶然ですよ!」

と目を逸らす吹雪とそれを見て微笑む翔鶴

 

「そっか、ん?

電どうした?」

 

「秘書艦だから、司令官さんと隣で食べるのです...」

俯きながら、電が言う

 

「いや、無理しないで第六駆のみんなで食べたら?」

 

「大丈夫だよ、司令官...

私達も司令官の近くで食べればいいだけだ...

問題ない...」キリッ

 

「お、おう」

 

「司令官さん、暁ちゃんが響ちゃんにメロメロな話まだあるのです!」

 

「!

是非聞かせてくれ」

 

「貴方達...私に実力行使させる気...?」

 

「まあまあ、事実なんだからいいじゃないか

隠すことないだろう?」

 

「事実じゃないから、言っているんじゃない!!」

 

そんな会話をしながら、食事を取った




最後まで読んでくださりありがとうございます

吹雪が69レベになりました
改二まで、後もう少し...

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