PMC装備で異世界に転勤になりました!?   作:フワフワクド

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決して失踪してた訳じゃないヨ?ホントだからね?


嘘ですごめんなさい、行き詰まってましたX))))


5発目 彼、彼女の想い。トラウマ

あと2時間で仕事終わりか、それまでに普段着に着替えないと...って言っても、どんな服着ていけばいいんだ?

1度だけ燕服着て仕事した事があったけどあれは呼べないだろうし...

 

『服や靴もあなたが着たものなら召喚可能です』

 

おっとそうらしい、て事で燕服と革靴を召喚。相変わらず突然出て来るのには慣れないが、新品同様の状態で出て来る。

 

着てみるとサイズも然程違和感はなく、靴のサイズもちょうど良かった。

あと2時間、何して過ごそう...

 

ボーッとしたり、収納したらメンテナンスは必要ないらしいが使ったものを召喚して掃除したり、狼達の相手をしたりして2時間を過ごした。

 

ギルドに着くまでちょっとした騒ぎが起きたけど早足で逃げ、ギルドに入り込んだ。

約束の時間まであと5分。カウンターの前には冒険者の列。カウンターには彼女の姿は見えない。

恐らく裏で仕事でもしてるのだろう。

 

ギルドの中でいろんな人に見られながら彼女を待つ。

 

するとカウンター横から白のドレスを着た彼女が出て来る。一瞬この世界の人は普段着にドレス着るの!?って驚いたが外でドレスなど見ていない為その思考を捨て去る。

そして少し恥じらう顔が凄く可愛い。もちろん周りの若い冒険者も釘づけである。そんな中燕服を着た少年が彼女に近づいていく、それを見た冒険者はこっちをキッ!と睨みつける。俺はどこ吹く風状態で無視し、彼女の前に立つ。

 

「す、凄く似合ってるよ」

 

「えへへ、ありがとうございます。フェルトさんもカッコいいですよ」

 

そんなやりとりで砂糖を吐く者、壁や床、柱に頭を打ち付ける者などが続出していた。

 

「それじゃあ行こうか?」

 

俺は彼女の前に手を出した。すると顔を赤くしながら手を握り返してくる。

 

俺と彼女はステインで1番美味しいと噂されている食事処にきた。

 

「ここ、すっごく高い所なんじゃ...」

 

「大丈夫だって、そこまで財力がない人間じゃないから」

 

そう、ここは1番美味しいだけあって値段もそれなりに張るのだ。と言っても前世の1.5倍位高いだけである。

 

俺は彼女の手を引いて空いている席に向かう。するとウェイターが来てメニューを置いた。

 

「ご注文がお決まりでしたらそちらのベルを鳴らして下さい。それでは」

 

彼は一礼して去っていく。

 

「私、こういうお店初めてでマナーとかサッパリなんですが...」

 

「端の席だからわざわざ見ないよ、えっと」

 

「?どうしたんですか?」

 

「そういえば名前知らないなーって思って」

 

「制服に名札付いてませんでした?」

 

「付いてなかったと思うけど」

 

「...そういえば......まぁいいです!私はライラって言います。よろしくお願いします」

 

「フェルトだ、改めてよろしくライラ」

 

ライラはその一言で顔を真っ赤にした。

そして俺はライラという名前が頭の中でくりかえし流れ続けた。

 

「体調でも悪いんですか?顔顰めてますけど」

 

我に帰り、笑顔を見せる。

 

「そんな事ないよ、ちょっとね。所でライラ、何食べる?」

 

「私はこの店で1番美味しいと言われているレッドホークの唐揚げです。少し高いですけど...」

 

「値段は気にしないで、サラダとか要らないの?俺は食べるけど、どうする?」

 

「それならサラダとパン追加で...」

 

「そんな恥ずかしそうにしなくても」

 

彼女はよく食べる事が恥ずかしいと思っているのか顔を赤くして俯いている。

 

ベルを鳴らすと先程の男性が来た。

 

