いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

24 / 98
今回は、紅葉に行こうの回です
このために、司令官と艦娘達は書類仕事頑張りました

まだ、紅葉の時期には早いかもしれませんが...


紅葉の下で

響に起こされ、食堂に向かう

艦娘全員が揃っているのを確認すると、本日の作戦について発表した

 

「今日、みんなで紅葉を見に行きたいと思う!」

 

艦娘達はざわめく

 

「まず、みんなで持ち物を持ちバスで目的地まで行く

今回、バスは貸し切ったから何回かに別れて全員で行くから

響の配る紙を見て、何を持つか、何回目のバスに乗るか覚えといてくれ」

 

吹雪が手を挙げたので、質問を促す

「目的地では、一体何をするのですか?」

 

「まずは、紅葉を楽しんでから、食事の準備かな

各担当を決めておいたから発表する

 

食事担当間宮

 

設営担当翔鶴

 

監視担当吹雪

 

この三人は後で、別途指示を出すから会議室に来て

 

ちなみに、監視担当って勝手に誰かが居なくなったりしないようにだからね」

 

「「「了解!」」」

 

「あ、後、今日の出撃、演習は勿論ないから

出発まで、のんびりしててね」

 

 

 

 

 

 

 

みんな、バスを降りると荷物を置いて、山道を通る

いつも、海にいる艦娘達は赤や黄色に染まった葉を見て感動したり、興奮している

 

「あ、子日山道から外れては駄目ですよ」

神通が葉を取ろうと山道を外れた子日に注意する

 

「司令官、紅葉って綺麗ですね!」

感嘆といった感じで、吹雪が言う

 

「そうだね

桜の時期も素敵だけど、紅葉の時期もいいよな」

うんうん、と頷く

 

後ろで、五月雨が落ちてきている赤く染まった葉を取ろうとし...足元の石に足を引っかけて、転ぶ

 

「お、おい!?

大丈夫?」

 

「うぅ、またドジしちゃった...(涙目)」

 

「泣かないで、ほら人はたまに失敗するじゃないか」

 

あたふたしている司令官の後ろでは、瑞鳳と伊勢が話していた

 

「この葉っぱ、卵焼きと添えたらいいと思うんだけど

どうかなぁ?」

 

「ふーん?

いいんじゃない?

葉っぱの色が映えそうだし」

 

「卵焼きも紅葉もいいけど、やっぱり夜戦が一番だよね~

夜戦したいな~」

 

「もう、姉さん

この前、司令官が川内のため特別に夜戦演習を行おうって言っていたの、忘れたんですか?」

呆れたように、神通が突っ込む

 

「そうなんだけどね~

楽しみだな~夜戦演習!」

 

「テートク!

今度の夜戦演習、私から目を離しちゃNoーなんだからネ!」

 

「分かりました、楽しみにしています」

 

「Teatimeのためのスコーンも用意しまシタ!

後で、他の艦娘とたくさんお話しまショウ!!」

 

そんな話をしながら艦娘達は、紅葉を楽しんだ後

翔鶴の的確な指示の下設営を行い

間宮達の食事の準備も瞬く間に終わらせた

 

「じゃあ、みんなのこれからの活躍と無事を祈って

いただきます!」

 

『いただきます!!』

 

近くにあった煮付け物を食べる

正直、煮付け物はあまり好きではないけど、凄く美味しい

 

美味し過ぎて、もう好き嫌いしませんと思った程だ

 

隣の唐揚げを食べる

うわ!サクサクでジューシーでしつこすぎない

ご飯が何杯もいける!

 

そうして、いつも以上に食べ過ぎてしまった

食べ終わった駆逐艦娘が集まって何かしている

 

「ん?

何してるんだ?」

 

「あ、司令官!

実はですね

とらんぷというのを買ったのですが、遊び方が分からなくて...」

 

「了解~

じゃあ、俺が教えるよ

まずは、ババ抜きかな?」

 

「ババ抜き...?

司令官、ここにお婆さんはいないよ...?」

 

「ババ抜きって言うのは、ジョーカーと書いてあるカードを抜いてね(以下略)」

 

「分かりました♪

司令官も一緒にやりましょう」

 

「分かったから、みんなで引っ張るなよ」

 

その後、ババ抜き、ジジ抜き、七並べ、大富豪、スピードをやった

 

それ以外にも、俺が買ったUNOや人狼をやった

 

ただ、電がいる時は人狼をやるのを止めようと俺と他の駆逐艦娘は肝に銘じた

 

暫く遊んでいると

俺は、ふと気がついた

あれ?第六駆がいない

 

席を立つとちょっと離れた所に、第六駆の面々がいたのだが...様子がおかしい

 

そして、俺のことを見ると暁がフラリと立ち上がる

 

「お、おい

大丈夫か?」

俺の所に来ると暁は倒れ込む

俺は慌てて抱き上げる

 

「し、司令官...暁...

