PMC装備で異世界に転勤になりました!?   作:フワフワクド

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今回は少し少なめの4200字デスゥー

最近FF15のエンディングで泣きすぎて困ってますw

ルーナ可愛いよね


第2章 フランチェの辺境でコツコツと
1発目 国の1番端で...夢


夕食を作ろうとハンヴィーから降りようとした瞬間に突然車体が揺れる。

左から衝撃がしたため、イノシシ的な何者かがぶつかってきたのだろう。

キューポラを開け、《M82A3》を召喚。軽く狙いを合わせて2連射。

 

だだっ広い草原に爆音が2回響き渡る。

 

ぶつかってきたモンスターが肉片を飛び散らし、車体に当たる音は発砲音で掻き消されていた。

ライラと優姫は突然の発砲音にビックリして頭をぶつけた様だ。

リサは...寝てそう。

ハイマキ達は耳伏せて寝転がってそうだな。

 

武器を収納して、キューポラから外に出てキューポラを閉める。

馬鹿でかくて真っ黒なモンスターを1度収納する、そしてライラが座ってる助手席を開ける。

 

「みんな、飯にするぞー」

 

覗いたところ頭を抱えていたのは優姫とリサだった。

ライラは耳に指を突っ込んでおり防いだ様だった。

 

珍しい事もあるもんだなぁ。

 

ライラが見つめてくる。

 

「ど、どうした?」

 

「...なんでも」

 

ありゃ、ライラが拗ねてる?怒ってるのか?無表情だから流石に分かんねーや。

さて、ハイマキ達も出てきた事だし夕食としますか?

ハイマキ達が集めた来てくれた枯れ枝を今日も使う。枯れ枝を積んで、ライラの魔法で火をつける、これだけで焚き火が出来るなんてとてもいいね。

ありがとね、ハイマキ達諸君。あとライラもね。

 

俺は銃についてたLEDライトを召喚し、さっき収納したモンスターを召喚する。

 

音も無く目の前に現れたのは、真っ黒と金の毛色を持ち、耳が長くピンと立っている生き物、形だけ見ればデカいウサギだった。

ウサギの毛色を黒と金の斑らに塗り替え、体長を3,4メートルに拡大すればこのウサギは完成する。

 

「ブラックラビット...」

 

ライラが口を開く。

 

「ブラックラビット?こいつか?」

 

「はい、A級モンスターに振り分けられますが滅多に目撃されず、攻撃方法も個体によって変化するらしく、半分未知のモンスターです」

 

「へぇ〜」

 

んんんー?A級??

ついこの前B級倒したような...

気のせいかも知れんな。

 

「フェルトー、晩御飯まだー?」

 

優姫が飯をくれと言い出してしまった。

 

「おい高校生、お前は食うだけのくせにあんまり調子に乗るなよ?」

 

「今日1日ノンストップで運転したもん!」

 

おお、そうだったか、なら多めに肉を分け与えてやらん事もない。

が、俺だってクソ寒い中、車内に一晩中気を配りながら見張りだぞ。

まぁ、この事知らなくても良いんだけどさ、まだ見張りできる人俺とリサぐらいしか居ないし。

 

「優姫?昼も私言ったでしょ?ご主人様は一晩中見張りしてくれてるのよ?なのに、さも自分が1番頑張りました、だから早くご飯下さい。ってのは違うと思うわ」

 

「...分かってるよ」

 

リサがバラしちまったのか、それで現状が変わるなら俺も大歓迎なんだが。逆に気を遣わせて悪いから言わないように、バレないようにしてたのにまさか2日目でカミングアウトされるとは思わなんだ。

 

さて、剥ぎ取りする時間は無いので黒パンとまだ数百キロはあるミニサイクロプスの肉を調理。

調理、と言っても焼いて胡椒を振るだけだが...

それだけでもステーキ感を味わえるのは素敵だ。ステーキだけにってか?

