緋弾のアリア〜傭兵からの転生者〜   作:SAMタイム

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第三十一弾 武偵弾

ココが襲来したその日、

五階のフードコートに飯を食いに行っていた。

金次がオススメしていた新都城と言うラーメン屋に来ていた。

たまには外食もいいだろうと言うことだ。

小さいテーブルに腰を降ろした。

 

「何が食べたい?」

 

「ではこれで」

 

そうメニュー表を指差す。

それをよく見てみると、

 

『新メニュー・超壺麺(ちょうつぼめん)!5000円 ただし30分以内に完食できれば無料!』

 

と書かれていた。

 

「食べれるのか?」

 

「はい」

 

……もうなにも言うまい。

そして、やって来たウェイターさんに、

 

「俺は醤油ラーメン」

 

「私はこれを」

 

そう言う。

ウェイターさんはレキの方をじっと見て、かしこまりました、と言って下がって行く。

そのあとは双方無言で料理を待つ。

数分後、

 

「ーーお待たせしたでござる!」

 

「……風魔、か?」

 

「おや、風切殿」

 

と言う風に今では珍しい話し方のウェイターが来た。

 

諜報科(レザド)一年、風魔陽菜

金次の戦兄妹(アミカ)だ。

確か風魔小太郎の子孫だった気がする。

 

「風切殿、ご注文の品をお届けに上がったでござる」

 

俺の前に醤油ラーメンが置かれる。

上に乗っているナルトが卍に切られている。

………何故この形に?ま、いいが。

 

「こちら、レキ殿がご所望なされた、超壺麺でござるよ」

 

そう言って持って来たラーメンは壺に入っていた。

………バカじゃないの?

 

「……レキ、本当に大丈夫か?」

 

「はい」

 

「それでは30分、只今より計測開始!はいスタートっ!」

 

風魔はポニーテールを振って、ストップウォッチを押す。

レキは……パチンと割り箸を割る。

頑張るなー。

 

レキは麺を一本ずつ食べて行く。

その独特な食べ方で、食べて行く。

その麺を食べる間断(ウエイト)がない。

そうこうしているうちに麺を食べ終えた。

そのまま、メンマやナルトをぽんぽん口に入れ、汁を飲もうとしたのか壺に手をかける。

俺は壺を持って手伝う。

 

んくっ、んくっと普通に汁を飲んで行く。

そして、10分と少しで全部食べきってしまった。

おおー、すごい。

 

「なっ……なんで……ござると……っ?」

 

「私の感覚ですが、今、風魔さんが計測を開始されてから10分47秒です」

 

そうケロッとした表情で言う。

そりゃ、この量を10分足らずで食べ終えたのだから驚くだろう。

 

と言うわけで意外と大食いなことが分かった。

 

 

 

 

そして、数日後。

俺は怪我がマシになった。

念のため、杖を借りている。

今日は装備科(アムド)に来ている。

友人の剣を少し改造してもらっている。

とりあえず、レキも付いて来た。

 

「あやや〜!来たぞー!」

 

「おや?梓ちゃんなのだ!」

 

「例の物は出来てるか?」

 

「出来てるのだ!ええっと、これじゃなくて、これでもなくて……」

 

あややが剣を探していてド○えもん見たいになっている。

そして、剣を見つけて引っ張り出した。

 

「あったのだ!」

 

「そうか」

 

「この剣はなかなかの業物だったのだ!」

 

「そうなのか?」

 

「そうですだ!この剣には梓ちゃんの要望通りワイヤーを仕込んでみたのだ!この出っ張り部分を引っ張るとワイヤーが出てくるのだ!後、この出っ張りを引っ掛けてぶら下がることも出来てるのだ!強度は人一人ぶら下がれるぐらいで重量で言うと100kgが限界なのだ!」

 

あややから剣を受け取って出っ張り部分を引っ張る。

その感触に少し頷きながらワイヤーをしまう。

そこに少し風を纏ってみる。

風を這わせても何も起きなかったので風を解除する。

たまにあるのだ、こう風を纏うと壊れてしまうのだ。

 

「ありがとう、あやや。鞘も見繕ってくれ。そういえば武偵弾(・・・)は出来てるか?」

 

「ご要望通り出来てるのだ!しかし、一発だけなのだ!」

 

「別にいいよ。ありがとう」

 

一発10万ぐらいする武偵弾を買う。

……無駄に高いんだよな、これ。

剣の改造代と武偵弾の代金をきっちり支払う。

 

「ありがとうございますのだ!梓ちゃんはきっちり払ってくれるので弾を買う時は安くするのだ!ではまたご贔屓にしてくださいなのだ!」

 

「おう、またなあやや」

 

剣を背中に背負って、武偵弾を貰って装備科を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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