いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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オリ主の意味を今日知りました
オリジナル主人公の略だったのですね

後、ちょっとシリアスな所があるかもです


響の想い

「やっと着いたね...」

 

『そうだね、響ちゃん

今回の戦いも大変だったもんね』

と吹雪が言う、その隣ではまだ怒っているのか暁がそっぽを向いている

いつもなら、レディっぽくないとからかうが、そんな気にはならない

 

『あ、司令官やみんながいますよ!

おーい!』

吹雪は、そんな私達を気遣ってかよく話しかけてくる

 

そして、埠頭に着いた

「みんなお疲れ様だよ

響怪我の具合は?大丈夫?」

 

「大丈夫だよ...」

 

「そっか、今不知火と神通が入っているから、出てきたら入ってくれ」

 

Χοροшο(ハラショー)

 

「それと雷と電心配してたぞ」

 

「響大丈夫!?」

「なのです!?」

 

と言って、司令官の隣から飛び出て響に抱きつく二人

 

「大丈夫...でも、ちょっと抱き付かれるのは痛いかな...」

 

「はわわ!ごめんなさい、なのです」

 

「暁も大丈夫みたいね

良かったわ!」

 

「...全然、大丈夫じゃないわよ」

 

「え?」

 

「響が大破した時、響なんて言ったと思う」

俯いていて、暁の表情は分からない

だが、声色で怒り心頭な様子は分かる

そんな暁を見たことない雷と電は、狼狽する

 

「さ、さあ?」

「なんて言ったのです?」

 

「え!ちょっと、あかつ...」

思わず声を上げた私に暁は、怒鳴る

 

「響は、うるさい!!」

その叫びに周りの艦娘も異変に気がつく

 

「自分が盾になっても、みんなを守りたいって言ったのよ

もし、沈むことになってもいい...って...」

最後には、泣きながら話す

それを聞き、雷と電は青ざめ

吹雪と翔鶴、睦月以外の艦娘と司令官は驚く

 

「い、一体どういうことよ!?」

そう言い、雷は私の胸座を取る

 

「響ちゃん何でそんな事言うのですポロポロ

電...がしっかりしてないからなのです?ポロポロ」

電は、その場で泣き崩れる

暁は電を慰めながら、涙目で睨みつけてくる

 

吹雪と睦月は、心配そうに見守り

翔鶴は、目で覚悟を決めなさいと訴えかける

 

「わ、私は、守りたいんだ

電、雷、暁を...他のみんなを...

助けられなくても仕方がないと自分自身を誤魔化して逃げたくないんだ...!!」

 

神通と陽炎がこちらに来ているのが、見えたので

雷の手を振りほどき、船渠(ドック)に駆け込む

 

 

 

 

 

 

夕陽が辺りを赤く染める

私は、ドックの前でそろそろ出てくる人を待っていた

 

「響ちゃん、お風呂(入渠)気持ち良かった?」

響はビクッとした後、私の方を向く

 

「吹雪か...

なんだい...?」

 

「ちょっと、お話したくて

いいですか?」

 

Χοροшο(ハラショー)

で、何の話をする?」

 

「じゃあ、響ちゃんの想っていることにしよう」

 

「...分かった」

響の声が堅くなる

 

「私にも、響ちゃんの想っていること共感出来るよ

多分、他の艦娘も第六駆のみんなも

私達は、きっと守るために生まれてきたから」

 

「......」

 

「私だって、白雪ちゃんを守るために一人で軽巡洋艦に立ち向かったの、知っているでしょ?」

 

こくりと首を縦に振る響

 

「あの後、私も響みたいに悩んだよ

でも、訓練を頑張ってるみんなを見て思ったんだ

信じればいいって」

 

「...信じる?」

 

「そう、お互いに助け合うって方が正しいかも?

そうすれば、誰も沈まずに済むんじゃないかなって思うんだ

 

それに、第六駆のみんなが怒っているのはきっと響ちゃんが悩んでいることを相談してくれなかったからというのもあると思うな」

 

「そう...かな...」

 

「きっと、そうだよ」

 

もう、すっかり辺りは暗くなっていた

 

食堂に着くと、響は三人が座っている席に駆けていった

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫だろうか」

 

「心配ですか?

司令官」

 

「まぁ、それは...な

みんなには、仲良くしてほしいし

 

でも、俺に出来ることなんて...」

 

「そんなことはないですよ

 

そろそろ、食堂で晩御飯を食べましょうか」

 

「そうしよう」

 

 

 

 

食堂では、みんながワイワイ話している

 

「あ、司令官!

隣どうですか?」

 

「司令官、これからご飯ですか?」

「ん...司令官忙しいの...?」

「自己紹介まだ、だったな

深雪だよ

よろしくな!」

 

「じゃあ、隣座ろっかな

忙しい訳じゃないよ

 

島の住人を守っていたらしいね

また、会いたいって言ってたよ」

と言いつつ俺は吹雪の隣に座る

吹雪の反対に翔鶴が座る

 

「別に秘書艦だからって、隣に座らなくていいんだよ?」

 

「隣...駄目でしょうか...?」

 

「いや、駄目じゃないよ(汗)」

 

「そうだ、司令官!

私頑張りました♪」

 

「私も頑張らせていただきました」

 

「ん、支援頑張った...」

 

「ちゃんと見てたよ」ナデナデ

 

「あー!

雷も頑張ったのに!」

 

「贔屓は良くないね...」

 

「なのです!」

 

「一人前のレディとして扱ってよね!」

 

「分かった、分かった」ナデナデ

いつものように仲良しな第六駆を見て安堵する

 

消灯間際まで、食堂の灯りは消えることがなく

鎮守府は、騒がしかった




最後まで読んでくださりありがとうございます

対潜装備が足りなくて困ってます...

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