いやモチベーションが無いわけではないんですけど、普段自分が家でやってる作業を優先しているだけです。 また4月くらいになれば週一で出来るとは思うんですけどね。
18話
ザフィーラにヴィヴィオちゃんを託し、オレたちは無事に本日の仕事先である聖王教会に着いた。 はやてちゃんが言ってたけど今日は聖王教会の偉い人ではやてちゃんの同期らしい騎士の『カリム』って人と、あと懐かしのクロノ君とお話をするらしい。 何でもカリムって人は六課の立ち上げにかなり協力した人で、はやてちゃんの直接の上司らしい。 恐らくはめっちゃエロい人なんだろなぁ……(失礼)
『マスター、まだ見たことの無い人で邪な妄想をしないでください』
「何でだよ。 偉い人はエロい人だってそれ一番言われてるから」
『……向こうで怒られても知りませんよ』
ミョルニルに注意されつつ、オレたちは目的の部屋に辿り着いた。 開かれた扉の中を通っていけば、そこには金髪で上品な見た目の女性と身長が伸びているクロノ君が座っていた。
「ファッ!? 思っていたより奥ゆかしさとセクシーさが合わさって……エロい!!」
「え、えぇ……?」
「ほら、言ったろ? 奴は確実にこちらを困惑させると」
「あー! クロノ君めっちゃ身長伸びてんじゃん!!」
「……それに喧しいのも的中だな」
「ふふ、元気な方な」
おいおいおいおい、騎士って聞いてたから「くっ殺系騎士」かと思ってたけど……いやぁ予想の斜め上を行かれたわ。
「久しぶり、お兄ちゃん」
「お、お兄……っ! やめろ、そんな年じゃあないだろお互い……」
「久しぶりだねお兄ちゃん♡」(上目遣い)
「お前は一度死ね」(容赦無し)
「お兄ちゃんひど〜い!」
「おい翔次、心悟、こいつ何も変わってないどころか悪化しているじゃないか」(呆れ)
「そんなのボクらがどうにか出来る問題だと思ってるのか?」
「キリンは君に久しぶりに会うから嬉しがっているんだよ」
「こんな喜び方されても困る……」
んもぉ〜☆ お兄ちゃんったら目頭なんて抑えて、仕事のし過ぎで疲れてるんじゃない? 少しは慈愛してよ?
「……やはり一度殴っていいか?」
「だ☆め☆」
「……なんかすまんなぁカリム、こない騒いでもうて……」
「いいのよ、これくらいの方が偶にはいいわ」
「そう言ってくれるとありがたいです……」
「こらキリン、そこら辺でやめなさい」
「ふぁい……」
「いいぞフェイト、もっと言ってやれ」
「クロノも一々反応しない」
「はい……」
怒られた……(´・ω・`)
「流石フェイトちゃん……」
「……何かに似ていると思ったらアレだ。 小学生を窘めている教師だ」
……しょうがない、そろそろ真面目にしますか。
「そうしろアホウ」
終わってからクロノ君を弄ればいいしね!
「しばくぞ!?」
そこからカリムさん、略してカーさんが六課の現状とか色々説明してくれた。 六課は非公式に昔のお偉いさん方やリンディさんのバックアップを受けているらしい。 元々はやてちゃん達は管理局内でいい目では見られなかったらしいけど、こういううしろだてがあるから六課が設立出来たんだろなぁ……
んでんで、何だってカーさんがこんな事説明してるかってーと。 何でもカーさんの特殊能力……つまり「レアスキル」ってやつが関係しているんだって。 しかもカーさんのレアスキルってのがとんでもない能力で、『未来予知』だとか『予測』みたいな『予見』みたいなのが出来る能力なんだってよ! でもその能力も一年に一度しか行えないし、その予見は古代ベルカ語っていう古い言語で書かれてるから解読も大変みたいだし。 そもそもとうの本人が「よく当たる占い」と評していたのですごそうで凄くなさそうに聞こえてしまった。 んでも今回のはいつものとはワケが違うらしく、しかもその内容は全員(翔次君と心悟君は除く)がおったまげるものだった。
「古い結晶と、無限の欲望が集い交わる地、死せる王の下、聖地より、かの翼が蘇る。 死者達が踊り、なかつ大地の法の塔は空しく焼け落ち、それを先駆けに、数多の海を守る法の船も砕け落ちる」
「これって……つまり……!」
「ロストロギアをキッカケに始まる管理局の地上本部崩壊……そして管理局システマの崩壊……」
『!?』
……ちょっとシャレにはならねぇな。
「そして今のは……『前半』なのよ」
「……何!?」
「……騎士カリム、それはあれかい? 今の恐ろしいであろう予見はまだ半分で……」
「そうだ心悟、その様子だと『
「……」
まさか先を知る二人でも知らない……いや起こるはずのないことが起きているって事か。 そりゃやべぇな。
「僕もこれを聞いた時は驚いたが……もしかしたらキミらなら何か分かることがあると思ってな」
「それがキリン君達を呼んだ理由ってわけやね」
「えぇ……そしてこれが中間の内容よ」
ーー『遥かなる異界より転生せし者、その身を鋼で纏う時、全てを飲み込む闇と化し、有象無象を破壊する』
「……こいつは……!」
「ボク達が知らない……予見!!」
「転生ってまさか……」
「前に戦闘機人達と一緒にいた……!」
ロリコンのローリ……だよな。 少なくともオレ達は鋼を身につけてないし、縁もない。 だけども本当にそれ通りになるかはちょっと疑わしいぜ? だってあいつはオレの本気には耐えられない程度の肉体だったし……
「だけど向こうにいるのはジェイル・スカリエッティ。 何をしてきても不思議じゃない……という事か」
「……それでカーさん、最後の部分は?」
「か、カーさん……こほん!」
一つの咳払いの後にカーさんは最後に記されていた予見を口にする。
ーー『天より来たれし稲妻、金色の閃光と交わり、神の扉を開く』
「……これで終わりよ」
「神の扉……!?」
「そうだ、この一節がなかったらお前みたいな変態は呼ばん。 これは間違いなく『拳』、ないしは彼に関係すると僕は推測している」
「ちょっと辛辣じゃないお兄ちゃん……」
「お兄ちゃん言うな」
だけども……もしオレがこの予見の『稲妻』に該当するってんなら……『金色の閃光』はフェイトちゃんに間違いないはず……!
