声が聞こえ、目が覚める
そう言えば、吹雪と響と一緒に寝たんだっけと思い目を開ける
2人は座っていた、正座して
二人が向いている方を向くと、ただならぬ雰囲気の大淀が...
あ、これヤバいと思い狸寝入りするが時遅し
「司令官」
「はひ」
「これは、一体どういうことでしょうか？」
「え、えっと、これは無茶をしたら、一緒に寝るという罰を作ってまして...」
冷や汗が止まらない
大淀さん怖すぎぃ
「このような罰は、もっと信頼されてから行ってはどうでしょうか？
変な噂が流れれば、艦隊指揮に影響がでます」
「はい、ごめんなさい」
と頭を下げるしかない
「では、私は提督と一緒に会議にいきますので」
「わかった、気を付けてね」
俺は、買い物をするため町に出ていた
艦娘は、機密保持のため町には基本的に行けない
そもそも、民間には艦娘のことを開示してないらしい
町は暗い雰囲気と思っていたが、呉の町は活気があった
だが、道中の公園や空き地に対空陣地が組まれており、辛うじて戦時中であることが分かった
妖精さんや艦娘のためのお菓子を買ったり、本や漫画を買ったりする
今度はテレビ買おうかなとか思いながらお昼を食べて艦娘と書類が待ってる鎮守府に帰ることにした
コツコツ
長い廊下を大淀と歩く
ここは、海軍本部
私より階級の高い軍人に敬礼しながら、目的の部屋に行く
チラチラと周りの軍人が見てきて話をしている
どうせ、私の悪口を言っているんだろう
目的の部屋のちょっと前で一番会いたくない奴に会った
呉第二鎮守府の横岡 龍
私の同期で優秀だが、性格が悪いとよく言われていた
私を勝手にライバル視している
ヘラヘラした様子で
「 奴等に負けておめおめと生きて帰ってきた秀才さんは、今度は18歳のガキのお守りをしてるって聞いたんだが本当かな？」
「......」
「その様子だと本当みたいだなぁ
おい、なんか言ってやれよ、瑞鶴」
ニヤニヤしながら隣の少女に言う
「私は、そういういびりは大嫌いなの
ごめんね、こんな提督で
同じ呉の仲間としてお互い頑張ろ！」
「チッ
連れねえ奴だ」
そういい、奴は会議室に入る
私と大淀もそれに続く
中では、各地域担当の提督が秘書艦を連れて座っている
艦隊司令部代表と海軍本部の代表が来ると各鎮守府が報告と今後の方針を発表する
そして、艦隊司令部が各鎮守府に作戦を下す
最後に、各鎮守府から要望を出していく
私も彼から出された要望を伝える
...を要請します」
一部の提督が、嘲笑している
司令部の人間も嘲笑うかのように笑いながら、返答する
「なんだ、あれはそんなことを要請したのか？
ドックの増設や調理師の要請はまだしも、酒保に娯楽品を増やす？甘味を寄越せ？
艦娘は、兵器だ、そんなものは必要ない」
隣にいる大淀が悔しそうに俯く
「しかし、彼女らは笑ったり悲しんだり怒ったりします
艦娘は、ただの物言わぬ兵器ではありません！」
正直、私も鎮守府に着任する前は艦娘など深海棲艦を倒すためのただの兵器...いや消耗品だと思っていた
考えが変わったのは、きっと彼のお陰だろう
「それについては、とうの昔に結論が出ただろう
お前はまた議論を繰り返そうというのか？」
「まぁ、いいじゃないか
確か君はあの青年が着任した鎮守府に着任した奥田くんだね」
隣にいた海軍本部から来ている威厳のある男性が言った
「はい、大佐の奥田 吉成です」
「あそこは、期待しているから特別に許可しよう
彼に戦果を期待していると伝えといてくれ」
「...分かりました」
そして、会議は終了した
「提督」
「何ですか、大淀」
「ありがとうございます、少しだけ見直しました」
「当然のことをしただけだよ、お礼を言われるほどではないですよ」
最後まで読んでくださりありがとうございます
天城も順調にレベルが上がってます
前回のイベントで葛城を邂逅出来なかったのが心残りです...
ちなみに、各鎮守府にいるのは正確に言えば提督代理ですがくどいので、提督と書いてます