いつものバスの行き先は...?   作:風月 雪桜

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今回はサブタイトル悩みました
後、ちょっと長めです


司令官の要請

目を開けると、白い天井があった

隣には誰も寝ていないベッド

反対には、椅子に座って書類とにらめっこしている司令官

 

「し、司令官...」

 

「あ、吹雪起きたのか」

 

と言い私の隣に来る

少し怒っているようにも感じる

 

「ご、ごめんなさい司令官...

私無茶して...約束したのに...」

 

私は怒られるのではないかと目を瞑り身構える

 

「こら」

 

「はぅ!」

おでこに軽い衝撃が

デコピンされたみたいでちょっと痛かった

 

「どれだけ、心配したと思っているんだ

見てるこっちは、心臓止まるかと思ったよ!

 

でも、ちゃんと帰ってきてくれてありがとう...」

 

「で、でも私...」

 

「いいんだ

俺が、訓練もせずに実戦を行ったのが、間違いだったんだ」

 

と言って私の頭を撫でてくる

恥ずかしいけど、気持ち良いかも

 

「と言っても、次から無茶しないようになんかしら罰を決めとこう」

 

「ふぇ!?」

 

「よし、じゃあ今度から無茶をした子は俺と一緒に寝て貰おう

俺を心配させたんだから、癒して貰わんと」

そう言ってニヤッと笑う司令官

 

「そ、そんな、駄目です!!」

 

吹雪は、そう叫びながら顔が熱くなるのを感じた

 

 

 

 

 

俺は、吹雪に白雪達が艦娘寮で昼食を作っていることと新しく暁という子が仲間に加わったこと(帰投する途中で、出会ったこと)を伝え

奥田さんのいる部屋に向かった

 

コンコン

 

「どうぞ」

 

「失礼します」

 

「どうかしました?

戦闘の報告は、書類ですると言っていたはずですが」

 

「そのことでなく質問がありまして」

 

「なんですか?」

 

「例えば、ドックを増設したいや大量の甘味を要請したい場合はどのように上に伝えればいいのかと思いまして」

 

「なるほど

そのことなら、明日全指揮官の集まる会議がある

その時に伝えておくよ

で、具体的にどのようなことを要請したいんだ?」

 

「4つあります

1つ目は食事を作ってくれる要員が必要です

 

2つ目は、酒保の取り扱う品物を多くしてください

特に娯楽品を

 

3つ目は、甘味の要請です

妖精さんが欲しがっているので

 

最後にドックの増設です

 

全部とは、言いませんが最初の2つは必ずお願いします」

 

「分かった、頼んでおこう」

 

「よろしくお願いします

後、吹雪達が昼飯を作って待っているはずなので早く行きましょう」

 

「そうしよう

そう言えば、会議では秘書艦がいるんだ

大淀を借りていいか?」

 

「大淀がいいというなら、構いませんよ」

 

「分かりました

大淀、提督と一緒に会議に出ます」

提督の隣で黙々と書類を書いていた大淀が返答する

 

「そう?

じゃあ、よろしくね」

 

 

 

 

 

「あ、司令官

遅いですよ!モグモグ」

 

「悪いちょっと話が...ってなんで勝手に食い始めてるんだよ!」

 

「それは、響ちゃんが...モグモグ」

 

「お腹が空いてて、目の前にご飯があったら、食べるよ普通...モグモグ」

 

「なのですモグモグ」

 

「はぁ...まあ、いいや

頂きますモグモグ」

 

「あ、司令官!

午後みんなで訓練してもいいですか?」

 

「みんなが疲れてなかったら、いいよ

 

今回の実戦で、反省する所もあるだろうし」

 

「じゃあ、食べ終わって休憩したら、訓練しよう!」

 

『おー!!』

 

「じゃあ、その間に俺は、建造と開発しておこうかな」

 

「では、秘書艦の私は訓練抜けましょうか?」

 

「いや、吹雪の代わりに翔鶴を秘書艦にして建造と開発するから抜けなくていいよ」

 

「え...」

吹雪は、悲しそうに見てくる

 

「いや、また吹雪にも頼むよ?

毎日吹雪に頼んだら、吹雪が出撃も何にも出来ないし」

 

「本当ですか...?」

 

「本当、本当」

 

「司令官、私も秘書艦やりたいな...」

 

「なのです!」

 

「一人前のレディに頼んでもいいのよ?」

 

「何、何?

面白そうだから、私もやりたい!」

 

「あんな書類をひたすら読み書きする作業の何が好きなんだか

しかも、日によっては一日中俺と一緒なんだよ?」

 

そんな会話をしつつ昼飯を食べ休憩した

 

 

 

 

 

 

「所で翔鶴、秘書艦いきなりで嫌じゃなかった?」

 

「いえ、大丈夫ですよ」

 

「そう?ならいいんだけどさ

あ、開発レシピは、30/70/30/110で

建造レシピは30/30/30/30でよろしく」

 

「は、はい」

と慣れない手つきで画面を操作する

 

結果は

:開発

失敗

失敗

97艦攻

失敗

 

:建造

菊月

睦月

響(の艤装のみ)

大潮

 

新しく来た子達を旅行した後、埠頭に来ていた吹雪達の訓練を見るためだ

埠頭に着くと何故か電や初雪が倒れていて暁や白雪も座り込んでいる

 

「...吹雪

俺、無茶をするなって言ったよな?」

 

「は、はひ!」

 

「明らかに無茶したよな?」

電に至っては、ふにゃーと目を回している無茶してないと言い張るのは無理があるだろう

 

「えっと...これは...その...」

 

「消灯時間の前に執務室に来なさい、いいね?」

 

「はい」

しゅんとする吹雪

 

「ちょっと待って...

私が吹雪に無理言ってハードな訓練をしたんだ...

私も罰を受けるべきだと思う...」

と響が言う

 

「分かった、吹雪と一緒に来てくれ」

 

 

 

 

 

 

その夜、二人はきちんと執務室に来た

 

「んじゃ、寝よっか」

 

と自室へと案内する

そこには、布団が三枚敷いてある

 

「俺は、端の使うから他の2つで寝てね」

 

「はい!」

「了解...」

 

「はぁ、久しぶりだなぁ

誰かと同じ部屋で寝るのは...

子供の時を思い出すなぁ」

 

「私、司令官の昔話聞きたいです!」

「私も少し興味あるかな...」

 

「少しだけだぞ?

消灯も近いしな」

と少しだけ恥ずかしかったが昔話をした

 

いつの間にか、二人は寝てしまったので、二人に布団をきちんとかけて寝た

近くで、誰かと一緒に寝ているというだけでなんだか温かくて、失敗した自責も少し軽くなった気がした




最後まで読んでくださりありがとうございます

現在は、天城を錬成中です!

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