 

まぁ朝食と似てるような気がしなくも無いが、街に入るまでは節約しなければならない。女性組には悪いが肉と黒パンで我慢してもらおう。

 

はい、夕食終了。

優姫は終始黙って食べていた。リサは俺にくっ付いて食べさせようとしていたが、俺がライラ側に少しずつ寄ると元の位置に戻っていった。

 

俺は食器類を収納し、ライラを残し、優姫、リサ、ハイマキ達を車内に戻す。この方が安全だと分かったし、寝にくいかも知れないが一晩だけ我慢してもらおう。

 

「...やっと2人きりだな」

 

「はい...」

 

ライラとは焚き火を挟んで座っている。

ついライラを残したけど何話せば...

 

「フェルトさん、私は迷惑じゃ無いですか?ご飯を食べるしかしてない気がするんですが」

 

「全然いいよ、そのうちライラには家事をしてもらうつもりでいるからさ。だから今のうちに楽しておいた方がいいよ?」

 

「は、はい」

 

「ライラ?隣行ってもいい?」

 

ライラは少し暗いこの状況でも分かるぐらい顔を真っ赤にし、慌てる。

目を泳がせ、佇まいを何度も直し、さらに目を泳がす。

 

「...いいですよ」

 

聞こえるか聞こえないかの声量で発せられた言葉を逃さず聞き取り、ライラの横に座る。

そして胡座をかき、ライラの手を握る。するとライラがとても挙動不審な動きをして面白い。

 

「はぅ」

 

俺が手を握りなおすと諦めたようだ。

顔を伏せて、片手で顔を隠している。

 

「まだ、ダメっぽいか」

 

俺は手を離して元いた位置に戻って座る。

まだライラは恥ずかしいようで、真っ赤になり体が強張っていたりする。少しずつライラには慣れていってもらおうかな、急いでもいい事無いし、ライラにも楽しんでもらえるようにしないとね。

 

———————————————————————

 

「はぅ」

 

は、恥ずかしいです!つい、フェルトさんの問いかけに答えてしまいましたが手まで握られてしまうとは!

握り返したいけど、体に変な力が入って手に力が入らないなんて。

 

「まだ、ダメっぽいか」

 

え?

あれ?

ダメっぽい?

 

え、離れないで下さいフェルトさん。私はもう少しこのままが...

 

とても悔しいです、私のせいでフェルトさんに少し失望されたかも知れません。私、恋人失格ですかね?はは

 

突然フェルトさんが立ち上がり、どこからか取り出した槍を横薙ぎにすると金属音が3つ鳴り、フェルトさんが舌打ちしました。

 

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!?

 

3つほど向こうの方で何かが反射した!これじゃあ当たってしまう!

 

俺は立ち上がりあの槍を召還し、横薙ぎにする。すると矢が3本とも槍に弾かれ地面に転がった。

槍をすぐに収納し、焚き火を消して、ライラの手を引いてハンヴィーに走っていく。ちょうど前側の席には誰も寝てなかったので、ライラを運転席に押し込み、ついでにエンジンもかける。

俺は助手席に乗り込み窓を半分ほど開ける。そして《M40A1》を召還、サプレッサー、暗視スコープを着ける。

 

遠くに6人見える。順に左から撃ち抜いていこうか。

 

1人目、左数メートルにズレる。

 

もう一度1人目......ああもう!めんどくさい!

 

頭狙うから当たらないんだ!胴体で殺せる武器を使えばいいんだ!

《M40A1》を収納して、《M82A3》を召還。車外に出て伏射。

もちろん暗視スコープに付け替えてある。

 

真っ暗闇の草原に爆音が響き渡る。

マズルフラッシュと共に吐き出された弾丸は敵の胴体にどデカい風穴を開けた。俺は2発目3発目、4発目と連射、命中させていく。弾がなくなりマガジンチェンジ。

初弾を装填し、スコープを覗き撃とうとすると背後から火の球らしき物が飛んでいく。またスコープを覗くとさっきの火の球が残り2人を追いかけ回し、火達磨にしていった。

 

