いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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いつの間にか、一話のUAが凄く増えていて驚きです

今回も電のキャラ崩壊ありです
くどいかもしれませんが、一応


製油所地帯を防衛せよ!7

電は、戦艦の放つ砲弾の着弾予定地点を瞬時に判断し悠々と砲弾を回避する

ル級は、痺れを切らしたのか副砲まで、放ってくるが電にはかすりもしない

 

電がル級に近づくのを阻むように、チ級が電に立ちはだかり馬鹿みたいに大量の魚雷を発射する

 

電は、ぶつぶつ何かを呟きながら主砲と機銃で、先に進むために必要最低限の魚雷を破壊する

 

その後、何の躊躇いもなくチ級に主砲を放ち大破させる

止めで、魚雷を一本放ち撃沈する

 

「邪魔...なのです

 

電は、頼れるお姉ちゃんを傷つけたあいつらを許さないのです」

 

残酷な笑みを浮かべる電はル級二隻に突貫する

 

「食らえ!沈め!」

 

そう言い10cm高角砲をル級に向け発砲する

口径は12.7連装砲より小さくなったものの、威力は対して下がっていないらしい

それに、10cm高角砲は初速1000m/秒と高速で至近距離で数撃たれれば戦艦でも砲弾がバイタルパートを食い荒らし、大損害は免れない

 

電は、二基四門の主砲を15発/分という、発射速度限界のハイスピードで撃ちまくる

 

だが、電は気が付いていなかった......主砲残弾が零に近づいていることに

 

 

 

 

 

 

 

俺は、固唾を飲んで見守る

電が、ル級二隻に突貫した時は無線に怒鳴り電に戻るよう話しかけたのだが、電は聞こえないのか、返事もしない

 

それに、電の様子が明らかにおかしい

いつも、電は臆病で、はわわしてて、ほんわかしてて、敵も出来れば助けたいのです、なんて甘々だけど...

優しくてとってもいい娘

 

でも、今の電はそんな様子は欠片もない

まるで、狂戦士(バーサーカー)のよう

 

その時

『ヘーイ!

司令官!

今どういう状況デース!』

遂に金剛達が到着した

 

「今、電が単艦でル級二隻と相手してる」

 

『了解ネ!

ブッキー、どうするネー?』

 

『電ちゃん!

もっと、離れないと!』

 

電は、返事もせず反応も示さない

しかも、主砲は沈黙している

今は、魚雷と機銃だけで応戦している

 

『仕方無いネ

伊勢、発砲準備!』

 

『了解』

 

『こ、金剛さん!?

あの近さで撃てば、電ちゃんが巻き込まれる可能性が!!』

 

『私達の砲撃能力を信じてくだサイ!』

 

『発砲準備完了!』

 

『Burning Love!!』

 

ボーン!!

駆逐艦とは、比べ物にならないほどの轟音

航空機が海上戦闘を制するようになっても、戦艦は圧倒的な火力と装甲で、決して空母に戦術的に劣るわけではない

一撃で敵を粉砕し、敵の攻撃を寄せ付けない凛々しい姿は味方に勇気を与え、敵を震い上がらせる

 

二隻の戦艦と電の周りに水柱が乱立する

 

 

 

 

 

 

 

遠くから、轟音が聞こえる

 

我に返った電は、咄嗟に回避運動をする

真横に水柱が上がる

 

『電ちゃん!

大丈夫?』

 

「大丈夫...なのです」

 

電は、何をしたのか思い返す

 

「い、電...一体どうしちゃったのです...」

 

『電ちゃん!』

 

電は、無線を切っていたことを思い出し無線を付ける

 

「電は無事なのです...」

 

『なら、離脱してください

後、司令官が呼んでます』

 

「し、司令官さん...電...」

 

『明日...起きたらすぐ執務室に来い

理由は、分かってるよな?』

 

「は、はい...(涙目)」

 

暁達の所に戻ると雷が飛び付いてきた

 

『もう、心配かけないでよ!』

 

「ごめんなさい...なのです」

 

ル級二隻と金剛達の戦いは終息に向かっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ

間に合って良かった...」

 

『ギリギリだったデスカラネー』

 

『じゃ、白雪達の所に行きましょうか』

 

『こちら白雪敵艦隊全艦を撃沈破合流して帰投しますか?』

 

「そうしましょう!」

 

『美味しい飯用意してるから、気を付けて帰って来いよ!』

 

『『『『『「了解!」』』』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼぉー

 

輸送船が一斉に汽笛を鳴らす

 

無事目的地にたどり着いたことを安堵し、轟沈した高知丸を悼むように

 

ふぅ...

後は、ここに駆け付けた通常船舶が警備するため艦娘の仕事はここまでだ

暫くすれば、深雪達がりらんか丸を曳航してくる

 

『夜戦~

やっぱり、夜はいいよね~』

 

「姉さん、まだ夕方ですよ」

先に着いていた、第二船団の川内姉さんに呆れたように言う

 

『いや~

道中スコールで暗くなった時、偶然敵艦隊に遭遇してさ、夜戦っぽかったよ

ま、もっと暗い方が夜戦っぽくて良かったけどね~』

朝潮達が何も話さないことから、呆れたように川内をみているのだろうと容易に想像出来る

 

『深雪さま到着だぜ!』

 

「お疲れ様です、よく頑張りましたね」

 

今回も、作戦は成功しましたが...

すべては守りきれませんでした

もっと、もっと強くならなければ...ですね

とりあえず、対潜訓練...もっと増やしましょうか

 

 

 

 

 

 

「ふぅ...

なんとか、終わったぁ」

敵主力艦隊撃滅後、残存艦隊は撤退しはぐれ艦隊以外いなくなったらしい

 

外では、留守番組がワイワイガヤガヤと準備している

 

出迎えと料理はなんでもいいと言ったが、まさかバーベキューだったとは...この時期だとちょっと寒くないか?

 

防寒具を持ち俺は、執務室を出た




最後まで読んでくださりありがとうございます

製油所地帯を防衛せよ!は、これで終わりです
電は、どうなるのかとか色々ありますが、それはもっと後になりそうです

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