一人前のレディになれた...よね...」

暁の顔は真っ赤で、焦点の定まらない目を俺に向ける

 

何のことか全く分からない俺は

「なれたんじゃないか?」

と答える

 

「やった...これで一人前のレディに...スヨスヨ」

 

「え?

ちょっと暁!?

寝ちゃダメだよ!

 

第六駆のみんなも...ってうわぁ!?」

 

いつの間にか、第六駆の三人が俺の前に座っていた

真正面の響の手にはウォッカが...

 

この瞬間すべてを察した

そして、このままだと俺も餌食になると

 

助けを求めるため、提督の方を向く

 

が、すでに別動隊が提督を酔いつぶれさせていた

重巡洋艦の那智だ

戦艦レシピで建造したら、来てくれた艦娘だ

 

もう、提督は酔いつぶれているのにまだ、絡んでいる

その近くには、金剛と神通が轟沈していた(酔いつぶれていた)

きっと、那智を止めようとして、餌食になってしまったのだろう

そして、那智を止めようとして今度は古鷹が犠牲になる

古鷹も同じく戦艦レシピで、来てくれた艦娘だ

 

「司令官...

この美味しいウォッカを呑んで欲しいんだ...」

響の声で現実に引き戻される

 

「あ、あのな

お酒には、年齢制限が...」

 

「大日本共和国は、18からよ!

問題ないわ!」

雷が赤らめた顔で(俺にとって)絶望的な事実を教える

 

誰だよ!18に決めたやつ!!心の中で罵る

 

「いや、でも、俺お酒呑んだことないからな

ちょっと、遠慮したいんだよ」

 

「誰にでも、初めてはあるのです

電も初めて呑んだばかりなのです

だから大丈夫なのです」

電は、微笑み俺の腕を掴みながら有無を言わせない雰囲気で言う

 

だ、誰か...助けて(涙)

 

「な、何しているんですか!?」

そこに吹雪がやってくる

 

「た、助かった

吹雪、響達を止めてくれ!」

 

「分かりました、司令官!

特型駆逐艦吹雪型一番か...カプ!?」

 

響がウォッカの瓶を吹雪の口に入れてダイレクトに飲ませる

 

ムグ...ゴボ...ゴク...ゴク

 

吹雪の顔が瞬く間に赤くなる

 

「吹雪、美味しいかい...?」

 

「う...うぅ...」

吹雪は、そのまま倒れてしまった

 

「吹雪!

吹雪、大丈夫か!?」

 

俺は吹雪を介抱する

 

「吹雪!

しっかりしろ!!

おい!」

 

「し、司令官...

私は...大丈夫です...」

弱々しく、吹雪は返事をする

 

「...第六駆の響、雷、電...明日マルハチマルマルに執務室に来い」

 

「え、えっと...司令官...?」

「し、司令官、怒っているの?」

「な、なのです(涙)」

 

今まで、聞いたことのない俺の声音に驚く響達

 

「聞こえなかったか?」

 

「わ、わかった...」

「うぅ...司令官、ごめんなさい」

「ごめんなさいなのです」

反省するようにシュンとする

 

その様子に思わず笑ってしまう

 

「あー!

騙したのね!」

 

「ごめん、ごめん

でも、無理やり飲ませるのはよくないよ?」

 

「「「はーい」」」

 

「いい返事だ

さて、そろそろ帰る準備をしようか」

 

吹雪を抱き上げて運び、椅子に座らせる

 

妖精さん達にも手伝って貰い片付けて、鎮守府へ帰った

色々あったけど、みんな楽しんでくれたみたいで苦労した甲斐があったかな




最後まで読んでくださりありがとうございます

お酒云々は、私はお酒呑んだことがないので、酔った人はこんな感じかなと想像して書いてます

ちなみに言い出しっぺは響です

「暁、一人前のレディは、これを呑めるらしいよ...」

「そうなの?
勿論、暁は一人前のレディだから、飲めるわ!
ゴクゴク」

「雷もどうかい...?」

「私も気になるし
頂くわ!」

~十数分後~

「これが...お酒...」

「うーん...」

スヤスヤ

「暁ちゃん寝ちゃったのです!」

「そういえば、電これ呑んだかい...?」

「ふぇ!?」

「呑んでないわね!
電も呑んでみたら?」

「い、電は遠慮するのです」

「そんなこと、言わずに...!」

「ふにゃー!?」

ってことがあったと思います

後、大人数の宴会?みたいにワイワイするのは、楽しそうで羨ましいです

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。