「キリンと……」
「フェイトちゃんが……!」
「何らかの行動を成せば……!?」
「彼に……真条の奴と再会出来るかもしれない……そうキミは考えているんだね?」
「あぁ」
「ま、マジかー!?」
おいおいおいおい! 拳君と会える可能性があるってマジ!? そりゃ嬉しすぎて小躍りしたくなるわ! 何せ今までその可能性なんて0に近いって本人が消える前に言ってたし、オレ達だってそういうことなんだって理解してたけど……うわー! マジか! カーさんスゲー!!
「……はやてはその……ケン? って人を知ってるのかしら?」
「いや知らんよ。 だからみんなが神妙な話してる時いつも蚊帳の外なんよ」
「お、そうだ。 二人は拳君の事知らないもんね。 拳君はアレだ、分かりやすく言えば……なのはちゃんの想い人って感じで考えてくれれば大丈夫だから!」
「あらまぁ! そうなの……」
「……件のヒーロー君やら、それくらいは知ってるよ。 他に何かないの?」
他に? うーん……彼ってば人に話しちゃいけない事が多いからなぁ……あ、そうだ。(先見の明)
「なのはちゃん! なのはちゃんが説明してあげてよ!」
こういうのはなのはちゃんが話した方がいいでしょ。(親切心) ついでになのはちゃんが語るに落ちて照れてくれれば儲けもの……ん?
「……拳君が……」
「なのはちゃん?」
「……」
『?』
ーーボフンッ!!
ファッ!? なのはちゃんの頭から湯気が出とる!? って、よく見たらこの薄暗い状態の部屋でも真っ赤かって分かるくらい顔赤!!
「拳君が……えへへ」
「なのはちゃん……今めっちゃ顔が緩んどるよ……」
「え゛!? そ、そんにゃことにゃいよ!?」
「かみかみだぞ……落ち着け。 確かに君がそう嬉しいのはよく分かるが……」
「落ち着いてるよ!? 私今スッゴイ冷静だしぃ!?」
「……エースオブエース形無しだねぇ」
「うにゃ!? うぅ……みんながイジメるぅ……」
う〜ん、この「にゃーにゃー」言ってる感じ、まんま昔のなのはちゃんだ。 そんな乙女心が再熱したと同時に精神年齢まで少女時代に戻さなくていいから。(良心)
「はぁ……どうしてこう……僕の友人達は……」
「お、なんやクロノ君、君も結構こっち側やで?」
「ふざけろ……僕自身も早い所拳の奴が戻ってきてくれるとありがたい。 そろそろ真面目な友人に会いたい……」
「おやおや、それは僕は真面目じゃあないってわけかい?」
「心悟……君もキミで大概だからな?」
お、クロノ君が疲れていらっしゃる。 労って差し上げろ。 つーか家帰ってエイミィさんと息子さん達に癒して貰えばええやん。
「……検討しておく。 まだしばらくは忙しいからな」
おう、お仕事お疲れさん。
その後も色々お話があったけどまぁ無事終了。 六課の方も特に異常無しでわりかし平和な1日だった。 ……んだけども……
「……ポーッ」
「なのはさん?」
「どうかしました?」
「ーーふぇ!? 何でもにゃいよ!? にゃはは!」
『……あやしい』
なのはちゃんが時たまボーッとする様になってしまった。 19歳にして急にヒロイン力を高めるのか……たまげたなぁ。
なのは可愛いやったー! おかげではやてどうしよー!?
はやてのストーリーはぶっちゃけ前作でやっちゃったし……色々考えているけど最終的にショタコンになりそうなはやてをどうしようね……(逃れられぬカルマ)
今回も誤字脱字等のミスがありましたら、コメントにてお教えください。