「レッドホークの唐揚げ2つとサラダ2つ、あとパン2つ。以上で」

 

「畏まりました、少々お待ち下さい」

 

彼はメニューを腰のあたりに入れて戻って行った。

 

「さてライラ、今はプライベート。受付嬢のルールは頭から消してくれ。今はただのライラだ、おーけー?」

 

「は、はい大丈夫です」

 

丁度ウェイターが料理を運んで来た。両手に乗り切らなかった分を2往復目で持ってきた。彼は1度目で持ってきた料理を俺の前に置こうとした為、彼女に先に出すよう言った。

唐揚げもアツアツで、パンも焼き立てみたいでとても柔らかそうだ。

 

「それではごゆっくり」

 

また一礼して帰っていく。

 

ライラは我慢できずに先に食べ始めていた。

俺は落ち着いて少しずつ食べる。

 

レッドホークの唐揚げは素揚げしてあり、名の通り赤い鳥なのか肉が真っ赤で少し辛かった。そのおかげでパンがすぐ減っていく。サラダもみずみずしく、レモンを基にしたドレッシングがとてもいい。

 

「ライラ?美味しい?」

 

「はい!とっても!」

 

彼女の満足感が溢れる笑みにドキッとしてしまう。だが心の奥底でライラを拒否する自分がおり、とても気分が悪い。

 

「ライラ、仕事は楽しい?」

 

「はい、色んな方の冒険譚を聞けるので楽しいですよ。時々ちょっかいを掛けてくる冒険者の方も居ますが」

 

「そうか、ならいいんだ」

 

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わわわ!?いつの間にか食べ終わってました!フェルトさんに食い意地が張ってる女と思われてないでしょうか?

それに先程からずっと話題を振ってくれています、私からも話題を振らないと...

 

「ふ、フェルトさんは、今現在、好きな方はいらっしゃいますか?」

 

顔を下げて言ったけど顔真っ赤なんだろうなー!こんな事聞いても恥ずかしいだけなのに!

 

「...ああ、いるよ。最近知り合った子でさ、笑顔がステキなんだ。狼達と触れ合ってる時の笑顔が1番好きなんだ」

 

私は彼の言葉に驚きました。可能性としてはある事ですが、私かも!?と思ってしまいました。けどあれだけ愛くるしい狼達を連れていれば、みんなと触れ合うはずです。

 

「そうですね、あの子達可愛いですもんねー。私も癒されちゃいましたし」

 

「じゃあさ...ライラは好きな人はいるの?」

 

「え、えっと気になる人はいます」

 

「そうか」

 

フェルトさんはそう呟き、ベルを鳴らしてウェイターさんを呼びました。

そして懐から代金を払うと立ち上がり、帰ろうか、と言って店から出て行きました。

 

私は家の近くまで彼に送ってもらい、分かれました。

私は部屋のベッドに飛び込んで、嬉しさのあまり、足をバタバタさせました。けど借り物のドレスに皺を付けるわけにはいかないので普段着に着替えてベッドに横たわるといつの間にか眠ってしまっていました。

 

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「そうか、ライラは気になる人が居んのか。俺だといいけど、初めてのイメージ悪かったしなー」

 

そんな独り言を呟きながら道を歩いていく。道には街灯が立っており、その街灯に背中を預けた。

 

タバコを召喚して吸おうとする。

 

「シケてやがる、ラスト1本。ライラには気になる奴で、タバコはラス1、いい事ねぇなぁ」

 

とか言いつつもタバコに火をつけ吹かす。すると咳き込んだ、まるでタバコに慣れていないような...

 

「若くなったのはいいけど、慣れもなくなるのか」

 

俺は1本しか無かったタバコを足で消し、宿に向かう。

 

宿に着いてからは体を水拭きをして着替えてベッドに倒れこんで、明日の事を考えながら眠りについた。




決して失踪してた訳じゃないよ?(大事な事なので2か(ry

8話まで毎日投稿しますぅー

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