いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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航空戦の描写が多いような気がしますが、許してください


南西諸島の民間人を救助せよ!2

攻略艦隊は、一回戦闘していたが損害は皆無だった

敵艦隊編成は、軽巡洋艦ホ級、軽巡洋艦へ級、駆逐艦イ級×2、駆逐艦ロ級×2の6隻

 

想像以上に多い

他の鎮守府が偵察した時は、重巡洋艦以上はいなかったらしいが...

 

 

 

 

 

 

(...電...雷...大丈夫かな...)

 

チラリと後ろにいる暁を見る

初陣を損害もなく勝てて舞い上がっている

 

『暁ちゃん?

油断しちゃダメよ?』

 

あ、翔鶴さんに怒られた

ショボンとしてる

 

「全く、まぁ、暁は私が守るから大丈夫だよ...」

 

『もう、私がお姉さんなんだから、私が響のことを守るわよ!』

 

「さっきの戦闘でも、あたふたしてたから、心配だね...」

 

『そ、そんなことないし!』

 

『でも、暁ちゃんは砲撃も雷撃も上手だよね』

 

『そ、そうよ

一人前のレディは、砲撃も雷撃もそつなくこなせちゃうんだから!』

 

『楽しいお話している時に悪いのだけど、敵艦隊を発見しました』

 

『編成は?』

 

『駆逐艦三隻...重雷装巡洋艦一隻、重巡洋艦二隻です!』

 

『え!?

ここら辺には、重巡洋艦はいなかったはずなのに!』

 

『翔鶴!

開幕航空戦だけで、重巡洋艦二隻を仕留められるか?』

 

『司令官、それは難しいと思います

偵察に出している艦攻があれば可能性がありますが、 呼び戻して、整備する時間を考えると不可能です』

 

『そうか、分かった』

 

『吹雪、直ちに攻撃隊の発艦を意見具申します』

 

『分かりました、翔鶴さん

攻撃隊の発艦を許可します!』

 

『行くわよ?攻撃隊発艦!』

 

弓を引き矢を放っていく

矢は、光を放ち艦載機へ変化していく

 

(...私も翔鶴さんのように強ければみんなを守れるのに...)

 

 

 

 

 

「行くわよ?攻撃隊発艦!」

 

発艦作業を行いながら、自責の念に駆られていた

 

きっと、一航戦の先輩方なら重巡洋艦二隻を簡単に沈められただろうに

あるいは瑞鶴なら...

 

いない人のことを思っても仕方がないだけど、自分じゃない誰かならもっと上手く出来るのではないかと思ってしまう

 

発艦を終え、もう攻撃隊の戦果を祈ることしか出来ないが、翔鶴はずっと悩んでいた

 

 

 

 

 

 

空を翔る編隊...爆装状態の零式艦上戦闘機62型5機と爆装していない5機、計10機と彗星艦上爆撃機18機が五十番(500kg)爆弾を積み上昇する

九七艦上16機は、魚雷を積み緩降下する

 

『トツレ トツレ』

 

爆戦5機が急降下爆撃を開始した

逆落としで、敵艦...駆逐艦に突撃する

『五番機、七番機被弾』

『九番機被弾』

 

弾幕が激しく...重巡洋艦からの砲火が特に激しい

 

残った機体も機銃に進路を遮られ攻撃を諦め爆弾を投棄する

 

続いて彗星が突撃する

『十九番機被弾』

『三番機被弾』

 

主翼が吹き飛び回転しながら墜落する機体やコックピットを撃ち抜かれそのまま墜落する機体もある

 

5機が落とされ、4機が被弾し爆弾を投棄し退避する

4機が機銃に進路を阻まれ5機が攻撃に成功

駆逐艦一隻撃沈、駆逐艦一隻を中破させる

 

その間、艦攻は敵の弾幕を受けず悠々と接近していたが、8機ずつの編隊に別れた時思わぬ奇襲があった

 

 

 

 

 

 

旗艦の重巡洋艦の攻撃を行う隊から護衛を行う戦闘機に救援要請があった

 

『我敵水偵から攻撃を受ける

至急救援を求む』

 

見ると、6機の九七艦攻が敵の水偵に追い回されている

後部機銃から必死に反撃しているが、後部機銃は敵の攻撃を牽制するためのもので、敵機を落とすためのものではない

 

慌てて戦闘機が水偵を撃墜するが既に艦攻は5機にまで減っていた

 

そこに激しい対空砲火が襲いかかる

 

 

 

 

 

 

『これより我隊は帰投する

敵、重巡洋艦一隻を大破炎上、駆逐艦一隻を撃沈、駆逐艦一隻を中破させるも我隊の損害は甚大なり』

 

 

 

 

 

 

 

南西諸島の避難民が集まる島の海岸では、ボーイッシュでセーラー服を着た少女と長のような老人が歩いていた

 

「あんたのお陰で、儂らは誰も犠牲にならんかった」

 

「そりゃあ、深雪さまだからな!」

 

「あんたは、儂らが客船で避難したらどうするのだ?」

 

「んー、仲間を探そっかなぁ

きっと、吹雪や白雪、初雪がどこかにいるだろうし

そういう、じいさん達は行く宛あるのかよ」

 

「国が用意するらしいな

大丈夫だろ」

 

「そっか良かったな」

 

そんなことを話ながら、二人は客船を待っていた




最後まで読んでくださりありがとうございます

秋刀魚祭り始まるのかと思っていたら、今アプデではないみたいですね

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