俺は武器を収納し、立ち上がる。

 

「追っ手かしらね?」

 

「だろうな...」

 

意外と早かったな、まさかこんなに早く追いつかれるとは思ってもいなかった。それにしてもおかしかったな、矢は飛んでくるのに魔法は飛んで来ないなんてな。

それに結構な距離はあったはずだが、なぜか矢が届いた。ほんの少し山なりに矢が飛んできたが誤差があった。風か魔法か分からないが結構なスピードで飛んできていたからな。

 

「見に行ってみる?」

 

「ああ、そうだな」

 

俺たちはハンヴィーに乗り込み、死体がある位置まで飛ばしていった。優姫がさっきの爆音で目が覚めたらしく、耳鳴りがするらしい。あと額真っ赤。頭打ったんだね...

 

現場に着くと1人だけ息があるようだった。まだ動いており、魔法で治癒していた。

 

リサ含め俺以外は車内に篭っているように言った。

 

「おい」

 

「っく、くるな!」

 

「お前達は誰の指示で動いている?」

 

「絶対に言うものか!」

 

はぁ、まあそうだよな。雇い主の名前言うはずがないよなぁ。どうせこれからも仕掛けてくるだろうからコイツはここで殺すか?うーん

あぁ、連れて帰ればいいのか。

 

幸い、こんなに喋れるんだ、手足は拘束して口も縄を咬ましておいた方がいいだろうな。

て事で拘束しておいた。

 

俺は奴を担いでハンヴィーに帰る。

ハンヴィーの上に括り付けて放置。

 

そして、運転席のライラを助手席に乗せ代え、エンジンをかける。

 

「えっと、上の方は?」

 

優姫が背後から小さい声で聞いてくる。

 

「俺たちを追ってきた奴らの1人。たまたま生きてたから尋問するために連れて来た」

 

優姫の疑問に幾つか答えながらも車を走らせる。暗闇で、ライトも切っているため道が分からない。そのせいで街に辿り着けませんでした、とはなりたくないから石畳の道に仕方なくでる。

 

「悪いけど、俺とライラは寝させてもらうわ。優姫、万が一の事があった時のために運転席で寝ててくれ。あとリサ、結界かなにかで上のやつが逃げれないようにしてくれ」

 

「わかったわ」

 

「仕方ないなぁ」

 

片方は渋々だったが了承してくれた。これでぐっすり寝れる...

 

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ここは?

 

まわり一面蒲公英だらけ、どこを見ても蒲公英。空は晴れ渡り、鳥などは全くおらず太陽が輝いていた。

 

「フェルト様?」

 

真後ろから声が聞こえる。

 

優しそうな声が...

 

「ライラか?」

 

そこには純白のウェディングドレスを纏ったライラが立っていた。

 

「急に走って行かれたので驚きましたよ?」

 

「...そうか、悪いな」

 

いつか俺たちもこんな景色を眺めれたら幸せなのにな。

 

それは当分叶いそうにないや...

 

「もう少し、落ち着きを持たれた方がいいのではないでしょうか?もう子供ではないのですし、一国の王なのですから」

 

俺が王?何かの間違いじゃ?

 

それに、

 

「ライラは、俺でよかったのか?」

 

「私はフェルト様“で”よかったのではありません、フェルト様“が”よかったのです。

10代の頃、素直になれず迷惑を掛けてばかりいた私を、可愛がってくれたあなたがいいのです。

私の愛は見え難いかも知れません、それでも。

それでもあなたが変わらず“好き。愛してる”と仰ってくれたから今の私がここにいるのです」

 

そ...か

 

「ありがとうな、これからもずっと。ずーっと、よろしく。ライラ」

 

これで、良かったんだ。

 

「はい!政治だろうがなんだろうがぶっ飛ばしていきますよー!」

 

ハハ、それでこそライラだ。

 

さぁ、行こうか?

 

やる事は山ほどあるんだ。

 

なんか、ライラの温もりを感じたのは久しぶりな感じがするな。

 

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